ブログ・ご意見番の意見

 充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。

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6320.2024年9月1日(日) 主たる歳費は社会保障費、借金返済、戦争準備費

 今から101年前の今日あの関東大震災が発生した。今では「防災の日」と定められている。地震もこのところしばしば起きているが、このところ地震より台風情報にハラハラさせられている。

 まったく今襲っている台風10号の気ままな動きには、気持ちが落ち着かない。南方洋上から沖縄、奄美諸島を経て九州へ上陸してからの遅い動き、それに合わせた太平洋岸の高気圧による激しい豪雨に国民は振り回されている。交通機関、とりわけ新幹線の不意の運行休止が乗客を戸惑わせ、皆動きが取れない。交通機関ばかりでなく、停電も長く続き、宅急便も一部集配と宅配を停止し、郵便も地域によっては受付と配達をしばし停止する有様である。更にトラックによる貨物輸送も止まり、食料品などの入荷が出来ずにスーパーの食品棚には商品がなくなる状態である。

 そして、台風は紀伊半島の沖合で停滞していたが、今日午後漸く熱帯性低気圧に変わった。そのため台風は警戒していた関東方面には襲って来ないが、太平洋沿岸には高気圧が張り出し、その影響から南関東では昨日から激しい雨が降っている。特に、神奈川県小田原市や二宮町には、1976年に統計を取って以来最大の降雨量をもたらし、昨日1日だけで2か月分の総雨量を上回る降雨があった。今日も朝から雨が降ったり陽が照ったり、時に激しく雷鳴が鳴り響く慌ただしい気象だった。

 さて、政府の1年の大仕事である年度予算策定の第一ステップである2025年度予算編成を前に、一昨日各省庁の概算予算要求が出揃った。総額では過去最大の117兆円である。実際には、明かされない「事項要求」なるものが各省庁にあるので、更に上積みされる。

 一般会計の歳出額は、毎年一番多い社会保障費34.2兆円が全体の31%を占めている。これは年々少子高齢化の影響が強くなり、高齢者への医療費負担が大きくなるので今後も増え続けるであろう。

 しかし、大きな問題が2点ある。ひとつは、国債の元利返済に充てる国債費として28.9兆円もあり全体の26.2%を占めている。利息の返済に日銀の追加利上げで利払い費用が増えることも考慮されている。しかし、毎年国家の借金が増え続け、今や1,297兆円もの累積債務を抱えている。以前から毎年のように財政健全化が叫ばれながら、一向に問題は解決しない。借金は増えるばかりである。国家の借金が増えることについて、国会議員の関心が薄くなったとしたら、今後も国債費は増え続けるだろう。これは政治家が本気で解決する気持ちがなく、口先だけの斉唱「財政健全化」のせいである。

 もう一点気になるのは、防衛費の異常な増額である。これは昨年岸田首相が2027年度までの5年間に防衛費を43兆円程度に増額すると発言し、防衛省が25年度概算要求に過去最大の8.5兆円を要求したためである。今や日本人なら誰でも知っている憲法第9条に書かれている「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」との言葉にまったく逆らって死語扱いし、政府が堂々と憲法違反を冒している。国が先頭に立って国民を裏切っているわけである。増額された予算は、防衛機材の整備に充てられ、戦争の惨禍に懲りた国民が戦争と縁を切る平和憲法を台無しにして、戦争準備に投資される。

 この問題については本ブログに何度も書いているが、戦争を身体で知らず戦争ゴッコを楽しもうとする戦争好きな国会議員と、アメリカの言いなりになって米軍に奉仕しようとするアメリカ盲目愛者のせいである。わが余生において2度目の大戦が起きるとは絶対信じたくないが、このまま行けば、戦争は間違いなく起きることは確実である。

2024年9月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6319.2024年8月31日(土) 天下り官僚・斎藤兵庫県知事の悪評と愚行

 昨日パワハラで注目を集めている兵庫県斎藤元彦知事に対する百条委員会が開かれ、証人尋問に知事が出頭し抗弁した。

 そもそもパワハラを告発した元局長が、公務員失格の烙印を押され停職処分を受けて自殺したことが大きな話題となったのがことの発端である。知事は告発者である元局長が特定されないよう、パワハラ防止法が定められていることについて理解していないようだった。知事のパワハラが事実か、否かをはっきりさせ、パワハラが事実と分かれば、その責任を追及し責任を取らせるべく、百条委員会は多くの県庁職員らの声を聞いて、対策を立てようという段取りだった。ところが、尋問では斎藤知事は批判されている行為は、県政を円滑に進めるために行ったことで自らの行為は正しく適切だったの一点張りである。一方、県職員に対するアンケート調査では、約4割が知事のパワハラを見聞したと回答している。

 結論的に証人尋問では、知事は元局長の処分が不適切だったとは思っていないと自己主張を曲げなかったが、パワハラ防止法を理解していないということは明確になった。来月6日に改めて百条委員会を開催するようだが、強気の知事は自己主張を押し通すことだろう。この百条委員会は、昨日TBS・TVで生中継されたが、ネット上には「自己保身ばかり」、「被害者を馬鹿にしたような対応」、「言い訳オンパレード」、「告発と誹謗中傷って違うんじゃ」、「勇気を振り絞って告発したのに処分とは?」と様々な厳しいコメントが記載されている。

 そして、知事は別の席で、自分が国家公務員として20年間行ってきた通りに県でも行ったと、胸を張ってエリート意識をぶちまけた。そのうえで、今は県政が前へ進むよう努めるとして知事辞職の気持ちは毛頭ないと語った。厚労省官僚OBの中野雅至・神戸学院大学教授は、「本人はずっと叱責で通すと思います。本人の意識の中でも、この程度(公用車を玄関の手前で止められ20m歩かされたこと)は霞が関なら常識的な範疇の仕事の怒り方だと思っている」と指摘している。

 この傲慢なやり取りを見て思ったのは、エリート意識ふんぷんで、人間性の欠如、利己主義が露骨に感じられたことが、パワハラに繋がった原因だと思えた。特に事あるごとに「俺は知事だ」と言っていたそうだが、鼻持ちならない「俺様」には、直属の部下や、職員はいつも居心地の悪さを感じていたことだろう。

 流石に人間的な欠陥が現れて来るにつれ、兵庫県民からも辞任を求める声が広がっている。3年前の知事選で自民党とともに支援した日本維新の会でも、あまりの知事の悪評に音を上げ、百条委員会の様子を見守るとしていたが、これ以上知事を庇ってもいられないだろう。

 一方、立憲民主党など県議会の会派は、「斎藤知事のもとで県政を前へ進めるのは困難だ」として、9月に開催される県議会で不信任決議案を提出する方針を決めた。

 しかし、どうして県民のために奉仕しなければならない知事に、このような世間知らずの46歳の若造が就任することが出来たのだろうか。地元の名門愛光学園中高から1年浪人の後東大経済学部に入学し、大学では1年留年の末総務省へ入省した。顧客と接する営業活動の経験もなく、相手の気持ちを斟酌するようなこともなかった。この20年間の総務省時代に役人の狡さと威厳、傲慢さ、部下を見下し他人を馬鹿にする習性ばかり身に付けたようだ。

 こうなると他にも役人上がりの知事が、自治体で身勝手な行為をしているのではないだろうか、と些か気がかりである。現在47都道府県知事の内、26人が霞が関の官僚OBであり、中でも総務省上がりは最多の10人もいる。選挙で当選したとは言え、周囲からヨイショされた天下りである。「東大➡高級官僚➡知事」の悪循環をどこかで断ち切らなければ、また、第2の斎藤知事が出現することだろう。このままでは日本、危うし!

2024年8月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6318.2024年8月30日(金) 候補者乱立の自民総裁選と立憲代表選

 来月行われる自民党総裁選と立憲民主党代表選も、それぞれ日を追うごとに動きが活発になって来た。現在までに自民総裁選では噂されている有力議員11~12人の内3名が出馬を表明したが、まだ出馬しない議員らは、すでに出馬表明した議員の発言を吟味熟慮のうえ、選挙戦でアピールする心づもりではないだろうか。

 他方、立憲民主代表選に出馬を宣言した党員にはあまり新鮮味が感じられない。まだ若い泉健太現代表と衆議院当選1回の山田晴美議員は別にして、枝野幸男前代表、野田佳彦元首相の他にも、噂に上がっている江田憲司・元代表代行、馬淵澄夫・元国土交通相らは揃って60代のベテラン議員でありフレッシュさが感じられない。中でも昨日出馬の名乗りを上げた野田佳彦元首相のように、今更という感じがしなくもない。再び首相を目指したいとの意気込みがどこまで党員に受け入れられるだろうか。仮に代表になったところで自民党と対峙して与党になれるかは分からない。特に気になるのは、首相在任時に安倍晋三・自民党総裁と①議員定数の削減、②世襲の禁止、の2大政策を約束していながら、実現出来なかったし、その後もこの2大政策について党としても継続して主張していない。これは野田氏だけの問題ではないが、それにしても無責任であり実行力に疑問符が付く。

 いずれ候補者全員が出揃った時点で論評してみたいが、自民総裁選にせよ、立憲民主党代表選にせよ、選出されれば国の方向を決める立場に立つ地位だけに、政策を強くアピールすべきであると考えている。そのひとつとして、憲法改正について「賛成」、「反対」の立場を明確にし、党の政策を強く主張すべきである。そして、国民にとって気がかりな平和憲法について自らの考えを述べる責任があると思う。

 一方、自民党総裁選候補者は、きちんとけじめをつけなかった派閥の裏金問題について自分なりの考えを披歴すべきであると考える。岸田首相は、6億円近い裏金については党として独自の処分を行ったが、自身責任を取らず、全体として裏金問題にけじめをつけていない。裏金は明らかに脱税に当たり、日本国民として法の裁きを受けなければならない。偶々昨日2,196万円を裏金として受け取った堀井学衆院議員が、政治資金規正法と公職選挙法違反で略式起訴された。併せて堀井議員は、議員を辞職した。しかし、裏金を受け取った自民党議員は85人もいて、堀井議員以外の議員らは法による処分を免れている。しかも半数は党内処分も免れていた。岸田首相、並びに党執行部がこういう甘い対応をしたことは、不公正であり国民からすればとんでもないことだ。

 自民党総裁選候補者の中で、河野太郎・デジタル担当相だけが、不記載金額返還でけじめをつけるべきだと語っているが、他の出馬予定者からは、裏金問題に前向きの声は聞かれない。

 そして、立憲民主党の代表選と同様に、自民党は現在政権を掌握している立場上、議員が個別に憲法改正を口走っているが、現行の平和憲法のどこに問題があるのか、自分なりに憲法改正の主旨をはっきり語るべきであると思う。

 さて、台風10号が昨日九州地方に上陸して、今日も進路を若干東方に変えて大雨を降らせている。今夕には台風は四国を通過中であるが、台風とは別に太平洋上を本土寄りに熱帯性低気圧が豪雨を伴って北上している。このため全国的に大雨が降り交通機関が大幅に乱れ、新幹線をはじめ列車の運休が相次ぎ、テレビ各局の映像には駅構内で戸惑う乗客の姿を写している。これまでにない降雨量には打つ手がないとお手上げの状態である。

 話は少々逸れるが、プロ野球も終盤に入り激しい戦いを強いられているが、台風のせいで選手たちは移動に困惑しているようだ。昨日神宮球場で予定された巨人・ヤクルト戦が降雨のため中止となり、明日から広島戦のため広島へ向かったヤクルト選手らは、新幹線内で9時間も閉じ込められた挙句に東京へ戻ったそうだが、明日までに広島へ到着することが出来るだろうか。

 今回の台風騒動では異例なことが大分あった。台風とはほとんど関係のない世田谷区内では大分冠水したところがあったようだが、国道246線が冠水状態になったとは想像も出来ないことである。明日、明後日には関東にも台風10号が近づくので、この状態が続くだろうから好い加減にうんざりである。

2024年8月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6317.2024年8月29日(木) 今日未明にパリ・パラリンピック開会式

 この数日台風10号の襲来について、テレビ報道が朝から晩まで行われているが、昨日は台風が奄美諸島へ、そして今日は九州南部の鹿児島と宮崎へ上陸した。台風は、そのまま九州を通り抜けてから進路を東方に向け、日本列島を襲う気配である。台風10号がいつもの台風と大分異なるのは、かなり勢力は強いが、スピードが遅いことである。そのため台風に襲われた地域では、降水量が想定外の異常な雨量になっている。最大風速が60mの強風であるが、大体中心の気圧が925hPaなんて考えてもみなかった。低くても精々950hPa程度ぐらいにしか思っていなかった。交通機関への影響も大きく、航空機をはじめ、九州新幹線と山陽新幹線は今日はほぼ運転休止となる。東海道新幹線も明日以降の運行予定に大分変更があるようだ。土砂崩壊も各地で発生している。これから本州を縦断して明後日ごろには関東地方にも押し寄せて来るようだが、災害を与えることなく早く立ち去って欲しい。

 日本中が台風10号に振り回されている今日(現地28日)未明にパリ・パラリンピックが開幕式を迎えた。競技は今日から閉会式の9月8日まで行われる。今回は過去最多の168の国々・地域から約4,400人の選手が出場し、日本からも海外で開催される大会で過去最多の175人の選手が出場する。会場はあのコンコルド広場からシャンゼリゼ通りにかけて使用され、画像を観ると遥か向こう側に凱旋門が見える。聖火ランナーのひとりとしてジャッキー・チェンも走った。各国選手団の入場ではそれぞれその国のミュージックに乗って選手団が入ってきたが、フランス選手団は、シャンソンの♪オー・シャンゼリゼ♪に合わせて入場してきた。開会宣言は、マクロン大統領が行い、12日間の幕が切って落とされた。

 オリンピックで賛否があった開会式の演出については、エスタンゲ組織委員長が、オリンピック開会式を意識して冒頭「安心してください。今日はバスチーユ襲撃もギロチンもありません」と皮肉っぽい挨拶をしたが、また物議を醸すのではないだろうか。その他にいくつものグランドピアノの上を足で蹴ったり、過激な乱暴に鍵盤を叩いたパフォーマンスに、楽器本来の使い方をして欲しいとの苦情も寄せられたという。

 オリンピックで問題になったセーヌ川で行われたトライアスロンで、水質汚染のために競技後に体調を悪化させた選手が出場者の10%もいた。パラでも敢えて競技を実施するようだが、「NATIONAL GEOGRAPHIC」誌8月号の「特集:セーヌ川 輝きを再び」の再建中のシテ島ノートルダム寺院上空から撮った鳥瞰写真を見ると、川の水がはっきり濁って写っているのが分かる。いくらフランス自慢の川であるにせよ、こんな汚れた川で身障者のための世界大会を行う意味はあるのか。主催者の意図が理解出来ない。

 どうもフランス人というのは、自分たちの文化、芸術的センスを自慢しひけらかし、押し付けたいのか、やや奇を衒う傾向があるが、このパラでも世界中の人びとがテレビを通して観ていることを意識して、常識を遥かに超えるフランス流パフォーマンスを披露したようだ。

 自分たちはこれをやりたいんだという、良い意味でクセが強く、世間の批判に対して恐れずやりたいことを示していると理解あるコメントをしたタレントもいる。また、社会学者の古市憲壽氏も「ハンディキャップを負ったキャラクターを使ったり、とがってはいるが、コンセプトがしっかりしている」と好意的な感想を語っている。今日から12日間オリンピックとは、大分見方は異なるだろうが、冷静に楽しく観てみたいと思っている。

2024年8月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6316.2024年8月28日(水) 出版社に書店、読者も減る「2025年問題」

 運送業界では深刻な運転手不足という「2024年問題」を抱えているが、出版業界にも「2025年問題」という猶予ならぬ難題が起きている。出版業界が不況に苦しんでいるのは今に始まったことではないが、出版物卸売市場の8割を寡占状態にしている出版取次会社の大手2社、日販とトーハンとて例外ではない。その日販がコンビニのファミリーマートとローソンへの雑誌配送を来年2月で停止するという。当初日販の扱い分をもう一方の取次会社であるトーハンが引き継ぐ方針だったが、どういうわけか、引き継ぎ予定の店の7割にしか配送しないことになり、計算上ファミリーマートとローソン店への配送は約9千店ほど減ることになった。週刊誌は売上の半分をコンビニが占めていると言われ、今後週刊誌自体の売り上げが大きく減ることが懸念されている。噂では、講談社の写真週刊誌「フライデー」は、今秋以降週1回の発行を止めて、2週間に1度の隔週発行に切り替えるという。

 そもそも出版業界の不況の根源は、本を読む読者層が年々減少していることにある。書籍の販売数が減って書店の経営が苦しくなり、徐々に書店が閉鎖される状況に追い込まれた。実際閉鎖に追い込まれたいくつかの書店や、親しかった出版社も知っている。

 その根本的原因は、これまでも本ブログで何度か取り上げたが、初等教育にあると考えている。幼い小学生の頃に文章を綴る機会に恵まれていたのに今やそれが大幅に減ったことと、最も吸収力、修得力のある高校生時代に受験勉強に明け暮れて、文学、特に大河小説を読まなかったことなどが、後年文章力が向上しないことと、読書する習慣が身に付かなくなった結果に大分影響をもたらしている。

 文章を書く機会が少なくなったことについては、上記のように戦後間もなく教育を受けた少学生時代に、国語は授業では「読み方」と「綴り方」の2種類に分けられ、読むことと書くことを並行して教えられたことである。それが今では「綴り方」がなくなってしまったのである。幼いころより比較的文章を綴ることが好きで文章を書かないと落ち着かない気持ちになったのも、その原因を辿って行けば小学生時代の国語「読み方」と「綴り方」の学習のお陰であると信じている。

 最近の若者が、スマホに熱中して本を読まなくなったという声はしばしば耳にする。書店が経営不振に至った大きな原因として考えられるのは、書店にとってかつて良き顧客層だった若者らが書店に立ち寄らなくなったことが大きい。

 以前に、機会があり元文部事務次官とお話した時、小学校の国語教育で終戦直後のように国語授業に「読み方」と「綴り方」の2教科を採り入れられないかと尋ねてみたところ、残念ながらあまり関心を示してもらえなかった。

 現在の日本人の「本離れ」の傾向がこのまま進めば、街から書店がなくなり、出版社もなくなり、日本の長い歴史と伝統に基づいた独特の日本文化も消え失せてしまうだろう。外国文学なども読まなくなり、外国の文化情報などについても表層的な知識ばかりになり、口先だけの議論展開となって実態を知らない空理空論が蔓延り出すのではないかと懸念している。そうなると「1億国民総じて政治家に」となる。心寂しいことである。

2024年8月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com