充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。
ブログ・ご意見番の意見
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6358.2024年10月9日(水) 死刑囚・袴田巌さんの無罪確定
昨日死刑囚だった元プロボクサー袴田巌さんの無罪が確定した。今日の朝刊でもトップ記事扱いである。それはそうだろう。58年前の一家4人殺害事件で、47年余に亘り不当に身柄を拘束された。1968年9月に静岡地裁で死刑判決を受け、無罪を主張して控訴したが、76年5月東京高裁で控訴棄却、80年11月最高裁で上告棄却となり、翌12月死刑が確定した。だが、どうしても潔白を証明したくて81年に再審を請求したが、94年8月静岡地裁で再審棄却された。それでも改めて再審請求を行った。しかし、2004年東京高裁は再び即時抗告を棄却し、08年最高裁も特別抗告を棄却した。2度目の再審請求も司法の判断に翻弄されるかの如くだった。幸いにして20年12月に、2年前の18年6月の東京高裁による高裁決定を取り消し、審理を差し戻した。23年3月東京高裁が再審開始を決定し、検察側が特別抗告を断念していた。ここへ来て最終的に検察側が控訴を断念することによって漸く袴田さんは自由の身となることが出来た。しかし、長い裁判の間に袴田さんは88歳になり、拘束期間中の精神的な圧迫状態から心身ともに打撃を受け、物事の判断が出来ない身体となってしまった。
昨日の最高検察庁の畝本直美検事総長の談話を聞いていると、これ以上袴田さんを心身ともに苦痛を与える控訴は、忍び難いので諦めるようなニュアンスの言葉を言いつつ、「判決は多くの問題を含む到底承服できないものだ」と静岡地裁が無罪判決を下した証拠に疑問を投げるような控訴したい気持ちも表していた。こんなことは検事総長ともあろう者が言うべきではない。これでは、折角解放された袴田さんがあまりにも気の毒である。
朝日新聞には、朝日としてこの事件の報道には、「当時の報道、おわびします」と長年に亘って袴田さんを犯人扱いしたような印象を与える記事が掲載されたことを反省し、今後の戒めにしたいとの編集局長の言葉が記載されていた。
あまりにも長期間に亘る裁判と証拠品について、各界から疑問が寄せられている。傍で終始支え続けていた91歳の姉秀子さんが無実の弟を助けようと自らの人生を投げうって献身的に救援活動に当たっていた前向きで誠実なお人柄には、頭が下がるばかりである。
今後は、長年の身柄拘束期間に受けた待遇について、国に対して補償請求が行われるようだが、何といっても如何に保障されようとも袴田さんが失った半世紀以上の自由な時間が戻ってくることはない。もう2度と繰り返してもらいたくない裁判沙汰である。
今日午後お隣の奥様が暗い表情で不意に訊ねて来られた。ご主人が1日にお亡くなりになり、葬儀一切は家族だけで済まされたということで、お志を置いていかれた。私より若く83歳だった。普段からそれほど親しく近所づきあいをしているわけではないが、それでもご近所では一番気安くお話できる方だった。長い間通院したり、入院したりしていたが、病状ははっきりせず、最後はほとんど食事を取らなかったが、苦しむことなく逝かれたのでホッとしているようなお話だった。1男1女がおられるが、娘さんはアメリカ人弁護士と結婚され、今は日本にいない。息子さんも都内で仕事をしながら離れて暮らしているので、奥様もおひとりになられてしまった。ご近所の間では、2軒隣のご主人が90歳ぐらいで奥様は施設に入られている。その方と私ぐらいしか男性は残っていなくなってしまった。今では昔のような親しい近所付き合いはなくなってしまったが、その中で数少ない向こう三軒両隣組の方が、いなくなるとは寂しくなったものである。これも「昭和は遠くなりにけり」現象であろうか。
6357.2024年10月8日(火) 新聞連載小説はつまらなくても読まれる?
Google社が恒例のブログ・アクセス9月分の結果をいつも通り送信してくれた。相変わらずというか、これほど2つのブログ、2013年9月30日付「評価の分かれる盗作作家・山崎豊子さん」と、22年8月16日付「つまらない新聞連載小説」が読まれて、トップ3に入るとは驚きである。山崎さんの人気もさることながら、彼女を盗作作家と書いたことにファンとしては気になったのだろう。また、新聞連載小説がつまらないと書いたことにも大分関心を寄せていただいたが、これは新聞小説を読み続け、期待されている読者が多いせいだろうか。現在朝日朝刊に連載中の湊かなえ著「G線上のアリア」も読んでいて一向に興味が湧かない。ストーリーとバッハの名曲との関連も何だか、よく分からない。4月から読み続けていたが、まったく興味が湧いてこないので、先月で読むのを止めてしまったくらいである。朝日の読者はこういう小説を好むのだろうか。どうにも理解出来ない。
9月分のアクセスについては、トピック的にはパワハラで注目された兵庫県前知事の失職がメディアを賑わせたが、私がブログに書いた中でも、24年8月31日付「天下り官僚・斎藤兵庫県知事の悪評と愚行」にかなりアクセスが集まったようだ。この他にも斎藤前知事については何度となくコメントを書いている。前知事が失職したために、今月31日に告示、来月17日に県知事選が行われるが、立候補者が9人も登場した自民党総裁選の影響でもないだろうが、現在7人もの候補者が名乗りを上げている。斎藤氏が再選されるのは難しいと思うが、強気にも再び立候補の意向を示している。他には、現職の日本維新の会参議院議員、元経産省官僚、前尼崎市長、前加西市長、共産党推薦の医師、7月の都知事選へ立候補して落選した会社経営者などがいる。とにかく兵庫県前知事の派手な言動は大きな話題になった。
この他にブログに書いたわけではないが、HP上の「論稿・エッセイ」欄に載せたNPO紙2009年9月号に寄稿した拙稿「杉野兵曹長は生きていた!」へのアクセス数が増え、唐突に目立ったのは意外だった。日露戦争中に乗船していた福井丸が旅順港で沈没して行方不明となり、あまりにも有名になった名曲♪~杉野はいずこ 杉野は居ずや♪で唄われたように、杉野を探し続けた上司・軍神廣瀬武夫中佐の名とともに、当時日本人で知らない人はいないくらい有名人となった。生前祖父がよくこの歌を唄っていた。その杉野は生きてはいたが、行方不明となった歌詞があまりにも有名だったために、日本に帰りづらくなった。日本人の間では杉野は戦死したと信じられたが、実際には中国で生きていたという話について書いてみたものだった。杉野、廣瀬を知る人がいることは今どき珍しいと思うが、そんな軍国時代の名誉の戦死を取り上げた原稿にアクセスされたということ自体が興味深い。
さて、暑い!暑い!と夏の猛暑に辟易していたころが信じられないほど急激に気温が下がり寒くなった。今日東京都内の気温は午前11時には19.3℃にまで下がり、30℃近かった昨日に比べて一気に10℃以上も下がった。朝から小雨交じりで、冷え冷えとしているが、このまま明日に寒さが引き継がれ、明日は11月の気温だという。そして冬入りとなるのだろうか。
6356.2024年10月7日(月) 中国の「愛国教育法」と反日教育は別物?
今朝不意にVISAカードを発行している「三井住友カード」会社から電話があった。このところ同社の対応の不誠実さに対して、何度となく手紙で同社社長宛に抗議と謝罪を求める手紙を送っていた。その返事がまったく来ない時に突然電話があったのである。少しは真っ当に応えようという気持ちなのかもしれない。ところが、生憎電話が私の難聴もあり、相手の声がよく聞き取れず、手紙に書いて欲しいと話したら、手紙を郵送するとのことだった。少しは解決へ向けて前進するのかと期待しているが、聞き取り難い会話の中で、自社の対応は間違っていないということを言っていたので、早く手紙を読んでみたい。この件については、9月11日と一昨日の本ブログにカード会社の対応を非難したばかりである。手紙を読んでから改めて本ブログにコメントを書いてみたい。
さて、先月18日に中国・広東州深圳市内で通学途上の日本人の小学生が中国人男性に突然殺害された。去る6月にも蘇州で日本人学校のバスが中国人に襲われ、児童を守ろうと庇った中国人女性が犠牲になるという痛ましい事件が起きたばかりである。
この日本人の幼児殺害について、日本大使館が中国政府に犯人の動機と詳細、そして今後の防止策を問いただしたところ、中国政府は個別の事案だとして詳しい動機などについては知らせてくれない。この冷酷さも中国特有の愛国教育のせいだろう。9月18日は、中国にとっては屈辱的な満州事変のきっかけとなった柳条湖事件が起きた日で、中国ではこの日を「国恥の日」と定めており、とかく反日行動が起こりやすい。幼児殺害事件が、この日に起きたというのは、勘ぐれば中国人が反日感情を爆発させた日だと考えられないこともない。
悲しいことだが、今日中関係は必ずしも順調とは言えない。ビジネスや、文化面での交流は良しとしても、やはり戦前の日本軍による中国大陸への侵攻、占領が当時の中国人の気持ちに大きな痛みを与えたことは大きいと思う。しかし、いつまでも日本を恨み、過激な行動に出たところで、事態は解決するものではないし、将来に明るい展望もない。悲しいことは、日本及び日本人への恨みや、反日感情が、以前に比べても強くなっている印象を受けることである。
1970年代に初めて中国を訪れた時、中国経済はかなり遅れていて、ほとんどの国民は人民服を纏い、市街では自転車や、壁新聞が目についた。高級車なぞは見当たらず、観光してもバスはマイクロバスだった。だが、人々は皆親切で優しかった。今の中国人のケンカ腰の話し方とは、随分違った。それが、経済発展に伴い、国、国民が豊かになるにつれ、中国人は自信と誇りを持ち、聊か傲慢になったように感じている。そこには、中国独特の現代「愛国教育」が影響しているものと考えている。
実は、昨年10月、中国政府は全人代(全国人民代表大会)で、「愛国主義教育法」を可決、成立したのに伴い、今年1月施行した。その第1条には、「社会主義現代化国家の全面的な建設と、中華民族の偉大なる復興の全面的な前進のための大いなる力を結集する」と堂々と謳っている。これは、愛国主義教育・思想統制の法制化だと言われている。学校の教育現場でも導入された。自由な発言や行動に枠を嵌めるような自由化を抑え込むようなものである。習近平と中国共産党の共同作品と言えよう。ただ、このような教育を受けた子どもたちが将来、自由に物を言えず、他人の発言にブレーキをかけるようなことになっては、広い意味で中国人は世界から敬遠されていくのではないだろうか。中国、中国人との付き合いには、注意を怠らないよう警告しているような「愛国主義教育法」ではないだろうか。
6355.2024年10月6日(日) 明日で1年、中東の戦火はいつ止むのか?
昨年10月以来気がかりだったことが、益々深刻になりそうだ。言うまでもなくイスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区への攻撃から、ベイルート、イランへの空爆が拡大したことである。明日でハマスによる戦闘が始まってからちょうど1年になる。この1年間にハマスの越境攻撃により、およそ1,200人が亡くなったが、逆にイスラエル軍のガザ地区への攻撃により、約4万2千人が命を落とした。
イスラエル軍は、昨日もレバノンの首都ベイルートにあるイスラム系シーア派組織ヒズボラを標的とする空爆を行った。レバノン政府は、国内ですでに2千人を超える犠牲者が出ていると発表した。それでもイスラエルは、今後イランへの報復措置として複数の選択肢があると公表した。
特に懸念されるのは、イスラエルがイランへの空爆により、国内にある世界屈指の石油生産施設と核関連施設を標的にすることである。この危険な動きに対して、最近やや精彩を欠いているアメリカのバイデン大統領は、支援国イスラエルに対して強く戒めることなく、大統領自身はイランの核施設への攻撃には反対であるが、「イスラエルはどう攻撃するのか協議中だ」と曖昧な言葉を述べた。石油生産施設への攻撃について、自らがイスラエルの立場であれば、別の方法を考えるというだけで強くイスラエルを諫める言葉は語らなかった。それに対して、トランプ前大統領は、攻撃すべきだと後先を考えない先鋭的な考えを述べている。最近の戦闘状態は、グテーレス国連事務総長も懸念しているように、イスラエルがこのまま攻撃を続けて、更に多くの犠牲者を生むことである。イスラエル側に戦争停止の意志がなく、ハマス壊滅まで戦うと主張していることに対して、世界の世論は好戦的なイスラエルが戦闘停止することを強く求めている。
ところで、今年発刊された新雑誌から寄稿を依頼され、海外の旅で感じた私なりの拙文を寄稿しようと考えている。それは今から12年前にヨルダンからイスラエル、及びパレスチナへ陸路入国して、何人かのユダヤ人から聞いた彼らの率直な気持ちから、自分たちの国の周囲をアラブの国々に囲まれ平素から、いつか彼らから襲われるのではないかとの恐怖感が感じられ、それがイスラエル軍の攻撃と重なると思ったものである。現地で土地の人びとに訊ねて見ないと彼らの本心は分からないものだということを書いた。
イスラエルの支援国は米英をはじめ、いくつかあるが、具体的に支援する態度を武器の提供などを具体的に行った国は、結局アメリカだけである。イスラエルとしては、常にアメリカが後ろ盾となって支援してくれているとの安心感により、強引にアラブ国を攻撃する要因になっているように感じている。アメリカが、仮にイスラエルの支援を止めると言えば、イスラエルとしてはいつまでも戦争を続ける意欲と軍事力を維持出来なくなり、次第に戦火は沈静化することだろう。表向きは、イスラエルと中東のアラブ諸国が戦っているようだが、実質的にはイスラエルを支えているアメリカがアラブ諸国を相手にして戦っているようなものである。従って、アメリカがイスラエルに支援を止めれば、戦いは終焉となることだろう。結局、世界に不安の種を撒いているのは、アメリカであり、そのアメリカがイスラエルへの支援を止めなければ、戦いは永遠に続けられることだろう。世界最大の国アメリカの戦争責任は重いと言わざるを得ない。
自分たちが一番優秀だと勘違いしているアメリカ人が、戦いの表舞台から姿を消さなければ、戦争が終わることはないということだろう。
イランの石油関連施設が破壊されたら、日本にも石油輸入量が大幅に減退するだろうし、更に核施設をイスラエルが攻撃したら、地球が破綻する可能性もゼロとは言えない。とにかくイスラエルの自重とともに、アメリカ人の良識も鼎の軽重を問われている。
6354.2024年10月5日(土) 逆カスハラ、「VISAカード」の会員蔑視
昨日開催された東京都議会本会議で、客からの理不尽な要求や暴言などを受けるカスタマーハラスメント(カスハラ)の防止をめざす東京都条例が可決、成立した。来年4月から施行されるが、全国で初めてのケースである。
カスハラは、昨年世田谷区役所内で目撃したことがある。私自身長年営業活動に携わっていたこともあり、カスハラを何度か対応し処理したことがある。これはタカリであり、恐喝のようなものである。この条例には罰則は盛り込まれてはいないようだが、条例施行により客商売に関わっている営業マンは、気分的にホッとされるのではないだろうかと都の思い切った決断を評価したいと思う。
ついては、私自身現在その逆のケースに往生している。三井住友カード㈱の「VISAカード」の不能と不始末によって大分不都合と迷惑を被っているのだ。これに対して同社社長、及び総務部長に宛てて、再三抗議と事情説明の書状を書留で送って誠実な返答を待っていたが、会社側から何らの回答も説明もない不誠実な対応をされている。知らん顔で無視されている状態である。まるで「VISAカード」から愚弄されているような気分である。これが自社発行のクレジット・カードによって、会員に迷惑をかけた会社が取る態度だろうか。財閥系の名門大手の看板を提げている企業の対応としては、非常識であるし不誠実極まりない。せめて会社としての考えなりを理不尽な扱いをされた私に誠実に知らせるべきではないだろうか。
私が不快感を抱いているのは、会社から理不尽な要求や暴言を受けたわけではないが、会員だった私のカードが使用出来ない不都合や、年会費11,000円だけは一方的に銀行口座から引き落とされた詐欺行為まがいを被ったことにつき、回答を求めたことを無視しているからである。30年間加入していたにも拘わらずメリットより、デメリットの方が遥かに多かった。カードは利用できず、年会費だけは奪い取るという強圧的で傲慢な詐欺行為に対して、会社は事情説明の回答をする義務が当然あると思う。近日東京都の担当部署にこのケースについて問い合わせてみようと考えている。カード会社なんて資産のないような企業は、簡単に会社を畳めるので、客に無礼な行為をしたり、人を騙すことに無神経なのだろうか。
さて、昨日石破新首相は、衆参両院の本会議で初めて所信表明演説を行った。「ルールを守る」、「日本を守る」、「国民を守る」、「地方を守る」、「若者・女性の機会を守る」と5つの「守る」を言い、「国民の共感と納得が得られるよう努力する」とも言っておきながら、総裁選前に漏らしていた裏金問題は曖昧な発言のまま素通りしてしまった。特に、事前に主張していた日米地位協定の改定については、触れないままだった。約束を守らないのだ。この点については、評論家らから厳しく批判されている。やはり首相自身自民党内の地盤があまり強固でないことから、反石破派らを意識したあまり刷新感のない演説になってしまったのだろう。
特に、気がかりなことは、日米地位協定について今在日米軍が享受している日本からの過剰な待遇を、調整することをアメリカに要求するつもりだったが、いち早くそれを察知したアメリカから釘を刺されたのではないだろうか。石破首相は敢えなく取り下げてしまった。これでは自衛隊に在日米軍基地のような施設をアメリカ国内、特にグアム島に設置し、在日米軍と同じような待遇を期待するアイディアも、即座にアメリカからダメを押されたのではないだろうか。何だか頼りない新首相の言動である。こんな調子では、果たして衆院選はどういう結果となって表れるだろうか。