578.2008年12月12日(金) 政府の景気対策は大丈夫か?

 景気対策という美名の下に政府は23兆円の資金供給を行うと発表した。生活防衛のための財政対策として10兆円、金融対策として13兆円である。このほかに韓国のウォン低下に対する支援もあり、相当な出費が予定されている。国民生活防衛と名がつけば、何でも許されると思っている麻生政権は、国家の金庫が空っぽになるのも意に介さず、大盤振る舞いを続けている。勘ぐれば、自分の余命も早や尽きたと悟って、この際とばかり自分の手柄を立て、国民が喜びそうなことばかり考え出した。

 このブログでも何度か指摘したが、1兆円という金は大金である。全国民が一人当たり1万円を拠出して初めて1兆円になる。23兆円というのはとても右から左へ移し変えられる金額ではない。しかし、1万円を稼ぎ出すことが大変な労苦であるということが実感として分らない政治家たちは、簡単に打ち出の小槌で現金を作り出せると思っている。平行して財政支出を抑えることも考えなければいけないのにこちらの方には手を打たない。その一つの方法として政治家の数や手当てを減らすこともそうだし、官僚の恵まれた待遇を下げることも選択肢として考える必要がある。

 先日公務員ボーナスの支給があったが、公務員ボーナスは必要ないとの持論を提唱する私からすれば、甘いと言わざるを得ない。一般の企業人がボーナスを受けられるのに反して、公務員だけにボーナスを支給しないのは気の毒、可哀相との情緒的な同情論があるが、それこそとんでもない考え違いである。公務員は国民の負託に応えて一年間堅実に責務を全うして、その報酬として毎月きちんと給料、手当てをもらっているではないか。それが不満なら公務員にならなければよい。盆暮れのボーナスは民間企業が予定外の営業利益を生んだ時に、企業が従業員にご褒美として臨時的に支払うものである。だから利益を生まなければ当然ボーナスは支給されない。公務員の働き方とは根本的に異なる。公務員は役人になる前から、その当然の約束ごとについては承知している筈である。つべこべ言わずに真面目に正確な仕事をして、国民の負託に応えて欲しい。社会保険庁職員の仕事ぶりや居酒屋タクシーを開業した財務省職員を見る限りでは、国民の期待を大きく裏切るばかりではないく国民を騙して自分たちだけが甘い汁を吸おうとしているとしか思えない。この際、役人数も大幅に削減して足りない職員を長期派遣職員で賄った方が財政面でも、モラル面でもずっと効率的であると思うがどうだろうか。

 脱線したが、国家の財政を考える際に短絡的にイージーな財政出動を考えがちであるが、政府の一方的な考えだけでやるのではなく、国会審議を尽くして、必ず財源の補填についてもしっかり裏づけを証明して欲しいものである。

2008年12月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com