5869.2023年9月16日(土) イコモスから警告された明治外苑再開発計画

 先月受けた人間ドック検査の結果、2点ばかり指摘された。ひとつは、心臓の不整脈であり、これについては放置すると脳梗塞の恐れもあるとのことで、直ぐエコー検査とホルター心電図検査を受け、結果は来る21日に分かる。

 もう1点は、この数年間前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAがやや高めなので、いつもながら専門医に相談するようアドバイスされた。そこで先月泌尿器科医に診てもらったところ局部のMRI検査を受けることを勧められた。そのMRIの結果が分かったということで、今日泌尿器科医に伺った。冒頭に医師からがんの恐れは100%ないというホッとするお話だった。MRI検査をしてくれたメディカルスキャニングの「医療機関用報告書」によると、「PI-RADSカテゴリー1」と表示され、医師の説明では「カテゴリー1」は現時点では前立腺がんの可能性が100%ないことを意味していると、ニコニコしながら話してくれた。安心するとともに直ぐに検査を受けて良かったとつくづく思っている。

 さて、先日も本ブログで取り上げた明治外苑再開発プロジェクトに対してユネスコの諮問機関イコモスが、東京都に対して「文化遺産の不可逆的な破壊であり、開かれた空間が失われ、遺産である樹木が失われることは受け入れられない」と再検討を求めた件について、昨日イコモスが開いた記者会見で改めてヘリテージ・アラートを発し、関係省庁、都、事業者に前向きの回答を求めた。しかし、これまでの経緯から考えると今後何を言われようと小池都知事は、再開発の反対に対して頑固にも従来の主張を曲げないだろう。何故にこれほどこの反対の強いプロジェクトを遂行することに拘るのだろうか。

 小池知事が再開発に拘るのはどうも理解し難いが、地主とも言える明治神宮が計画に積極的な点も理解に苦しむ。折角これまで長い間受け継いできた半公的な庭園を業者の計画に従い、外苑から緑地を減らし、これまでなかった超高層ビルを建設することに、明治神宮が賛同するのはなぜだろうか。高級住宅地域に超高層ビルを建て、それによって得る利益を事業者である三井不動産と分かち合うということしか考えられない。更にプロジェクト推進者が有識者や著名人、都民から多くの反対署名を提出されながらも的確な答えを出すこともなく、開発計画を前へ進めようとする姿勢が理解出来ない。小池知事にとっても多くの都民の反対を押し切ってまでして強引に計画を進めるには、見えないところで何らかの個人的なメリットがあるからではないだろうかと勘繰らざるを得ない。
 結局プロジェクトは、国際的にイコモスから、国内では都民、著名人らから強い反対があっても、利益集団の小池都知事、明治神宮、三井不動産の3者によるなりふり構わぬ強引な私利私欲によってこのまま推し進められるのだろうか。世界の首都の中でも緑が少ないと言われている東京から、これにより更に緑地面積が少なくなる。東京育ちではない小池知事には、あまりピンときていないようだ。次の東京都知事選では、絶対小池知事を落選させないと東京が段々おかしな都市になる。

2023年9月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com