5759.2023年5月28日(日) 同級生の文化功労者、環境学者・中西準子さん

 朝日新聞朝刊「文化」欄に著名人への連続インタビュー記事が定期的に掲載されていた。前回はドリフターズの高木ブーについて14回に亘って掲載された。その最終版に次回は中西準子さんと紹介された。中西さんは環境学者として広く知られ文化功労者でもあるが、彼女とは高校の同級生である。昭和29年に湘南高校へ入学した時、同じクラスになった。そんなこともあり、その情報をクラスの仲間や親しい卒業生らにその旨をメールで知らせた。連載は日曜日から始まると思い早速今日の朝刊に目を通したが、どこにもそれらしいインタビュー記事なんて載っていない。迂闊にもどうやら早トチリをやってしまったようだ。次回と書かれていたのを次週と早飲み込みしてしまったに違いない。期待をしていたであろう友人らには申し訳なく思ったので、慌ててお詫びと訂正のメールを送ったところである。

 中西さんと言えば、クラスの中でも優秀でひと際目立った存在だった。当時クラスには女生徒は僅か3人しかいなかった。他の2人の女性も優秀だった。中西さんは横浜国立大学工学部へ進み、東大大学院を卒業したと思う。その後学会で活躍され、長らく東京工業大学教授を務めていた。2011年に文化功労者に推薦されたが、前年にノーベル賞を受賞された根岸英一博士と世界的な交響楽団指揮者・大野和士氏と併せて母校から3人も選ばれた。全国から選ばれた17人の文化功労者のうち、偶々母校から3人選ばれたとは少々誇らしいことである。
 高校卒業後は彼女との接点はなくなったが、時折メディアに登場するので、その都度関心を持って気にしていた。近年はクラス会でしばしば会うようになり、再び言葉を交わすようになった。

 彼女の最初の印象は私には強烈なショックだった。高校入学直後の「生物」の授業で新人教師が時間を持て余したのか、誰か何でも好いから歌を唄うよう呼び掛けた。それに応えて中西さんと私が立って唄った。最初に私が当時流行していた俗っぽい流行歌、津村謙の♪上海帰りのリル♪を唄った。そして中西さんが唄った。ところが、彼女が唄ったのが♪第一インターナショナルの唄♪だった。当時私はまだこの曲を知らなかったが、そのころ彼女の父親は日本共産党選出の参議院議員だった影響もあるのだろうか、あの左翼的な労働歌を教室で堂々と唄ったのには驚いたものである。その後知ったことだが、彼女は戦前上海市内に住んでいた。偶々私が唄った♪上海帰りのリル♪は、正に♪上海帰りの中西さん♪だったのである。彼女が住んでいた上海の一角には、今病の床に伏している小中陽太郎さんも戦前住んでおられた。

 果たして朝日「文化」欄にどんな話題が掲載されるのか今から大変楽しみである。

 さて、今日大相撲夏場所千秋楽を迎えた。すでに昨日横綱照ノ富士が6場所ぶり8度目の優勝を決めていたが、先場所まで3場所連続で全休し、4度目の膝の手術の後で体調も万全ではなかった横綱が横綱の実力を発揮して優勝したのには敬服する。こんな例は明治以来3人しかいないという。今場所中にはかつて優勝をしたこともある外国人力士の元大関栃の心や逸ノ城が引退を決めた。相撲も国際的になり外国人力士も増えた。今ではモンゴルを中心に実力のある外国人力士が揃っているが、幕下上位で勝ち越した獅司というウクライナ出身の力士まで現れ、国際色が益々華やかになる。それはそれで楽しみでもある。

2023年5月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com