今日は我々夫婦にとって結婚記念日に当たる。あれからもう満54年が経った。幸いにして今日まで健康面で大きな支障はなかった。だが、最近はお互いに若干健康上の症状を抱えることがあり、年齢を重ねるとこれも止むを得ないかなと思いながら、リハビリに励んだり、通院したりしている。我々夫婦は今では少なくなったようであるが、互いの両家を良く知るお仲人さんのご紹介により、お見合いにより結婚式を挙げることになった。妻は23歳、私は30歳だったが、今では幸いにも2人の息子と5人の孫に恵まれ、皆健康に過ごしているのは、幸せであり嬉しく思っている。
我々の結婚自体とは別に不思議な縁と呼んでも良いようなことがある。実は今日明治記念館でアジア・大洋州26か国の大使夫人が会員である一般社団法人「アジア婦人友好会」の支援による「第45回アジアの祭典・チャリティーバザー」が開催され、ミクロネシア大使夫人からご案内をいただき、妻ともども参加した。場内は各国のブースが出店され、珍しいお国自慢の特産品などが展示、販売されていた。このところコロナ禍で中止されていたが、今年は恒例の全日空ホテルから明治記念館に会場を変更して催された。多くの人々が来場して展示場内は大分混みあっていた。その中へ常陸宮妃が車いすで会場内を巡回され、直ぐ退場された。以前に来られた時には、ステージ壇上にずっと座っておられた。しかし、今日はにこやかにしておられたが、健康面で万全ではないように見受けられた。
ミクロネシア連邦とは、20年以上に亘り厚生省主宰太平洋戦争戦没者遺骨収集事業に関わったことと、2014年に上梓したドキュメント作品「南太平洋の剛腕投手」でジョン・フリッツ大使や、そのご親戚についてかなり突っ込んだ取材をしてからのお付き合いで、それ以来交流を続けている。特にこの国が独立したのは、1986年11月3日で偶然にも私の誕生日というめぐり合わせもある。更にホテルニューオータニでは毎年日本との国交締結記念の式典が開かれ、いつも招待されているが、そこは我々が結婚式を挙げたホテルでもある。何かと縁のあるミクロネシアとの交流をこれからも続けていきたいと思っている。
さて、今朝の新聞記事を見て些か驚いた。というのは、大阪府では2026年度内に大阪公立大学を含むすべての学校の完全無償化を目指すというのだ。これには多額の予算を必要とするだろうし、全国の自治体でも全く初めてのことである。
大阪府は吉村洋文知事が今春の知事選でこの完全無償化を公約として掲げた以上、何が何でも実施す腹づもりであろう。そして授業料が無償ということに対しては、就学生を抱える家庭にとっては大助かりである。しかも世帯年収などに制限を加えてきたが、それも取り外すという。
少子対策や、教育費補助などは大いに歓迎される政策ではあるが、多くの問題点がある。子どものための教育費の補助とは言え、一切を自治体が面倒をみる反面、子どもがいない家庭には何の補助もないということになる。何より気がかりなのは、子どもの多い家庭には多大な恩恵がある一方で、子のいない家庭には、何らの補助もないというアンバランスではないか。差別化に繋がらないだろうか。また、私立学校生も全額無償対象にするようだが、彼らは多少経済的に余裕がある筈で、そこまで補助する必要があるのだろうか。むしろもっと子供に関係なく貧しい家庭を支援することが必要だと思う。
補助金は出せばすべてが良いというものではない。同じ自治体に生活する人々に教育費云々ではなくすべての面で公平に支援することが大切だと思う。このプロジェクトのために、大阪府では年間427億円の手当をするようだが、これは今年度当初一般会計予算36,421億円の1.17%であるが、大阪府は評判の良くないカジノでそれくらい儲けられるとでも考えているのだろうか。