5567.2022年11月17日(木) コロナ第8波を前に外国人入国は大丈夫か。

 10月に入って水際対策がほぼ撤廃されてから訪日観光客が増え続け、10月の外国人入国数は50万人弱となり、対9月比で15倍以上の伸びとなった。コロナ禍以前の状況から推して円安になった今では、外国人の訪日は益々増え、多くの外貨を落としてくれるだろう。インバウンドは、年々増加して今では貿易収支上も大きな収入となって国家財政に寄与している。実際コロナ以前の2019年には、3,188万人の外国人が日本を訪れていた。政府としても今後の伸びに更に弾みをつけようと考えているようだが、少々したたかなのは、金持ち外国人、つまり富裕層をターゲットとして考えていることだ。その割合は、全体の1%程度と考えられるが、それでも消費額にすれば11.5%にもなるという。そしてこれら富裕層が多いのは、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア、中国の先進6か国である。世界の大金持ちが今後5年間に1.5倍になると見込み、取らぬ狸の皮算用をしているというから、かつては国から冷遇されていた観光業界も今ではインバウンド・マーケットを主に政府の懐具合に大きく貢献するようになったものである。

 ところが、コロナ禍が収束傾向にあるとの判断で、外国人旅行者入国の制限を緩めた途端に、コロナ新規感染者が再び増え始めた。東京都内ではその数が2日連続で1万人を超え、北海道でも1万人を超え過去最多、長野県も過去最多となった。専門家の間では、第8波に入ったと言える状態にあるという。せっかく戻ってきた外国人旅行者をまた厳しく締め出すような対策も講じなければならないかと思うと切なく残念な気がする。

 さて、今年もお歳暮のシーズンがやってきて、いつもの通り新宿のデパートへ出かけた。かねがね承知していたことであるが、新宿地区の駅周辺を中心にした再開発プロジェクトがスタートしたようだ。新宿駅西口周辺の改築が始まり小田急百貨店本館は閉店となり、建物自体を取り壊し跡地に新たに地上48階、地下5階の超高層ビルを2029年までに建設する計画である。工事が始まったためにJR駅構内も改札口からプラットフォームへのアクセスが分かり難い。元の西口改札口は撤去され東口と西口がつながり、地下道を自由に通れるようになっているが、鉄骨の大きな柱が露出していて、視界がよくない。

 将来的には2046年を目途に東口と西口を結ぶ大規模再開発が行われる。在職中はほとんど新宿をベースに仕事をしていたので、以前の新宿西口開発工事を長年見続けていただけに、今再開発が始まるとは感慨深いものがある。

 ついては新宿からの帰り道、東急渋谷駅で東横線急行に乗ったところ空席がなく、つり革に掴まっていた。疲れた高齢者と見られたのか、目の前のシートに座っていたアジア系の若者が、さっと立って席を譲ってくれた。そのままその席に座り自由が丘駅で降りる直前に英語で、次の駅で降りるので有難うと改めて感謝の気持ちを伝えたところ、感じの良いスマイルで‘You are welcome’と言われ、すっかり温かい気持ちになった。それにしても今日も座席を譲ってくれたのは、外国人である。これまで電車内で座席を譲ってくれたのは、決まって外人と女子小中学生である。日本人の男性と若い女性から席を譲ってもらったことはない。親切のおねだりをするわけではないが、どうして外国人は電車内で高齢者に席を譲ってくれるのに、「おもいやり」のあると言われる日本人にはそれが出来ないのだろうか。

2022年11月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com