4708.2020年4月2日(木) ロックダウン寸前の東京、韓国では総選挙

 驚いたことに、今日東京都内の新型コロナウィルス感染者は1日としてはこれまでで一番多い97人が確認され、全国では279人だった。感染者の多い自治体は、東京、大阪、千葉、北海道、愛知、神奈川、兵庫、埼玉、福岡、京都のように、やはり大都市で多くの人びとが感染している。また、海外では連日アメリカの急速な拡大が目立っている。感染者が21万人、死者が5,138人となり、昨日トランプ大統領は警告をしていたが、このまま手を拱いていると少なくとも10万人が、下手をすると200万人が死亡するとまで言っている。

 日本では、これまでは若い人はあまり感染しないと言われていた。しかし、統計上は30歳代以下の若者が全体の感染者の約4割に当たることから、若者にはもっと気をつけてもらわないと困る。小池都知事もその点を強く要望しているが、若者がいくら自分たちは大丈夫だと思っても、重症化しやすい高齢者にとって若者と「密」になることは安心出来ないということを分かって欲しいものである。

 一方で緊急事態宣言を政府が出さないことについて賛否両論がある。政府としては、経済市況が悪化する中で外出禁止に近い政令を発することは、中小業者、特に飲食店経営者に甚大な打撃を与えることになり、彼らに幾許かの補償をすることが求められるだろうし、今大きな打撃を受けている航空会社などにも何らかの手当をするなら、その全額は計り知れないものになる。小池都知事は政府の出方次第と様子見をしているように見える。

 気になるのは、オーヴァーシュートとまでは行かないが、日に日に確実に感染者の数が増え、医療関係者が心配する医療崩壊状態に近づいていることである。

 そんな危機的状況の中でお隣の韓国では、来る15日の国会議員の総選挙に向け、今日選挙戦がスタートした。世界で戦争状態と対コロナウィルス対策を講じている折でもあり、何とか延期することは出来なかったのだろうか。一院制300人の国会議員の任期は4年間で解散がない。ところが、大統領の任期は5年間のため、大統領在任中に2度総選挙を行うケースもある。1度は与党として勝っても2度目の総選挙で敗れれば、レームダックになりかねない。

 コロナウィルスという緊急事態下において総選挙を延期することも可能だったにも拘わらず、文在寅大統領は敢えてその選択をしなかった。よほど勝つ自信があったのか、コロナウィルスが更に悪化したら反って立場が危うくなると思うのだが、その点は考えなかったのだろうか。いずれにせよ15日に結果が出るが、外出を自粛される中でそれなりの投票率は稼げるのだろうか。

2020年4月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com