4688.2020年3月13日(金) 終身皇帝目指すプーチンと習近平

 社会主義国家だと好い加減なことを謳っているロシアでは、プーチン大統領が自身2024年の大統領選に出られる規定が盛り込まれた憲法改正をロシア上下両院で可決した。大統領任期に関する改正の骨子は、任期を通算2期12年までとするというものである。ところが、これには付託条件がある。これまでの任期は算入しないというものである。プーチン大統領はすでに通算4期目で、4年、4年、6年と続けて現在24年まで任期が残されている。この20年を通算期と通算年数に算入しないというから何となくプーチン大統領の意図は察しがつく。この任期を務めあげると20年間大統領職に就くということになる。この間、大統領は憲法により一時首相に退いて子飼いのメドベージェフ氏に大統領職を預け、自背後で国を操っていた。今回の憲法改正により、新たに2期12年の任期が可能になった。任期を全うすれば、通算32年間もの長期に亘って国のトップとして君臨することになる。自分の都合を優先して憲法を改正して国家・国民を支配しようとしているのだ。今後82歳まで大統領に居座ろうとの魂胆である。主権在民とか、国民の自由と人権なんてことは、まったく考えてもいないようだ。

 一方、同じ似非社会主義国家の中国も2年前に同じような強引な憲法改正を実施している。国家主席の任期を2期10年とするとの憲法の条文を削除する改正案を発表した。これにより習近平・国家主席は任期が切れる2023年以降も国家主席の座に留まれる。国家主席の任期を10年までとしたのは、1990年代からで権力の集中を避けるため、当時の鄧小平主席時代に決めたことだが、習主席にはそういう発想や配慮はまるでなく、自分だけが権力を握っていたい気持ちが露骨に表れた。香港筋からは終身皇帝になると言われている。

 この似非社会主義国家のリーダーたる2人の独裁者が、権力を握っている国がこの状態でどこまで社会主義国家と呼べるだろうか。

 現在執筆中のドキュメンとには、「旧ソ連、中国は社会主義国家か?」という1章がある。それにしてもこのような頑迷で私利私欲と権力志向の強い国家リーダーが当分国を支配することを、ロシアと中国国民は一体どう思っているだろうか。

 さて、相も変わらず新月コロナウィルスの感染やその対策などがニュースとして伝えられるが、懸念されている世界の株式市場は大きな打撃を受けている。

 今日日経平均株価も大幅に下落した。株価は前日に比べて1,127円も下がり、この1週間で約3,300円も下がった。1989年リーマ・ショック以来のことである。一方、ニューヨーク株式市場ではダウ平均が10%近く下がり、2,352㌦のマイナスとなった。これは暴落がひどいため取引を一時的に停止するサーキットブレーカーが発動された1987年のブラックマンデー以来最大の暴落だった。

 気まぐれトランプ大統領も個人的な考えと注文をつけたうえで、オリンピックの延期にまで口を挟むようになった。あまりにも身勝手過ぎる。

 今日までに世界の感染者は12万5千人を上回り、死者も4,613人となった。カナダのトルドー首相夫人も陽性と判定された。終息の曙光はまだ見えない。

2020年3月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com