4072.2018年7月7日(土) 西日本を豪雨が襲う。

 一昨日、昨日と九州から西日本にかけて襲った大雨は、大雨特別警戒報とともに東海地方にやってくるようだ。今もって京都府と岐阜県内に大雨特別警戒が出されている。気象庁がテレビで異常な状態だと警告を発しているほどである。今回の大雨で18府県の幅広い地域ですでに午後7時現在47名の犠牲者を出している。京都嵐山の渡月橋周辺も増水しているところに、上流のダムが貯水量限界に近づき放水するとのニュースが昨夜伝えられ、渡月橋周辺の護岸が決壊するのではないかと心配していた。現時点ではそういう情報は伝えられていないので、取り敢えずホッとしているところだ。

 思い起こせば、嵐山に近い京都市内の公立中学3年生だった、昭和28年9月台風13号が近畿地方に大きな被害を与えた。その時の豪雨で渡月橋の両岸が決壊して護岸工事が終了してから川幅が広がって、渡月橋が長くなったまま今日に至っている。その1ヶ月前の夏休み中に同級生の女生徒が渡月橋のやや下流で水死したこともあって、いつまでも忘れられない辛い記憶として残っている。昨晩は雨が激しく渡月橋も通行禁止にしたようだが、名勝の地であるだけにいつも気になっている。今後何事もなければ好いと願わずにはいられない。

 偶々今日は七夕である。織女と牽牛が1年のうち今日だけ会える1日であるが、現実には皮肉にも洪水により家族が引き離されたり、失ったりした人もいる。

 さて、昨日朝オウム真理教死刑囚が刑を執行されたことが、国内外に大きく波紋を広げている。7人もの大勢の死刑囚が同日に刑を執行されたからである。これは、1911年大逆事件の12人、48年A級戦犯の7人に次ぐもので、現行刑法の下では4人が最多である。1度に大勢の刑を執行したのは、平成が来年で終わり、平成に起きた事件は平成のうちにすべてを終わらせたいとの考えがあるようだ。また2年後の東京オリンピックに騒ぎが持ち越されることを憂慮したこともある。新しい年号になった祝うべき年に、オウム事件を引きずった別の事件を起こしてもらいたくないとの願いが籠っているらしい。

 一方で、国連人権高等弁務官事務所は、死刑執行について遺憾の意を表した。先進7か国の中で死刑制度が残されているのは、日本とアメリカだけである。EU加盟28か国とアイスランド、ノルウェイ、スイスは日本政府に対して今後死刑制度の廃止を求めていくとの共同声明を発表した。犠牲者の家族の気持ちを考えると、犯した残虐行為に対してどう罪を償わせるのか難しいところであるが、現実は世界では死刑廃止の方向へ向かっている。これという名案は中々思い浮かばないが、理不尽な大罪を犯した場合、犯人に対してどう罪を償ってもらうのか。遺族の気持ちを考えると死刑以外に幾分なりとも納得させるアイディアや手段があるだろうか。はっきりした答えがない以上現状の対応は、ある面で致し方ないのではないかと思っている。

 夜になって家がぐらっと揺れた。最近しばしば起こる地震である。震源地は千葉県南東部でM5だそうだが、都内もM3だった。西日本は洪水により、関東は地震により不安感に襲われる。先行き世の中も不安定になるのだろうか。

2018年7月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com