4013.2018年5月9日(水) 2年半ぶりに日中韓首脳会談開催

 日中韓首脳会談が慌ただしく迎賓館で開かれた。昨日来日した李克強中国首相と安倍首相に加え、今日来日した文在寅韓国大統領が会談に加わった。先に開かれた南北首脳会談を踏まえて来る米朝首脳会談への期待を込めた話し合いが持たれた。ただ、3首脳の間には、手法で温度差が見られたようだ。北朝鮮の非核化へはそれぞれ連携すると足並みは揃った。

 ところが、最近のアメリカのトランプ大統領の強硬な発言が些か気になる。どこまで北朝鮮へ歩み寄るのか不明だが、北への圧力が下手をすると首脳会談中止まで行きかねないと懸念される。金正恩・朝鮮労働党委員長が一昨日、昨日と中国を訪れ、習近平国家主席と2カ月ぶりに会談したことは、金正恩がアメリカの出方について習近平に相談に行ったのではないかと囁かれている。 

 一方で、ポンペオ国務長官が唐突に北朝鮮を訪れ、北朝鮮に拘留されていた3人のアメリカ人を引き取り、横田基地に飛来した。そのまま帰米の途に就くと考えられるが、日本に立ち寄りながら出入国の記録は残らない。横田は日本国内のアメリカ領みたいな場所であるが、何か釈然としない。今のまま米軍基地が存在し続けるなら、日本はアメリカの属国のようなものだ。日米地位協定を始めとして、安保条約も見直す時期に来ているのではないだろうか。

 今朝トランプ大統領は2年前に米英仏独ロ中の6カ国でイランと結んだ核合意から離脱すると表明した。このところワシントンを訪れたそれら首脳の合意維持の希望を斟酌せず、核合意から離脱して対イラン制裁を復活させることになる。この核合意については大統領選以来離脱を訴えていたが、ここへ来て現実になった。国際社会ではイランはこの核合意を守って来たと受け止められており、アメリカの一方的な離脱と見られている。合意維持をアピールしてきたヨーロッパ各国との関係にも溝が出来る。同時に、イランはアメリカの離脱に反発を強めて、「アメリカは嘘をつく国」と言っており、今後イランとの関係はどうなっていくのか、アメリカというより、トランプ大統領ひとりに世界は振り回されている。相も変わらず困った御仁である。

2018年5月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com