4001.2018年4月27日(金) 11年ぶり南北首脳会談と原晋・青学陸上部監督の講演

 テレビでその光景を観ていた。午前9時30分、朝鮮半島南北境界の板門店国境線を金正恩・朝鮮労働党委員長が歩いて韓国内に入り文在寅・韓国大統領に笑顔で出迎えられた。厳しい警戒の中で音楽隊による歓迎式典が行われ、南北両首脳は11年ぶりの首脳会談を行うために「平和の家」に入った。北朝鮮の最高指導者が韓国領内へ入ったのは初めてのことである。午前と午後、併せて2度の首脳会談を終え、遅れて来た金正恩夫人が加わった晩餐会に出席後、韓国にちょうど12時間滞在して午後9時30分板門店を去って行った。

 詳しい会談の内容はまだ分からないが、会談前から頻りに言われていた朝鮮半島の非核化については、非核化宣言ではなく、核なき朝鮮半島が双方永遠の目標であると述べるに留まった。日本人拉致問題については触れられなかった印象が強い。トランプ大統領、評論家諸氏はどんなコメントを発するだろうか。明日の朝刊を読んでみないと何とも言えない。

 さて、今夕は大塚武夫さんのお誘いで、横浜駅東口の新都市ホールで住友生命健康財団が主宰する青山学院大学陸上競技部監督・原晋氏の「箱根駅伝四連覇への道のり」と題した講演を聴講した。

 原講師はテレビにも度々出演されて場慣れしているせいか、中々聴き応えのある明快なスピーチで、パワーポイントも分かり易く論理的に説明された。ご自身選手として大して実績を残せず、また指導者としての経験もないにも拘わらず、思い切って中国電力を辞めて大学駅伝部の監督を引き受けた。短期間で経験の浅い指導者が成し遂げた初優勝と四連覇は、他大学の指導者らの妬みを買ったようだと冗談交じりに話されていた。短期間に実績を残された原監督には、「成長するための10のポイント」があってすべての部員に言い聞かすそうである。その内には、①目先のことではなく30年後の自分を思い描くこと、②半歩先の目標設定の実践、③出来るための方法を考える、という高邁な理想とは離れた哲学がある。

 監督就任当初から部員を信頼することを心がけておられると感じた。また、企業の人事面についても監督自身の哲学を語っていたが、それらも納得出来るものだった。スポーツ指導者としては珍しい鬼才であると思う。広い会場に600人以上の聴衆がいたと思うが、恐らく皆満足したことだろう。

2018年4月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com