6075.2023年12月31日(日) 退屈な「紅白」、除夜の鐘で2023年を送る。

 早いもので、今年も今日大晦日を迎えることになった。大晦日と言えば、NHK紅白歌合戦が年の終わりを締めくくるには、格好の行事であり、大人も子どもも楽しみにしていると思っていたが、近年は名も知らない歌手が知らない曲を歌うことが多く、あまり興味を惹かれなくなった。時代が移り変わったせいもあるが、曲調が演歌からJ-POP調になり、歌手も漢字よりも横文字や意味不明の名前になって、歌手個人よりもグループで出演することが多くなり、我々長期高齢者世代には中々付いて行けなくなってしまった。今日出場の歌手の名前もあまり知らない。お金をかけた派手な舞台で、ステージも随分移動して、歌を歌うというよりダンスを見せる感じで面白くなかった。演歌のように歌をじっくり聴かせるというわけではなく、聊か失望した。途中で他局に切り替えるほどだった。来年からは期待しないようにしようと思う。

 紅白が終わると、いよいよ除夜の鐘に送られて新しい年を迎えることになる。ところが、その108の鐘を突く音がうるさいと住民から警察へ苦情があって、東京都内のあるお寺では、今年は除夜の鐘を中止するという。このお寺では毎月2回早朝についてきた鐘の音がうるさいと苦情が寄せられていたという。それにしても年末の風情を伝えてくれる、旧年に別れを告げる煩悩を取り払う除夜の鐘が、騒音扱いされるほどうるさいものだろうか。近年は町会などで行う夏の風物詩、盆踊りなどへも苦情が寄せられるという。現代の住民感情だろうか、何か寂しい気持ちにさせられる。

 もう半世紀以上も前の1967年の大晦日は、第3次中東戦争直後でエジプトの首都カイロから運河の街スエズへ列車で向かい、車中でエジプトの人たちと歌合戦をやった。私はあの時、三波春夫の♪チャンチキおけさ♪をエジプト人の手拍子とお囃子をもらいながら歌った。そしてエジプト人からも地唄のお返しをもらったことが、楽しく懐かしい思い出として今も鮮やかに甦ってくる。あんな図々しく恥ずかしい行動が出来たのは、若さの故であろうか。あのような自由で楽しく自主公演の紅白歌合戦が出来たのは外国という土地柄で珍しかったからであろうし、もう2度と出来ることではない。あれから56年が経つ。あの第3次中東戦争はほんの6日間で終結となったが、今パレスチナの「中東戦争」は、すでに2か月以上も続いている。何とか2024年には戦火が止んで欲しいものである。

 今年亡くなった人の中にも懐かしい人が随分いる。作家では、大江健三郎、加賀乙彦、畑正憲、西木正明、音楽家では坂本龍一、ハリー・ベラフォンテ、外山雄三、KAN、社会学者では加藤秀俊、「山びこ学校」の無着成恭、メディアでは西山太吉、政治家では横路孝弘、青木幹雄、シルビオ・ベルルスコーニ、李克強、ヘンリー・キッシンジャー、竹入義勝、創価学会会長・池田大作、スポーツ選手では笹原正三、橋爪四郎、中西太、杉下茂さんらである。それぞれの人に懐かしい思い出がある。
 大晦日は1年の最後の日ではあるが、直に除夜の鐘を聞いたのは、横浜市内の妙蓮寺近くに住んでいた45年以上も前のことである。現在では九品仏・浄真寺に行けば煩悩を洗い流せると思うが、近くであっても真夜中に出かける気にはなれない。今日はNHK・TVで京都・知恩院の鐘を聞いた。

 いずれにせよ、来年2024年がトラブルのない世の中になり、個人的には自由気ままに健康な生活を送れるように望むだけである。

 2023年よ、「さようなら」、「Good-by」、「Adios」、「Au revoir」、「Auf Wiedersehen」、「再見」・・・。

2023年12月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6074.2023年12月30日(土) 無駄の多い国会議員の数を減らしては?

 年末を迎え、何かと忙しない時期に入った感じであるが、国会議員だけは裏金問題もあり今のところ大人しくしているようだ。しかし、国民目線からすれば、恥ずかしくて国会議員として凛とした行動が取れないだけなのではないだろうか。

 さて、海外では相変わらず、ウクライナとパレスチナ・ガザ地区で激しい争闘が続いている。昨日ウクライナ・キーウでは、昨年2月にロシア軍が侵攻を開始して以来、最も激しいミサイル122発、及びドローン36機による大規模な攻撃があり、23人が死亡したとウクライナ空軍司令官が発表した。東部ドニプロペトロウシク州では、集合住宅などが被弾し、5人が死亡し、南部のオデッサや西部リビウも激しい空爆を受け多くの犠牲者を出した。どうやらロシア軍は、インフラ施設を重点的に狙っているようだ。そのロシアは、昨29日戦況報告で23~29日に50回の集団攻撃と1回の大規模攻撃を実施したと述べ、そのうえどういう神経だか、すべての標的に命中させたと得意げに公表した。

 これらのロシアの無人機を使った非人道的な空襲に対して、今朝国連安保理事会は緊急会合を開き、各国からロシアを非難する発言が相次いだ。これに対してロシアの国連大使は、ロシア軍が攻撃したのはすべてウクライナの軍事施設で、民間施設に命中したのは誤ったウクライナ側の対空ミサイルによるものだと反論し、改めて軍事作戦を正当化した。

 一方、ガザ地区ではイスラエル国防軍が難民キャンプに前進し、28日にはガザ地区全域で数十人が死亡し、約15万人のパレスチナ人がガザ地区中部から避難を余儀なくされていると国連が発表した。

 国際シンクタンクの経済平和研究所が毎年発表する今年の「世界平和度指数」によると、世界163か国の内、ロシアの平和の度合いは最下位のアフガニスタン、イエメン、シリアに次いで第4位にランクされたほど危なっかしい治安情勢にある。アメリカ、中国も100位以下にある中で、日本が10位にランクされているのは、分かる気持ちもあるが、「軍備力強化が平和を守る」と誤解している平和ボケの政治家も多く、面はゆい感じである。

 こうしてウクライナやガザ地区では、人々は日々戦火に怯えさせられているが、日本では国会議員が脱税して得たお金を、彼らの都合の好いように使い、それを問われても空とぼけて、決まりきった逃げ口上で責任逃れをしようとしている。これも平和ボケであろうが、平和度指数が上位にいる恩恵だろうか、国会議員とは汗を流さなくてもあぶく銭を手に出来る気楽な稼業である。

 今日ネットでXを見ていたら、国会議員の数を半分に減らしてはどうかとの提言があった。大いに賛成である。国会議員が歳費として受け取る給与は、毎月百万円の文書通信交通滞在費、65万円の立法事務費、635万円の賞与やJR、航空券の無料クーポン券、公設秘書の給与分を含めると、一人当たり毎月573万円、年間約7千5百万円になり、各国の国会議員の中でもイギリス、イタリアに次いで3番目に多いという。仮に現在713名の衆参両議員数を半減させたところで、議会活動が低下するとも思えず、その代償として年間約270億円の節約になる。

 そろそろ国会議員への無駄遣いと国家財政をスリムにするためにも、現状の国会議員の在り方を検討し始めても良いのではないかと思っている。

2023年12月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6073.2023年12月29日(金) 冷酷で無慈悲な戦後の政治家

 今年も残り少なくなった。会社や役所は昨日が仕事納めとなり、故郷の実家へ帰る人たちで新幹線や高速道路は混雑が始まった。荒れた国会、というより自民党内の現在の裏金騒ぎは年末年始の間にどういう結末になるのだろうか。後から後から新たな疑惑の国会議員が現れる。自民党安倍派の大野泰正・参院議員が、5年間に政治資金パーティの最高額とも言える5千万円ものキックバックを得て収支報告書に記載していないことが分かり、昨日東京地検特捜部が事務所、及び自宅に、そして今日岐阜の事務所に家宅捜索に入った。大野議員は世襲議員で、実は元自民党副総裁だった大野伴睦氏の孫だったことを初めて知ったが、世襲らしくあまりの無神経に呆れている。祖父・伴睦氏は良くも悪くも一世を風靡した大物代議士だった。東海道新幹線が敷設された当時は、まだ田園だった新羽島駅開設を強引に行い、力ある政治家のワンマンプレーは一時話題になったものである。政治漫画に、新幹線が新羽島駅を通過する場面では、「バンボク!バンボク!」という汽笛が聞こえると皮肉っぽく描かれていたことを良く覚えている。あくどい行為は、脈々と祖父から孫へ引き継がれたようだが、孫の政治家としての実力は、まったく未知である。昨日のブログにも書いたように、世襲議員にはもう少し制約を課してハードルを上げる必要があると思っている。

 そして、戦後世代が多くなった国会議員の間には、戦争の恐ろしさとか、厳しさを知らず、遺族や戦争に悲惨な思い出を持つ人々に対して露骨に無情さを表す無神経な言動が見られるようになった。その典型のひとつとも言えるのが、福岡高裁の判決に従い、昨日沖縄辺野古移設計画埋め立て工事を沖縄県に代わって国が代執行したことである。国が地方自治体の事務を代執行するのは、後にも先にもこれが初めてである。そもそもこの移設計画は最初から沖縄県が認めず、政府は沖縄と充分話し合いをしようとせずに、司法の力に頼った挙句に法律上行けると強引に突き進んだものである。ここには、沖縄県民の声はまったく無視され、戦争で地獄絵図を見た沖縄県民の気持ちを逆なでして、アメリカ政府と米軍駐留軍の意向だけを斟酌した戦後世代自民党政権の無神経と民主主義軽視の気持ちが表れている。

 市中にあり危険な普天間航空基地を辺野古埋立て基地に移設させるにせよ、元々普天間はアメリカが占領し、米軍経費で整備したものである。近年は日本政府が防衛費予算の中で思いやり予算と称する支出援助を行っている。この辺野古移設経費もほとんど防衛費予算の中で工面される。

 アメリカ政府には、日本の防衛を代行してやっているとの傲慢な姿勢が強く、沖縄県民の感情はまったく頭の中にはない。岸田政権の閣僚には、戦後派らしく沖縄戦争の熾烈さと悲惨さがまったく分かっていない者が多い。沖縄へ足を運ぶ大臣も、回数も少なく、感情的な面を排除して書面上だけで決済を行っている。保守思考だった小渕恵三元首相や、野中広務・元自民党幹事長でさえ沖縄の苦難の歴史に思いをはせ、対話に心を砕こうとした。1996年「普天間返還」日米合意をした当時の橋本龍太郎首相も同じ気持ちだった。特に沖縄県の指導者らとは話し合いは欠かさなかった。岸田政権には、沖縄県との対話を「時間稼ぎ」だと否定している風潮があるというから、岸田政権と沖縄県民の間には、心の通い合いがまるでない。

 自民党政権がアメリカ政府に気を遣い、日本は多額の防衛予算を支出して、沖縄県民の気持ちを考えない状態が今後も続くことは、その結果として沖縄戦で多くの尊い命を落とされた沖縄県民に再び煮え湯を飲まそうとしていることになりはしないか。自民党の無情な沖縄観のせいで、現代の日本人は冷酷な民族になったと、後世の人びとから恨めしく思われるのではないだろうか。

2023年12月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6072.2023年12月28日(木) 国会議員に定年制と世襲議員の制約を

 昨日ベオグラードに住む友人の山崎ブケリッチ洋氏から、10月に送った「文藝春秋」11月号が漸く届いたとの連絡があった。何と郵送から2か月半も経ってやっと彼の手元に届いたというから今どき考えられないスローペースである。同誌に母校・慶應義塾の特集記事が掲載されたので、目を通してもらいたいと航空便で10月17日に送ったのだが、中々受け取ったとの連絡がなかった。そこで2週間後にメールで尋ねてみた。だが、まだ届いていなかった。彼も気になってその後地元の郵便局へ問い合わせたが、色よい返事はなく、郵便局からももう少し待つようにと言われたそうだ。その後大分時間が経ってから別人からの郵便物を受け取ったということから、雑誌もいずれ届くのではないかと仄かに期待して連絡を待っていた。

 彼の話によると今ゼルビアでは、長期政権のセルビア進歩党のブチッチ大統領が権力支配を強化していることもあり、反政府抗議デモにより国内はかなり荒れた状態のようである。そのせいもあるのか、郵便事業関係者も待遇改善を求めてデモをしたり、人出不足により配達業務が滞ったりするようで、友人も半ば匙を投げていたほどである。それはともかく送った雑誌が届いたことにホットしている。

 海外との連絡は、メールでやり取り出来るなら良いが、郵便物による交流は難しい点もある。今年に入ってニューヨークに40年以上も居住し、半世紀以上も付き合っていたミヤンマー人から、娘が住んでいるロサンゼルスへ引っ越したと手紙で知らせて来たので、すぐ転居先へ手紙を送ったところ、10日ほどして宛先に該当者がいないと手紙が戻ってきてしまった。何が原因か不明だが、調べようがないので、知人との長い交友関係を諦めざるを得ないかと残念、かつ不本意に思っているところである。

 さて、最近自民党安倍派のキックバックが問題になり、有力者が党要職を辞任することが大きなニュースになっている。他にも疑わしい議員がいて、東京地検特捜部が捜査に当たっている。中には安倍派から4千万円を超えるキックバックを受領したが、収入を収支報告書に記入しない悪質な池田佳隆衆院議員について、昨日議員会館内の同議員事務所、及び議員宿舎、名古屋市内の地元事務所などを特捜部が捜索した。ところが、肝心の池田議員が雲隠れして人前に姿を現さない。地元の親しい市議らも所在を知らず怒っているが、今月初めから国会閉会までずっと欠席し、誰もどこにいるのかまったく分からないという。会期中の国会出席は、国民から選ばれた国会議員として最低限の責務である。こういう大事な場を安易にトンズラするような人物が国会議員を務めていること自体問題である。更に江東区長選をめぐる買収容疑で、柿沢未途・前法務副大臣が今日逮捕された。

 一方で、国会議員の疑惑の捜査に当たっている東京地検特捜部に対して、政治家への事情聴取とは別に、昨日不名誉な判決が下った。横浜市の化学機械メーカー社長ら3人が、中国への不正輸出の疑いで逮捕されたが、その後無実が明らかになりえん罪事件として、東京地裁が検察と警視庁の捜査は違法だったとして、国と都に対して1億6,200万円の賠償を命じた。

 長年に亘る自民一強政治の下で、政治家、特に自民党議員の間には国会議員としての心構えに欠け、すべてを甘く見る議員が多く見られるようになった。そのうえ世間と国民を軽視して、私利私欲に走る政治家が目につくようになった。長年ぬるま湯に浸かった安穏な議員生活に埋没してしまったのだ。このためには、悪弊である党内の長老支配を止めさせる意味でも、国会議員に定年制を設け、また周囲の先代以来の長年の支持者らの支援により当選できる世襲議員にも、ある程度制約を付すことを検討すべき時に来ているのではないだろうか。メディアもこの問題をもっと取り上げて欲しいと思う。

2023年12月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6071.2023年12月27日(水) ラグビー花園大会出場のローマ字名高校

 今日から大阪花園ラグビー場で第103回全国高校ラグビー大会が始まった。全国から51校が参加して、来年1月7日に行われる決勝戦まで、1日置きに熱戦が展開される。51校の出場校を見ていて面白いなと思ったことがある。出場校の顔ぶれも各地の強豪校と呼ばれる高校が出場する。近年出場校がやや固定化してきて、念願かなった初出場校は僅か4校しかない。中でも珍しいのは、福井県代表校の若狭東と敦賀工の合同チームである。これは初めてのことである。残念ながら今日1回戦で、東京代表の目黒学院に62―7で敗れてしまった。その一方で、毎年のように連続出場する名の知れた高校も多くなった。42大会連続出場の佐賀工、33大会連続の石見智翠館、29大会連続の流通経済大柏、などである。

 高校でラグビー部活動に熱中していた当時、慶應高校が優勝したように神奈川県は全国的にレベルが高く、その後相模台工高が1980年代に入って強豪校として実力を発揮し、2度の優勝と2度の準優勝をして、その名を全国に知らしめた。その後2000年ごろから桐蔭学園が進出して両校同時優勝、及び連覇を含む3度の優勝、5回の準優勝、そして今春の選抜大会でも輝ける優勝校となった。

 この花園大会で今なお最も印象に残っているのは、1988年1月7日第68回大会決勝戦当日のことだった。その朝6時33分、昭和天皇が崩御されたのである。大会関係者もその日予定の決勝戦をスケジュール通り行うべきか、或いは延期すべきか、相当悩んだようだが、最終的に出した結論は、決勝戦を行わず、決勝に勝ち残った2校、茨城県代表校・茗渓学園と大阪府代表校・大阪工大高の両校を優勝校と決定した。

 この日を境に昭和から平成に移った。6月には中国では北京の天安門広場で暴動が発生し、当局が武力でデモ隊を鎮圧した。11月には、冷戦の象徴だったベルリンの壁が崩壊して、社会主義国家が雪崩を打つように崩れて東西対立が終わった。政治的にも新年度4月から消費税が導入されるという大きな節目の年ともなった。

 高校ラグビーも年々発展しているが、他の野球やサッカーなどのスポーツと同じように強豪校がある程度固まり、毎年同じ名前の高校が晴れ舞台に登場するようになったことである。学校が校名を知らしめようとする一貫として、スポーツ部強化に力を投入した結果である。これは公立校には難しく、花園は、概ね私立校が活躍する舞台となっているようだ。

 冒頭に面白いと思ったと書いたのは、57大会ぶりに復活出場することになった飯田OIDE長姫高の校名である。特に興味を惹かれたのは、校名にローマ字が混ざった県立高校であり、日本の公立高校でローマ字が入った高校は、この高校だけだそうだ。当高校は、旧飯田長姫高以来57年ぶり2度目の出場となったが、10年前に旧飯田長姫と旧飯田工業が統合され現在の校名となった。校名は両校のアイディアによって旧両校名の間にOIDEがつけられた。その謂れと意味とは、「O」はOriginality=独創、「I」はImagination=想像、「D」はDevice=工夫、「E」はEffort=努力、だというから随分凝った名前だし、これを校名として掲げるのも珍しいと思う。今大会では1954年選抜高校野球に優勝して日本中をアッと言わせた飯田長姫高校の再現、果たしてなるか。明日山口県代表高川学園と初戦を迎える。

2023年12月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6070.2023年12月26日(火) 益々過激化するイスラエル軍の攻撃

 イスラエル軍のパレスチナ・ガザ地区への攻撃は、激しさを増すばかりで、連日多くの犠牲者が出ている。すでに死者の数は2万人を超えたが、その内約8千人が幼い子どもたちだという。国際社会から停戦を呼び掛ける声が高まり、22日には国連安保理事会が人道支援拡大を求める決議を採択したが、イスラエル軍は一向に攻撃を止める気配はなく、むしろ破壊攻撃が広がっている。そして攻撃はエスカレートして、24日夜ガザ地区中部の難民キャンプが空襲され、70人が死亡した。イスラエル軍はイスラム派過激組織ハマスの幹部を根絶やしする信念で、ガザ地区内のトンネルなどの掃討作戦を展開している。昨日は、北部でハマスの中核的な司令部である地下トンネル網を発見し、破壊したと発表した。一方で、イスラエル軍兵士の犠牲者も次第に増え、地上侵攻を始めた10月27日以降兵士の死者の数は156人になったが、「この戦争には兵士たちの命という非常に重い代償が伴う。しかし、勝利を達成するまでは立ち止まらない」と議会で他人事のように声明したネタニヤフ首相に対して、人質の家族からは救出が難航している現状への抗議の声が上がった。

 昨晩のテレビ朝日「報道ステーション」で大越健介キャスターが、ヨルダン川以西のベツレヘムにある生誕教会から取材を生中継していた。生誕教会とは、言わずと知れたイエス・キリストが誕生した馬小屋の跡地に創建された世界遺産登録の聖なる教会である。大越キャスターは、そこで家族を喪った人々を訪れ、この戦闘の停戦と行方について尋ねると、彼らは申し合わせたように勝つまでは絶対終わらないと主張し、これには大越氏も驚いていた。隣り合わせに住む、ユダヤ人とパレスチナ人のお互いの憎しみと恨みは徹底しているのだ。

 12年前にこのベツレヘムの生誕教会をはじめ、東エルサレム、そしてイスラム国家ヨルダンを訪れた時、私自身同地で感じたことは、過去3千年以上に亘って対立してきた両民族の憎しみと不信感は、そう簡単に消えるものではないということだった。今も生活しなからお互いへの警戒感を捨てることなく、そうは容易く融和するわけもない。これは現地で臨場感を通して痛切に感じ取った。

 この戦闘の煽りを受けて遠く離れた日本にも影響が現れ始めた。それは、過日紅海を航海中の日本郵船の船舶が、イエメンの反政府勢力フーシ派によって襲われたことがきっかけである。この海域を航行する船舶でイスラエルに関係する物資の輸送と見られれば、彼らフーシ派に襲撃される恐れがあり、安全のために紅海ルートを一時的にアフリカの喜望峰を経由する遠回りのルートに変更することにした。時間も経費もかかり船舶会社にとっては厳しい選択であろう。

 昨日クリスマスにキリスト教徒ばかりでなく、ユダヤ教徒も生誕教会恒例のミサでお祈りしていたが、総大司教は、「今年のクリスマスには喜びと平和がない。~停戦について話すだけではなく、暴力の応酬を完全に止めなければいけない。暴力は暴力を生み出すだけだ」と説いた。残念ながら、今や停戦は絶望的である。

 ところで、クリスマスと言えば、12月25日に決まっていると信じてきた。しかし、ユリウス歴では、1月7日にクリスマスの行事が行われると初めて知った。その典型がロシアである。ロシアでは1月7日にクリスマスを祝っているが、ウクライナでは昨年までユリウス暦に従っていたが、今年からロシアに合わせることは止めて、欧米のキリスト教と同様に、すべての行事を12月25日に変更することに決定した。果たしてウクライナ人がキリストへお祈りした願い事は実現するだろうか。

2023年12月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6069.2023年12月25日(月) 若者の投票率はなぜ低いのか?

 昨日投開票された東京都武蔵野市長選は、前市長が地元の菅直人元首相の後継者として衆議院選に出馬のため辞職した後を受けた選挙で、前市議だった新顔2氏による一騎打ちの戦いとなったが、自公推薦候補者が野党推薦候補者をほんの僅差で破り、保守系市長が返り咲くことになった。ところが、その票差たるや、何と339票で僅か1.25%差だった。武蔵野市と言えば、人口こそ15万足らずの中都市であるが、その中心部・吉祥寺は、洒落た都市で都心への足も便利で、街にもセンスが溢れていて、住みたい街として人気の高い文化都市である。NPOの講演などでしばしば訪れることもあり、私も好きな都市のひとつである。

 しかし、今回の選挙の投票率は、44.77%で前回を2.69%下回った。これほどの接戦で有権者の関心が高い筈であるにも拘らず、投票率がむしろ下落したのは大変残念なことである。これは一つの例ではあるが、近年押しなべて選挙の投票率は下降気味である。その最たる原因として、若者の投票率が低調であることが大きい。成人年齢を引き下げ、投票権を18歳まで下げたにも拘らず、その恩恵を受けた18、19歳の若者の選挙への関心が薄い。それが投票率に如実に表れている。例えば、総務省が平成29年12月に公表した第48回衆議院選の投票率は、53.68%であるが、最も投票率が低いのは、男女ともに20~24歳で、30.69%にしかならない。10人に3人しか投票所へ足を運ばないのだ。その次に低いのは、25~29歳であり、結局20歳代が一番選挙権を憲法で認められた自らの権利を行使していないことになる。この若者たちの政治無関心さに引き換え、投票率の高いのは、70歳代、60歳代である。

 では、どうして若者の投票率が低いのか? また、何故に選挙に関心が薄いのか? ということについて、ある大学で学生に討論会をやってもらったところ、こんな意見があった。高齢者と若者の母数が違うので、結局高齢者の投票が勝つのではないかと思い、自分の1票なんか入れても入れなくても結果が変わらないと思うということだった。これを言っては何も出来ない。これでは戦う前から勝負を諦めているようなものである。皆が皆こんなことを考えていることは無いと思うが、60年安保世代でこれまで65年間投票を欠かしたことがない立場から見れば、あまりにも投げやりな人生を送っているようで、前向きな気持ちが感じられない。かつては、民意が政治にあまり反映されていないと思ったがために、自分たちの意見を通したい願いで、投票に行く人が多かった。ところが、若者を含めて今の日本人は平和で不自由なく暮らせるという安穏な環境から、政治に目が向かないのではないかとも考えられる。

 例えば、今の保守政治家たちは、裏金をもらうことにあまり抵抗がないようだ。脱税行為であり悪いことだと知りながら、敢えて見て見ぬふりをしたり、自ら悪事に手を染めたりしてモラルが劣化している。選挙の投票率が50%も行かないようでは、このような悪しき政治は改革されず、将来的に社会が良くなる筈がない。

 総選挙より身近な地方自治体の選挙こそ正しい行動をすれば、いずれより身近に自分に跳ね返ってくる筈である。だが、武蔵野市長選投票行動を見る限りそうではなかった。そういうことも考えられないほど、権利を行使しようとしない今の若者には自分たちには関係のない政治なんかより、もっと他にやることが多いとでも思っているのだろうかと皮肉のひとつも言ってやりたい。

2023年12月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6068.2023年12月24日(日) 年賀状ソフトの罠にハマった。

 早いもので、今年2023年も今日クリスマス・イブを迎えた。寒さも厳しい中であるが、渋谷のスクランブル交差点辺りでは、恐らく明け方まで人通りが絶えないことだろう。このところ北海道から東北・北陸地方にかけて豪雪が襲い、各地で交通障害、停電などが起きている。特に例年積雪量が多い北海道留萌市では、一昨日積雪が98cmと平年の3倍を超える記録的な大雪となっている。市内の道路脇には2m以上の雪山で車道の幅が狭く、車も譲り合って走っている状況だった。中心街を走る路線バスも7日連続で運休の有様である。人も雪に埋もれるような豪雪で土地の人も、今年の冬は例年以上に積雪量が多く除雪が大変だとぼやいていた。東京都内では今月23.3℃という12月にしては過去最高気温を記録した反面、この数日は大分寒くなって来た。それでも今年の年末年始は、例年になく暖かいという。

 さて、年末の今慌ただしく取り掛かっているのは、年賀状の作成である。少しずつではあるが、いろいろ変化や、感じる点がある。来年度の年賀状作成に関して、手抜きというわけではないが、少し洒落た文面を仕上げようと、先日初めて年賀状のソフト「筆王」を購入した。ところが、これが案外厄介な代物でソフトをパソコンへインプットするのに悪戦苦闘した。漸くインプットして登録をしたところ、その使用法が難しい。いろいろトライしてみたが、まったく使えるまでに至らず、せっかくソフトを買いながら、当面使用を諦めた。昨年と同様自作の文面を作成する始末である。

 PC、IT業界のビジネス・モデルにはこれまでに随分振り回されてきたが、この「筆王」の商魂にもその一端が窺え、呆れている、と同時に無駄な投資をしたとの後悔が残っている。使用方の公式ガイドブックは文字が小さく、読みにくいうえに、説明も分かり難く、販売会社は、最初から普通のPC利用者には使用方を容易にはマスター出来ないことを承知していた節がある。会社はそうと見込んだうえのことなのか、ソフトに「パソコン訪問コンシェルジュ」と称する社員派遣によるサポート訪問でマスター出来るとのパンフまで挿入されていた。それも安いコースですら、11,000円で、あとは13,200円、高いコースに至っては29,700円である。ソフト代が3,960円もするのにこのような高価なOPを販売しようというのだ。つまり、ソフトの使用が難しいので、出張指導販売を行っているのだ。簡単にマスター出来そうもないことを逆手に取って、ソフトの販売と併せて高額な出張指導で儲けようとの腹づもりである。包装箱の表には、販売第1位と自慢し、「手軽に、傑作」などと事実とは反対の言葉を並べている。挙句にソフトは使用しないが、登録したので、販売会社から連日複数の㏚用のメールが送信されてくるような迷惑には、聊か腹立たしく思っている。

 年賀状については、今年は特に訃報が多く、今までの年賀状の送り先の方が、今年は5人も亡くなられたうえに、ご家族に不幸があった方が27人もいる。加齢とともに年賀状を辞退される友人も増えた。こうして全般的に毎年少しずつ送る枚数が減少しつつあるのは、寂しい限りである。相手の住所は、すべて万年筆で書き込むのが、昔から私流のやり方であり、相手への想いを込めながら住所とお名前を書き込んでいる。高々300枚余であるが、今日ほぼ書き上げたので、明日にでも投函しようと考えている。これを以て今年の業務はお仕舞である。今年もいろいろあったが、間もなく1年が終わる。

2023年12月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6067.2023年12月23日(土) 日大不祥事に続き、立教大野球部でもパワハラ

 昨日のブログに取り上げたダイハツ工業の不正事件で、生産、及び販売が停止したことについて、同社組合幹部はその間にも給与の90%を支払ってもらえるよう会社と交渉すると語った。このトラブルが公になる以前には、会社側と組合との間で会社業務がストップしたケースには、給与の60%を保証するとの協定が結ばれていた。それを上回る組合の要求には、会社の失態が原因の減給には組合として納得できないとの強い要望があるのだろうか。しかし、現状が好転しない限りは、従業員は確かに大変だと思うが、やがて会社の資金も底を突くことだろうからどこまで現実的な話になることか、組合員としてはハラハラしているのではないだろうか。

 不祥事の対象は異なるが、過日日大アメリカン・フットボール部が廃部の方針を出すとともに、別途新しい部を設立すると伝えられた。何年か後には、日大アメフト部として活動しているのではないかと想像される。大学運動部にはともすると「らしからぬ行動」が見られることが懸念されてきた。それは、察するところ運動部所属の部員に大学生としての学力が伴わない部員がかなり多いようだ。特に高校時代に一芸に秀でて、スポーツ選手枠で推薦入学した学生に多く見られるようで、彼らは毎日合宿所、或いは下宿先と大学のグランドの間を往復するだけで、授業にはほとんど出席しないと言われている。ある大学の強豪スポーツ部では、入学した4年後に大学から卒業証書を受け取ることが出来ない学生が、ほぼ3割もいると言われている。

 このような噂が出るような大学運動部では、改めて検討を始めたとも伝えられている。そこへ昨日になって立教大学野球部内のパワハラ問題が表沙汰になった。立教野球部と言えば、かの長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督の母校である。週刊誌の記事によれば、すでに第三者委員会が調査報告書を大学総長あてに提出したという。報告書には、口頭による指導から暴行へエスカレート、バットによる前歯損傷、未成年部員の喫煙・飲酒の強要などが、ほぼ事実であると確認されている。但し、野球部及び大学による「もみ消し」や、「隠蔽」の事実は確認されなかったという。その内容を受けて大学側は、野球部内のガバナンスの欠如との指摘を受け、野球部現監督との契約解除を決定した。

 大学も大分反省して、野球部員に対して「学則上の対応が必要と認識される部員に対しては、教育的指導も含めて適切に対応する」としたうえで、今後体育会各部と学生間のコミュニケーションのあり方を含め、適切に対応できるようなマネジメント体制を整備していくとの再発防止策を発表した。

 大学も運動部の管理をやや放置していた印象があるし、運動部自体は勝利だけのために学生の領域を超えて行動する傾向が見られる。だが、その割には、立教大学野球部の今秋の東京六大学リーグ戦の成績は、2勝8敗で、対東大戦2勝の外は、他の4大学戦にすべて2戦2敗というパッとしない実績だった。ここは原点に返って、野球部は大学本部ともども本来の姿に立ち返るべきであると思う。

2023年12月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6066.2023年12月22日(金) ダイハツの悪質な不正行為

 一昨日自動車メーカーのダイハツ工業㈱が、車両の認証試験で多岐に亙って不正をしていたことが大きく報道された。今ではダイハツは世界最大の自動車メーカー、トヨタ自動車の傘下にあるが、大手企業が法律で定められたルールを守れないとは呆れるばかりである。本社所在地の大阪府池田市内には、社名を採った町「ダイハツ町」もあるくらい地域でも信頼されている会社である。車は常に交通事故とは切り離せないほど危険な面がある。それだけに他の産業より安全面に配慮した順守すべきルールがきちんと決められている筈である。今回明かされた不正とは、衝突実験やタイヤ圧力、エアバック確認など事故防止のためのテストが手抜きされていたことのようだが、いずれもドライバー並びに同乗者にとって生命に関わる事象である。会社は、直ちに生産中の全車種に対して出荷を停止すると公表した。

 国土交通省は昨日ダイハツ本社の立ち入り検査を行った。会社は国内すべての工場における生産を順次止めるが、困惑しているのはダイハツの取引メーカーの部品メーカーで、止むを得ず自社の生産ラインも止めざるを得ない。ダイハツの取引メーカーは、8千社以上もあり、その売上高は2兆2千億円以上に上ると推定されており、その影響は計り知れない。同時に地域経済への影響が懸念されている。タイなどアジア諸国への輸出が多いようだが、タイ人ががっかりしていた。日本型ビジネス・モラルの実態を問われかねない。

 そもそも自動車メーカーの関連会社というのは、あらゆる分野で「安全」の2文字とは切り離せない筈である。その安全性を支える認証試験を好い加減に考え、会社の経営陣は手抜きを承知の上で、車の生産、販売に当たっていたと見られても抗弁のしようもない。この会社の悪質さは、不正行為が始まったのは30年以上も以前だったというから反省以前の問題である。不正の背景には、収益向上のために車の開発期間を無理やり短縮したことから、会社全体に言い知れぬプレッシャーが重なってからだった。更に認証試験の担当者の人員を大きく減らしていたことも問題視されている。不正が増え始めた時期は、皮肉にもトヨタがダイハツへの生産委託を拡大した時期とも重なる。

 折も折、トヨタ自動車は、一昨日最大の市場であるアメリカで、約100万台のトヨタ車の回収、無償修理のリコールを命じられた。正に弱り目に祟り目である。ここにもダイハツだけではなく、親会社トヨタ自動車の安全軽視に今回のトラブルの遠因があったのではないかと察せられる。

 個人的には、もう6年前に免許証の返還をして、車を運転することはなくなったので、車の安全性については関心が薄れているが、ひとつ間違えれば直ちに死に直結する乗り物だけに、他人事とは思えない。

 今年は、急激に寒さが襲来しているが、この数日北海道や日本海沿岸地域に押し寄せている豪雪のせいで立ち往生している車が数多く見られる。これらの車が、もし今回のように認証試験で手抜きした車なら豪雪の中で事故を招くことになる。幸か不幸か、大きな事故は現時点では報道されていない。今や日本人の勤勉さも薄れてきたということだろうか。

2023年12月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com