5384.2022年2月8日(火) 認知症か? 確定申告に書類を忘れるヘマ

 何たるボケであろうか。今日はえらいチョンボをやらかしてしまった。恒例により2021年の所得税確定申告を行うため、税務署への申告書類を作成してもらおうと必要な資料を揃えて玉川青色申告会を訪れた。担当者と話し合っている間に年金の源泉徴収票や生命保険、火災地震保険、寄付金などの領収証などの証明書類を自宅へ忘れたことに気付いた。オリジナルを自宅に残してコピーを持参したのだ。これでは税務署に書類を提出出来ない。そこで担当者と相談して直ぐ自宅に書類を取りに帰ることにした。急いでタクシーを捕まえ、自宅へ取って返し、プリンターに挟まったままのオリジナルを持って待たせていたタクシーで再び青色申告会へ戻った。取り敢えず間に合って良かった。私が自宅へ帰った後で担当者はPCで書類を作成し続け、戻った時にはすでに作成されていた。これにオリジナルの領収証類を添えて、玉川税務署で受け付けてもらった。漸くこれで一件落着となった。

 昨年12月から所得税の確定申告の準備に入り、大分時間を注ぎ込んで何とか1月末には、準備だけは整えることが出来た。青色申告会へ相談の予約を申し込んだが、予約申込者がいっぱいで今日まで待たされていた。それなのにこういうヘマをやってしまった。税務署のHPの申請資料を使用してPCで作成すれば、それほど苦闘しなくても申請資料は作成出来ると言われているが、10年以上に亘り今以てアナログ形式で作成している。デジタル時代の最中に旧式なアナログはやや時代遅れの感があるが、それもやむを得ない。それでも今日税務署に必要書類を申請することが出来て、私にとっては1年間の大仕事を終えた心境でありホッとしている。それにしても肝心な領収証類を忘れるなんて少々どうかしている。そろそろ認知症が表面化してきたのだろうか。

 さて、北京オリンピックがたけなわであるが、昨日行われたスキー・ジャンプの混合団体で波瀾があった。日本のエース高梨沙羅選手が、最初のジャンプで飛距離を伸ばして高得点を得たが、その直後に着ているスーツが規定違反であると判定され失格の憂目に会った。2度目のジャンプは、ルールに適ったスーツだったせいで失格とはならなかったが、彼女の最初のジャンプのポイントが日本チームの点数に加えてもらえず、惜しくも日本チームは4位となり、メダルを逸した。もし高梨選手の失格がなければ、銀メダル以上だった。

 このルールというのは、スーツは身体にフィットしたものでなければいけないそうで、彼女のケースは太ももの辺りが2㎝ほど身体より大きかったということのようだが、これは彼女だけではなく、コーチ陣にも大きな責任があると思う。他にもドイツ、オーストリアの選手と、ノルウェイの2選手も同じ理由で失格となった。

 しかし、ユニフォームの僅か㎝サイズの大小が、飛行にそれほど大きな影響を与えるとは思えない。それよりよくよく考えて飛行に有利となる羽が着いたようなスーツならまだしも、身体にぴったりのユニフォームに拘る必要があるのだろうかと首を傾げたくなる。これでは規制ばかり強くて重箱の隅をほじくるような印象を与えるだけだ。いずれにせよあまり後味が良くない。

2022年2月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5383.2022年2月7日(月) ミヤンマー国軍関係者を防衛省が教育訓練

 クーデター発生以来1年が経過したミヤンマーの現状について、今月になってその後の状況がメディアで報道されているが、ひところの熱っぽさない。国軍の暴力的な弾圧によって民主派勢力が表面的には街から消えてしまったような印象を与えている。ミヤンマー政府の国家顧問だったアウンサンスーチー氏をどことも分からず幽閉して、その存在すら明らかになっていない。軍へ抵抗を示せば、直ちに身柄拘束され拷問される。

 国民から嫌われ、国際社会から経済的制裁を受け国家財政は厳しくなっているが、国軍には国軍系複合企業体が130社以上もあると言われ、国民は貧しくとも国軍はそれほど窮することはないようになっている。しかし、国民は密かに労働しない、働かないストを実行して家の中に閉じこもり、街に人出が見られなくなっている。国家経済的にも国軍系企業から吸い上げる資金でこれまで弱音を漏らさなかったが、その収入源に人権団体を通じて制裁が科せられている。海外でもアメリカは人権侵害をしている個人や団体に制裁を課すグニッキー法をミヤンマーに発動した。EUやイギリス、オーストラリアは同じような法律を適用し制裁をしている。ところが、日本にはそのような法律がなく、むしろ政府開発援助(ODA)により資金供給を行ってきたような経緯がある

 そこへ今日朝日新聞朝刊に「ミヤンマー国軍幹部に防衛省が教育訓練」との衝撃的な記事が目に入った。かねてより防衛省はミヤンマーの幹部や幹部候補生を留学生として受け入れて教育訓練を行ってきたが、これをクーデター後にも行っているというから世界の常識から考えても首を傾げるばかりである。

 親日国ミヤンマーと日本との間には、以前から他国とは異なる特別の友好関係にある。軍人の教育訓練は、戦前から行われ、アウンサンスーチー氏の父親で「ビルマ独立の父」アウンサン将軍や、ネ・ウィン元大統領も戦前日本の航空士官学校で訓練を受けた。そんな両国の歴史と経緯もあり、ある程度の両国の提携や協定は理解出来る。だが、今世界は武力クーデターを実行したミヤンマー国軍に対して厳しい態度で接している。このデリケートな時期にミヤンマー軍関係者を受け入れ、防衛研究所や幹部学校、防衛大学校で教育しているとは、どうも理解出来ない。更に実質訓練の他に授業料を免除する他に毎月給付金を与えているのである。

 理解に苦しむのは、クーデター発生時に多くの市民が殺害されたことに対して、日本政府は「強く非難する」とミヤンマー国軍に対して談話を出した。また、翌3月には、自衛隊トップの統合幕僚長が、11カ国の軍トップとともに「暴力行為を非難する」の共同声明を発しているほど、国軍を厳しく非難していた。それが、表向きの言葉と裏の行動がまるで反対なのである。実際クーデター後にもミヤンマー国軍関係者を受け入れているのである。

 言行不一致、矛盾はどうして生まれるのだろうか。これが防衛省、否自民党の本音なのだろうか。

2022年2月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5382.2022年2月6日(日) ジャンプで金メダルと「プリンスホテル」の身売り

 昨日開幕した北京オリンピックの開会式について、早くも功罪相半ばするコメントが伝えられている。開会式全体の運営は、ハイテクを駆使したセレモニーとか、3Dディスプレーなど先端技術でなされた演出などとして評価が高い。しかし、最後の聖火点灯のシーンで、最終走者に新疆ウィグル自治区の女子クロスカントリー代表選手を選んだことについて、一部で波紋を呼んでいる。アメリカや西欧諸国が中国の新疆ウィグル族など少数民族弾圧に対して厳しく中国を非難している。これら反対する声に対して、中国は漢民族と少数民族が団結した姿を見せることによって批判に反論する政治的な意図があったのではないかと見られている。

 大会は始まったばかりだが、17日間の開催期間中に本来のスポーツの競い合いとは別の問題が発生する可能性がありそうだ。早速昨日男子モーグルで堀島行真選手が銅メダルを獲得し、今日は男子ジャンプ・ノーマルヒルで小林陵侑選手が今大会日本人初の金メダルを獲得した。

 さて、最近は企業の動きで驚かされることが多いが、西武HDが保有する名門プリンスホテルなど国内の30施設をシンガポールの投資ファンドに売却する方針とのニュースはショッキングだった。これも新型コロナウィルス感染の影響が大きいようで、西武HDとしては昨年度に続き、今年度も2年連続で赤字決算になるようだ。西武HDの子会社「プリンスホテル」は49ホテルを運営し、その内41ホテルを所有しているが、売却後も49ホテルの運営は行い「プリンスホテル」の名前はそのまま使用する。但し、プリンスホテルの中でも看板ホテルの品川、高輪、軽井沢のプリンスホテルだけは売却せずに、あくまで所有して運営する方針のようだ。

 西武グループと言えば、安定した経営を続けていた首都圏の大手私鉄・西武鉄道を中心にして地方鉄道、デパート、不動産、ホテル、スーパーなど多くの子会社を束ねて、それぞれが一流の企業と言えるものだったが、堤一族が経営から手を引き、時代の趨勢や、消費者の購買動向の変化もあって、近年は各業界でトップ・レベルを保つことが難しくなっていたようだ。

 箱根の開発では、西武と小田急の抗争が大きな注目を浴び、一時代を画して小説の題材にまで取り上げられたくらいである。芦ノ湖畔には、箱根プリンスホテルが存在しているが、20年ばかり前に宿泊したことがあるが、それも今では天下の西武グループが経営する「プリンスホテル」というような傑出した高級イメージは、今や薄れている。時代も変わり周囲の環境も利用客の好みも変った。それにしても、先日東急グループの東急ハンズがカインズ(CAINZ)に身売りされた例もあり、大企業でも中々思うように安定した経営を営めない時代になったということだろうか。

2022年2月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5381.2022年2月5日(土) 面白くない新聞とロシアの五輪パフォーマンス

 1月3日の本ブログに「正月は新聞が面白くない」と書いた。今年はこれと言って取り上げるような興味深いニュースがなかったせいもあるが、直近のニュースについて新聞社としての考え方や説得力のある論評が見られないせいである。そう思っていたところ、最近送ってもらった「メディア展望」(2022.2.1発行)にジャーナリスト小池新氏が「新聞はいま何を伝えるべきなのか『正月紙面が面白くない理由』」と書いて私の疑問と同じような不満を表している。小池氏は、1月に大阪で起きたクリニック放火殺人事件を例に取り上げ次のように述べている。「多くの人は被害者の悲劇性のみに関心を寄せ、加害者がそこに至った経緯や背景を考慮に入れないが、メディアがそれに同調してしまうのはおかしい。事件から何らかの教訓を読み取って社会に還元することこそ今伝えるべきことだ」と主張している。

 また、17日付東京新聞に作家津村記久子氏が、「被害者にも加害者にもなり得る事件で、そういうありふれた苦しみを感じている人に落伍の烙印を押して排除することは、社会機能の欠如」と指摘していることに対して、こういう記事を記者が書かなければだめだと結論づけている。つまり一般人が感じることとメディアが伝えることがまったく同じということに疑問を感じているのだ。メディアには、一般人が知らずに、それでいてなるほどと思えるような記事を書かなければいけないと言っているように思った。

 さて、昨晩は北京オリンピック開会式を延々2時間20分に亘ってテレビ観戦してしまった。開会式の中で2つの疑問を感じた。ひとつは、各国選手団の入場の順番がアルファベット順ではなく、何を基準にされたのか分からなかったことだ。日本は10番目に行進したが、テレビ・アナの説明はなかった。調べてみたところ国名を中国語で書き、最初の文字の字画数が少ない順だと分った。2つ目の疑問は、ロシアが組織的なドーピング問題で今年12月まで国際大会から締め出されているにも拘わらず、選手団が堂々と入場行進した光景を観て、アレっと思った。ロシア代表ではなく、ロシア・オリンピック委員会から派遣された選手ということのようで、ロシア国旗と国歌は使用しないことになっているが、どうもユニフォーム・ジャンパーは国旗に倣って青、白、赤の三色からなっていた。不審に思ったのは、実況アナがここでもロシア・オリンピック委員会の選手団であると紹介しなかったことである。杜撰なことに今大会の公式ホームページには、「ロシア」が出場国のひとつとして紹介されていたということで、この点についてNHKは大会組織委員会に照会したが、どういうわけか回答はなかったという。また、プーチン大統領は金メダルを獲得したロシア・オリンピック代表団選手に約600万円の報奨金を与えるそうで、これなら金メダル獲得は国家のための名誉というより、個人的な賞金稼ぎとも考えられ、オリンピックの高邁な精神なんか吹き飛んでしまうのではないか。それにしてもロシアらしい、否プーチンらしい露骨なやり方である。

2022年2月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5380.2022年2月4日(金) 北京冬季オリンピック開幕

 今日は立春である。暦の上では春になった。北京では冬季オリンピックの開会式が開かれた。この開会式には新疆ウィグル族民主化への弾圧に対する抗議を込め、西側首脳が外交ボイコットをしたが、欧米諸国の反対の声を押し切ってグテーレス国連事務総長が出席されたようだ。冒頭に中国国旗・五星紅旗を何人ものリレーで手渡しして掲揚台に掲げ、中国国歌を斉唱していたが、東京大会ではコロナ感染を警戒して斉唱はなく演奏だけだった。ゼロコロナはどうなったのか。入場式を観ていて、かなりアフリカや中南米諸国の参加が目についたが、どんな種目に参加するのだろうか。一般の観客は入場させず、厳しいゼロコロナ策で対応している。また、ロシア選手団が入場したが、ロシアは出場を認められていない筈ではなかっただろうか。

 この冬季大会も回を重ねるごとに、日本は力をつけ、獲得メダル数も着実に増えていく。今大会も取らぬ狸の皮算用で早くも獲得メダル数の予想が見られるが、日本選手の活躍を期待したい。

 開会式としては、今流行りのITを駆使したカラフルな光線などで華やかさを演出したり、後から後から洒落たパフォーマンスが表現され全般的に洗練された演出だったと思う。難点を言えば、スタジアム内が暗いせいと、観客が少なく寒々とした雰囲気のせいで全体的に隙間風が吹くようで、スタジアム内の一体感があまり感じられなかったことがやや惜しまれる。。

 地元の中国では、昨日春節に入った。例年だと国中が民族移動のように10億人単位の人びとが故郷へ里帰りをするが、今年は昨年に続き新型コロナウィルスの影響で移動もままならず、例年に比べれば静かである。

 ところで、今日の朝日朝刊に建築家・安藤忠雄氏の手術歴、病歴を読んで驚いた。安藤氏は現在80歳だが、バリバリの現役で立派な作品をいくつも残し、今も創作活動を続けられている。何よりびっくりするのは、がんで2度に亘り手術をして、5つの臓器を全て摘出したとても信じられないドキュメントである。今も毎日インシュリン注射を打っていてこれが厄介だとぼやいている。これだけの手術を受けて元気に生きていられることこそ信じられない。臓器が「ないなら、ないように生きる」と逞しい言葉を述べておられ、1日1万歩を歩き、昼食は1時間かけて食べ、その後は読書をしながら休憩を取り生活のリズムを整えているという。これほど逞しく生きて行ける人はあまりいないように思う。

 安藤氏は家庭の事情もあり、十分な学校教育を受けられず、建築に関する知識はすべて独学だというからすごいと思う。安藤氏が人生で感銘を受けたというか、生きるヒントを得たのは、20代のころ初めてヨーロッパを旅して、ローマのパンテオンで天井を見上げたら円形の穴があり、そこから光が入っていたことに気付いたことだという。私自身もこのパンテオン内で頭上から日光が入り込んでいるのを不思議な感覚で見ていたものである。格別エモーショナルなことはなかったが、20代で海外を歩いて行動することは、何かに感動し夢と希望を感じるものである。

 さて、昨日の本ブログにロシアが北大西洋条約機構(NATO)に対してウクライナがNATOに加盟しないことを保証するよう要求し、そのためにウクライナ国境周辺でのロシア軍による威嚇を非難したが、今朝の朝日社説でも同じ論調で、「『ウクライナ危機』ロシアの主張は通らぬ」と訴えている。但し、社説ではアメリカの責任も重いとアメリカを批判もしている。というのは、アメリカが旧ソ連時代に結ばれた中距離核戦力全廃や、迎撃ミサイル制限の条約を失効させたことが、ロシアの疑心暗鬼を強めたからだと主張してもいる。それでも、現状は第2次世界大戦後ヨーロッパにおける最大の危機とも言える。

2022年2月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5379.2022年2月3日(木) 不穏なウクライナ情勢とコロナ感染者10万人超

 今日は節分である。神社の豆まきもかなり制約され、いつものやり方とは大分様子が違うようだ。「福は外、鬼は内」となった感のある新型コロナウィルスの感染拡大の下で、今日コロナの新規感染者は、全国で初めて10万人を突破して104,464人となり、昨日に続き過去最多となった。当分先の展望が開けない。コロナ感染拡大の影響を受けて、いずこの企業も不景気を囲っている中でソニーが、今年度3月期に対前年比25.6%増の1.7兆円の史上最高の利益を計上する。ソニー・グループの時価総額は約17兆円で日本企業の中では、トヨタに次いで第2位である。本業の家電商品が売れたことに加えて、意外にも映画事業で「スパイダーマン」の新作がヒットしたことが利益を積み上げた。

 さて、最近ウクライナ情勢が、ロシア軍によるウクライナ国境周辺へ10万人もの軍隊を集結させたのに伴い、猶予ならぬ事態になりつつある。戦火を交えるのを避けるために、ロシアと北大西洋条約機構(NATO)加盟国の首脳会談が行われているが、お互いの出方を探り合ってけん制するばかりで事態は一向に収束する気配がなく、一触即発の状況は変わっていない。

 そもそもロシアの要求は、第三者から見てもNATOには受け入れ難いものだ。旧ソ連の連邦国家だったウクライナが、NATOへ加盟することによって西側陣営に傾斜するのを阻止したい気持ちがあるのだろうが、他国がどんな条約を結ぼうと、本来ロシアが口を差し挟む筋合いではない。ウクライナ自身が自国の立場から決めるべき問題である。ロシアがNATOに対してウクライナをNATOへ加盟させるなと言ったところで、これこそ内政干渉である。ただ、ロシアの心情としては旧連邦が続々とNATOへ加盟して欧米に同調するようになることは、自らの安全が脅かされることになり、ロシアはその動きに釘を刺してウクライナをNATOに加盟させないよう抵抗しているのだ。

 ロシア軍がウクライナ国境周辺に集結していることに対して、アメリカは3千人の部隊をウクライナ周辺国へ派遣することを表明した。ロシアは30年前ソ連崩壊の際に当時のゴルバチョフ大統領とアメリカのレーガン大統領が会談した折に、レーガン氏はゴルバチョフ氏に対してアメリカはウクライナに手を出さないと口約束したことを、今になって言い出しているようだが、当時と今では状況も変わったし、あくまで口約束でもあり、これは正式に条約の1項目として締結していなければ、無効に近いのではないだろうか。

 偶々明日北京で冬季オリンピック開会式が行われるが、ロシアのプーチン大統領が、中国政府から招待され出席の予定とされている。そこで習近平・国家主席とプーチン氏が対米政策を話し合うとともに、ウクライナ情勢に対する中ロ協調路線を打ち出そうと受け取られている。だが、ロシアは国家ぐるみのドーピング事件により、国際オリンピック委員会(IOC)から北京大会への出場を認められておらず、それを知りながら習主席が招待状を送り、それを受け取ったプーチン氏がどんな気持ちで開会式へ出席する気持ちになったのだろうか。北京オリンピックにもいろいろな隠し玉があるようだ。

2022年2月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5378.2022年2月2日(水) 日本外交は欧米と公明党に忖度?

 昨日衆議院本会議で中国の新疆ウィグル自治区などでの人権侵害を非難する決議を採択した。ところが、どう見ても中途半端な決議である。実際は非難声明であるが、非難という言葉を使わず。中国という具体的な国名も出さず、人権侵害という表現もなかった。誰が目を通しても中国政府に対する非難決議であることは明確である。そもそもこのような声明書を発すること自体、アメリカなど欧米先進国に配慮したものであり、声明自体は相手国中国政府にある程度配慮したものともなった。「中国の新疆ウィグル自治区など」とぼかした表現も、新疆ウィグル自治区の他にチベット、内モンゴル自治区、香港を指している。かつては考えられなかったことだが、国名を記さなかったことについては、日本共産党も不満を募らせている。今では日本共産党は、真の共産主義に背を向けている中国共産党と手を切った。自民党対中強硬派議員もこの声明には納得していない。そこには公明党への配慮が露骨に読み取れる。公明党は、表向き中国は最大の貿易相手国であり、中国との外交問題になっては好ましくないと言っているが、今年50周年を迎える日中国交正常化は、公明党の支持母体である創価学会の池田大作名誉会長が訴えた事案であることから中国への配慮を訴えたのである。

 いくら中国政府という表現を使用せずとも、相手国の中国は自ずから分かり、即座に日本に対して厳正に抗議してきた。中国は更なる措置を講じると報復措置の検討にも言及している。どうも素人がやるようなことで、事態を一層紛糾させている。こういう外交的言動を拙速外交というのだ。

 さて、相変わらず新型コロナ旋風が日本を襲っている。今日も全国で新規感染者数が94,930人を数え、初めて9万人を超えて過去最多となった。東京都でも初めて2万人の大台を超えて、21,576人となり過去最多となった。今日は、北海道、京都府など18都道府県が過去最多を記録した。その勢いは一向に収まる気配がない。その東京がコロナ患者用ベッドの使用率が、50%を超えたら緊急事態宣言を政府に要請すると小池知事は言っていたが、今日その利用率が51.4%となった。これにより緊急事態宣言が発出されたら、またもや日本経済に大きな打撃を与えるだろう。

 中でも観光業界は、最も厳しい影響を受ける。外国人旅行者を扱うインバウンド業では、日本政府がコロナ水際対策で外国人の入国を制限しているせいで、この2年間の低落ぶりは目に余る。3年前2019年の外国人入国者は3,118万人だった。それが2020年は86.2%減の430万人にまで落ち込み、昨年2021年は更に91.8%もの大幅な減少となり僅か35万人にまでなった。しかも、7,8月にはオリンピック、パラリンピックによりやや入国者が増えたことがあるが、通年の感覚では毎月1万人程度の入国者しかなく、1966年以来の低水準である。例え、今コロナが終息したとしてもこのインバウンド客を3年前のレベルにまで回復させるのは、並大抵のことではなく相当の時間を必要とするだろう。心配なのは、今もコロナがインバウンド客を減少させている事実である。かつてインバウンドを扱ったこともあるので、どうも気持ちがすっきりしない。

 今日も快晴である。このところ雨が降らないので、庭の樹木や地面の苔が涸れているように思えた。当分雨が降りそうもないので、1か月ぶりに散水した。地面に水が沁み込み苔も息を吹き返したようだ。面倒ではあるが、日ごろから鶯やシジュウガラがやって来てうっとりさせてもらっているので、そのくらいのことはしないといけないと自戒している。気分的にもすっきりし、庭の木々も蘇ったようだ。

2022年2月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5377.2022年2月1日(火) 石原慎太郎氏死去とミヤンマー・クーデター

 昼食を終えた時、テレビニュースの速報が伝えられた。元東京都知事で、且つ湘南高校の先輩だった石原慎太郎氏がすい臓がんのため亡くなられたと思いがけない知らせだった。享年89歳だった。今から10年ほど前に政界を引退され、最近は体調も思わしくないと耳にしていた。

 石原氏の名前を聞くと遠いながらも若干ある接点を想い、感慨深く思っている。初めて政治家であり、芥川賞作家でもあった石原氏の名を聞いた時は衝撃的だった。1956年春、高校2年生の時担任教師から、「今度『太陽の季節』で芥川賞を受賞した石原慎太郎君は君たちの先輩だよ」と聞いてびっくりしたものだ。その後2014年に、ミクロネシア・トラック島酋長だったアイザワ・ススム氏を主役に、森喜朗元首相、湘南高と慶大野球部の主将を務めた佐々木信也氏を準主役にして、「南太平洋の剛腕投手」を上梓するに当たり、佐々木氏のご紹介で当時衆議院議員だった森氏の事務所へともに伺った際、秘書官から今来客中なので少々待って欲しいと言われた。来客が帰られてから森氏から、その来客とは石原氏だと聞いた。そこで佐々木氏と私が、折角だからお会いしたかったですと森氏へ話したところ、森氏は、そうか、学校が一緒だったよね、と応えられ、石原氏とはニアミスとなってしまった。その拙著には石原氏と佐々木氏の高校時代のことから、佐々木氏が慶應から当時発足したばかりのプロ野球・高橋ユニオンズに入団して、大活躍しながら新人王のタイトルを西鉄の稲尾和久投手に持っていかれたことに石原氏が不満を抱いたことについて書いた。石原氏と佐々木氏は、石原氏が1年年長だが、休学したために高校では同級生だった。

 最近の石原氏についていえば、昨年母校・湘南高校が創立100周年を迎えて、記念誌を発行したが、中に何人かの卒業生が母校とのつながりや思い出を綴ったエッセイが掲載されているが、そこに石原氏が「多感な青春時代」と題した個性的でユニークな興味深い玉稿がある。恐らく遺作になるのではないだろうか。当初記念誌が企画された段階で、石原氏は健康上の理由もあったのか、同窓会元会長から石原氏は執筆を辞退されたと伺い残念な気がした。しかし、多くの著名人を輩出したOBの中でも最も知名度も高く、個性的で知られた石原氏が書かないというのでは、「画竜点晴を欠く」のではないかとお話しして何とか石原氏に書いていただけないだろうかと持ち掛けたところ、元会長が再びご努力され石原氏から了解をいただき、母校について読ませる名文が掲載されることになった。

 他にも運輸大臣を務められたことがある石原氏は、国鉄が民営化されるに際して、JR東日本が旧国電を「E電」と呼ぼうとしたことに対して、下品で安易な呼称はやめろと怒鳴ったという。それから何年か経って、この件で朝日新聞浦和支局の記者と電話で言い争いをしたことがある。

 東京都知事としても、東京オリンピック招聘、東京マラソン実施、ディーゼル・ガソリン排出規制、尖閣諸島購入問題等々、数々の実績を残された石原氏だったが、大物俳優だった石原裕次郎の兄としても有名である。存在感のある天才兄弟だった。あの母校の大先輩・石原慎太郎氏のご冥福を心よりお祈りしたい。

 さて、石原氏のご逝去について大分スペースを費やしてしまったが、今日はミヤンマーでクーデターが勃発してちょうど1年になる。旧ビルマに関わって半世紀以上に亘り再三同国を訪れているので、思い込みも人一倍である。この1年間に貯めたミヤンマー関連の新聞記事の切り抜きもかなり分厚いものになった。ミヤンマー国軍の力による政権奪取により、アウンサンスーチー国家顧問をはじめ、多くの国民民主連盟(NLD)の民主派政治家が拘束された。ミンアウンフライン国軍最高司令官は、2020年の総選挙でNLDに大敗したのは、選挙に不正があったからだとして力で政権を奪い取った。これが世界中から民主化弾圧として非難されているが、軍事政権は現在もスーチー氏の身柄を拘束したままである。そして国民の間に人気があるスーチー氏を、収監している間に国軍管理の総選挙で、自らの立場の正当性を世界に訴えるつもりのようだ。

 世界中から非難され、経済制裁により庶民の生活は困窮し、軍の弾圧により、元のスーチー政権に戻る希望と可能性は、現状ではあまり期待できない。元々貧しいミヤンマー人の生活が行き詰まっては、国軍にとって元も子もないのではないだろうか。当分ミヤンマーの先行きが心配である。

2022年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com