5410.2022年3月6日(日) 中国の国際統計表数値のウソ

 昨年創立100周年を迎えた母校・湘南高校と同様、中国共産党も昨年創立100年を迎えた。その中国共産党の1党独裁による中国の全国人民代表大会(全人代)が、昨日開催された。世界的に景気停滞の中ではあるが、中国は2022年度の経済成長率を5.5%とすることを公表した。今や世界第2の経済大国にのし上がった中国ではあるが、海洋進出、人権蹂躙、非民主化などの無法ぶりが国債社会から厳しく糾弾されている。国防予算も毎年増やし続け、22年度予算では国防費が対前年比、+7.1%の約26兆3400億円となり、過去最大となって益々国防費の膨張が目立つようになった。この巨大な国防費はアメリカに次いで世界第2位であり、ロシアの22年度一般会計予算総額(約35兆7千億円)に近いほどの巨額である。他国のことではあるが、この巨額な国防費には、台湾海峡や南シナ海を巡って国際緊張が高まる中で不気味さが感じられる。中国政府が公表する数値で、特に気になっているのは、果たして中国政府が発表する数値が本当に正しいのかどうか、極めて疑問を感じるからである。

 例えば、それは単に個人的に調べてみたことでも分る。医学的に権威あるアメリカのジョンズ・ホプキンズ大学の統計資料として、毎日新聞紙上に公表される「世界の新型コロナ感染者」表を見ると中国の新型コロナウィルス感染者数が飛び抜けて少なく、極めて信用し難い数値だということが分る。

 具体的に数値を挙げてみよう。昨年7月1日まで中国全土のコロナ死亡者数は僅か4,847人だったが、翌2日に1人増えて4,848人となった。それが4,849人になったのは、実に2か月半後の9月14日である。アメリカや、ブラジルでは連日多数の死亡が伝えられ、死者総数が世界で463万人も出た時である。コロナ発症地でもある中国のあまりにも少ない数字自体が信じられなかった。その後2月14日に今年初めて4,850人目の死者が出てから、急速に死者数が増え始め、以後毎日コンスタントに死者数が計上され、3週間の間に1,341人を数えるまでに至った。昨日も188人が亡くなり、昨日までの死者数は6,190人にまでなった。

 世界中が同じようにコロナ禍に悩まされていた時に、中国だけは数カ月間ただひとりの死者も現れなかった異様にも拘らず、ある日突然何人かが亡くなり、以降毎日かなりの死者が出るというのは、あまりにも作為的ではないだろうか。今月に入って5日間だけでも895人が死んでいる。数か月の間にひとりの死者も出なかったのに、ある日をきっかけに連日のように多数の人が亡くなっている。この不自然さは、中国政府が国家として完璧な衛生面の整備をしていることを世界にアピールしようとの意図から生まれたものだとしか思えない。

 こんな世界中の人々を欺くような欺瞞行為を、よくも国家が平然と行えるものだと、その倫理観の欠落に呆れるばかりである。こういう偽善的なフェイクニュースは、医学界のみならず、世界中の人びとを疑心暗鬼にさせる。世界中のメディアも、資料を取りまとめているジョンズ・ホプキンズ大学のみならず、世界保健機関(WHO)やユニセフも中国政府や、中国の医学会に対して幾ばくかの忠告くらい出来なかったものだろうか。いずれにせよ中国という国は、世界に迷惑をかけるフェイクニュースを流出し続ける国であることを承知のうえで、中国が公表する数値が何であれ、信用すべきでないことを肝に銘じる方が賢明である。

2022年3月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5409.2022年3月5日(土) ウクライナへ支援の声、ペンクラブを通して発信

 今日は暖かいと思っていたら関東地方で「春一番」が吹いたと気象庁が発表した。昨年より1か月遅いということである。しかし、ウォーキングしていても風があり、真面に受けると襟を立てざるを得なかった。幸い遅れて開花したわが家の白梅も、今や満開で僅かながらも見事な日本の美を見せてくれる。

 今日も朝からウクライナに関するニュースで持ち切りである。特に懸念されているのは、昨日ロシア軍が制圧したとされるザポロジェ原子力発電所に点火されれば、かつての大原発事故を起こしたチェルノブイリ原発の10倍もの被害が及ぶとされる警戒情報が伝えられたことである。世界中から非難を浴びながら、それでもなお破壊的暴虐行為を命じる平常心を失っているプーチン大統領に制止アドバイスする側近がおらず、この数日怪しげなプーチン暗殺説まで囁かれるようになった。ウクライナのゼレンスキー大統領の暗殺計画もこの1週間に3度もあったと報じられているが、アメリカの共和党有力議員のリンゼー・グラム上院議員が、「ロシアにブルータスはいないのか? この状況を終わらせる唯一の方法は、ロシアの誰かがこの男を抹殺することだ」とSNS書き込みをした。これには、即座に駐米ロシア大使が、政府の目標を達成するためにテロを呼び掛けるとは信じられないと厳しく抗議した。語弊があるが、仮に一般市民が暗殺計画に言及するならまだしも、今や戦争に一触即発の国家を代表する国会議員が、公に殺人をけしかけるとは正気の沙汰とは思えない。だが、現実には、第一線ではこんな危険な会話が交わされる事態となっているようだ

 臨戦状態は一向に収まる気配がなく、現場では戦闘は益々エスカレートしている。両国が相手国を非難している中で、プーチン大統領はショルツ・ドイツ首相との電話対談で、ロシア軍がウクライナの都市を空爆したことを否定したと伝えられたが、都市のテレビ塔にミサイルを的中させた映像は、テレビで誰もが観ているロシアは、ウクライナ政府広報はプロパガンダをやっている揶揄していたが、ロシアこそ事実を否定するプロパガンダをやっているではないか。

 世界中からロシアの残虐行為を非難する声が聞かれるが、未だにロシアはこれらに聞く耳を持とうとしない。

 さて、今朝日本ペンクラブから、桐野夏生会長名で国際ペンクラブが「世界の作家のウクライナに関する声明」に関する以下のメッセージについて賛同して欲しいとメールが届けられた。

 「私たちは団結して、平和を求め、暴力を煽るプロパガンダをやめるよう求めます。私たち世界の作家は、ロシア軍がウクライナに対して行っている暴力に驚愕し、流血の終結を緊急に求めます。

 私たちは、ウクライナの人々がモスクワの干渉を受けずに自国の忠誠と歴史を議論する権利を認めようともせず、プーチン大統領が無意味な戦争を行ったことを非難するために団結します。
 私たちは、作家、ジャーナリスト、アーティスト、そして最も暗い時間を生きているウクライナのすべての人々を支援するために団結します。私たちはあなた方の側に立ち、あなた方の痛みを感じています。すべての個人は、平和、表現の自由、集会の自由の権利を持っています。プーチンの戦争は、ウクライナだけでなく、世界の民主主義と自由に対する攻撃です。
 自由で独立したウクライナなくして、自由で安全なヨーロッパはありえません。平和が勝利しなければなりません」。

 上記声明に対して直ちに賛同する旨送信した。小さな声であるが、日本ペンクラブから国際ペンクラブを通して私の気持ちもウクライナ、及び世界の国々へ伝えられる。

2022年3月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5408.2022年3月4日(金) ウクライナ問題に寺島実郎氏の卓見

 ロシアのウクライナ攻撃が激しさを加え、遂にロシアはヨーロッパ最大級のザポロジェ原子力発電所を攻撃、制圧した。2度目の停戦交渉では、両国の条件をお互いに認めず、次回へ繰り越すことになった。双方が合意したのは、戦闘地域から民間人を避難させるための「人道回廊」を設置することだけだった。それなら戦闘を止めたら良さそうに思えるのだが、それが出来ない。まるでマンガである。ウクライナから他国へ避難したウクライナ人は100万人を超えた。これからも避難民の数は益々増えることだろう。

 そんなニュースが流れている時であるが、一昨日の朝日朝刊で全一面に掲載の「オピニオン&フォーラム」に寺島実郎氏への目を惹くインタビュー記事が紹介されていた。寺島氏は、日本総合研究所会長の傍ら、もう10年ほど多摩大学学長を務めておられ、テレビ番組でも日本のコメンテーター第一人者として、政治および経済ジャーナリストが触れないような斬新なお考えを披歴し活躍されておられる。インタビューでは、流石に寺島先生だと感服する進歩的な発言をしておられる。論点の概略は、ロシアとウクライナの歴史的つながり、日本がロシアを増長させた原因、ウクライナが核保有国第3位から核放棄した経緯、更に日本は核兵器禁止条約に参加して核攻撃を禁止するルールを主導すべきと主張され、日本は知の再武装を問われていると厳しい指摘をされておられる。

 寺島氏は、私もほぼ半世紀に亘り所属しているNPO[知的生産の技術研究会](略称:知研)顧問を務めておられ、10年ほど以前にはセミナーなどで何度となくお話しをしたことがある。2010年に知研編著「知の現場」を東洋経済新報社から発刊した際には、13人の有識者それぞれに知研会員が分担して取材をした。その13氏のひとりが寺島氏だった。寺島氏の取材には私も関わり、取材記事の執筆こそしなかったが、傍でインタビューのやり取りを伺って感銘を受けたことがある。私は13氏の内、4氏の取材記を書いたが、今以てそれぞれ4氏とのインタビューが強く印象に残っている。

 ウクライナについて多くの報道がなされているが、中には実情を知らずして語り首を傾げるようなコメントを述べる識者もいる。その点で寺島氏は深い知識のうえに、ご自分で現地を見ておられ、見識と臨場感を込めて発言されている。寺島氏のように表面的だけではない、歴史的にも知性的にもこなれた知識を持ったジャーナリストの積極的な発言をもっと聞いてみたいものである。

 さて、今日から北京で冬季パラリンピックが開催された。夜行われた開会式の演出は素晴らしいものだった。だが、残念ながらここにもロシアのウクライナ侵攻が大きな影を落としている。一昨日国際パラリンピック(IPC)は、ロシア・オリンピック委員会(ROC)とベラルーシの選手は、国旗を使用せず、国家も演奏しない中立の立場との条件付で出場が可能であると記者会見で公表した。ところが、1日経た開会式の前日の昨日になって、両国の選手は出場させないと状況が一転した。IPCは両国以外の国々から厳しい指摘を受け、逆に両国選手が出場するなら自分たちが出場を取りやめるとの声が高まった。急遽IPC内で再検討し、最終的にROCとベラルーシの選手の出場を認めないとの結論になった。両国の選手はすでに北京に到着している。目の前で開会式に出席出来ず引き返えさなければならない悔しさはいかばかりであろうか。ROCの選手は70人もいる。

 こんな点もロシアの野蛮で国際法を無視した暴挙から発生したものだ。政治家はよほど国民のことを考えて行動しなければ、国民を巻き込むような事態を引き起こすということを、他山の石として欲しい。

2022年3月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5407.2022年3月3日(木) ウクライナ戦線拡大に伴う噂の尾ひれ

 今日もメディアは朝からウクライナ情勢で持ち切りである。昨日開催される予定だったロシアとウクライナとの停戦協議は開かれず、今晩行われるようだ。ロシア軍の侵攻が始まってからその勢いはすさまじく、ウクライナの主要都市のひとつ、黒海に臨む人口30万人の港湾都市ヘルソンが陥落した模様だ。両国軍の戦死者も増え、ロシア軍人は約5百人が、ウクライナは約3千人が亡くなったと報道された。住宅地は攻撃しないと言っていながら、高層アパートにミサイルを撃ち込んだ。

 こうした戦場現場の様子が伝えられる一方で、昨日ニューヨークで国連総会が開かれた。これは先月25日国連安保理事会でロシアの侵攻に対して国連憲章違反としてロシアを非難し、ウクライナからの即時撤退を求める決議案が、常任理事国である当事国のロシアの拒否権行使により否決されたため、アメリカの主導により安保理として緊急特別会合が98カ国の共同提案により開かれたのだ。この結果ロシア非難決議案の採決は、193カ国の投票の結果、賛成141カ国、反対5カ国、棄権35カ国、無投票12カ国で、提案は圧倒的多数で採択された。ただ、残念ながらこれには法的拘束力がないが、国際社会の中でロシアの孤立をアピールし、圧力をかけることには効果がある。それにしてもこれほど大差がつき、ロシアが嫌われていることがあからさまに示されたことは、いずれ戦争の決着がつくにせよ、ロシアとプーチン大統領の存在は、今後世界中から忌み嫌われることになるだろう。

 この決議に反対票を投じた5カ国は、ロシアをはじめ、ベラルーシ、北朝鮮、エリトリア、シリアだった。いずこも悪代官が牛耳っている国である。それぞれにロシアと強いつながりのある国々なので、何となく理解出来る。しかし、何とも理解し難いのは、一歩退いて採決を棄権した国々である。35カ国の中には、その約半分である17カ国がアフリカの国々があり、ロシアの同盟国である中国、クアッド4カ国の内のひとつインドと、理想に近い社会主義国家と信じているキューバが入っていることである。中国の立場は微妙である。ロシアを支援しようにもこの国際法違反の侵攻に賛意を示すわけには行かず、棄権という選択肢を選んだ。北京オリンピック開会式にプーチン大統領が出席し、最大級のもてなしを受けた。その折オリンピック開会中は、ウクライナに侵攻しないよう中国がプーチンに要望したという。閉会式の翌2月21日にプーチン大統領は軍部に派兵を命じたと、昨日ニューヨーク・タイムズ紙が報じた。どこまで真実か分からないが、話に大分尾ひれがついてきた。

 嫌な噂であるが、この戦争はプーチン大統領の独り芝居であり、もしプーチンがいなければ、戦争自体もなかったと考えられ、密かにプーチン暗殺計画の可能性があるとの話も聞かれる。

 いずれにせよ戦火は益々拡大している。当分目が離せなくなった。

2022年3月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5406.2022年3月2日(水) ロシアとウクライナに纏わる話題

 小春日和の陽気に誘われたか、わが家の白梅が大分花を咲かせるようになった。庭を眺めると何となく心が休まる。3日前に駒澤公園の一角でほんの1枝だけ開花していた河津桜のその後の様子を確認に行ってみたところ、何とこの暖かさに触発されたのかかなりピンク色の桜の花が見られた。三分咲というところだった。これから毎日様子を見に行ってみようかなと思っている。

 さて、昨日の本ブログにちょっと取り上げた一件に、世間知らずの安倍晋三元首相が、非核3原則のわが国で核共有について検討してみてはどうかと述べたところ、待ってましたとばかりに早速今日参議院予算委員会で、極右政党「日本維新の会」議員が、非核3原則を見直す議論を始めるよう要求した。昨日岸田首相が否定したばかりである。この話題に直ちに長崎被爆者団体から不満が述べられた。先にロシアがウクライナへの侵攻の最中にプーチン大統領が核戦争も辞さないと誤解されかねない発言をして、世界中から核戦争への反発が出ている矢先のことである。夏の参院選に向けて保守票獲得のためのアピールだと、維新幹部は軽々しく語っているが、一体彼らは何を血迷っているのか。「核」をネタに議員数を増やそうとの考えは、とても正気の沙汰とは思えない。日本維新の会は、原爆被爆者の気持ちを慮ったことがあるのだろうか。

 また、ウクライナに関してこんなこともあった。駐日ウクライナ大使館が、ロシア軍と闘う日本人義勇兵を募集した。これに対して即座に70人から応募があったそうだが、その内50人が元自衛隊員だという。これに対して日本政府は、ウクライナ大使館に在ウクライナ日本人の避難勧告を出している状況から自制を促した。外国大使館が駐在する国で、自国のための行動にそこの国民に協力を求めるようなことは、あまり耳にしたことはない。ウクライナ大使館は藁をも掴む気持ちでそこまで追い込まれているのだろうか。

 ロシアのウクライナ侵攻はとても許せないが、このところテレビが伝える諸々の戦争ネタには限りがない。今更プーチンの人格や人となり、ロシア人の3分の1はウクライナ人、プーチンの持病、戦後のプーチンの立場等々、数え上げたらきりがないほどである。昨日行われた停戦交渉は進展しないままお開きとなり、今日改めて交渉を行われるようだが、両国の言い分や条件がまるでかけ離れており、我々から見てもこれではとても妥結の期待は持てないと思う。いつになったら収束するのか、もうひとつの収束期待の新型コロナウィルスとともに、期待半分、落胆半分の気持ちで見守るしかない。

2022年3月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5405.2022年3月1日(火) ロシア・ウクライナ紛争の最中、安倍元首相の不穏な発言

 今日から3月弥生である。弥生と言えば古来桃の花が見られる季節である。ところが、わが家では漸く庭に白梅が花を咲かせた。今年の梅の開花は、東京で2月1日、名所水戸で今日だという。わが梅は1か月も遅れている。それでも梅が開花すると、やはり季節感が違う。これで例年通り鶯が飛来してくれば文句なしだ。今日は気温も東京都内で18℃を記録、4月の陽気である。

 さて、ロシアとウクライナの停戦交渉が始まったが、それぞれの停戦条件がかけ離れていて交渉が妥結するかどうかは不透明である。そこへロシアの同盟国であるベラルーシがロシア軍侵攻作戦に加わることを決めた。一方、欧米が経済制裁として課すことに決めたSWIFT(国際銀行間通信協会)からロシア排除は、早くもその効果を表したようだ。ルーブルの価値が急速に下がり、ロシア国民はルーブルを米ドルに両替し出した。これにより物価は高騰し経済は悪化し、ロシア中央銀行は金利を一気に20%にまで上げた。これでは企業は堪らないだろう。しかし、これによってロシアの世界で第2の産出量を誇る天然ガス輸出が難しくなり、世界中でガソリン価格が益々値上がりすることになる。事を成せば、撥ね返りがあるものだ。

 今日国連は緊急特別会合を開き、演説した各国代表はロシアを相次いで非難した。四面楚歌の中でロシアは苦しい弁明をした。会合ではロシアの侵攻を国連憲章違反と断定し、ロシア軍の即時無条件撤退を求めるとともに、ウクライナに対する人道支援の必要性を盛った決議案を採択する予定である。

 世界中から非難を浴びているプーチン大統領は、ロシアは最強の核保有国のひとつであると述べたうえで、「抑止力を特別態勢に移す」との発言は、核戦争をちらつかせており、これにバイデン大統領も警戒感を表した。そう易々と「核」を持ち出されては世界中が迷惑するばかりである。

 折も折出しゃばり元首相安倍晋三氏が、日曜日のフジTVに出演して「日本は核不拡散条約(NPT)加盟国で非核3原則があるが、世界の安全がどう守られているかという現実についての議論をタブー視してはならない。国民の命、国をどうすれば守れるかについては様々な選択肢を視野に議論すべきだ」と発言したが、このことは、日本は非核3原則を廃棄して日本国内に核施設を設置すべきだと主張していることと変わらない。こういう微妙な時期に、しかも被爆国である日本の元首相が、よくもこのような核共有国宣言のような発言をするものだ。首相を辞めて大舞台から去った人物が、なぜ現役の首相以下を悩ませるような迷惑発言をするのか。この点については、昨日国会で立憲民主党議員から質問された。岸田首相は、「非核3原則を堅持するという立場から考えて、認められない」と出しゃばり発言をきっぱり拒絶した。OBは例え、現役と同じような立場にあっても現役に迷惑や負担をかけるべきではない。こんな社会人としての常識が、出しゃばり安倍にはまるで分かっていない。だから世間知らずのお坊ちゃんは困るのだ。

2022年3月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5404.2022年2月28日(月) 銀行・郵便のサービス低下と「あさま山荘事件」

 月末の月曜日に銀行へ用足しに出かけることほど馬鹿げたことはないと改めて実感した。東急・自由が丘駅前の銀行に出かけたが、すでに行列が出来ていて、そこに並んで待つことちょうど1時間だった。それから受付をして用を足したのは15分後になり、結局僅かな現金を惹き下ろすために1時間15分もかかってしまった。その後、近くの別の銀行で同じように30分座って待って15分で用を足した。2つの銀行で預金引き出しのために2時間もかかってしまった。それにしても近年銀行のサービスの低下ぶりには、顧客軽視が感じられ失望している。お客を待たせることとは別に、本業でも思うように金種別に出金してもらえず、小銭の両替は手数料を要求されるという案配である。神社ではお賽銭に小銭を投じることは止めてもらいたいと泣き言をいう有様である。これには天界の神様も失望していることだろう。

 実は同じことは郵便局についても言える。郵便料金を値上げしていながら、サービスが低下していることは明らかである。土日祭日には、郵便物が配達されず、1週間の内に3連休が入ると郵便物を受け取るのは4日目という有様である。これには雑誌発行会社では、定期購読者に遅れて配達されると困惑している。郵便物の配達サービスは、人を介するので労働強化となりかねないが、現代社会では総合的な業務効率化、業務の機械化により一気に顧客サービスを低下させなくても、カバーできるのではないかと思う。郵政民営化により、サービスは向上すると期待していたが、まったく裏目に出てしまった。郵政の体質は今も昔も変わっていないのではないかと思う。民営化されれば、普通はライバル企業があるものだが、郵便事業は全国的な規模で実施され、そう容易にライバルが現れるものではない。しかし、これでは郵政民営化という大ナタを振りかざした意味がないし、国民にとっては何のメリットもない。それが郵政民営化である。小泉純一郎元首相の掛け声は勇ましく、説得力があったが、今では普通の国民にとっては郵政民営化は何も得るものはなく、「不便」と「遅配」というデメリットだけが残された。

 さて、もう大分昔のことになってしまったが、あの「あさま山荘」事件から半世紀も経過してしまった。50年前の今日クレーン車で連合赤軍が立て籠もるあさま山荘の建物の壁を破壊して、警察隊が一斉に飛び込み人質となっていた山荘管理人の妻を救出し、犯人たちを捕らえたテレビ画面は迫真的だった。その後仲間内で拷問、虐殺が明るみに出て世間に大きなショックを与えた。その情景は今でも生々しく目に焼き付いている。この事件では多くの犠牲者を生んだ。この時代の学生運動は、60年安保闘争の敗北感を引きずっていた。安保法案が国会を通ると運動は抜け殻のようになり、70年安保を控えたその前年69年に、東大安田講堂事件が起きた。それらのラインから少しずつずれた学生たちが、彼らなりに離合集散を繰り返し、意思がまとまらないままに発足した集団、連合赤軍が引き起こした衝撃的な事件だった。それにしても、あんな嫌な事件と一体どうしてやりたい放題のロシアのウクライナ侵攻が重なるのだろう。

2022年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5403.2022年2月27日(日) 泥沼にはまったロシア・ウクライナ戦争

 風は少々あったが、空は晴れて気持ちの好い陽気に駒澤公園巡りをした。公園南口に1本だけ植えこんである河津桜の開花の様子を探りに行った。遠くから見るとまだ蕾だと思っていたが、近づいてよく見てみると1枝だけいくつか桜が開花していた。この様子だと来週には満開になるのではないかと思う。一方、毎年2月には開花するわが家の梅の花が、相変わらずまだ蕾のままである。これでは鶯の「ホーホケキョー」の鳴き声もまだお預けということだ。

 さて、「首都キエフ 市街戦―退避10万人、死者198人に」昨日に続いて今朝の朝日新聞の一面トップ見出しである。今日も朝からメディアはウクライナ情報が溢れている。ロシアが一般市民には攻撃しないと語っていたが、首都キエフの高層住宅へロケット弾を撃ち込んで大勢の市民が犠牲になった。この勢いでは間もなくロシアがキエフを制圧して、ゼレンスキー政権を崩壊させるのではないかと心配され、同時にプーチン大統領の強引な軍事作戦に対して手の施しようがないと各界各層で匙を投げた感があったが、ここへ来て若干雲行きが変わって来た。

 北大西洋条約機構(NATO)同盟国の間でロシアへの対決姿勢が見え出したことであり、同時にロシア同盟国のカザフスタンがロシアによるウクライナへの軍隊派遣を拒否したことである。ロシアに対する経済制裁については、アメリカも二の足を踏んでいた国際的な決済ネットワークであるSWIFT(国際銀行間通信協会)から新たにロシアを排除することを決めた。ロシア銀行にドルの使用を認めないことであり、これによってロシアは、1991年旧ソ連崩壊時に起きた金融危機より遥かに劣悪な経済状態が考えられる。更に、ロシア国内にも今までは考えられもしなかった反プーチン・デモのような動きが、少しずつではあるが現れて来たことである。また、世界的にもロシアを非難、排除する動きが現れて来た。すでに国際オリンピック委員会(IOC)など、国際的スポーツ団体がロシアで開催予定の大会を他国開催に変更したり、中止にしている。現在開催されているサッカー・ワールドカップのヨーロッパ予選準決勝戦にロシアが勝ち残っているが、他の3カ国がロシアとの対戦を拒否すると発表した。また、ロシアの科学者、ジャーナリストらが「このままではロシアは世界から孤立する」と反戦書簡を発表した。プーチン大統領自身も、最近の健康状態と国内で支持率が下がっていることに焦りを感じていたらしい。正に内憂外患である。

 時折伝えられるウクライナ情勢を考えると、ロシアの激しい攻撃にウクライナの各都市は防戦にかかりきりのようで、ロシア国防省はウクライナ軍の施設821か所を破壊したと言いながら、自軍の犠牲者を公表していない。ウクライナ大統領府は、ロシア軍3,500人が死亡、200人を捕虜にしたと公表している。今後の停戦は、ゼレンスキー大統領が申し込んでいる停戦交渉次第だが、ロシア軍はウクライナ軍が武器を放棄しない限り停戦交渉には応じないと回答している。果たしてこの結末はどうなるのだろうか。ロシアは世界中から非難され、泥沼にはまり込んでしまったかの感がある。プーチンも早く目覚めないと自らはもちろん、ロシア自体が世界中の嫌われ者になって、行き場がなくなるのではないだろうか。

2022年2月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5402.2022年2月26日(土) 二・二六事件記念日に「ロシア軍、首都に迫る」

 今日も朝からメディアでは、ロシアのウクライナ侵攻の報道に明け暮れている。表題の括弧内文字は、朝日朝刊のトップ記事を引用したものだが、いよいよ市街戦が始まることを予感させる。

 今日は選りによって86年前の昭和11年にクーデター未遂事件「二・二六事件」が起きた日である。青年将校による首相官邸への襲撃で、高橋是清蔵相、斎藤実内相らが殺害されたが、青年将校らは天皇から反逆者と突き放されて降伏した。しかし、この事件を契機に軍部が力を増し、日本は軍国時代へ突き進み、遂には太平洋戦争へ突入して行った。残念ながら近年この二・二六事件について報道や解説をされることがほとんどなくなり、今日もメディアがこの事件を報道しているのをまったく見ることはなかった。日本史上のエポック・メーキングなこの衝撃的な事実が忘れられていくのではないかと心配している。過去を反省し、2度と戦争しないと再確認するためにもこうした日本史上重大な事件については、もっと啓蒙すべきではないかと考える。

 今回ロシアが2つのウクライナ東部地域を独立国として一方的に承認したり、抵抗しないウクライナ軍の軍事施設を破壊しつつ、その一方でウクライナ軍兵士らにクーデターを唆し、ロシア政府の意のままにならないゼレンスキー現政権を打倒し、ロシア寄りの傀儡政権を樹立することがロシアの大きな狙いである。この国際法を無視した一連のロシアの行動に対して、国連安保理事会、15カ国中11カ国がロシアを非難したが、中国、インド、アラブ首長国連邦が非難決議を棄権した。ロシアは拒否権を行使した。だが、この拒否権の行使について80カ国がロシアの拒否権行使は、権利の乱用に当たるとする共同声明を出した。反米感情が強く、台湾、香港問題など似たような国内事情を抱える中国がロシアに理解を示すのは、納得出来ないが何となく分かる。だが、対中戦略を念頭に設けられた日米豪印からなるクアッドの当事国であるインドが、ロシア非難に棄権したのは理解に苦しむ。

 アメリカの対応も腰砕けである。ロシアが「核」の使用を匂わせるような発言をしたことに怯えて、口頭でロシアを非難しつつ経済制裁を課すとしているが、それはあくまで限定的な効果しか生まないのではないか。ロシアに厳しい制裁を課すことが、アメリカ国内で原油の値上がりをもたらす懸念や、国内経済の停滞を警戒して、思い切ってウクライナへ支援の手を差し伸べようとしないことである。北大西洋条約機構(NATO)に加盟しようとしているウクライナの急場に、他のNATO加盟国もロシア軍の侵攻以降、見て見ぬふりをするばかりで何ら支援しているようには見えないことである。仮に日本がロシアや中国から攻撃を受けた場合、日米同盟という絆はあるが、果たしてアメリカは日本に頼りとなる支援をしてくれるだろうかとの懸念がある。

 気がかりなのは、各国がすべて自国本位に行動して、例え相互援助協定を締結していたにせよ、敢えて危険を冒してまでも同盟国の支援にまで手を差し伸べようとしないことである。ウクライナのゼレンスキー大統領は、冷酷非情な現実を思い知らされたのではないだろうか。

 人間社会の不誠実さと国家がらみの無情というものを悟らされたような気がする。

2022年2月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5401.2022年2月25日(金) すわっ!第3次世界大戦勃発か?

 ロシアのプーチン大統領が当初遠慮しながら発言していた言葉とは裏腹に、ウクライナへ侵攻するロシア軍の行動はすさまじいばかりだ。プーチン大統領はアメリカが軍隊をウクライナ国内に派遣したら「核戦争」になると言い、初めて「核戦争」という恐ろしい言葉まで使った。現在の状況は、今からちょうど60年前に勃発したキューバ危機以上の緊張感を強いられる。あの時は、ソ連のフルシチョフ首相が、キューバへのミサイル持ち込みを直前になって取り止め、アメリカのケネディ大統領が海上封鎖を解いて事態は進展せず終息に向かった。プーチン大統領には、当時のフルシチョフ首相やケネディ大統領の賢明さは持ち合わせていないようだ。非常識な言動が多いトランプ前大統領だけが、ウクライナの2地域独立を「プーチンは賢い」と持ち上げたくらいプーチンを買いかぶっていた。冗談にせよ、かつてアメリカの大統領だった人物が安易に言うべきことではない。この辺りが彼の間抜けな一面だ。

 それにしても現地ウクライナの社会情勢を伝える映像を観ていると、まるで戦時下のようだ。首都キエフでは多くの市民が地下鉄駅に肩を寄せ合って避難している光景は、幼いころ戦時下に房州で岩窟のような防空壕へ避難したことを思い出す。また、ベトナム戦争中に首都サイゴンで感じた背筋の凍るような緊張感は、真っ平ご免である。とにかく戦争のイメージは暗く恐ろしいばかりで、気持ちが落ち着かない。

 ロシア軍は首都キエフへ向かって進軍しているようだが、西側の報道でもまもなく首都は陥落するだろうとの見方だった。今回の侵攻事件では、ロシアの行動を諫めようにも正面向かってロシアと向き合おうとの気持ちはどこの国にもない。ロシアが「核」を後ろ盾に脅しをかけるので、腰が引けてしまうのだ。ウクライナを助けるために欧米からロシアに対して戦斗を仕掛けることはない。こうなるとウクライナは最早ロシアの手に落ちたと言えるようだ。それでもロシア国内で数少ないロシアの良識ある国民は、戦争に反対してデモを行い、身柄を拘束されたり、名のある退役軍人会会長が、政府の行動を批判したり、プーチン絶対とされる国内にも、プーチンが恐れる反プーチン派が少しずつ現れるようになった。現状では、第3次世界大戦は火ぶたを切ることなく、ウクライナはロシアの属国となるのではないだろうか。アメリカを主とする対ロシア制裁は、とてもロシアの死命を制するというところまでは行かない。これから対ロシア外交が難しくなる。
 さて、今日3回目のワクチン接種を受けた。予約時間より早めに会場へ行ったが、すぐ対応してくれ、大分早く終えることが出来た。3回目ワクチン接種はかなり遅れて、岸田政権の対応について批判が出ていたところだが、最近早くなった。3日前には3回目のワクチン接種者は9.7%でしかなかったが、一昨日時点で、16.5%にまでなった。国内の新規感染者割合は、徐々に少なくなっているが、まだ新型コロナウィルス終息の見込みは立っていない。先日妻も3回目を済ませたので、これで一安心というところだ。後は、新規感染者がこのまま減って晴れて終息の日を迎えたいものである。

2022年2月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com