5440.2022年4月5日(火) ウクライナ情勢はどうなるのか?

 ウクライナ情勢がどうなっているのか、メディアの報道だけではどこまで真実なのか分かり難く事実を知りたいと思っている。だが、ロシア軍が首都キーウを引き上げるのに伴い、ウクライナ国民を大分殺害していたことがウクライナ、及びアメリカ・メディアの報道で伝えられている。ロシアは、軍隊を南東部のドンバス地方に回し、圧倒的に攻めている同地方を完全制圧した上で、第2次大戦でドイツに勝った5月9日の戦勝記念日に、ウクライナ戦に勝利したと宣言してロシア国民から一層の支持を得ようとしていると西側の声を伝えている。

 ところが撤退したキーウの戦跡地から民間人の遺体が多数発見されたとの報道に対して、ラブロフ・ロシア外相はこれはすべてデマで、ウクライナ側が殺害した偽装だと騙った。犠牲者の遺体は惨めなもののようで、死後かなり日数を経過している。更に残酷なことに、後ろ手に縛られたまま殺害されたと思われる遺体が街中に放置されている。これに非人道的だと各国からロシアへの追加制裁、及び戦争犯罪であるとの動きが加速している。そのひとつとして、アメリカの国連大使が、ロシアを国連人権理事会から追放するための手続きを取ると公表した。
 民間人を手当たり次第に殺害したり、病院などを攻撃する非人道的な行為が目立つロシア軍については、戦争犯罪人としてプーチン大統領を指弾しようとする動きが、必ずしも足並みは揃っていないが、ヨーロッパ各国の間に表立ってきた。国連が機能しないこともあって、国連改革が叫ばれ出しているが、それとてこの戦火ではおいそれと出来るものではない。各国それぞれの思惑もあり、ロシアを支援する国、行動に賛意を示す国、行動に反対を主張しない国、常にロシアの行動の是非に棄権を表明する国、等々があり、現状ではロシアを国際社会から追放する協調作戦が取りがたい。しかし、最近ではアメリカのバイデン大統領のプーチン戦争犯罪人説をはじめとして、プーチンの健康不安説や、がんに罹っているとの噂、プーチン追放論、暗殺説など憎っくきプーチンをどう追い落とすかとの難問まで出始めている。

 昨日までポーランドを訪問中だった林外務大臣が政府特別機で羽田空港へ帰国した。そこにウクライナ人20人が日本へ避難してきた。ウクライナから周辺国へ避難した難民は、4百万人を超える。その一助として遠方の日本も避難民を受け入れるようになったのだ。日本は難民鎖国と皮肉られるほど難民の受け入れには消極的だったが、今やそうも言ってはいられなくなった。これまで遠い国のこととして、募金以外はそれほど熱心に支援活動に積極的ではなかったが、これからは難民政策をきちんと実行出来るよう政治家も考えるべきである。とにかくこのウクライナ問題は、どうなるのか、難民問題も含めて不透明なことが多い。

2022年4月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5439.2022年4月4日(月) 若大将・加山雄三の3時間SP番組

 今日は真冬の気候になるとの予報通り、朝から1日中雨が降り続き確かに寒かった。今日の最高気温は、北海道の札幌でさえ℃14.2であるのに東京が℃9.8と正に真冬の寒さだった。区役所へ用足しに出かけることもウォーキングも止めてしまった。家の中に籠り切りだったのも久しぶりである。暇つぶしに一昨日の晩にNHK・BSで若大将・加山雄三をテーマにした番組「永遠の若大将」の録画を2部構成で1時間半ずつ、3時間分を一気に観てしまった。

 加山は湘南・茅ケ崎市に居住していたことや、海が大好きだったことから彼の楽曲は、海を唄っている歌が多い。かつて茅ヶ崎海岸に沿って目につくホテルがあった。父親の上原謙とともに投資していた加山が、ホテルの倒産によって多額の借金を負ったことはその当時大きな話題となった。その「パシフィックホテル茅ヶ崎」内のボーリング場で何度か、鵠沼に住んでいた頃父や兄弟たちと一緒にボーリングを楽しんだことがある。その意味でも若大将・加山雄三には親しみを覚えていた。

 ビデオの第1部は「復活若大将」と題した、2019年脳梗塞で倒れ退院してからリハビリを続けた後に、昨年12月に日比谷で行ったライブショー実現に至るまでのリハビリ・復活記録だった。長いリハビリの途中ではあったが、コロナ禍の中でファンの目の前で歌いたいとの強い思いで、ライブショーにこぎつけるまでの努力の過程を映し出していた。脳梗塞の影響がまだ残っており、ステージではステッキや、椅子に頼ることも多く、声も絶頂期に比べれば、物足りない気もしたが、こればかりは無理もない。この前後に文部科学省から「文化功労者」として受勲もした。とにかく彼の歌は、難しい歌詞もなく、メロディーも口ずさみやすい。ヒット曲も数多い。

 ビデオ第2部は、「77歳の武道館」と題して喜寿を迎えて武道館で開かれたライブ・コンサートの一部始終を伝えていた。知っている加山の曲を、次から次へと歌っては満員のファンから拍手喝采を浴びていたし、加山のトークもそれに応えていた。。♪君といつまでも♪、♪お嫁においで♪、♪旅人よ♪、♪海 その愛♪、♪ぼくの妹に♪等々、ヒットした多くの楽曲を歌った。彼は、これまでに珍しいほど多くの大災難に遭ってどん底に突き落とされているが、逞しく立ち直ったのは、強い負けず魂と歌への愛情があったからだろう。特に前記ホテル倒産に伴う多額の借金、スキー場で雪上車に押しつぶされて重傷を負ったこと、そして歌にまで唄った愛用船「行進丸」の火災災難など数々の不運に遭遇していることだ。

 シンガーソングライターの奔りとして恵まれた作詞と作曲の才能に加えて、ピアノとギターなどをこれほど多彩に操る歌手はそうはいない。ある意味で天賦の才を持って生まれたと言えよう。観ていて楽しかった。

 しばらくしたら、またビデオで加山雄三の歌を聴いて楽しみたいと思っている。

2022年4月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5438.2022年4月3日(日) 柔道の小学生全国大会中止

 今年から柔道の小学生全国大会が中止と決まった。今時珍しい決断だと思う。今ではどんなスポーツでも、県大会、地方大会、全国大会へと規模が少しずつ大きくなり、小学生から勝負に勝つことだけを目標としているような感じである。日本柔道連盟では、あまりにも勝つことに目が行きすぎて、柔道本来の楽しみである練習で会得した技で相手を投げることより、勝つために組手を争うことばかりしているという。むしろ「身体が丈夫になった」、「友達が出来た」、「新しい技を覚えた」という柔道をしたことが、将来その子の人生にプラスになれば、小学生はそれでよいとの考えを山下康裕・日本柔道連盟会長が明かした。

 これは何も柔道だけに限ったことではなく、学校スポーツの現場がずっと抱えている課題でこれまでとかく問題になっていた。中でも全国大会を目指す強豪校の練習風景では、日ごろから厳しい練習に加えて、しごき、或いは暴力やパワハラが課せられることがしばしば話題になる。

 今回の日本柔道連盟の決断は、他のスポーツにとってもひとつの試金石になると思う。稽古事には、いずれも多少の厳しさは必要であるが、毎日の練習が楽しいものでなければ、スポーツの本質とは相容れない。とかく勝負に拘り勝つことにのみ気持ちが向いて厳しい練習にばかり目が向きがちであるが、それではスポーツの楽しみを奪ってしまう。

 日本柔道連盟ばかりでなく、他のスポーツ団体も最終目的がプロ選手を目指すとの目標があるスポーツなどでは、日ごろからどうしても練習が先鋭化しがちになるが、少しは柔道の例を参考に、練習を全体的にクールダウンすることを検討してみても良いのではないだろうか。

 最近高校野球部内で監督による暴力行為が問題になり、監督が出場停止などの処分を受けることが、増えているように思う。かつて次男が高校ラグビー部員だった当時、菅平の夏季合宿で、当時別の強豪校監督が厳しい態度で、選手同士でお互いを往復ビンタするよう命じている光景を目撃したことがあったが、見たくもない見苦しいシーンだった。日本の学校スポーツ界には、昔の軍隊の影響を受けたようなスパルタ訓練が称賛される傾向がある。強くなることに異存はないが、それも行き過ぎるとむしろマイナス面が出て来る。学校スポーツは、あくまでアマチュアであることを忘れてはならない。他の運動部も少しは柔道界を見習ってほしいと思う。

 さて、一時は収束の方向へ向かっていた新型コロナウィルス新規感染者が、再びぶり返してこの1週間は前週に比べて連日上回っている。そういう緊急事態時において、昨日野田聖子・少子化・地方再生担当大臣が陽性となったが、今日新たに古川禎久・法務大臣の陽性が判明した。古川法相は、岸田首相の特使としてポーランドを訪れる予定だったが、濃厚接触者の疑いがあり、急遽特使は林外相に代わった。政治家も少々コロナに対する警戒が甘いのではないかと思う。これでは、国民に自粛を求めてもケジメがつかない。

2022年4月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5437.2022年4月2日(土) 物価上昇と高齢者サービスの低下

 戦地のウクライナの地名が、最近になって変更が取り沙汰されていたが、政府はウクライナ政府と話し合いの末、正式に一部地名をこれまでのロシア語からウクライナ語に変更することに決めた。

 首都キエフを「キーウ」とすることに抵抗はないが、原発事故を起こしたチェルノブイリが、「チェルノービリ」に変るという。「アベさん」から「スガさん」のように単純な似た者同士の変更なら楽だが、チェルノブイリは覚えるのに少々時間がかかりそうだ。その他目立った変更は、「オデッサ」が「オデーサ」へ、更にロシア文学によく登場する「ドニエブル川」を「ドニプロ川」に変る。これまでロシア語だったことを考えると、いかにロシアとウクライナが隣国として密接な関係になったかが偲ばれる。

 さて、昨日新年度に入って早々物価がかなり値上げされたようだ。特に日常必要品の食品が値上げされたことが家計を圧迫しそうだ。この他にもロシアへの制裁によりロシアから原油が入らなくなったことから、ガソリン代が大きく上がっている。この他にも電気代、ガス料金も大分上がっている。

 今までほとんど値上げをしなかった鉄道会社も新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、これまでにない厳しい経営を強いられていたが、それも限界に来たようで、鉄道運賃値上げに向けた動きが見られる。すでにJR西日本が一部区間の値上げに踏み切ると発表した。2019年消費増税分の値上げを実施したことはあるが、それ以外に1987年の国鉄民営化以来、JR各社は一度も運賃値上げを実施しなかった。それは他の私鉄各社でも同じで、鉄道運賃は上がらないものと信じられたくらい安定的だった。

 それが、今回のコロナによる打撃で、JRのみならず大手私鉄も運賃値上げを検討している。しかし、鉄道運賃は国民生活上大きな影響があり、国土交通省は簡単には値上げを認めず、認可制を取っている。最近の情報によると東急はすでに1月に値上げを国交相に申請し、来年3月から実施の予定であり、関西では近鉄も値上げを検討しているという。いずれ他の私鉄各社も追随するだろう。

 その他にもコロナによる影響ではないが、今年度の年金が0.4%引き下げられる。2年連続の引き下げである。若い世代が少なくなり、年金の原資の減少が懸念されるということから、有無を言わせず年金が引き下げられる。しかし、今年10月から高齢者医療費が値上げされるように、理由を単一的に捉えて国民に無理やり納得させようとしているだけで、もっと多角的に費用の捻出を考えようとしない。高齢者にとっては、日本は段々生活し難い国になっているように思える。

2022年4月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5436.2022年4月1日(金) 新年度スタート、今日から18歳は成人

 今日から新しい年度がスタートした。企業の入社式が全国各地で開催されたようだが、そのスタイルも年々様変わりしている。外国人を採用する企業が増えたことや、大学新卒社員と中途入社社員がともに出席し、差別をつけることなく公平感をPRしている企業もある。

 また、今日から18歳と19歳の青年を成人と見なすことになった。1878(明治9)年以来、これまで成人年齢は満20歳だったが、これが146年ぶりに2年引き下げられ成人として大人の責任と振る舞いが求められることになった。すでに選挙権は18歳から認められており、誕生日を迎えた高校3年生は今後自ら大人としての責務を問われることになる。近年若者の政治、及び選挙離れが著しくなったと伝えられている。果たして選挙権を引き下げたことによって若者の選挙離れが回復するのかどうかについては、なんとも言えない。自分自身を振り返ってみても、18歳は高校生活最後の年でラグビー部活動も終え、いよいよ本格的に大学受験勉強に突入した。今でこそ選挙で投票するのは当然と心得ているが、当時選挙があっても投票所に足を運んだかどうかはわからない。それは2年後20歳になって選挙権を得たが、選挙が行われたかどうかは記憶にない。それでも当時まだ浪人中で投票所に行った記憶がない。

 最近若者が政治に対する関心が薄れたのではないかと心配する声をしばしば耳にする。それは、60年安保闘争とか、ベトナム反戦運動のような政治と密接な社会運動が見られなくなったせいでもある。

 社会運動と接する機会が少なくなったせいだろうか、政治にも関心が高いとは言えない。結果として、保守的傾向が強くなり、自民党が勢力を拡大し、憲法改正、核共有国問題が堂々と話題となるようになった。怖いのは、保守的傾向に歯止めがかからなくなってきたことである。その意味でも今年成人となる18歳の若者たちに、もう少し社会問題や政治問題に関心を持ってもらいたい。

 さて、世にも奇妙な事業が昨日を以て終了した。40年以上に亘って日本が、中国に対して行っていた途上国援助(ODA)の終了である。1979年に中国政府が戦時賠償を放棄する見返りに、当時まだ経済面で立ち遅れていた中国を支援する目的で、日本は有償、無償、技術協力を合わせて3兆6千億円を支援してきた。それが、その途上で中国経済の発展に伴い、中国自体がアフリカ諸国の経済支援を行うようになった。日本は国際協力機構(JICA)を通して中国へ支援していたが、同時に中国もアフリカへ支援している事態となり、実質的には日本から支援された資金がアフリカでは中国からの支援として受け取られるようになった理不尽な事態を招来した。中国は日本の褌で相撲を取っていたわけである。その時点で、日本は中国への支援は最早所期の目的を果たしたとして以後中止する旨中国政府に申し入れたが、中国は承服せず、約束は最後まで守れと主張した。とにかくすったもんだした末に、最終的に昨日になって、対中国ODAは終了した。中国を相手にするのは難しい。やれやれである。

2022年4月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5435.2022年3月31日(木) 任官辞退の防衛大卒業生は教育費を返還すべき

 一昨日近所の呑川緑道を妻とお花見がてら桜並木のトンネルを歩いたが、今日駒澤公園傍を通り東京医療センターへ行く途上で、満開の桜をつくづく見ていたが、ちょっとした小さな風で花びらがひらひらと舞い落ちる。今日が3月最後の日でもあり、これから花びらは毎日少しずつ散っていくことだろう。まもなく日本の春も終焉だ。そう言えば、今朝わが家の庭に今年初めて鶯のつがいがやってきた。もう白梅は散ってしまっている。気が付いたのは、これも初めて「ホケキョ」と一声あったからである。行く春を惜しんで別れを告げに飛んで来てくれたのだ。鶯の気持ちを嬉しく感じたところである。

 3月と言えば、卒業シーズンで、各地の学校でそれぞれ卒業式を挙行している。卒業式と言えば、昔は必ず歌った♪仰げば尊し♪が近年はあまり歌われなくなったという。その代わりに海援隊の♪贈る言葉♪や、松任谷由美の♪卒業写真♪がよく歌われるようだ。実は笑い話のような実話があった。いつかNHK番組「鶴瓶の家族に乾杯」で、女子高校生2人が「仰げば尊し」を知らず、鶴瓶が冒頭部の♪仰げば~尊し~♪と歌ったのに続けて♪わが師の恩~♪と口ずさんだところ、女高生が「和菓子の恩?」と首を傾げたので、流石の鶴瓶も呆気に取られて笑ったほどだ。これほど酷いのは、珍しいが、そういう時代になったということだろうか。

 ところで、自衛隊幹部養成校の防衛大学校でも例年通り卒業式が行われたが、全大学の中でも唯一、総理大臣と防衛大臣の2人も大臣が出席する豪勢なものだ。しかし、今年は、また新たな問題が表面化した。卒業生479人中72人が自衛官への任官を辞退したのだ。実に卒業生の15%に上る。彼らは卒業式に出席出来ず、別の場所で卒業証書を授与されるようだが、岸防衛相も遺憾の意を表していた。これは過去2番目に多い。

 問題なのは、任官辞退の卒業生は他の卒業生とともに、将来各自衛隊で幹部候補生となるために防衛大学校に入学して学び、必要とされる知識を学び取った筈だ。卒業までに彼らにかかった教育費は馬鹿にならない。すべて国民の税金によって賄われたが、授業料は免除され、給与まで支給されてきた。こうなると彼らが自ら好む道を進むのは止むを得ないとしても、自衛官となるとの約束を裏切っており、財政的にも国家が彼らを養い教育してきたことを考えると、彼らに投資した費用を返済させるのが筋ではないだろうか。経済的に困った学生たちを救うためには奨学金とか、育英資金を貸し付けているが、普通それらは社会人になってから全額返済が義務付けられている。ならば、任官辞退の防衛大生から国は注ぎ込んだ費用を返済してもらうことは至極当然だと思う。彼らは国との約束を履行しなかったので、国に返すべきものは返さなければいけないと思う。

2022年3月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5434.2022年3月30日(水) ウクライナの首都は、キエフか、キーウか?

 ウクライナの首都キエフがロシア軍の攻撃を受けていたが、最近になってロシアは首都攻撃を弱め、その分東部地域へ力を注ぎ込んでいるようだ。

 ところで、その地名キエフであるが、数日前からキーウという名称がテレビ画面に現れるようになった。日本テレビでは、それまで括弧つきでキエフと呼んでいたが、この2,3日キーウと表示していて、これではテレビ局によって呼び方が異なるので、どちらかに統一すべきではないかと思っていた。

 かつて、アメリカのレーガン氏が大統領選挙に立候補した時、日本では「リーガン候補」と呼称されていたが、アメリカでは「レーガン」の方が実名に近いとされ、メディアで話し合った末、「レーガン」と統一変更して報道することに決めた経緯がある。

 日本政府としても混乱を招くので、呼称を統一すべきだと考えたようで、外務省がウクライナ政府と調整を始めたと報道された。そもそも「キエフ(Kiev)」というのは、ロシア語の発音に由来するようで、ウクライナ語だと‘Kyiv’と綴り「キーウ」と発音する。近日どちらの都市名に決めるのか公表される予定である。

 さて、昨年来文教関係を驚愕させていた巨額脱税事件で訴えられた日本大学前理事長・田中英寿氏に対する公判で、昨日東京地裁は懲役1年、執行猶予3年、罰金1,600万円の判決を言い渡した。田中氏個人に関する公判は、わずか3回であっさり幕となった。13年間に及ぶ日本一のマンモス大学のトップとして、権力を恣にして統治し、学問の府に独裁体制「田中王国」を築き上げた。日大板橋病院の建て替え工事を巡る事件をはじめとして、取引業者らからリベートとして約1億2千万円を受け取りながら申告せず、約5千万円を脱税したとして所得税法違反に問われたものである。

 したたかな田中氏は、当初は現金受領を否認していたが、執行猶予付き判決で早めに幕引きすることを優先的に考え、一転して現金受領を認めた。結果的に名誉は傷つき、君臨した大学を去ることになったとは申せ、やったことの大きさに比べれば、傷は浅かったと言えよう。

 それにしても日本大学のガヴァナンスは何ともお粗末ではないか。マンモス大学でたった1人の元学生横綱に所狭しと暴れまくられ、どの理事も物言いをつけられなかったというのだから呆れるばかりである。まだ問題点はいくらでもある。大体脱税額が5千万円と追及していながら、追徴額でもある罰金はその1/3にも及ばない。日大には危機管理学部という名称の学部があるようだが、一体全体こんな杜撰さで危機管理が出来ると考えているのだろうか。大学入学式で、大学のトップである学長を差し置いて、普段学生たちとは直接接しない理事長が最初に新入生に入学の祝辞のスピーチをするというのもおかしな話だ。

 この裁判で田中氏個人に対する法的追及は終わるようだが、リベート事件では他に理事らが関係した事象の裁判は今後も続けられる。

 本当の意味で、日大は田中氏の影響力を排除して、立ち直ることが出来るのだろうか。あまり信用出来ないが、そう願うより仕方があるまい。

2022年3月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5433.2022年3月29日(火)  桜満開、春よ 来い! 日本の春

 今や東京都内では桜の花が満開で、正にまたとない桜の見ごろである。銀行に所用があり、いつも自由が丘支店で用を足すのだが、今日は満開の桜を見んがために都立大学駅近くの支店へ出かけることにした。自宅からすぐ呑川緑道へ出て見事な桜並木を銀行近くまで桜のトンネルの中を感動しながら歩いた。桜花繚乱である。一輪の花も落ちておらず、実に見事なもので、ビッグイベント・チェリー・ショーと呼んでも好い。三々五々ご年配のご夫婦が連れ立って桜を楽しんでいる姿を見て、微笑ましく思った。

 良寛の辞世の句として知られる「散るさくら 残る桜も 散る桜」のように、今満開の桜もいずれ散ることになるが、どんな桜であってもすべて素晴らしいと詠っている。

 都内のお花見スポット・ベストテンは、①目黒川、②東京ミッドタウン、③千鳥ヶ淵、④上野恩賜公園、⑤隅田公園、⑥六本木ヒルズ、⑦六義園、⑧新宿御苑、⑨代々木公園、⑩靖国神社の順で、以下浜離宮恩賜庭園、日比谷公園、小石川後楽園、墨田区立旧中川水辺公園、国営昭和記念公園、小松川千本桜と続くようである。この内数か所しか訪れて鑑賞していないが、大体夜間の人工的な光による桜の方が見栄えが良いせいか、人気がある。とりわけ近年は、東横線中目黒駅近くを流れる目黒川河畔の桜並木の人気が高いようで、昨年はコロナのため取りやめたが、今年はナイト・クルーズが運航されている。

 桜と言えば、自然に浮かんでくるのは、小野小町が詠った「花の色は うつりにけりないたずらに わが身世にふる ながめせしまに」、紀友則が古今和歌集に詠った「久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ」、と「詞花集」で伊勢大輔が詠い、百人一首にもある「いにしえの 奈良の都の 八重桜 今日九重に にほゐぬるかな」が私の好きな3首である。

 やはりいつの時代でも桜は日本を象徴する日本の花であり、美である。百人一首の中に紀貫之が詠った「人はいさ 心も知らずふるさとは 花ぞ昔の 香に匂ひける」があるが、これも桜を想って詠ったものである。平安貴族が館で桜を愛でながら詠った桜を茅屋近くで思い切り愛でることが出来るとは、幸せというべきであろう。

 ただ、些か気がかりなのは、今夜から明日にかけて空模様が怪しいことである。出来るだけ長くその美しい姿で、人々の目を楽しませて欲しいものだ。

 今ウクライナや、アフガニスタン、ミヤンマーでは、国民は花を慈しむような気持ちにはとてもなれないと思う。自然に咲く花を静かに眺めて楽しめるのは、そういう国々の人たちに比べれば、遥かに恵まれていると思う。彼らにも一日も早く国の花を楽しむ日が訪れることを願って止まない。

2022年3月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5432.2022年3月28日(月) 友人の住むセルビアの複雑な立場

 相変わらずウクライナに対するロシア軍の攻勢は、衰える兆しが見えない。部分的にはウクライナ軍の抵抗が激しく後退を余儀なくされているエリアもあるが、東部マリウポリ地域は空陸攻撃により街は完膚なきまでに破壊されている。欧米の首脳らは、いかにプーチン大統領に戦争を終わらせるかを考えあぐねている。
 日本の海外報道がとかく欧米寄りのきらいがあり、些か中立性、公平性で首を傾げざるを得ない点があるが、それでも伝えられるニュースを見る限りロシアに肩入れする人はほとんどいないようだ。

 先日セルビアの首都ベオグラードに住んでいる友人、山崎洋さんから西欧寄りの主張の点で厳しい指摘があった。大学卒業以来約60年に亘ってセルビアに住み、前世紀末の北大西洋条約機構(NATO)軍の激しい空爆によって厳しい生活を強いられた彼の言い分だと、もう少しロシアの立場に配慮した論調をメディアが伝えないことに不満を漏らしていた。彼のメッセージを友人らに送ったところ、理解する友人もいた。

 今朝の朝日新聞に「EUかロシアか 揺れるセルビア」と題した記事が掲載された。主張は、これまで民族や宗教が似通うロシアと関係が深かったセルビアが、去る2日の国連緊急特別会合で、ウクライナに侵攻したロシアを非難する決議に賛成したことが各国を驚かせたという内容である。更に、セルビアはロシアへの圧力を強めつつある欧米とともに賛成に回った背景には、ウクライナを支援するEUへの加盟を目指していることもある。その一方で、セルビアはロシアへの経済制裁には加わっていない。それは、セルビアの自治州だったコソボが2008年独立を宣言した時、セルビアは国家として承認せず、ロシアも同じ立場に立ってくれたからである。

 しかし、ウクライナ侵攻は、セルビアにとっては「領土の一体性」の原則からロシアに対して反対せざるを得ない。ところが、ことコソボ問題に限れば、セルビアにとって「領土の一体性」を保障しているのはロシアだという複雑な構図である。ここにセルビアの悩みがある。

 以上のような主旨の記事を早速ベオグラードの山崎さんへメールで送った。セルビアはコソボ紛争でNATOの空爆を受けた過去があり、今も変わらずNATOへの反感が根強く、山崎さんもこの記事をどのように受け止めるだろうか。

 1984年に初めてユーゴスラビア連邦共和国を訪れた。その時通訳を務めてくれたのも山崎さんだった。今では、そのユーゴも今や6つの独立国家に分裂し、7番目の国家「コソボ」が誕生するかもしれないというバルカン情勢である。友人に何の手助けもしてやれないが、これからも揺れ動く複雑な国家の中で力強く生きて欲しい。

2022年3月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5431.2022年3月27日(日) エジプトの首都カイロが移転

 桜も満開となり今日は絶好のお花見日和で、昼前に妻と近くの呑川沿道の桜並木を通りながらじっくり日本の春をエンジョイした。

 さて、今年7月からエジプトの首都カイロが首都機能をナイルの川向うのナイル・デルタ砂漠地帯の新都市に徐々に移されるとは、びっくり仰天である。インドネシアの首都ジャカルタが、ヌサンタラというカリマンタン島の密林の中に移転することは承知していたが、それとて20年以上も先の2045年の話である。エジプトの新首都名は、まだ決まっていないようだが、いかに人口過密でカイロが首都として機能しなくなったとは言え、古代エジプト王朝の偉大な歴史と伝統を誇り、世界的に世界遺産の宝庫でもあり、東京より遥かに多くの人口2千百万人を抱える首都が、カイロから東45㎞の砂漠の真っ只中に人口650万人の新都市となって生まれ変わるとは、奇想天外と言っても好い。

 これまで何度かカイロを訪れたことがあるが、下町にも古都らしい雰囲気が窺え、ナイル河畔のヒルトン・ホテルの窓から遥かにピラミッドが望める絶好のロケーションだ。どうしてあんな魅力的な古都をもっとうまく活用出来ないものだろうか。実に勿体ないと思う。財政的にも厳しいエジプトが、そんな大プロジェクトを実現出来るのか疑問であるが、すでに都市としての輪郭は出来上がって、エンパイア・ステート・ビル(381m)より高く、アフリカ随一の385mの高さを誇る超高層ビルを中心に20棟の高層ビル街が完成しているようだ。それらは、当面エジプト政府の財政負担はなく、砂漠の土地売却とほとんどが中国国有企業の一括受注と民間企業の投資、及び支出によって賄われる。エチオピアの高速鉄道をはじめとして、中国の開発援助によりアフリカは赤い中国カラーで塗り尽くされている。

 折も折、ロシアのウクライナ侵攻に関して国際的にロシア非難の声が強くなっているが、去る24日国連総会でウクライナの人道危機について、「ロシアの敵対行為の結果」と明記した決議案が140カ国の支持を得て採択された。だが、その直後に南アフリカが国際社会はロシア非難で一致しているわけではないとする決議案を提案した。これにはウクライナ国連大使が激怒したようだ。南アがロシア寄りの対応を取るのは、反アパルトヘイト闘争で旧ソ連から支援を受けたことが影響しているようだ。ロシアを非難しないアフリカ諸国が多いのは、南アばかりでなく、国連加盟のアフリカ54カ国の内、採択された決議に20か国が棄権したことでも分かる。ロシアと中国を非難しない国を挙げたら、アフリカ諸国の内過半数が手を上げるだろう。

 似たような事例がある。一昨日国連安保理事会で、大陸弾道弾(ICBM)「火星17」を発射した北朝鮮への追加制裁について、ロシアと中国が反対を表明した。彼らはむしろ制裁緩和に言及したほどである。ロシアと中国の言い分がふざけている。ロシアは、「制裁の強化は、北朝鮮市民を社会経済的、人道的なリスクにさらすことになる」と言い、中国は「一方的に制裁を強調するより現実的な行動を取るべき」とモラルの基点を都合の良いようにシフトしながら主張して、まるで論理の正当性が感じられない。それならウクライナに対してはどうなんだと反問したい。日本政府もウクライナ問題が一段落してから、今後ロシアと中国との外交には、よほど褌を締め直して取りかからないと足元を掬われる恐れがある。

2022年3月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com