5460.2022年4月25日(月) 昭和天皇が、ヒットラーとムッソリーニと同列?

 穏やかならぬウクライナ情報があった。ウクライナ政府がヒットラー、ムッソリーニ、そして昭和天皇ら3人を同列に扱う写真を並べて「ファシズムとナチズムは1945年に敗北した」と英語で書かれた公式サイトを動画で公表したのだ。いかにウクライナがロシアのナチ的行動に憤慨したとは言え、あまりにも日本に対して失礼だと思う。
 磯崎官房副長官は、直ちに昭和天皇を彼ら2人と同列に扱うことは不適切であるとウクライナ政府に抗議して動画の撤回を求めた。ウクライナ政府は抗議を受けて、謝罪したという。

 しかし、どうしてこのような恥ずべき事態になったのだろうか。説明不足やPR不足と言うことになるかも知れないが、第二次大戦下において、ドイツも、イタリアも英雄的軍人が飛び出してきた。ドイツもイタリアも軍部が主導権を握り、ひとりの独裁者を崇拝した。それに引き換え、日本は軍国日本となったとは言え、ヒットラーやムッソリーニのような飛び抜けた独裁者はいなかった。東条英機・陸軍大将ですら、昭和天皇に比べれば、その存在感や、信頼感、人格等においてとても相手にならなかった。それが、実情を知らない外国人には天皇が、国のすべての実権を握り君臨していたと誤解されたのではないだろうか。他にも誤解している国々があると思う。日本政府はこのような致命的な誤解を防ぐことを考えなければいけないと思う。

 一昨日辺りから左手の硬直化が進み、リハビリをしながら何とかして痛みを和らげようとしていた。あまりにも痛むので、先週木曜日にかかりつけの松本整形外科医で診てもらった。昨夜半から今までとは違うように痛みが肘の方へ伸びて来た。就寝してしまえば、気にならないが、夜中に目が覚めた時も痛みが気になり、松本医師からは3週間後に立ち寄って欲しいとのお言葉だったが、痛みに我慢出来ず今日再訪した。医師はその腫れ具合を見てこれは東京医療センターの岡野医師から糖尿病への影響を考えて、それまで毎日服用していたステロイド系のプレドニンを止めることになったが、松本医師はそれも一因だと思うが、早急に岡野医師の判断に従うように、医療センターへ電話して岡野医師とのアポを取るようアドバイスされた。早速医療センターへ連絡を取ると、岡野医師との予約は、5月23日になるという。元々岡野医師とは、6月1日に次回のアポがあるが、これとさほど違わない。直ぐ同じ膠原病内科の先生で最も早く予約出来るのはいつになるか尋ねたところ、明日の午前中に予約が取れるということからそれに決めた。今PCをパンチしているが、左手が思うように使えず往生している。明日の診察次第で多少は明るい兆しが見えれば有難い。

2022年4月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5459.2022年4月24日(日) JR運賃が6割も値上げ?

 このところ物価の値上げが急速に進んでいる。3月の消費者物価指数の上昇は2%以下であるが、今後円安の影響もあり値上がりは昂進すると見られている。原油価格の高騰によるガソリンや電気代などのエネルギー価格が値上がりして、暖房経費や車の移動が多い地域では生活に厳しいパンチを浴びることになる。実際3月の消費者物価指数の上昇額が大きかった上位国内都市は、1位秋田市1.8%、2位仙台市1.7%、3位長野市1.6%、4位新潟市及び浜松市1.3%、6位青森市1.2%、のようにすべて地方都市だった。それでも日本の消費者物価指数は、アメリカの対前年同月8.5%、ドイツの7.3%、イギリスの7%に比べればはるかに下回っている。いずれにせよ今後も消費者物価の値上げで家計への負担は増す一方である。

 そのような時に、北海道新聞電子版が一層厳しいJR各社の値上げの可能性について触れていた。

 かなり先の2040年度の試算であるが、野村総合研究所によれば、コロナ前の2019年度の利益水準を確保しようとした場合、単純計算で2~6割もの運賃値上げが必要だということが分った。これはJR5社を対象にしている。このコロナ禍で乗客数が激減して苦境に喘いでいるのは理解出来るが、それにしても2~6割の値上げ幅とは思いも寄らない大幅な値上げで、これでは逆に乗客数が減るのではないかと気になる。野村総研の説明によれば、今後も人口減少が続くうえに、コロナ禍で広がった通勤利用の減少がコロナ後も一定程度定着し、収支悪化が見込まれるためだという。当然不採算路線の廃止や統合が考えられるが、これには当然地元自治体との協議が必要となる。私鉄各社でも他人事とは言っていられないだろう。

 さて、昨日北海道知床半島沿岸で1隻の観光船が行方不明になった。乗員、乗客合わせて26人が乗船しており、中には子どもが2人いた。今日も早朝からヘリを動員してその行方を捜索していたが、今日になって断続的に10人が発見されたが、収容後に死亡が確認された。救命衣を身に着けていたようだが、それより何より海温が2~3℃ということだから、海へ投げ出されたら直ぐにも助け上げなければとても助かるまい。一人でも生存者がいることを願うばかりである。ところが、運行した観光船会社に良からぬ噂があるようだ。悪天候で中止をアドバイスしたのを押し切って出航したり、船首部分に割れ目があったとか、昨年も法令に違反するような運行で当局からお仕置きを受けたという芳しくない風評がある。今後大きく揉めなければ好いが・・・。

 思い返すと今から20年以上も昔、妻と知床周辺と網走の流氷見物に出かけたことがあるが、いまでは世界遺産に登録された知床半島の近寄りがたい岸壁が思い出される。あんな海へ放り出されたらと考えるとゾッとする。

2022年4月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5458.2022年4月23日(土) 幻と消えた第二山手線

 昨晩NHK・BS3で放映された「パラレルニッポン、幻の‘第二山手線’プロジェクト」で、大正期に現在の山手線の外側に洲崎から大井町まで第二山手線の建設計画があったことがドキュメントで紹介された。その中心人物となったのが、小田急創立者の利光鶴松翁であると知り、興味深く鑑賞した。

 その計画は着々と進められたが、残念ながらあの未曽有の関東大震災で東京の街は完膚なきまでに破壊され、計画は白紙に戻ってしまった。しかし、その後プロジェクトは国がかりで再検討され、鶴松翁はプロジェクトのリーダーとして膨大な資金集めのために株主を公募しながら計画を進めつつあった。だが、昭和に入ると日中戦争が始まり、海外ではNYウオール街で株価が暴落する世界恐慌が発生して、社会的にも経済的にも計画は挫折してしまった。

 昨日の番組の中で、仮に第二山手線が建設されていたら社会的に今日どんな影響を与えただろうかと番組出演者にアイディアを想像させていた。好い加減なプロジェクトでなく、実際自然災害や世界的社会環境の変化さえなければ、第二山手線は現実となったであろう。そのひとつに株式公募の案内状があり、もう一つの具体的な証拠として、京王電鉄井之頭線明大前駅に現在存在する上下線に並行して上下2車線のスペースが空いたまま残されている。これは第二山手線計画が実施段階へ一歩踏み込んだ建設の証しである。

 利光鶴松翁は小田急の創立者として、今も小田急社内では社史にその名を残し、多くの社員から崇められている存在である。私は鶴松翁の孫で、大学ゼミの先輩である利光國夫さんに小田急入社に際してもお世話になった。今も利光ご夫妻には我々夫婦も親しく交誼をいただいている。昨日もほんの僅かではあったが、弁護士のご子息剛さんとインタビューに応えておられた。今日いただいたメールによると、NHKのインタビューは1時間ほどだったらしいから、放映ではかなり短縮されてしまったことになる。

 それにしてもほんの噂程度だったが、第二山手線らしい計画があったことは微かに承知していた。計画倒れに終わったとは言え、その青写真があまりにも精巧に計画されていたのには驚いた次第である。全線の駅名を入れた立派なカラー地図にはこれが幻の計画かと絶句するほどである。確かに関東大震災とか、日中戦争、世界経済の凋落に災いされてしまったが、ここまできちんと計画を立てるのは、よほど国家としても相当力を入れていたのだろう。

 それでも幻に終わってしまったが、このような膨大な計画が過去にあって、その総帥として計画をリードしたのが小田急人だったことは、同じ小田急人として誇らしい気持ちである。

 さて、今日4月23日は、次男の誕生日であり、先ほどお祝いのメールを送ったところだ。実は、今日はイギリスの文豪ウイリアム・シェークスピアの誕生日でもある。それだけではなく、厄日でもある。彼は、1564年4月23日に生まれ、1616年4月23日に亡くなった。大分以前になるが、シェークスピアの故郷ストラットフォード・アポン・エイヴォンにある記念館を訪問した時、記念館の係員に誕生日と亡くなった日を得意になって喋ったところ、えらく驚き感心されてしまった。受験勉強の空暗記で覚えた生まれた年号は「ヒトゴロシ」、亡くなったのは「イロイロ」の語呂合わせで、誕生日と厄日は「4月23日」と覚えていた受験勉強の成果?を披露しただけだったが、本場で評価されることになった。受験勉強の空暗記も必ずしも時間の無駄ではないということだろうか。

2022年4月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5457.2022年4月22日(金) 年齢とともに身体が徐々に劣化

 一昨日東京医療センターで受けた検査の結果を基に、昨日かかりつけの整形外科医院に相談に伺った。変形性関節症の両手指は毎日欠かさずリハビリを欠かさないよういずれでもアドバイスされた。幸い一昨年以来の糖尿病は比較的数値が安定して一安心している。今日は特に膝の痛みについてご相談した。これまで時折両膝の痛みに悩まされ、その都度パテックスを貼って凌いできた。最近になってその膝の痛みが中々消えなくなったことと、膝の痛みのために座っていても立ち上がる時に辛いこと、かつ膝に水が溜まっているのではないかと松本医師に率直にお尋ねした。ベッドに寝て両膝を診てもらったところ、幸い水は溜まってはいないとのお話しだった。それでも妻の何人かの友人が水が溜まり手術で水分を取り除いてもらった話をしたところ、女性は男性に比べて水が溜まる人が多いとの話で、結論的には、膝の痛みは腿からくるので、両足の腿を鍛えるリハビリを続けるようアドバイスをいただき、昨日から腿を鍛えるリハビリを1日に2度トライすることにした。実際膝の痛みを改めて感じるようになってから、最近は身体を動かすことが少々億劫になった。特に、腰を屈める姿勢や、一度座った椅子から立ち上がるのが、これほど辛く感じられるようになったのは、意外だった。これもやはり年齢のせいであるが、これを何とか乗り切って行かなければいけないとは自覚しているつもりである。

 これまで83年余の生涯を振り返って幸運にも健康面で苦しむことはなかった。戦時中の小学生から高校生活を終えるまでの12年間で学校を1日とて休んだことはなかった。ある面で健康には私自身絶対の自信を持っていた。学生時代から社会人となって会社から身を退くまでもほとんど医師のお世話になることもなかった。高校時代にラグビー、大学では登山で存分に身体を鍛えたせいもあり、小さなケガは別として病気で休むようなことはなかった。それが、昨年後半辺りから少しずつ身体全体が弱り始めているように感じている。

 今少々寂しい気持ちにさせられるのは、まだ感染拡大中の新型コロナウィルスが終息したら、外国の田舎町でしばらく過ごしてみたいと考えていたが、自分自身の体調がそれに付いて行けるか心配になってきたことである。やはり何といっても健康第一であり、健康な時にはあまり気づかなかったことだが、仮に旅行先で健康を害したらと考えると胸にグサッと突き刺さって来るような気がする。

 「病は気から」と言われるように、気持ちで負けないことと、出来るだけ無理をせずリハビリで健康体を維持出来るような日課を欠かさないことだと心に言い聞かせている。それでもやはり年は取りたくないものだとつくづく思っている。

2022年4月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5456.2022年4月21日(木) 昨年度貿易収支は真っ赤っか

 このところ円安が急激に進み、去る3月11日に117円台だったのが、一時は130円台にまで落ち込み、20年ぶりの円安相場と言われている。それにはいろいろ原因があるが、アメリカのドルが高くなった反動がある。その他には、ロシアのウクライナ侵攻に対するロシアへの経済制裁により西欧諸国がロシアから石油、LPガスの輸入を停止したことが影響している。

 こんな時期に昨日財務省が3月の貿易統計を発表したが、過去2番目に大きい赤字額で、年間でも過去4番目の5兆3千億円の赤字を計上した。エネルギー資源の高騰と円安による輸入額の増加が、主たる赤字の原因である。現状ではエネルギー資源の高騰が収まる見通しはなく、このまま貿易赤字が続くと見られている。

 最近自民党内部でウクライナ情勢を考え、防衛費の増額が検討されている。5年後をメドに国内総生産(GDP)の2%以上を目指したい意向のようだ。2%なんて数字をそう簡単に言われても困る。歴史を遡って1976年三木内閣では、防衛費はGDPの1%を超えないことを決めた。87年中曽根内閣当時の予算では、その1%を超えた。幸いその後GDPが拡大したこともあり、ほとんど1%以下に収まって来た。それが防衛予算の使い道として高額な防衛機材の購入もあり、とても1%では収まり切れなくなり、今では2%をひとつのターゲットにしている節がある。奇しくも今年度の防衛予算額は、5兆4千億円でほぼ今年度貿易赤字額と同じである。自民党内では、防衛費をウクライナ侵攻というドサクサにまぎれてやみくもに予算を分捕ろうとの腹が見える。

 財務省は、北大西洋条約機構(NATO)の加盟国では、国防予算の拡大とセットで財政の健全化を進めていることを例に上げている。例えば、スウェーデンでは、国防費増額の財源にたばこ税や酒税の引き上げをセットにして決めている。ドイツでも国防費の増額を決めたが、同時に財源をはっきり示している。その点日本では、安易に国債の発行など国家の借金に頼る脆弱な発想しか生まれない。国家財政を預かる財務省としては、健全な財政を維持するために経済、金融、財政の総合力が大切だと考えているが、自民党内にはそこまで考えている賢者はいない。

 大体今年度の国家予算だけで防衛費が吹っ飛ぶような国家の赤字額が出ている。来年度以降も予断は許せない。そうなれば、防衛費に注ぎ込む余裕は益々厳しいものとなる。政治家の発想には、財源には頓着なく「守備を固めて攻撃に出る」の考えがないことが無性に気になる。

2022年4月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5455.2022年4月20日(水) ロシアが制裁に報復、借りた飛行機は返さない。

 4週間ごとに東京医療センター膠原病内科で採血してもらい、検査結果について岡野医師から説明を受けている。今朝の検査では、特に気になっている両手指の変形性関節症は症状としては良くなっていないことを報告したところ、これはリューマチ系というより整形外科系なので、リハビリを続けるようアドバイスされた。そしてずっと服用していたプレドニン錠は糖尿病に良くないので、これを止めて、他の2種類の薬だけにしましょうということになった。明日かかりつけの松本整形外科に報告がてらリハビリについてご相談しようと考えている。

 さて、狂った熊のようにロシアは、ウクライナへ攻撃の歯を剝き出しにしている。東部マリウポリを壊滅させるべく、1度は同地で戦っているウクライナ軍へ降伏を求めたが、ウクライナが拒絶し徹底抗戦を主張して、5月9日のロシア第2次大戦戦勝記念日の勝利宣言が難しくなったことから、再びウクライナ軍へ降伏を要求した。同時に東部ドンパス地方への本格的攻撃が始まった。このロシアの侵攻について、過日アメリカのバイデン大統領がロシアはジェノサイド(集団殺害)を冒していると厳しく非難したが、カナダのトルドー首相もジェノサイドと厳しく指摘した。

 先日国連でウクライナ危機を巡ってロシアの行動に非難決議を採択したが、当然のように安保理事会の常任理事国であるロシアは、自国への糾弾であるだけに即座に反対を表明した。しかし、これでは常任理事国であれば、いかに平和、民主化に反対する行為であっても他国が手を出せない仕組みになっており、かねてよりこの常任理事国の拒否権制度が理不尽な結論になるとの点から、制度自体に多くの加盟国から疑問が呈されていた。

 昨日国連本部でこの問題に関して協議が行われ、安保理事国が拒否権を行使した場合、その理由を国連総会で説明することを義務付ける決議案が、来週にも採決にかけられる見通しとなった。ただ、これが採決されたとしても、自国に有利な説明をするだけだったら責任を取らせる手段が講じられるのだろうか、疑問は残る。したたかなロシアが「ハイ 承知しました」と素直に従うとは到底思えないが、多少は前進したと言って良いのだろうか。

 戦争に絡んでロシアのあくどいやり方がいろいろ明らかになっている。そのひとつに、欧米の航空機リース会社がロシアの航空会社へ貸し出した航空機が返って来ない事態になっている。ウクライナ侵攻に対する欧米の経済制裁への報復措置としてロシア政府が、外国から借りたリース旅客機約400機を国外に持ち出すことを停止したためである。これはプーチン大統領自身が、先月外国の航空機を国内に留めて自国内で使用するという不条理な法案に署名しているという。これには欧米以外にも日本のリース企業も戸惑っている。同時に先月末には、ロシアの運輸相もリースした機体を返却すれば、航空機がなくなってしまうので、機体は返さないと語っていたというから国絡みで世話になったリース会社へ、恩を仇で返したということになる。

 また、今日こんな残念なニュースも入って来た。国際音楽コンクール世界連盟は、「エリザベート王妃国際音楽コンクール」、及び「ショパン国際ピアノコンクール」とともに世界の3大音楽コンクールのひとつである「チャイコフスキー国際コンクール」を連盟から除名したと発表した。これはロシア人ピアニスト個人を締め出すことではなく、ロシア政府の組織を排除するということである。数々の名曲を遺したチャイコフスキーも泉下でさぞや悔し涙を流していることだろう。

 とにかくここへ来て、ロシアは、約束も、義理も人情も捨てた本性丸出しで、化けの皮も剥がれ、3等国に成り下がったということだ。

2022年4月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5454.2022年4月19日(火) 旧ソ連絶対体制の残り火が発火?

 昨晩NHKの新シリーズ「映像の世紀―バタフライエフェクト」の「ベルリンの壁崩壊と宰相メルケルの誕生」と題したドキュメントを、あの時代を想いながら納得して観ていた。昨年12月に退任したドイツのアンゲラ・メルケル前首相と、旧東ドイツの歌手ニナ・バーゲン、そしてデモで自由を訴えていたカトリン・ハッテンバウアーの3人の女性の壁崩壊前後の感情と動きを描いていた。特に壁が崩壊した1989年11月9日当日、3人が偶々東から西へ入国したとは意外な偶然だった。

 冷戦下で秘密警察シュタージの監視下におかれ東ドイツの市民生活は、同じドイツ人の西ドイツに比べて自由はなく、暗い生活を強いられていた。その分断された中心都市ベルリンを舞台に3人の女性のそれぞれの姿を描いていた。元々芯の強い女性だと考えていたメルケル氏は、シュレーダー元首相の後16年間の長期間激職を務めて来た。その活動は、G7首脳の中でも目立っていた。抱擁力があり、ヨーロッパ諸国がアフリカからの難民の受け入れを拒絶する中で、唯一ドイツは彼らを受け入れた。あのわからずやのアメリカのトランプ前大統領とは、G7で口をきかないこともあったくらい個性的で意思の堅い人だった。

 元来東ドイツの大学で物理学を学んでいた彼女が、政界へデビューしたのが、ベルリンの壁崩壊前後だった。1989年の壁崩壊に続く、翌年の東西ドイツの統一は衝撃的だった。ポップス・シンガー、ニナ・バーゲンが唄い、壁崩壊前に東独で流行った♪カラーフィルムを忘れたわ♪は、暗い時代を象徴した半ばやけくそ気分の歌詞である。これにメルケル氏は気持ちを動かされた。昨年メルケル氏の引退セレモニーが行われた際、通常式典ではそれに相応しい楽曲を演奏するが、この時はブラスバンドが演奏したのがこの曲だった。それほどメルケル氏にとっては印象に残る曲だったのだろう。

 それにしても東西ドイツの統一は、旧ソ連の崩壊へ連鎖して行ったが、統一ドイツの社会は旧西ドイツに倣った資本主義国家となった。その中で東ドイツ出身の女性が長年に亘って政界をリードして来られたのは、類稀なる才能もさることながら、目新しいものでも状況に応じて採り入れる積極性と包容力が国民から支持されたからであろう。

 若いころは、東独の監視社会の中で自由に動くことが出来なかったことが、♪カラーフィルムを忘れたわ♪に心を動かされたのだろう。歌詞には、カラーフィルムを忘れたので、暗い白黒フィルムで暗い写真しか撮れなかったとの当時の暗い東独の社会状況を映し出しているのだという。

 振り返って東西対立の時代に、ブルガリア、ルーマニア、チェコスロバキア、ハンガリー、東ドイツなど東欧諸国を訪れたことがあるが、全般的に暗く、どこへ出かけても雰囲気は憂鬱で窮屈な感じがしたものだった。中でも東ドイツでは、どこへ行くにしても鋭い目のシュタージが附いてきて、公的な話はすべてシュタージの了解を得ないと出来なかった。よくぞ国民は長い間我慢したものだ。

 改めて現今のロシア軍によるウクライナ侵攻を考えて見るに、ロシアのやり方は旧ソ連時代と変わっていないのではないかと思う。第2次大戦でナチ・ドイツに勝ったからロシアは得意気に、ウクライナをナチ扱いしているが、そう言っているロシアこそがナチ的行為をやっているではないか。

 ロシアの大きな身体に潜む「旧ソ連体質」が、スターリン首相に取って代わった第2のスターリン、プーチン大統領の見境のない傍若無人な攻撃の中に読み取れる。それが今も世界を脅し続けている。

2022年4月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5453.2022年4月18日(月) 世界中前後左右暗い話でいっぱい

 ロシアのウクライナへの軍事攻撃が激しさを加えて、各都市でかなりの犠牲者が生れているが、ロシアは手を緩めることなく、一層強力な攻撃を加えようとしている。東部都市のマリウポリではロシアはウクライナ軍に対して降伏を求めたが、ウクライナが応じなかったために今後益々破壊的な攻撃を仕掛けることだろう。

 どのテレビ局のエンタメ番組でも悲惨な映像が映し出され、出演者はロシアとプーチン大統領の非情ぶりを批判し、どうしたら良いのかアイディアがなくお手上げの状態である。まだ当分この激戦は終わりそうもない。今後もウクライナ国民が悲惨な目に遭う光景が目に入ってくるだろう。

 そんな気分的に嫌な時期のせいだろうか、この一両日世に知られた人々が幾人かこの世から去った。アメリカでは、クリントン政権で初の女性国務長官を務めたマドレーン・オルブライト氏が84歳で亡くなった。今世紀初めテレビでしばしばお目にかかった人である。国内では元ホンダ社長、元オムロン会長、ミュージカル「レ・ミゼラブル」や「ミス・サイゴン」を日本国内で長期公演させた元東宝専務、前日まで職務に就いていたが急死した沖縄市副市長、女優木内みどりさんやフリーアナの有賀さつきさんらが旅立たれた。ご冥福をお祈りするばかりである。

 パッとしない現実のニュースとして、カジノを中核とする統合型リゾート(IR)の申請期限が、10日後に迫って来たが、これに手を上げている大阪府と大阪市が予定通り誘致計画に応募することに対して、大阪府民、市民から行政側の約束不履行につき誘致断念を迫る声が強まってきた。

 そもそもこのIR計画はきれいごとを言っているが、所詮賭博が目的で住民の間には、賭博場の環境が、風紀上近隣の住民に悪影響を与えることは間違いない。あれほど熱心にIR計画を進めていた横浜市も推進派市長が市長選で反対派に敗れ、当初の計画を撤回した。それなのになぜ大阪はカジノ政策を推進することに拘るのだろうか。当初松井一郎・大阪市長はカジノには税金は一切使わないと公言していたが、カジノ用地の埋め立て人工島・夢洲(ゆめしま)の土壌汚染を防止するために前言を翻して790億円を負担することになった。今後住民投票を行って民意を問うなど住民の声を聞く姿勢を見せなければ、騒ぎは収まるまい。府知事、市長が主導する日本維新の会は、すでに大阪都構想の住民投票で2度も負けているので、踏み切ることが出来るだろうか。大阪市は、カジノが順調に稼働すれば、年間4,200億円の売り上げが見込まれると取らぬ狸の皮算用を弾いていたが、自分たちの利得ばかり考えずに、もっと堅実なプロジェクトが考えられないものだろうか。一般論としても地方政治家は、もう少し民意を考え住民のための真面な施策を考えることが出来ないものか。

2022年4月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5452.2022年4月17日(日) 佐々木投手の2試合連続完全試合ならず。

 1週間前プロ野球・千葉ロッテ・マリーンズの佐々木朗希投手が、完全試合を達成した。28年ぶりの大記録にプロ野球ファンのみならず、多くの人びとをも興奮させた。出身地の岩手県では号外が出たくらい地元民は盛り上がった。若干二十歳の若者が、プロ野球記録の13人連続奪三振、及びタイ記録の1試合19奪三振までやってのけたこともすごい。

 そして1週間を置いて今日日本ハム戦に登板した。佐々木の登板を知ってスタンドは満員となった。スタンドでは、「17朗希」の手ぬぐいを手にするロッテ・ファンが応援し、佐々木投手がストライクを取る度に大きな拍手が聞こえてきた。私も久しぶりにプロ野球をテレビ観戦した。期待に違わず今日も佐々木投手は力投し、8回まで15個の三振を奪い、2試合連続の完全試合へ期待を抱かせていた。ところが、肝心の9回表になると午后4時までの予定だったテレビ中継が打ち切りとなり、9回の攻防は観ることが出来なかった。止むを得ず気になりながらも外出した

 メジャーリーグでも2試合連続の完全試合を成し遂げた投手は未だ現れていないようで、果たして結果はどうなったか、帰ってからネットで結果を知った。それが、少々拍子抜けするものだった。確認したところテレビ中継が終わった8回終了の時点で、佐々木投手は降板となり2試合連続完全試合は夢と終わった。この投手交代についてロッテ・井口監督の判断には、ファンの間で「良い判断」と「考えられない」と2通りの意見があるようだ。グランドでは9回表が始まる前に投手交代の場内アナウンスが流れた時、一瞬ざわめきが起きたという。

 井口監督としては、若い選手にあまり無理をさせて肩を壊しては取り返しがつかないことになると考え、これ以上の投球を避けさせたと思う。1週間前に完投し、今日も8回までにすでに102球を投じていた。最近は肩に無理をさせないために精々90球がひとつの目安になっている。監督としても折角得たチャンスでもあり、新記録へ挑戦させたい気持ちはあったと思うが、これとて肩を壊してしまっては元も子もない。泣いて馬謖を斬る決意を固めたのではないだろうか。

 思い返せば、佐々木投手は高校3年生の夏の甲子園大会予選でも、同じような経験をしている。決勝戦まで駒を進めながら、それまで連投していた肩を気遣って監督は佐々木を登板させず、試合に敗れ甲子園には出場出来なかった。この時も監督の判断の是非が地元では大きな話題になった。今日も同じようなケースであるが、若い選手の健康を気遣って勝負不利にしかねない決断をするのは難しいと思う。相当反対の声があったと思うが、若者の将来を考えて敢えてチャンスに目をつぶるのは、相当勇気のいることだと思う。

 大船渡高校野球部監督と今日のロッテ井口監督の勇気ある決断を評価したいと思う。

2022年4月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5451.2022年4月16日(土) 日本人の人口11 年連続で減少

 新型コロナウィルスの感染が拡大してから、人の流れ、物資の流通等、すべての面で成長が滞ったり止まったりしている。近年の傾向として人口は年々減少し、今年はその減り方も過去最大ということである。沖縄県を除く他の46都道府県ですべて減少した。国内の人口は11年連続して減少している。近年は東京都への一極集中が加速していたが、その東京都も26年ぶりに減少する異変も見られた。外国人を含めた日本の総人口は1億2,550万人だったが、昨年より64万人減っている。対前年の減少数、減少率ともに1950年以降で最大だった。年齢別人口割合は、15歳未満が11.8%、働き手の多い15~64歳が59.4%を占め、ともに過去最低だった。その反面、65~74歳は28.9%、75歳以上は14.9%と過去最高という高齢化社会を典型的に象徴する割合となった。この数字を見る限り、今後も高齢者の経費がかかることが予想される。高齢者の医療費負担が一層重くなり、それが確実に国家財政を苦しくするだろう。ただ、医療費負担の軽減ばかり取り上げられるようだが、他に国として医療費負担を軽減する以外に他の経費削減が考えられないものだろうか。

 例えば、昨日国会で可決された文書通信交通滞在費(文通費)改正案は、国民にとっては何のプラス面もなく、改正ではなくむしろこの機会に廃止すべきであると思う。これまで議員在職の月数計算で支給していたものを、日数計算で支給し、名称も文通費から「調査研究広報滞在費」と変更する姑息な改正を決定したが、いくら名称をいじくり返したところで、所詮領収証も呈示しない国会議員への体の好いお小遣いである。私設秘書の給料もこの中から支払えるし、議員の家族のプライバシーに使用してもお咎めはない。仮に妻子の海外旅行費用を拠出しても糾弾されることはない。大体調査研究に使うと大見えを切った以上、いかなることに支払ったのか明細を報告すべきだし、いかなる研究成果があったのか毎年レポートを提出する義務も課すべきではないか。
 因みに、日本では衆参国会議員の数は、衆議院480名、参議院242名計722名である。その数は世界各国の中でも9番目に多い。アメリカですら上下院合わせて533人であり、その彼らにひとり当たり毎月百万円の「調査研究広報滞在費」なる無駄金を支給していたら、毎年国家の懐から87億円が消えることになる。何ら国家への利益、貢献もなく、議員のプライベートな支出に使われ、それが幼児教育や高齢者福祉に跳ね返ってくるとしたら、とてもこのまま見過ごすわけには行かない。

 さて、ならず者国家・北朝鮮では、昨日金正恩・朝鮮労働党委員長の祖父で初代北朝鮮最高指導者・金日成の生誕110年記念式典が行われたが、その後例年行われる軍事パレードは行われなかった。各国の経済制裁もあり、財政的にも大分厳しくなっているようだが、相変わらず「核」及び「ミサイル」開発には巨額の投資をしてアメリカへ対抗意識をむき出しにしている。最近建設された首都ピョンヤン市内の高層住宅がテレビでも紹介されたが、果たして家賃が高額であろう住宅へ誰が入居するのだろうか。北朝鮮の経済的な数値はあまり伝えられないが、2010年ごろの数値では貧困のなせる結果であろうか、国民の40%が栄養不足で、1人当たりの国民所得が韓国の1/20程度だった。こんな財政事情で無駄な支出をしたり、デタラメな政治を行っているようでは、いずれ国がデフォルトを宣告されることだろう。

 それでも懲りずにミサイルを打ち上げようとしている。目隠しされて周囲が見えない北朝鮮国民が哀れに思えてくる。

2022年4月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com