5600.2022年12月21日(水) 豪雪と日銀の金融緩和策修正

 この数日北陸、東北地方を中心に寒波が襲来し、国道8号線柏崎と結ぶ国道17号上では積雪の中を自動車が立ち往生して、その車列は実に26㎞にも及んでいる。車のマフラーが雪で塞がれ、一酸化炭素中毒により車内で亡くなった人の外に、屋根から落ちた雪の下敷きになり命を落とした人も出ている。自衛隊が緊急出動して救助に当たっているが、まだ雪は止みそうになく、このままテレビなどでは雪と苦闘する人々の姿が映し出されそうである。明日以降も日本近海は強い冬型の気圧配置になり、更に強い大寒波が襲来すると予想されている。今冬は近年になく厳しい寒さがやって来そうである。

 さて、北陸地方に劣らず厳しい寒さの東京であるが、昨日脈拍が急上昇したことで、山内クリニックへ服用薬「シロスタゾール錠50㎎」の扱いの相談と処方についてお話を伺いに出かけた。昨晩から服用を中止したが、今朝になって脈拍は91にまで下がった。これら血圧脈拍の変化表をクリニックの医師にお見せしたところ、僭越だが随分感心されてこういう監視をしていれば普通では分らない異常に気付くものだと言われた。その場で計測した脈拍は84にまで落ちていた。「シロスタゾール錠50㎎」を中止した効果が表れたというべきであろう。医師からその代わりに血液が固まり難いとされる「キャブピリン配合錠」を毎朝食後に飲むようアドバイスされた。これでしばらく様子を見たいと思っている。

 ついては、昨日日本銀行が漸く円安に伴う諸々の経済的マイナスを修正しようと考えたのか、長期金利の上限をこれまでの「0.25%程度」から、「0.5%程度」へ引き上げた。2013年春以来ほぼ10年間に亘って続けていた大規模な金融緩和の修正である。金融関係者は事実上の利上げと受け止めているが、日銀は国債買い入れで長期金利が著しく下がったことにより低下した市場機能の改善を図るためと詭弁を弄している。

 安倍元首相の下でアベノミクス運営に大きく関わってきた黒田東彦日銀総裁は、金利を上げたことをあくまで「利上げではない」と強弁している。任期切れを前に一向に良くならない市場経済と、先進国中央銀行の高利率との板挟みに苦しんでいる総裁の窮余の一策が、この利上げならぬ「利上げではない」の言葉に表れたのだろう。この発表を受けて株式市場は敏感に反応し、長期金利は急上昇し、大幅な円高、株安となった。1㌦は131円台へ、そして日経平均株価は、一時800円も急落した。新聞の解説を読んでも、黒田総裁に厳しい見方が多い。長期に亘る長期金利の抑制策は、日銀が作った超金融緩和政策の屋台骨であり、事実上の国債買い支え策である。当然市場にはこの修正を「政策転換」と受け止める向きもある。だが、黒田総裁は否定している。中々分かり難く説得力を欠いていると考えざるを得ない。年明けに引退すると考えられている黒田総裁としては、「立つ鳥跡を濁さず」を願っていることだろうが、円安や物価高などを生んだ政策は、修正を迫られたと言うべきであろう。今後株式や住宅ローンなどに影響が表れないことを願うばかりである。

2022年12月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5699.2022年12月20日(火) 脈拍が急速に上昇した原因は?

 毎朝晩血圧と脈拍、体温、そして朝だけ体重を測定して健康状態を自己管理しているが、この数日脈拍数が急に上がり出した。それまで60~70辺りを安定的に前後していたが、去る15日に初めて100を超えた。それから連日100を超えている。いつか90辺りになった時心配でかかりつけの森内科医にご相談したところ、このくらいの数値なら問題ない。ただ、100を超えたら要注意だと言われていたので、その注意の領域に入ってしまった。今日森医師とじっくりお話してみた。実は、今年8月慶応病院での人間ドック検査で脈波の数値が高いと指摘された。その後病院から脈波について専門医と相談されたかと問い合わせがあり、勝手に経過観察を決め込んでいたが、慌てて内科全般を診ている糖尿病クリニックの山内医師と相談して検査を受けたところ、左の末梢動脈がやや硬くこのまま放置すると動脈硬化の発症にもつながりかねないと診断された。そこで少しでもそれを和らげるために、毎朝夕食後に「シロスタゾール錠50㎎」を服用することになった。ところがそれを服用して数日後から脈拍数が高くなったのだ。こんな経緯と私が「シロスタゾール錠50㎎」服用したことが影響してはいないだろうかと気にしていることを森医師にお尋ねしてみたところ、同薬品には動脈硬化を軟化させるプラス面がある一方で、脈拍数を増やす反作用もあると仰った。そこで出来るだけ早く山内医師に「シロスタゾール錠50㎎」服用の是非についてお尋ねしたいと思い、電話で明日午前に診てもらうお約束をいただいた。明日どんな処方をいただけるのだろうか。

 ところで、先日来年賀状を印刷し、宛名書きをしていたが、何とか書き終えることが出来、今日ポストへ投函した。枚数は年々少なくなっているが、今日投函したのは、360枚である。来年以降あと何回年賀状を書く機会があるか分からないが、書ける間は出来る限りこちらの現状と元気なことを兄弟妹、親戚、友人、知人に伝えたいと思っている。

 さて、岸田首相が防衛費の増額と増額の財源を増税によって賄うと公表してから、岸田政権への風当たりが一段と強くなっている。ついに支持率が最低に落ち込んだ。各メディアによって若干その数値は異なるが、最も厳しい毎日新聞では、政権発足以来最低の25%だった。朝日の支持率でも31%で急落とされ、不支持率57%は、菅内閣、第2次~第4次安倍内閣まで遡っても最高となった。このまま岸田首相は政権を維持出来るのか危ういところだが、防衛費以外にも旧統一教会の被害者救済法などでも、被害者の救済などについて期待出来ないとあまり評価されていない。

 そんな中で昨日2023年度の一般会計の歳出総額を114兆円台にするべく自民党内で会合を重ねているようだ。今年度の107.6兆円から6兆円以上も増える。経済学部の大学生となって、経済原論の最初の授業で知った時の一般会計予算は今思うと僅少の1.4兆円だった。あれから63年が経つが、今の国家予算は当時のそれより100兆円も増えたことになる。国民に説明することもな自己本位に防衛費を主に膨らんだ膨大な予算を組むことが、国家財政を破綻させ、将来の日本を展望の開けない国にしてしまうことに岸田首相は、まったく無頓着なのである。若ければ、デモでも何でも反対運動をやりたいところだが、健康が許さない。まったく溜息が出るばかりである。

2022年12月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5698.2022年12月19日(月) サッカー・ワールドカップは大成功か?

 昨日でNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が終わった。その13人の主役である北条義時の死をもってドラマは幕を閉じた。執権義時の名前は知ってはいたが、どんな人物かはまったく知らなかった。このドラマのおかげで、北条一族の指導力と威勢を知ることが出来た。鎌倉は実家鵠沼に近かったので、高校時代の友人にも鎌倉に住んでいる仲間が多く、しばしば鎌倉には行ったものだ。不思議にもこの続きではないが、朝日朝刊の連載小説、今村翔吾の「人よ、花よ、」が、鎌倉幕府の後継とも言える足利尊氏と戦っている楠木正成・正行親子を取り上げているのも偶然とは思えない。これからも1日1日楠木父子の戦いぶりを楽しみに読み続けようと思っている。

 世界では、昨晩行われたサッカーのワールドカップ決勝戦で興奮の坩堝となっていたようだ。結果は、アルゼンチンが前回優勝のフランスを破り、36年ぶり3度目の優勝を果たした。真夜中の12時に始まった外国チーム同士の試合にも拘わらず、NHK中継の視聴率は15.6%もあったというから驚く。国際サッカー連盟(FIFA)が4年前のロシア大会のテレビ視聴者数は、4歳以上の世界人口の半数以上と言われる推定35億7,200万人と公表していたが、今大会はこれを上回るのではないだろうか。サッカー王国のアルゼンチン国内では全国民が興奮と歓喜に盛り上がっている。首都ヴェノスアイレスの中心街には、道路いっぱいに人が溢れてお祭り騒ぎでその熱気には圧倒される。カタールへ応援に行くために自宅を売り払ったというファンもいたくらいである。

 フランスでも準決勝戦勝利の後にマクロン大統領が選手を激励にスタンドを訪れる有様である。国民感情はいくら日本人が勝った時に興奮したとは言え、やはり大分差がある。試合自体も白熱して、前半はアルゼンチンが2点を取り、後半は逆にフランスがエース・エンバペの2つのゴールで、延長戦に入り両チームともに1点ずつを獲得して、3-3の同点となり、結局PK戦の結果フランスが2人の失敗でアルゼンチンの勝利となった。

 サッカーは国民の文化を表す証であるかもしれないが、これほど世界中が熱気に包まれるとは想像以上だった。11月20日にカタール対エクアドル戦で始まって以来、昨日までの約1か月間は世界がサッカーに熱を上げていた。これほど熱中するスポーツは他には見当たらないだろう。これからも大会を重ねる都度、サッカー熱は国民を巻き込んでいくことだろう。

 少々気になったのは、身体に入れ墨(タトゥー)をしている選手が随分目についたことである。アルゼンチンのエース・メッシ選手の入れ墨なんか大きく派手で、むしろ不快な印象を与える。かつては南洋諸島やアイヌ民族などの民族的象徴だった入れ墨が、一般人、中でも世界的に注目されるような有名人に目立つようになったのは、聊か気になる。普通人にとっては他人が見て不快な印象を与えるような細工は極力避けるべきではないかと思う。現時点ではFIFAが何の注意もする様子は見えないが、今後WCが一つのきっかけとなり全選手が入れ墨を身体の所かまわずするようになると見苦しく、スポーツとして見ていられなくなり、敬遠されるような事態になるのではないだろうか。折角成功裏に終わったWCが、今後こんなことで問題を起こさなければ良いがなぁと気になった次第である。

2022年12月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5697.2022年12月18日(日) 誇らしく懐かしい母校中学校の活躍

 正午前に鎌倉市内に住む弟から電話があり、テレビBS4で母校の京都市立桂中学校が滋賀県希望ヶ丘文化公園特設コースで行われた全国中学校駅伝大会女子の部で、今ちょうどトップ争いをやっていると知らせてくれた。少々取り込んでいたが、高校や大学ならまだしも、懐かしい中学校がテレビで放映されるとは珍しいことだったのでテレビのスィッチを入れてみた。ちょうど12㎞5区間の4区で首位争いを演じていた。トップで最終区間のバトンを受けたアンカーは頑張ったが、惜しくも兵庫県稲美町立稲美中学校に追い抜かれ2位でゴールインした。稲美中は昨年に続き連覇である。大変残念だったが、母校は昨年の3位を上回ったので、まずはよくやったと褒めてあげたい。

 3年前に母校のクラス会に出席した折に、母校は今や陸上競技の強豪校になったと知らされ、我々の時代にはその片鱗もなかったので、意外に感じ誇らしくも思ったものである。事実母校は2015年、2016年、2017年と全国大会で3連覇を果たしている。全国でも屈指の強豪校にのし上がっていたのだ。学校名もかつての上桂中学校から桂中学校に変わった。在学したのは、3年生時の僅か1年間だけだったが、恩師と友人たちに恵まれ楽しい思い出は尽きない。今とは異なり、塾なんてなく、毎日学校から帰ると教科書を放り出し、近所の山々から、時には自転車で京都駅周辺まで遠出したりしていた。担任だった理科担当の清水先生とは一昨年他界されるまで手紙による交流を続けていた。自宅は阪急電鉄嵐山線の上桂駅に近く、桂離宮や、嵐山、西芳寺・通称苔寺など名所旧跡や自然に恵まれ、気の合う仲間とは、野球をしたり野山を駆け巡ってよく遊んだものだ。松尾山でメジロを捕獲に行った時には、図らずも突然姿を見せたイノシシに追いかけられ、獣道を左上の草むらを必死にかけ登って、猪突猛進の猪を直進させて辛うじて難を逃れたことがある。2年前には、久しぶりに妻と京都を訪れ母校周辺を彷徨ってみようと旅行を計画したが、生憎コロナ渦が拡大しつつあり中止せざるを得なかった。

 今も付き合っている当時の友人は、もう3人だけになってしまった。お互いに離れているので、そう頻繁に会うことは出来ないが、年賀状や時折手紙の交換だけは絶やすことはない。上桂中学校を卒業したタイミングで父親が東京本社に転勤になったので、急遽母方祖父の別荘がある藤沢市鵠沼へ引っ越すことになった。高校進学は藤沢市内の県立湘南高校と兄が通学していた京都府立桂高校を受験して、桂高校の合格が分かった時点で、もし湘南が不合格なら桂に進学して、1年後に湘南に編入する手立てを両親は考えていた。幸い湘南も合格したので、藤沢へ転居し湘南高への入学手続きを行ったことが、もう70年近くも前のことになるが、しみじみと思い出される。

 それにしてもまだ少年で元気いっぱいに戸外を遊びまわって、中学時代を奔放に過ごした当時の記憶を呼び覚ましてくれた中学校後輩たちの活躍には、拍手をあげたい。久しぶりにあの頃のノスタルジアに浸ることが出来た。

 なお、弟の母校・藤沢市立鵠沼中学校も、今日神奈川県代表校として出走して48校中31位だった。

2022年12月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5696.2022年12月17日(土) 専守防衛なのに敵基地攻撃能力保有とは?

 この1週間ばかり防衛費増額に関する話題が、メディアをてんてこ舞いさせてきた。岸田首相の意外に強気な決断と憲法に抵触しかねない実行宣言には、驚かされている。何といっても短期間に身内だけで防衛費増額を増税しても実行すると決める強引さと、物事を決める順序を間違えている支離滅裂さに、これが他人の意見を聞く性格と自らを評していた岸田文雄であろうかと不審に駆られている。

 今朝の朝日には、ほぼ3頁分を埋め尽くすように一連の経緯を批判的に取り上げている。大きな見出しを挙げてみよう。「戦後日本の安保 転換」「敵基地攻撃能力保有 防衛費1.5倍」「骨抜きの専守防衛」「撃たれる前に『反撃』」等々である。特に気がかりなのは、周辺国から先制攻撃を受けることのないよう事前の攻撃準備を整えておくことに関して、過度に拘っていることである。例えば、安保関連3文書の特筆すべきポイントは、①中国は「これまでにない最大の戦略的な挑戦」、北朝鮮は「従前よりも一層重大かつ差し迫った脅威」、ロシアは「安全保障上の強い懸念」と位置づけ、②相手の領域内を直接攻撃する「敵基地攻撃能力(反撃能力)」を保有し、③国産ミサイルの能力を向上させ、米国製巡航ミサイル「トマホーク」などを導入、等々である。攻撃される可能性のある国名を具体的に表明したことはいかがであろうか。これに対して、中国政府は直ちに警戒と反発を強めた。前から中国は、米国製の中長距離ミサイルが在日米軍や自衛隊に配備されれば、中国の安全保障に対する直接の脅威になると警戒していた。日本の実行宣言に対して、中国外務省副報道局長は「日本は事実を無視し、日中間の共通認識に背いて中国の顔に泥を塗り続けている」と非難した。最近の中国は台湾への干渉や台湾上陸を想定した軍事作戦を強行したり、東シナ海の日本の排他的経済水域内にミサイル弾を落下させたり、その過度の刺激的行動には日本政府も頭を痛めていたところである。しかし、だからと言ってそれを正面から反撃的な言動に出る前に、外交交渉という手を打てなかったものだろうか。国名まで露骨に挙げられたのでは、事前に侵略国と誤解されかねないと中国を強く刺激した形になった。どうして現時点で中国をこれほど強く刺激する手段を取ったのだろう。

 そして、相変わらず、国民を納得させていないのは、一挙に防衛費を大幅に増やすことを既成事実のように議論を行わず、しかも財源がない中で岸田首相が取ってつけたように将来世代に負担をかけたくないために現在の国民が背負うべきであるという考えを悪びれずに公言していることである。

 恐れているのは、今までなかったこのような論法とやり方が、政治家の胸三寸で当然のように行われては、民主主義の精神を揺るがしかねないということである。すべて自分たちのやりたい放題で議論を抜きにして、「結論先にありき」で事を進められたのでは、国民は堪ったものではない。これまで多少岸田首相の実行力に理解をしていたつもりであったが、首相の本質は民主主義というより独裁主義であることを、この度の防衛予算決定の杜撰なやり方によって思い知らされた気がしている。

2022年12月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5695.2022年12月16日(金) 一戸建てに太陽光パネルの義務化とは?

 全国の自治体のトップを切って東京都が新築の建造物に太陽パネルの設置を義務づける条例改正案が、昨日都議会で可決され、成立した。これまでにこれほど話が進んでいたとは都民として寡聞にして知らなかったし、小池知事が昨秋パネル設置化の検討を表明したこともまったく初耳である。何はともあれ2025年度から条例は施行される。問題は、25年度以降新築する家屋に費用のかかる太陽パネルを設置することを義務付けられるのだが、こういう大事なことを都民に充分説明せずに都議会の決定だけで強引に行っても良いものだろうか。

 議会が決めた主旨は理解出来る。その理由のひとつは、気候温暖化が進み脱炭素化の流れの中で一般家庭の二酸化炭素ガス(CO₂)排出量が一向に減らないことである。もうひとつの理由として挙げられたのは、都内にはあまりにも未活用の一般家屋の屋根が多すぎて、都内ではメガソーラーの空き地が少ないことがあるようである。

 しかし、一般的に設置すれば約100万円ほどの費用がかかり、寿命も30年程度の設備を自治体が設置の義務を押し付けるような上から目線の姿勢こそ問題である。ロシアのウクライナ侵攻の影響で電気料金が高騰していることを理由のひとつにしているが、それならなぜそれより前に一般に設置の必要性について啓蒙せずに、拙速に決定してしまうのか。しかも、豪風雨等でパネルが破損する可能性がかなり高い。設置の場所、方向、角度によっては自宅のみならず、近隣に影響を与えかねない懸念もある。
 条例改正案自体はすでに都議会で決定したことであるが、理解し難いことに、本改正案は普通の議案の審議や結論の出し方がいつもと大分様子が違うことである。冒頭都議会の採決に先立ち、最大会派の自民党が採決反対のスピーチを行った。他の会派、都民ファーストの会や、公明党、共産党、立憲民主党などは賛成するといういつもとは逆の採決だった。

 これは、今自民党が防衛費増額を決めるに当たり、閣僚の了解を取り付け、予算を増税や復興特別所得税から転用するような姑息な手段を取っているのと同じことだ。繰り返すが、どうして都民に前広に説明し、理解を得ようとしないのか。小池知事も岸田首相と同様に判断の手順を間違えている。

 我が家も一戸建てで10年ほど前にリニューアルをしたが、すでに建築後42年を経過した。いずれ我々夫婦が冥界へ去った後に、この土地に誰かが新築家屋を建てるとすれば、条例により屋根に太陽光パネルを取り付けることになるのだろうか。

 それにしてもいつもなら都民に負担を負わす政策に反対を唱える共産党が、こともあろうに自民党の反対とは逆に賛成に回るとはちょっと考えられないことである。どうも排出ガス削減のために太陽光パネル設置を全国で最初に実施した自治体として、リードオフマン(ウーマン?)たらんとする小池都知事特有のパフォーマンスに引き込まれたのではないだろうか。

2022年12月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5694.2022年12月15日(木) インドネシアのイスラム的法律改正

 インドネシアと言えば、経済的にはまだ発展途上国と見られているイスラム教徒の多いイスラム国である。1万7千余の島々から成り、人口も2億7千万人を抱える世界でも中国、インド、アメリカに次いで4番目に多い。戒律の厳しいイスラム教の国であるだけに、普通の市民生活でも日没までいかなる食物も口に入れない厳しい戒律に慣れないと日中は随分戸惑う。普通ではアルコールも飲めない。アラブのイスラム教国ほど女性用スカーフ・ヒジャブについて厳しくはないようだが、インドネシアの女性は、見知らぬ男性には素肌を見せないとされている。

 初めてこの国を訪れたのは、1967年の元旦で、以後4回ほど訪れている。最初は背後から強盗に襲われて戸惑ったようなこともあったが、インドネシアという国を知って慣れるに従い親しみを覚えた。特に意外だと思うことは、戦時中旧日本軍が侵略してインドネシアを支配していたにも拘わらず、国民の間に親日感情が強いことである。日本軍が駐留していた地域では、普通なら反日感情が特に強いと思われがちだが、そうではなくむしろ親日的であることである。駐留していた日本の兵隊さんが戦時中から現地の人たちに厳しい態度ではなく、隣組感覚で接していたからだろうと想像している。私自身初めてジャカルタを訪れた時にボゴールとの中間地点で、現地の警察署長さん家族と集落の人たちに歓迎され、インドネシア民謡の♪ブンガワンソロ♪や、スカルノ元大統領の十八番である♪愛国の花♪をはじめ、いくつもの軍歌を一緒になって歌ったことがある。もう半世紀以上も昔のことになるが、今でも懐かしく思い出す。

 ついては、このインドネシアで今月6日に刑法改正案が可決された。正副大統領や国家機関への侮辱を禁止する規定などが盛り込まれ、後段の話も含めて民主化や信教・言論の自由を後退させ、差別を助長させると早くも国内外で指摘されている。ところが、この改正案には他に大きな目的があった。何と結婚していないカップルの性交渉の禁止である。婚外の性交渉は「犯罪」と決められたのである。婚前の同棲や性交渉も禁止され、不倫なんてとても許されない。ただ、今の世の中では、男女間の交渉はかなり自由で開けっぴろげになっているので、欧米や日本などでも今どきの男女にはこの法律はとても理解を得られないだろう。その刑法改正の目的は、政治家が自分たちの思い通りに国政を運営すべく国民を抑圧して、イスラム教の教義を巧みに利用しただけではないかと思える。この法律改正によりしわ寄せは、外国人にも及ぶ。外国人がインドネシア人女性と交渉を持ったら、その外国人も罰せられるそうだから、ホテル業界などでは早くも頭を痛めているようだ。LGBTなど性的少数者などへの差別も当然厳しくなるだろう。

 イスラム教の教えは理解出来るにしても、また風紀上の取り締まりに効果的であるにせよ、あまりにも今の自由と民主化から踏み外れたやり方ではないかと、私にはインドネシアは好きな国であるだけに、ちょっとがっかりである。

2022年12月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5693.2022年12月14日(水) お粗末な自民党防衛費支出議論と寂しい友人の死

 最近政府、及び自民党内で行われている話し合いが、意図と順序、話し合いの過程、社会通念の点でお話にならない。第1に防衛費増額について政府が独断で一方的に決めたことである。この点については野党もほとんど追及していない。そもそも防衛費が増える根拠は、自衛隊の拡充であり、防衛設備の拡大、充実である。それが故に先制攻撃につながりかねない敵基地攻撃の能力などを謳い出し、日米協力を都合よく解釈しアメリカから兵器を購入するという寸法である。日本国憲法に基づき国会で議論の末決めた専守防衛などはどこかへ忘れ去ってしまったようである。5年間に43兆円もの防衛予算を決めたようだが、まだ国会で承認をされたわけではない。防衛費増額に対する一連の動きに対して、共産党をはじめ野党の反対の声があまり聞かれないのが不満である。

 第2に、そのための財源の問題として岸田首相は安易に増税はしないと言いながら、自民党税制調査会が防衛費増額分については2027年度まで段階的に1兆円を増税する方向で検討している。その結果税調は防衛費の増額に伴う財源に、法人税、所得税、たばこ税の増税分を充てるとの結論を出した。所得税には、「復興特別所得税」の転用を考えているようだが、東日本大震災の復興資金を防衛費に転用しようというのだから、何を考えているのか非常識も甚だしい。震災被災者にどう説明するのだろうか。その話題が出た時に一部自民党員の間から反発が出ていたし、秋葉復興相から疑問を呈されている。呆れかえるばかりである。本意を理解せず、よく根回しもせずに簡単に決めてしまうから、自民党内で岸田首相の拙速な手法に益々不満と反発が強まっている。このままだと一段落したところで政争になりかねない。大体政治家のやることなんて「その場しのぎ」や、「のど元過ぎれば熱さを忘れる」類の感覚とパフォーマンスばかりである。

 さて、今日高校時代の友人から同じクラスのKくんが亡くなったと連絡があった。先日やはりクラスメートのひとりが亡くなったと奥様から知らされたばかりである。Kくんは大手化学会社の駐在員として長くブラジルに勤務していたことがある。その彼が7年ほど前に偶々ブラジルへ旅行すると知り、カイロで知り合って以来半世紀近くに亘って交流し、我が家にも来たことのあるブラジル人の友人と最近連絡が途絶えたことが気がかりだったので、無理をお願いしてブラジル人の友人の消息を確認して欲しいと頼み、ブラジル人宅を訪ねてもらったことがある。その結果体調が優れなかったことが分かり、間もなくそのブラジル人の友人は亡くなった。その経緯を拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の1章に取り上げたこともある。Kくんは割合近くに住んでおりお互いに第2の人生を迎えてから急速に親しくなったが、父親は、古代ギリシャ文学の権威である元東大教授で、小田実の恩師でもあった。つい最近もコロナが収束したらまたクラス会で会おうと語り合ったばかりだった。またひとり親しかった同級生が逝ってしまった。残念であり寂しい。心よりご冥福をお祈りしたい。

2022年12月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5692.2022年12月13日(火) 頻尿かな? 自らの健康管理について

 健康について、尾籠な話で恐縮であるが、トイレ利用回数を主に話をしてみよう。年齢を重ねるに従いトイレへ行く回数が増えるそうだが、私自身もそう実感している。いわゆる頻尿である。日中に限らず夜間就寝中にも尿意を催し、嫌々ながら起きて用を足しに行く。日中外出した際に、3時間は大丈夫だが、これが2時間ほどになれば、映画やショーも観られなくなる。実は、若いころは夜間の睡眠は早く途中で目を覚ますことはほとんどなかった。海外へ出かけても夜間に、また航空機内でも眠れないことはなかった。だが、加齢とともに夜中にトイレへ行くことが多くなった。昨朝偶々テレビで尿意について取り上げていたが、それによると夜間の2回はまだましのようだが、3回以上になると頻尿ということになるようだ。そして死亡率も高まると言っていた。私はこのところ夜間にトイレのために起きるのは大体2回で、時折3回になることもある。頻尿派の入り口にいるわけだ。それが不思議なことに、この3日間夜間に排尿したのは1回きりである。まだ、3日間なので頻尿派から遠くなったわけではないが、良い傾向だと思っている。1回の排尿なら安眠出来ていると言えると思うので、今日以降も1回の排尿で済ませられるよう願っている。

 頻尿になるのは、①水分(特にアルコール類)の摂り過ぎ、②塩分の摂り過ぎ、そして③運動不足が大きいという。もちろん体質的に泌尿器に原因があるが、毎年行う人間ドックの受診では、腫瘍マーカーとしてPSA数値がやや高く、その直後に泌尿器科医師の診断を受け一応セーフとなっている。上記3つの要因の内、アルコールは今ではほとんど飲んでいないし、塩分も糖尿病検査で引っかかった時に、医師から塩分を控えるように言われ、注意するようにした結果、糖尿病もほぼ症状は以前に戻った。そして運動不足については毎日自宅近くをウォーキングして1日5千歩を最低目標に歩いている。取り敢えず、現時点では頻尿の一歩手前ではあるが、まだ未踏の域にいると信じている。現在夜ベッドで横になれば割合早くスヤスヤと眠りに入ることが出来るし、朝7時の目覚ましで起こされるまでコンスタントに7時間は熟睡しているので、比較的健康体だと思っている。

 かかりつけの医師にいつも診ていただく都度、毎日の血圧、脈拍、体重、体温を一覧表にしてお見せしてアドバイスをいただいている。そして、1年に1度慶応病院予防医学センターで人間ドック検査を受け、健康管理についてご指導いただいている。幸い近くに国立東京医療センターがあるので、かかりつけの医院で医療装置が備わっていない場合はここでお世話になっており、現在も変形性関節症の後遺症のために膠原病内科で、また9月に右目の白内障手術をしてもらった事後の検査のために定期的に通って、健康管理の点では精一杯時間を注ぎ込み気を遣っている。これからも自分自身の健康については、自分で管理し、異常があれば早めに医師に相談してその処方を仰ぎ、末永く健康体でいられるよう努めるつもりである。

2022年12月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5691.2022年12月12日(月) 使い難いカードと年賀状に感じたこと

 去る3日に「不便で使い難いキャッシュ・カード」なるブログを書いた。現在使用している2つのキャッシュ・カードの内ひとつが有効期限内であるにも関わらず、使用出来なかったのである。しかも昨年も使用出来ず、その直後カードを再発行してもらったが、それがまたもや機能不全で少々おかしいのではないかとカード会社へ抗議した。他にも問題があったが、最大の問題は有効期限内であるにも拘わらず、肝心のカードが使用出来なかったことである。今日カード会社より最終的な解決方法について連絡があった。残念ながら利用者としては到底納得出来るものではない。だが、カードを誤魔化したり、悪用する悪質な業者などが多いことから、それぞれのカード会社ではその防止対策に頭を痛めているようだ。そこで当該のカード会社の申し出とは、原則としてすべてのカードにセキュリティをかけ、直前にカード会社に電話をしてセキュリティを解くことによって使用可能とするということだった。いくらまでかは知らないが、金額が少額の場合はセキュリティをセットしないという。従って毎年カードで支払えなかった幾分高額の人間ドックの受診料については、電話番号も教えてもらったので、その前日にカード会社に電話をしてセキュリティを外してもらうことにした。カードがこれほど厄介で使い物にならないとは思いも寄らないことだった。

 すっきり解決したとはとても言えないが、現状ではカード会社の言う通りにするより方法がないので、面倒ではあるが、カード会社の指示に従うことにした。

 さて、昨日から恒例の年賀状のあて名書きを始めた。年々差し出す年賀状の枚数も減っている。数年前まではプライベートな年賀状だけでも約500枚を書いていたが、今年は400枚にも達しないのではないかと思っている。偶々今朝の「羽鳥モーニングショー」で年賀状を取り上げていたが、実際年賀状の発行枚数は大分減っているようで、日本郵政の発行数が20年前に比べて6割も落ちているそうだから、全体的に年賀状が少なくなったのも宣なるかなである。ある会社の如きは、社員にメールで年賀状を送るようアドバイスしたそうだが、ちょっと理解に苦しむ。

 私は昨年創立150周年を迎えた千葉市立幕張小学校の卒業生であるが、恩師は年賀状の意味と書き方を小学生にも丁寧に教えてくれた。特に版画が効果的であるとして版画の彫り方を彫刻刀を使いながら丁寧に教えてくれた。爾来毎年版画で年賀状を作成し、恩師からも版画の年賀状をいただいていた。その交流は恩師が亡くなるまで続いた。恩師が教えてくれた、相手を思いやりながら万年筆であて名書きをするものだとの教えも、現在のように枚数が増えてもしっかり守っている。とても宛名を印刷して送るなんて考えもつかないことである。

 このデジタル化の時代に効率性ばかり優先して、若い現代人は年賀状を書く意義を理解していないようだから、気持ちの籠らない年賀状を送るようになったのではないか。最近の様子では、高齢になると書くことが億劫なせいもあり年賀状を辞退したいとの連絡をしばしばいただくが、ある程度止むをえまい。ところが、こちらが送っても相手からは送ってこずに無視されるようなケースも多くなった。なぜ一言ぐらい年賀状の交換を止めるとの断りの連絡がないのかと相手の無神経に呆れている。年齢を重ねるに従い、普段あまり会う機会がなくなったというケースが多いと思うが、それだからこそせめて年賀状にその思いを込めて近況を伝える努力をすることは、人間社会で和やかに生きていくうえに大切なことであると思う。

 今年は不幸があったとの連絡をすでに23通もいただいた。そういう方には、弔意を示しつつ、ご遺族のお気持ちを受け止めるようにしている。自分なりにまだ書ける内は、年賀状という古くからの良きしきたりをいつまでも守り書き続けていきたいと考えている。

2022年12月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com