5025.2021年2月14日(日) 昨晩の大地震は、10年前の東日本大地震の余震

 昨晩の突然の地震には驚いた。それほど長い間揺れは続かなかったが、福島を中心に東北、信越、関東、東海地方まで揺れ常磐自動車道はのり面が崩れて上下線とも不通になっている他に、東北新幹線は一部区間で架線支柱が大分倒れたため10日間ほど運休するそうである。幸い犠牲者はひとりも出ていないのが不幸中の幸いである。

 それにしても2011年3月11日に起きた東日本大震災発生10年まで1か月内にこのような大きな地震が再び起きたが、これは東日本大震災の余震だという。10年も経ってもまだ余震があるとは知らなかった。やはり東日本のようにマグニチュード9を記録したような大地震は、余命も続くものなのかと思う。書斎では書棚から本が数冊床に落ち、キッチンでは戸棚からお皿が数枚落ちて粉々になった。

 地震と言えば、近著「八十冒険爺の言いたい放題」の中でも触れたが、1999年8月17日にトルコのチャナッカレに宿泊していた時遭遇した20世紀最後の大地震と言われたイズミット地震(M7.6)を想い出す。あの地震が起きたのは白河夜船の午前3時ごろで突然激しい物音と揺れで叩き起こされた。慌てて服を着て荷物を持ってホテルのロビーまで駆け下りた。

 幸い地震でケガをするとか、物を失うようなことはこれまでないが、近年福島県周辺では地震が頻発している。南海沖地震や、首都圏直下型地震の発生もしばしば話題となっている。こういう自然災害ばかりは、避けようもなく、日ごろから備えをして極力災害を過小化することしか防ぎようがないと思う。

 今日も近くの駒澤公園へウォーキングに出かけたが、最近は新型コロナウィルス禍の影響により公園内を散策に訪れる人が少ない。公園の隅には、早くも早咲きの河津桜が綻びかけていた。今日は外周コースをジョギングするランナーを含めていつもより多くの人びとが訪れていた。お天気でもあり陽気も暖かかったので、やはり家の中ばかりに閉じこもっていられないのだろう。

 今日はまた、例年なら華やかな話題に彩られるバレンタイン・デイであるが、コロナの影響でいつもと違う。変わったところでは、歴史上今日は戦時中の昭和17年旧帝国陸軍の山下奉文司令官が、ブキテマの丘でイギリスのパーシバル将軍に降伏と言わしめてシンガポールを陥落させ、占領した日(正確には2月15日払暁)でもある。

 今日からNHK大河ドラマ「青天を衝け」が始まった。このところ2年間は最後まで観続けることはなかった。昨年の「麒麟がくる」が新型コロナウィルスの影響で思うようにロケが出来ずに、長らく放送しなかったので、最終回放映が先週にまでずれ込んだ。そのため例年なら年始早々に始まる大河ドラマが今年は1か月以上も遅れて始まったわけである。ヒーローは近代日本経済の立役者・渋沢栄一である。今日のところではこの先興味深いドラマになるのか分からないが、この2年間期待を裏切られただけに今年こそは最後まで観てみたいという気持ちにさせて欲しいと思う。

 実は昨日から腰回りにコルセットをつけている。このところひょっとすると何かの弾みに腰を痛めるのではないかと身体で感じることがあり、その用心のため就寝時を除いてしばらく腰痛防止の措置を取ることにした。

2021年2月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5024.2021年2月13日(土) オリンピック組織委員会会長人事迷走

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の辞任の話題が今朝の新聞記事のほぼ半分を占めていた。女性蔑視の失言は批判されて当然であるが、密室人事、高齢、老害と非難されたことも森会長には、かなり堪えたようだ。そのせいか、次期会長候補者として抵抗なく「女性」「若さ」が出てきた。しかし、オリンピック開催まで残り5か月になった段階で、難しい役割の会長後任はそう簡単には決まりそうもない。次期会長は、この期に及んでゴタゴタした組織委員会をどうやって所期の目標である開催まで無事に持って行けるだろうか。

 組織委員会のゴタゴタもさることながら、新型コロナウィルスが今後の感染拡大次第では、肝心のオリンピック開催自体が無事実施されるのか見通しは立たない。

 日本国内では10都府県の緊急事態宣言の効果もあり拡大も少し収まってきたようだ。昨日ベルギーからファイザー社製のワクチンが初めて日本へ運ばれ、来週から医療従事者を筆頭に接種が始まる。次いで我々高齢者が接種を受ける。東京都の感染者が今日は7日連続500人以下の369人だったが、80代がその内37人で1割を占めた。60台以上が3割というから、早いうちに接種をしてもらいたい。ところが、このワクチンが中々複雑なのだ。感染を防げる「感染予防」、分かり難いが感染しても発症を防げる「発症予防」、発症しても重症化を防げる「重症化予防」の主に3つの効果が期待されているらしい。更に、1度の接種では充分ではなく、2度接種しなければならない。2度の接種と言えば、昔のことだが、1967年初めてアフリカへ旅した時には種痘、コレラ、黄熱病の予防接種を求められ、後者2つの内どちらかの接種のために羽田空港検疫所に行き、1週間の間隔を置いて注射を2度受けたことがある。

 日本では、幾分遅れ気味であるが、全国民の接種ワクチン接種分は海外の製薬会社と契約を結んだということであるから、いずれ全国民が接種するようになるだろう。

 さて、午後11時8分ごろ福島県沖合を震源地とする地震が関東地方も揺るがした。マグニチュード7.1、震度6弱の揺れだったが、わが世田谷区でも震度4だった。久しぶりの大きな地震だったが、お隣さんでは電灯が消えてお休みになっておられたようだったが、その直後に明るくなっていたので、飛び起きたのだろう。10年前の東日本大震災は昼間だったが、今夜のように夜間の地震発生はどうも落ち着かない。

2021年2月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5023.2021年2月12日(金) 森五輪組織委員会会長辞任、後任未定

 昨日辞意を漏らした東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が、今日同組織委員会臨時会合で正式に会長職を辞すると表明した。昨日森会長は後任として川渕三郎・元Jリーグ・チェアマンに依頼し、84歳の川渕氏が人生の最後の大仕事と引き受けたと伝えられた。

 ところがこの密室的な禅譲打診がひと騒ぎとなり、問題を起こした人物が実質的に後継者を指名するのは社会的に理解を得られないとか、組織委員会理事出席の下にきちんと透明性を持ってルールに則って決定されるべきであるとの疑問や異論が出て、改めて後任会長が決定されることになった。この空気に昨晩は森会長から頼まれ感激のあまり涙を流して快諾した川渕氏も嫌気がさしたのか、昨日はやる気満々だったが、今日は依頼されても引き受ける気がないと語る始末である。

 後任会長候補として、女性である橋本聖子オリンピック担当大臣の名も挙がっているが、閣僚とのかけもちは認められていない。来月下旬には聖火リレーが始まるが、今のところ会長人事は暗中模索である。

 それにしても森会長の気持ちは複雑だろう。多彩な人脈と巧みな外交手腕により、オリンピック大会招致を決定し、爾来世界中を歩いて東京五輪の啓蒙を行っていざ開催となったらコロナの襲来により1年延期となった。今年こそ腕の見せ所で新設なった国立競技場で本番開催まで辿り着いていながら、つい軽口からその役職を退かなければならなくなってしまった。

 2014年拙著『南太平洋の剛腕投手』を上梓した関係から、森会長のご交誼をいただき、何度となくお会いしてお世話にもなった。あの森さんが大舞台を去るとはご本人にとっても不本意だろう。世間の声は別にして、言動において誤解されがちだったが、お人柄は大変素晴らしい人だった。個人的に存じ上げていただけにお気の毒であると思っている。

 今日もうひとつ驚くようなニュースがあった。新型コロナウィルスの影響で外出自粛により交通機関、中でも平素は安定経営をしている首都圏の大手鉄道会社9社が、昨年4月~12月の決算が軒並み赤字となったことである。最終四半期は緊急事態宣言が発出されて再び鉄道利用者が減少していることから、更に経営を圧迫しそうで各社は最終損益の見通しを下方修正する。

 観光業でもいくつか不協和音ならぬ「不況和音」が聴こえてくる。そのひとつは、大阪城の近くにある藤田観光が経営する「太閤閣」が身売りされることになった。8千坪の庭園に築百年を超える料亭、結婚式場、宴会場があり、一昨年開催されたG20大阪サミットの会合にも使用された。少しずつコロナが外壁を越え、天守閣へ近寄っている感じである。

2021年2月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5022.2021年2月11日(木) 森喜朗・東京五輪組織委員会会長辞意

 俄かに森喜朗・東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長の動向が慌ただしくなってきた。メディアは、森会長が辞任の腹を固め、明日の組織委員会会議で正式に辞任すると伝えた。先日の女性蔑視とも受け取られる発言で、国内外から大きな批判と反発が挙がって、その後の記者会見における謝罪も開き直るような姿勢が見え隠れして、反って火に油を注ぐ結果となった。IOCも当初は森会長の発言撤回と謝罪で終了と幕引きを図ったが、一昨日になって「発言は極めて不適切で、IOCが取り組む改革や決意と矛盾する」との声明を改めて発表した。その後も国内外から非難が上がり、発言は到底受け入れられないとのコメントが寄せられていた。この期にオリンピック開催の当事者である小池百合子東京都知事が、17日に予定していた政府、IOC,東京都、組織委員会の4者会談に欠席すると語った。足並みが乱れ始めた。

 組織委員会内部では、オリンピック開催が半年内のこの期に及んで最高責任者が身を退くことには必ずしも賛成者はいなかったようだが、背に腹は変えられない。森会長も漸く辞任の決断をして後任に川渕三郎元Jリーグチェアマンに後事を託したらしい。海外のメディアは辞任を速報で伝えた。

 森会長にはお気の毒であるが、身から出た錆とも言える軽薄な発言でもあり、これだけ国際的な問題に発展すれば身を退くこともやむを得ない。かつて総理時代に「日本は神の国」と失言して日本中をアッと言わせたが、奇しくも今日は建国記念日であり、昔の紀元節である。森会長も小学生低学年時代に学校で歌ったであろう♪雲にそびゆる高千穂の~♪を思うと、最後になって国粋主義者森喜朗にとって皮肉っぽい結末になったのではないだろうか。

 さて、もうひとつ気になったのはミヤンマーの軍事クーデターである。ミヤンマー国内で国軍に対するデモが拡がっているが、デモ隊を押さえつけていた警察の一部が、デモ隊に合流してともに軍に対して行動を起こしたことだ。これが仮にエスカレートするとこれまで国軍は警察と一体化して国民と対決していたが、警察を敵に回すことになる。

 そして、最も厄介なのは国軍が力で権力を握ったことにより、2017年に話題となったロヒンギャ族難民問題が再び注視されるようになることである。バングラデッシュにいるロヒンギャが不安を募らせているようだ。

 私には今朝の朝日に掲載されたニューデリー、バンコック駐在記者による報告に納得できない。相も変わらず、ロヒンギャ難民発生をミヤンマー国軍の責任にしていることで、近著「八十冒険爺の言いたい放題」の中で、私が口酸っぱくして追及したその責任とは、遥か昔宗主国イギリスが当時のインド領からビルマ領内にロヒンギャ族を強制移住させたことにある。ところが、メディアは今以てイギリスの責任には触れず、ミヤンマー国軍に全責任を押し付けようとしていることに失望している。

2021年2月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5021.2021年2月10日(水) 債務超過に陥った大手旅行会社

 新型コロナウィルスの影響により、一部を除いて各企業が悪戦苦闘しているが、とりわけ観光業、飲食業界へのダメージが大きい。今日の朝日紙上に大手旅行会社の近畿日本ツーリストや同じ関係会社を傘下に持つKNT-CTホールディングが、昨年12月時点で34億円の債務超過に陥ったという衝撃的な記事が載っていた。近畿日本ツーリストと言えば、旅行業界ではJTBと並ぶ横綱企業である。特に役所関係の旅行入札では、必ず営業担当者が顔を見せていたものだ。それがいかにコロナのせいとは言え、ここまで落ちぶれるとは想像を絶する。尤も「選択」昨年12月号の連載もの「シリーズ企業研究」に「近鉄グループHD-『赤字膨張』で崩壊の瀬戸際」との4頁に亘る近鉄グループの苦しい内情が暴露されていた。大手私鉄の中でも伊勢志摩線の観光路線を抱えて安定した経営を続けていると見られていた親会社の近鉄が、他鉄道会社に先駆けて運賃値上げを検討しているとの情報には些か驚いた。

 ともかく朝日によれば、当面の資金繰りは何とかしのぐようだが、2022年3月末でも債務超過のままだと上場廃止になるというから厳しい。これはKNT-CTホールディングだけが苦しいのではなく、大手JTBの他にも海外旅行でめきめき伸びてきたHISも、昨年「満天ノ 秀そば」というそば店のチェーン展開を始めたようだ。構造的にコロナに立ち打ちできなくなったら、少しでも急場を凌ぐそば屋でも何でもやってみる才覚ど能力が必要であることを教えてくれたように思う。

 さて、1日に起こったミヤンマーの軍事クーデターにより、ミヤンマー各地でアウンサンスーチー国家顧問やウィンミン大統領らが身柄を拘束されたり、自宅軟禁状態にさせられた。軍部に対して彼らの解放を求めるデモ隊が首都ネピドーや最大都市ヤンゴンで広がっている。すでにクーデターから1週間以上が経過したにも拘わらず、意外にもデモは暴動とまではならず、今日まで死者がひとりも出ていない。これが、ミヤンマー人と血の気の多い国民と大きく異なるところである。とにかくミヤンマー人は温和で争いを好まない。何度も現地を訪れているが、目の前で争う人を見たことがない。親しかったミヤンマー人の友人も皆人柄が良く、決して裕福な生活を送っていたわけではないが、ガツガツしたところがなかった。もうそれら友人も大分亡くなった。彼らが生きていたら今度のクーデターをどう思うだろうか。ミヤンマー人の優しさは、良い意味での仏教精神を内に秘めているからではないかと思う。昨日から警察隊がゴム銃を使い出しだが、ひとり弾丸で頭を射抜かれた重傷者が出た。それでも銃の乱射は見られないが、このままデモ隊の要望が通らないとどうなるか心配である。

2021年2月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5020.2021年2月9日(火) 収まらない森喜朗氏の女性蔑視発言騒ぎ

 去る3日に森喜朗・東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長が軽率にも女性蔑視を認めるような発言を行ったことは、その翌日森会長が釈明会見を行っても火の粉が収まる気配がない。国会でも話題になり、菅首相が答弁に汗をかいている。国内世論には会長職を退くべきだとの声がかなりある。国内のオリンピック・スポンサー企業からも苦言が呈されている。大会ボランティアも400人ほどが辞退を申し出ている。海外のメディアも大分批判的である。ところが、四面楚歌かと思いきや、案外身内の組織委員会では開会式まで残り半年を切った現時点で、これをまとめて行けるのは、森喜朗会長を措いて他にはいないと森氏を擁護する声が強い。本人が辞める気はないと言っている以上辞めることはないだろう、尤もオリンピックの開催が危ぶまれているこの時点で誰も火中の栗を拾うような人はいないだろう。
 ところで、新型コロナウィルス騒ぎにも拘わらず、株式市況は日米とも好況を示している。アメリカで200兆円という大型の追加経済対策が成立しそうとの期待から、日経平均株価もダウ平均株価に引きずられて一昨日29,388円という1990年8月以来の高値となったが、今日はこれを更に上回る29,505円で引けた。とても一般国民や緊急事態宣言を受けて困っている飲食業界から見れば自分たちにはまったく縁のない別世界のように映るだろう。好調なソフトバンク・グループのように、2020年4月~12月期の純利益が3兆円超となり前年同期比で6倍超というから驚きである。純利益が3兆円を超えるのは、日本の企業では初めてというから孫さんもよくやるなぁと思う。

 ただ、国としてはコロナの影響を受け、2020年の外国と日本のサービス収支が3兆5千億円の赤字となった。外国人訪日客誘致策でこのところ外人客が増え続けていて19年は初の黒字となったが、残念ながら再び大幅な赤字に転じた。昨年は一昨年に比べて訪日客が87.1%も減少したことが効いた。その中で意外にも貿易収支は3兆円超の黒字となった。あまり喜んでもいられないが、輸入の減少が輸出の減少を上回ったことが要因である。幸い全体の経常収支は17兆7千億円の黒字だったというから、少しはホッとする。

 さて、意外なニュースを知った。JR東海道線藤沢駅と大船駅の間に新駅が建設されるという。東海道本線の新駅設置は、1925年の熱海駅以来だそうだ。結婚するまでは長年藤沢駅を利用していたので、感慨深いものがある。それにしても新駅開業が2032年の予定だそうだから、開業時には93歳になっている。父の没年である。それまで果たして生きられるかなぁ。

2021年2月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5019.2021年2月8日(月) 確定申告に必須の資料作成を失念

 今日は大チョンボをやってしまった。例年通り確定申告のため玉川税務署へ行く前に玉川青色申告会で申告書類を作成してもらい、その後作成された申告書を玉川税務署に提出して一件終わりという手筈だった。2週間近くかけて作った資料は万全の筈だったが、うっかり医療費控除明細書を資料として作成していなかった。昨年まではその必要がなかったが、今年から必須となった。その場で作成するには相当な分量でもあり無理だったので、改めて出直すことにした。新型コロナウィルスの影響により、4日前に今日の予約をしたのだが、次回の予約は何と大分先の26日となってしまった。更に、明日新たに医療費控除用の資料を作成しなければならない。今日税務署へ申告書を提出してすっきりすると思っていたのに、半月以上も先延ばしさせられることになった。今日は無駄足を踏んだことになってしまった。

 さて、昨晩NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」最終回を観た。昨年冒頭から出演女優さんの麻薬問題があり、予定が遅れたうえに夏にはコロナのため撮影が出来ず、2か月半も放映がなく、再開後はすっかり興味が薄れてしまいまったく観なかった。だが、過日ドラマの最大の盛り上がりである本能寺の変について新説が表れ、その折明智光秀は鳥羽にいて、本能寺にはいなかったというので、どういうシナリオになるかと半信半疑でクライマックスを待望していたところ、ドラマは定説通りで光秀は本能寺にいた。すると新説はどうなるのだろうか。

 また、今日の夕刊を見ると信長の妻の名は「帰蝶」ではなく、「胡蝶」との学説が現れた。いずれも出典があり、信憑性があるが、本能寺にいなかった件も合わせて、どうも唐突にそれまでの定説とは異なった新説が表れるとは、長年信じられてきた史実とはどうなるのだろう。

 相変わらずコロナによる影響は各方面に及んでいる。ワクチンの接種が漸く行われるような様子であるが、日本では今以て行われていない。すでに世界で80カ国以上が接種を行っているのに、スタートダッシュが良かった日本では後塵を拝してしまった。世界の人口100人あたりの累計接種回数を国別に見てみると、1位イスラエルの60.1回と2位アラブ首長国連邦の41回が際立っている。以下、イギリス、アメリカ、バーレーン、デンマーク、アイスランドの順である。日本が遅れた理由のひとつは、EUから日本へのワクチン輸出供給が中々許可されなかったことがある。それも漸くOKとなったので、何とか高齢者に対して4月上旬をメドに接種を開始ところで予定はクリア出来そうである。我々はただ接種の順番を待つばかりであるが、きちんと計画通り行って欲しいものである。

2021年2月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5018.2021年2月7日(日) 「知的生産の技術研究会」も近々終焉か。

 民俗学者で国立民俗学博物館初代館長でもあった梅棹忠夫・京都大学教授のベストセラー書『知的生産の技術』、『文明の生態史観』に触発され発展して、八木哲郎会長が梅棹教授の了解の下にNPO法人「知的生産の技術研究会」(略称:知研)を立ち上げたのが、ほぼ半世紀前だった。八木会長はその「知研」理事長を経た後、ずっと会長を務めておられるが、この半世紀間に果たされた知的活動は、何人も真似の出来ほど素晴らしい。年齢を忘れさせる八木会長ならではのエネルギッシュな活動ぶりには、深く敬意を払っている。私も「知研」会員になってあれこれ半世紀近くなり、何かとご指導いただいた。各地のセミナーやイベントにも参加した。

 とりわけ印象に残っているのは、2008年11月に韓国・利川市で開催された日韓米中の官民共催による国際的福祉シンポジウムに、八木会長の推薦により日本から唯ひとりパネリストとして参加したことと、東日本大震災の被災地・陸前高田市役所でその2年前に会長とともに図解講師を務めたが、その時お世話いただいた市役所職員が震災の犠牲になられたことである。

 実は、その会長が健康を損ねられたらしいと知ったのは、つい最近のことである。「知研」の定期機関紙『知研フォーラム』へ寄稿したところとんと音沙汰がなかった。昨日電話して漸く病状悪化で病の床に臥していたと知ったが、年齢的にも90歳近くで今後も無理は出来ない。八木会長は日頃の活動の他にもひとりで定期機関誌の編集・発行を行い、自らも著書を出版されて「知的生産」の普及活動に努めてこられた。

 しかし、高齢のせいもあり、「知研」創立50年を期して活動を止められるとの決意を伺った。創立時から続いた『知研フォーラム』も後2度の発行で終止符を打ちたいと仰っておられた。知的な活動も幅広く業務量も相当あるので、引き継ぐべき後継者もいない。残念であるが、八木会長のお気持ちを受け入れざるを得ない。冥界におられる梅棹先生にも八木会長のお気持ちはご理解いただけるものと思う。

 そこで残り2度の『知研フォーラム』の発行に当たり、私の気持ちとしてはその2つに拙稿を書き残したいと考え、先に送った拙稿『現代テレビ業界の課題と問題点』を先に発行する機関誌に、もうひとつは、いま世界の注目を集めているミヤンマーの軍クーデターとミヤンマーの国情などをテーマにこれから書いてみたいと考え、会長の了解をいただいたところである。

 それにしても僭越ながら敢えて言うなら、私の知的活動と知見は近年常に「知研」とともにあった。その母体が地平線に沈むと知って世の習いとは言いながら、強い寂寥感を覚えている。「知研」と八木会長にはサラリーマン時代よりも長くお世話になった。まだ数か月の間は、会長と会員の関係でいられるが、いずれお別れしなくてはならない。辛いことである。

2021年2月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5017.2021年2月6日(土) 河井案里参議院議員当選無効、報酬返還なし

 今世界中を襲っている新型コロナウィルスの影響によりどの企業も相当なダメージを受けている。株価ばかりが騒がれているが、乱高下の激しいアメリカでは2020年の貿易統計上貿易赤字が対前年同期比で18%も増え、約72兆円となった。その内1/3は対中国である。中国に八つ当たりするのも理解出来ないこともない。アメリカ経済が赤字なら当然その影響は日本にも及ぶ。

 日本の4月~12月期の決算は、売上高が対前年同期比で約1割、純利益が約3割減少するという暗い見通しである。大きく落ちこんだのは、鉄道、航空、サービス業などである。JR東日本、日本航空、全日空など大手企業がかつて想像も出来なかった軒並み3千億円程度の桁外れの赤字額を出し、オープン以来我が世の春を謳歌してきた東京ディズニーランドも売上高が6割も減少し、287億円の赤字を計上した。概して非製造業は光が見えないという。

 さて、一昨年7月に行われた参議院議員選挙で当選したが、買収容疑で公職選挙法違反の疑いがもたれていた自民党の河井案里議員に対して東京地裁は、昨日懲役1年4か月、執行猶予5年の判決を下した。河井議員は控訴を行わないため、有罪が確定した。有罪確定により河井議員の当選は無効となる。ただ、どうも引っかかるのは有罪確定により、過去に遡って当選は無効になるが、選挙後の議員活動や給与は「有効」として扱われることである。普通の感覚からすれば当選が無効となれば、その後のいかなる活動も認められないと思う。当然議員活動や在職中の議員報酬を認めることはおかしいのではないかと思う。当選を認めないならその後の議員生活も認めることは出来ないわけであり、当然その間の報酬を得ることは論理的にもおかしくはないだろうか。1年半の在任中に得た報酬は、何と約5千万円弱もあり、それはすべて国民の税金から支払われている。その返済を求めないということなら、「選挙(当選)は無効」というより「議員として失格」という解釈の方がよほど分かりやすい。

 このように国会議員に甘く美味しい特権と待遇を与えるから、議員らはのぼせ上って好き勝手なことをやって、例え罪に問われても議席にしがみつき議員辞職の気持ちがないのだ。他にも現時点で怪しい国会議員が数人いるように思える。彼らは収賄らしき行為をしていながら、法律によって罰せられない以上辞める気持ちは一切ないのだ。何とかもう少し身の周りを清潔に保つことは出来ないものだろうか。これだから国民の政治家への信頼が薄れ、政治が信用されなくなるのだ。

2021年2月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5016.2021年2月5日(金) コロナで国際郵便が乱れている。

 昨日海外にいる3人の友人にそれぞれ著書『八十冒険爺の言いたい放題』を国際郵便により送った。実は、過日郵便局で国際郵便は新型コロナウィルスの影響で、配達日数の予測がつかないと聞いていたので、取り扱ってくれた局員に確認したところ配達日は分からないと応えられた。3人へのメールでその旨を伝えた。するとすかさずセルビアの友人2人から了解したと連絡が入り、同時に昨年12月上旬に日本から郵送したクリスマスカードや年賀状が節分明けの今ごろになって届いたとの返信があった。また、ワクチンは昨日4日に中国製ワクチンの接種を受けるという知らせもあったが、イスラム教徒の医師は成分が不明なのでワクチンは打たないと言っているようで、やはり日本人の考え方とは異なるようだ。また、今日のメールでは、セルビアの国境で検査が解除となったと知らせてくれた。これで少しは往来が活発になるのだろうか。コロナもいろいろなところで不都合、不祥事を起こしている。

 さて、この度前記の拙著については大体好意的な感想を寄せていただいているが、以前しばしば会っていた元テレビ局ディテクターから、丁重なハガキをいただいた。免許事業の倫理規定はあるものの、会社に縛られ取材して「知る権利」を振りかざしてきたし、「言論の自由」とは言え、危険地帯にはフリー・ジャーナリストを向かわせるような放送が受け売りだったと率直なコメントである。危険なエリアの取材には自社の記者を派遣しようとしないメディア大企業の姿勢が見えると、批判的に書いた私の文章に対しての感想である。拙著後半部の「第7章 メディアのあり方と若者へのアドバイス」、「8章 メディアへの不信感を増幅させた出来事」の中でメディアの取材方法について少々厳しく糾弾した。「まことに自由な言論で媒体を利用される事は羨ましき限り」と皮肉も込めて結ばれてあった。厳しい実態を暴露され、些か不愉快にもなられたのだろうが、メディアの本音としては、僭越だが私が記述した通りに感じられたのではないかと思う。

 ところで、『万葉集』について新たな一面を知った。朝日朝刊に『万葉集』の専門家で国文学者、「令和」の名付け親でもある中西進氏のインタビューが連載されている。昨日そこに『万葉集』の中に天武天皇が奈良県吉野の美しさを称えたとされる一首が載っていた。凡人には「よく」分からないが、吉野のどこで歌ったのだろうか。吉野はあの時代よほど魅力的な土地だったのだろう。

 よき人の よしとよく見て

  よしと言ひし 吉野よく見よ

   よき人よく見つ

 万葉仮名の原文では、「よい」という文字の「良」「好」「吉」「淑」「芳」という感じが総ざらいされているという。ここに「善」がないのは、この「善」がすべてのよさを含んでいるからだと考えておられる。中西氏は、「令和」の「令」は「善」だと主張されておられる。「令和」には、『万葉集』の深い歌心を読み取り理解することが求められるということだろうか。

2021年2月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com