5918.2023年7月27日(木) 朝鮮戦争に関わって殉職した日本人

 70年前の今日朝鮮戦争休戦協定が結ばれ、戦闘は停止された。北朝鮮では「戦勝記念日」として夜には派手な式典を行い、今年はロシアからショイグ国防相が、中国からも政治局員らが訪れた。しかし、これは「終戦」ではなく、あくまで「休戦」である。いつ再発しないとも限らない。この休戦協定書には、当事国の軍隊である北朝鮮軍、中国人民軍、国連軍が署名しているが、肝心要の韓国軍は署名していない。実は、本戦争中日本にとっても憲法に抵触する違法行為があったのである。これまで表沙汰にはならなかったが、私自身この重大な憲法違反行為があったことを、ネット上の東京新聞「社説」から初めて知った。

 1950年6月北朝鮮軍が、韓国との国境を越えて進軍し開戦の火ぶたが切られた。当時小学6年生でまだ世間知らずの子どもだったが、連日新聞とラジオによって報道される北朝鮮軍と韓国軍の攻防は小学生にとっては興味深く、加えて担任の先生が戦況を地図で示しながらいろいろ教えてくれた。同級生らも挙って韓国の戦場と化した都市名を覚えたものである。強い印象を受けたのは、トルーマン大統領が司令官の勇将マッカーサー元帥を解任し、後任の司令官にリッジウェイ中将を任命したこと、ウォーカー中将の搭乗ヘリコプター墜落による墜死事件、そして一番驚いたのは、劣勢だった韓国軍と国連軍の同盟軍が南端へ押されっ放しの末、乾坤一擲の勝負を賭けて南部から仁川へ電撃的な上陸作戦によって同盟軍は一気に形勢を逆転させ、その後北朝鮮領へ進軍したことだった。
 その当時敗戦で壊滅状態だった日本経済は、この戦争による特需景気により戦後の復興を加速させることが出来た。だが、この裏には日本憲法に抵触するような日本人の戦争行為が度々行われていたのである。日本の奇跡的経済復興は朝鮮戦争の犠牲の結果によるものだと見做したのか、連合国総司令部(GHQ)は、密かに日本政府に対して戦争への支援的協力を要請した。北朝鮮が敷設した機雷除去のため、海上保安庁の掃海艇など54隻の船舶と要員約1,200人を朝鮮半島周辺の海域に派遣した。元山沖合で米軍の大型えい航船が触雷して沈没し、日本人22人が海底に沈んだ事件もあった。他にも米軍の戦車揚陸艦に日本人船員が乗り込み、国連軍兵士とともに朝鮮半島へ物資を運んだ日本人船員の数は、2千数百人に上がるという。この日本の協力行為は戦後制定された平和憲法を蔑ろにするものであり、朝鮮戦争に手を貸していたことになる。

 朝鮮戦時下の掃海作業は戦争に関わることであり、戦争放棄を定めた憲法第9条に抵触するため、当然その活動は極秘下に進められた。実は、その後日本の戦争への関与は、1997年に「日米防衛協力のための指針」改定と99年周辺事態法により、朝鮮半島有事の際、自衛隊はアメリカ軍を後方支援が出来るようになった。いま北朝鮮は度々ミサイルを発射しては、日韓両国を威嚇し、ともに一発触発の不安な状況に追い込まれている。

 現在中国軍の進出により台湾有事の対策が練られているが、韓国と台湾の有事に備えて防衛省はアメリカと密かに話し合い、しかもこれもまた国民を蚊帳の外にしたまま政府は、日米合同国防戦略を練っているだろう。

 朝鮮戦争のように、隣国で戦われた戦闘に日本人が関わったという重大な憲法違反行為に対して、政府、並びに自民党から国民に対して73年間も何らの責任ある説明も行われていない。憲法違反行為を犯し続け、時間の経過を理由に、その責任も一切取らない無責任さと無神経には、危なくてとても国家の統治と運営を任せるわけにはいかない。

2023年7月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5917.2023年7月26日(水) ビッグモーターと「そごう・西武」、それぞれの対応

 今日もご多聞に漏れず暑かった。東京都内の最高気温は今年最高の37.7℃だった。意外だったのは沖縄県那覇市の31.3℃で、札幌市内の32.7℃より低く国内で最低だったことである。南の島・沖縄の太陽は強烈だが、島内を吹き抜ける涼しい風が気温を下げているということだろう。これから暑さの最盛期である8月へ向け、各地でどこまで人々を悩ませることだろうか。

 さて、世の中には酷い会社があるものだというのが、最近メディア報道を通しての実感である。中古車販売会社のビッグモーターが、損害保険会社へ保険金を水増し請求して世間から注目を浴びている事件である。単に水増し請求していたという単純なものではなく、物件に傷をつけ損害額を高くして請求していたというから悪質である。不正が乱発され公になったにも関わらず、責任者である社長が記者会見すら開いて責任ある対応をしないことにメディアから非難が集中した。慌てたのか、止むを得ないと感じたのか、昨日になって漸く社長以下役員出席の下に記者会見を開いた。

 社長は書類を読み上げながら一通りの謝罪をしたが、事の経緯について報告書で初めて知ったと述べ、経営陣の関与については否定した。同時に、責任を現場の「車の修理を担当する板金塗装部門が単独で行った」と部下にすべての責任を押し付けた。副社長である社長の長男が、かなり事業に関わっていたとの声がある中で、記者会見にはどういうわけか出席せず、社長ともども昨日を期して職を辞すると発表された。

 事件には、過大な請求をされた損保会社にも責任がある。損壊した車の傷をチェックする責任があるにも関わらず、ビッグモーターの言いなりになっていたり、損保会社がビッグモーターへ社員を派遣していた事実からも道義上責任がなかったとは言い切れまい。

 創業者である社長、及び息子の副社長は経営から退くことになるが、上場企業でもなく大株主である以上、今後も引き続き外から会社経営には口出しすることだろう。

 これから道路運送車両法に基づき国土交通省によって、また保険業法に基づき金融庁からも立ち入り検査が行われるだろう。

 それにしても随分酷い会社があるものだ。

 さて、もう1件今話題になり対応に苦悩している会社がある。これはビッグモーターのような悪質な問題ではないが、池袋駅の西武百貨店を舞台にした会社経営に関する当事者と株主の争いとでもいうべき案件である。池袋駅の西武百貨店を経営する「そごう・西武」の全株式を所有するセブン&イレブンが、昨年11月アメリカの投資ファンド会社にその「そごう・西武」全株式を売却する契約を結んだ。その後その投資ファンド会社が家電量販店の「ヨドバシ」と組んで西武池袋本店をはじめ、他の店舗に大規模出店する計画が進行した。これが、これまでの西武百貨店のイメージとはかけ離れている。これに西武の幹部、従業員が反発、更に豊島区長以下地元豊島区が、長年育てた地元文化の土壌が喪失してしまうと反対した。そこで親会社の西武鉄道にもなかった労働組合が、セブン&イレブン、並びに投資ファンド会社に対して反対の意思表示をするべく約4千人もの組合員がスト権確立の是非を問う投票を実施して94%の賛成を得た。百貨店側が前記2社に対してスト権の行使を辞さないとの強い意思を示したところである。

 これは今後どのような形で決着がつくだろうか。関係会社、それぞれが対応に苦慮しているところである。

2023年7月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5916.2023年7月25日(火) 「山びこ学校」の無着成恭氏永眠と維新・馬場代表の暴言

 無着成恭さんが亡くなられた。享年96歳だった。小学校6年生の時に山形県山元村中学校の教え子たちの綴り方集「山びこ学校」が、出版されヒットして大きな話題となった。担任の湯浅和先生が授業で同書を朗読され、生徒たちは山の中の学校風景を想像しながら聞いていたものである。その後母親にねだって買ってもらった記憶がある。無着さんは、お寺の跡取りに生まれながらも山形師範を卒え純粋に子どもたちの教育に情熱を傾けていた。

 想い起こすとあの時代は、国語は「読み方」と「綴り方」の2つの授業があった。「綴り方」では、教師が生徒の手を取って文章の綴り方を教えてくれた。当時小学校では書くことは普遍的だった。それが、今では「綴り方」の授業は姿を消し、作文を学校内で積極的に教えることが少なくなった。加えて教育界でもパソコンで文を綴るようになり、誤字や脱字が頻発してまともな文章を書ける人が少なくなった。そういう点では、無着氏の教育方針は国語教育の原点であったと思う。

 無着氏は教諭を退職されてからラジオ番組などで視聴者の質問などに応えていたようだが、ある番組で司会進行役を務めた時に、ラジオ局が番組を中断した。ラジオ局が無着氏の発言に対して総務省、政府に気兼ねをしたのが原因とされていたが、以降無着氏はラジオに出演することはなくなった。その後は、メディアに登場することもほとんどなく千葉県多古町の福泉寺でひっそり住職を務めていた。、

 教育、特に国語の作文などは最も地味な分野であるが、後世これほど仕事で必要となり、その巧拙が評価の対象となることは他にはあまりない。私自身文章を書き続けながら自由な後半生を送れているのは、前記の小学校恩師の作文指導と、この「山びこ学校」が大いに影響していると思っている。

 さて、最も自らの発言に責任を持たなければならない国会議員の中に、傲慢にもただ相手を中傷、批判することだけを得意げに喋っている横柄な議員がいるのには呆れるばかりである。その人物とは、一昨日ネット番組で居丈高な発言をした日本維新の会の馬場伸幸代表である。平素から思い付きや、不遜な発言が多い馬場代表が、こんなことを述べたのだ。自民党と維新の会の関係について「維新(馬場氏)は第2自民党でいい」、「立憲民主党(馬場氏)がいても日本はよくならない」、「共産党(馬場氏)はなくなったらいい」などと言いたい放題の発言をしていた。[※カッコ内は馬場氏に置き換えてみた]本心からそう思っているとは思えないし、他党をけん制しているだけだと思うが、非常識であり非礼である。党代表者たるものが、第2自民党と言うなら自民党へ合流して、その中で存在感を示せば好い話ではないか。

 直ちに立憲民主党と共産党から反論が出た。泉立憲民主党代表は、党名を「第2自民党」と変えたらいいと言っていたが、共産党の小池書記局長に至っては、維新は自民政治を変えるつもりがなく、「自民党馬場派」だと認めたことになると批判し、「他党の政策について批判する権利はどの党にもある。しかし、存在そのものを否定するのは、民主主義を根本から否定する暴論」と述べ、発言の撤回を求めた。これだけ公に話しておきながら、馬場代表は、個人の見解と言う前提での発言と言い逃れていたが、無責任過ぎやしないか。これでは何を言っても好いと言っているのと同じではないか。元々屋台骨がガタついてIR問題や、大阪万博などでミソをつけている維新は、子どものようなおふざけはもういい加減に止めたらどうか。

2023年7月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5915.2023年7月24日(月) 乗り物車内の「優先席」は、「若者優先席」か?

 15日間テレビ観戦していた大相撲名古屋場所も昨日千秋楽となった。たった一人の横綱照ノ富士が途中休場し、大関も今場所関脇から昇進したばかりの新大関の霧島が出たが、もう一人の大関貴景勝は初日から休場。出場した期待の新大関も直ぐ休み、その後再出場したが今日敗れ6勝7敗2休で負け越しとなってしまった。

 そんな上位陣がパッとしない中で、大関争いと見られていた関脇3人の内、モンゴル出身の元横綱朝昇竜の甥っ子・豊昇龍が12勝3敗で優勝決定戦となり平幕北勝富士を下し初優勝を遂げた。いつも厳しい顔をしてニコリともしない関脇豊昇龍だが、優勝の瞬間と優勝後のインタビューでは、初めて普段見せない泣き顔と笑い顔の両面を見せてくれた。やはり苦労の末オジの元横綱に優勝を報告出来ることがよほど嬉しかったのだろう。それにしてもこれまで頑なまでに笑顔を一切見せたことがなかったような人物が、目的達成の瞬間以後しばらくは笑顔を大安売りしていたが、こんなこともあるのだと人間の心理を愉快に感じた。千秋楽では、3敗力士が3人となり、その中に19歳で新入幕の伯桜鵬が、仮に朝青龍に勝って、更に優勝決定戦で北勝富士に勝てば、新入幕力士の優勝として109年ぶりの快事だった。その夢は成らなかったが、まだ若い伯桜鵬の将来には大いに期待が持てる。

 今場所は、外が暑いせいもあり、夕方はゆっくり大相撲を観戦出来たが、15日間も見続けたのは恐らく初めてのことではないかと思う。横綱と大関ひとりが欠場したが、案外内容的には楽しむことが出来た。

 さて、今日も東京都内では35.7℃という猛暑だったが、所用で東急自由が丘駅まで自宅近くに入って来るデマンドバス「東急コーチ」で出かけた。車内はかなり混雑していて空席はなかったが、私がちょっとよろめいたせいか、直ぐに傍の若者が席を譲ってくれた。そして次の停車場に着いた時、腰が曲がった白髪のおばあさんが歩行補助器をつきながら乗り込んできた。ちょうどその前に優先席があったが、何とそれが若いスマホ中の男に占領されていた。混んだバス内で、男は白髪のおばあさんを前に一向に気づかぬかのようにスマホだけに見入っていた。そのまま終点まで来てしまったが、おばあさんは立ちっぱなしで、スマホに夢中の若者は優先席に座り続けた。どうしてこうも思いやりがなく、お年寄りに席を譲るよう手を差し伸べようとしないのだろうか。

 実は昨日の講演でも、外国人と日本人の違いで、日本人には思いやりがあると考えがちだが、乗り物内で若者が高齢者に座席を譲るケースは、随分少ないと感じていることを話した。むしろ当たり前となったような気がしている。欧米では、お年寄りの周囲で若者が座り、お年寄りが立っているシーンはほとんど見られないし、むしろ若者は積極的に高齢者に席を譲ろうと手招きまでする。日本人はその気持ちはあるが、行動に移せないだけなのか、相手の気持ちを理解しようとする気持ちがないのか、とにかく東京オリンピック決定の際のパフォーマンスで、日本人は「おもてなし」の気持ちがある国民性だとアピールしていたが、どうも買いかぶりだったのではないだろうか。

 最近電車内では、お年寄りより若者が優先席を独占している印象を受ける。優先席というのは、「高齢者優先席」ではなく、「若者優先席」ではないだろうかと思ってしまう。近年少子高齢化社会になって、若者への待遇が改善されつつある状況に若者が甘えている気がしてならない。

2023年7月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5914.2023年7月23日(日) 人類は灼熱地獄の中で亡びるだろう。

 東北地方は激しい雨に襲われたばかりだが、それ以前に豪雨により多大な犠牲を生んだ南九州では、今日漸く梅雨明けが発表された。これから全国的に一層暑くなることが懸念される。

 今年は例年以上に世界的な猛暑が襲い、特にアメリカやヨーロッパでも対策に知恵を絞っている。例年のようにギリシャでは熱波に見舞われているようだが、首都アテネでは40℃を超え、うだるような暑さに観光客も参っているらしい。アテネ最高の観光スポットであるアクロポリス上のパンテオンでは、あまりの暑さに従業員の抗議により、午後に閉鎖する手段に出た。世界遺産で、かの敬愛する小田実氏が「ヨーロッパで私が最も感動したものと言えば、私はためらわずアテネのアクロポリスの丘をあげるだろう」とベストセラー書「何でも見てやろう」の中で絶賛している。そのアクロポリスから観光客を締め出そうというのだ。余談だが、アテネ・オリンピックの前年に小田実が絶賛したこのアクロポリスについてエッセイを書き、ギリシャ観光局から賞をいただいたことがある。この古代都市アテネに人々が訪れなくなることは悲しいことである。

 その他にもエーゲ海のロードス島では、山火事が燃え広がり観光客が避難しているという。オリンピックの前年に妻とエーゲ海クルーズに出かけ、このロードス島にも上陸したことがある。アメリカでも灼熱の地として知られ、過去世界最高気温を記録したデス・バレーでは40℃を記録するのはざらで、しばしば50℃前後を記録することがある。ここではこれから灼熱地獄が警戒されている。

 今朝のTBS「サンデーモーニング」でも出演者が年々酷くなる地球温暖化について憂慮していた。各種の防止化対策などではなく、世界各国が足並みを揃えて抜本的な対策を考え実行しなければ、温暖化の荒波は防ぐことが出来ないのではないかというのが共通の考えだった。しかし、そんなことが出来るだろうか。自国の利益ばかり追求している大国が、地球上の全人類のために自国の利を削って他国のために協力するなんて理想的な行為は、残念ながら期待出来ないだろう。況してや現在ウクライナ戦争の最中に、ロシアがウクライナ産農産物の輸出をめぐる合意の履行を一方的に停止したことを受けて、国連安全保障理事会緊急会議で欧米各国が国際的食料危機を招くとの非難に対して、ロシアはそれらの農産物は主に先進国に輸出されるもので、途上国への影響は少ないと言い返す有様である。こんな身勝手で自分本位の空気の中で交わされる議論には、この問題よりよほど深刻な地球温暖化問題はとても真剣に議論されるとは思えず、結局のところ地球温暖化問題は、後回しというより、ずっとずっと後の問題とされることだろう。

 結局現在地球に生存している人間を含む全ての生き物は、人間の我がままによって亡びることになるのだろう。その前に私は確実に耒世へ向けて飛び立っているから、猛熱波で命を失うようなことはないと思っている。

2023年7月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5913.2023年7月22日(土) 講演「9.11テロ予知」とリクルート事件

 今日は吉祥寺の「週刊きちじょうじ」の定例行事として開催の「吉祥寺村立雑学大学」で講師を務めた。ここで話をするのは、6年ぶりである。講演のテーマは「どうやってNY9.11テロを予知できたのか?」で、副題に「臨場感で知る世界の動き」を添えた。この講演会は、大学ゼミの仲間が幹事役を務めて運営に当たっている。今日は藤山一郎さんの甥御さんご夫妻に、北原白秋の甥御さんにも聴講していただいた。

 タイトルではNY9.11テロと決めつけているが、予知した時は単に反米テロを思い事件後にNY9.11テロと結びつけたことと、「予告」とか、「予言」ではなく、あくまで心の内に感じた「予知」、「予感」であると誤解のないようお願いした。主題はあくまでどうして予知するまでに至ったかということを、カイバル峠の手前で銃砲類の積み下ろし現場を見て、これらがタリバンらテロ組織に流れることによって反米テロ行為へ進むのではないかと感じた臨場感、そしてその前に頻発した反米テロ発生を時系列に捉えてそろそろ起きるころではないかと予知したこと、この2つをポイントに私がトライした海外武者修行の体験談と臨場感論について話した。写真もパワーポイント用にセットしたが、準備してもらったパソコンがあまりうまく稼働せず、時折映像が機能してくれなかったことから、使い慣れた自分のPCを持参すべきだったと反省した。

 明日中に28日に発行する次号「週刊きちじょうじ」に講演記を書いて編集部まで送るよう厳しい宿題を課せられてしまった。ほんの500文字程度だが、何とか書き上げなければならない。

 講義後に、聴講者の有志の方々に吉祥寺駅前の大衆食堂で昼食をご馳走になり、前記の5人と食後もコーヒーをいただきながら、久しぶりに心置きなく談論することが出来た。増永夫人を除く4人は三田会(慶応義塾出身者)会員であったので、気持ちが合い六大学野球にまで話が発展した。北原さんは、今年91歳だそうだが、足腰は大分弱っているようにお見受けするが、目、耳は羨ましいくらいまったく問題ないと仰っていた。

 さて、昨晩NHKのドキュメンタリー番組「アナザーストーリー」を観て興味を惹かれた。タイトルは「リクルート事件の真相」と題してリクルート創設者・故江副浩正氏がグループ会社の未公開株を政治家や官僚にばらまいて、贈収賄事件として社会的に大きな話題を提供した35年も前に報道された事件を、当時事件を追った新聞、テレビ記者と主任検事・宗像起夫氏の行動を改めて曝け出したものである。事件の概略はある程度承知していたが、特定の視点から事件の本質へアプローチすると更に興味が湧いてくるものだ。驚いたのは、先日ご本人からテレビに登場すると連絡をいただいた菱山郁朗・元日本テレビ政治部長のインタビューと、菱山氏が在職中に社会党衆議院議員の楢崎弥之助氏がリクルート部長から大金を送られる場面をこっそり動画に収め、楢崎氏は受け取らなかったが、その動画が公開され、リクルート側が贈賄行為を行おうとした事実として大きなスキャンダルとなったことである。昨晩のこのシーンはこの番組用に創作されたものだったが、大事件の裏には金のばらまきが随分介在するものだと改めて知らされたものだ。宗像検事も我が家から徒歩でほんの5分程度の高級官舎に住んでおられたので、名前は良く知っていた。

 それにしてもどうして政治家に対してこのような贈収賄を行うのか。今も形を変えて裏で忖度が行われているようだ。政治が絡むとどうも信用出来なくなる。これで大きな顔をして国民のために努力していると言えるだろうか。

2023年7月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5912.2023年7月21日(金) 暑い最中に各種スポーツも盛り上がっている。

 北半球ではほとんどの地域が猛暑に見舞われていると思うが、今日も炎天の下では各種のスポーツ大会が行われている。福岡市で開催されている水泳世界選手権は、暑さをさほど気にしないスポーツだから別格だが、高校野球の地方予選が今はたけなわである。かつては、根性ばかり要求されて炎天下でプレイすることに格別配慮されることもなかった。ところが時代の経過とともに、選手の健康面が留意されることが多くなった。これから盛夏の8月甲子園の本番へ向けて野球ファンを沸かせてくれることだろう。

 いま大相撲名古屋場所が開催中で、3人の関脇が大関争いを行い、横綱、大関のひとりが休場しているにも拘らず、かなり盛り上がっている。今日は13日目だったが、まだ優勝の予想は難しい。1年で最も暑い今月の場所で、相撲界も疲れ気味ではないかと案じていたが、連日満員とはいかないまでも、かなりの観客が愛知記念体育館へ観戦に来ている。私も暑さでつい家の中に籠り勝ちのため、今場所は毎日テレビで相撲を楽しんでいる。

 そんな中で昨日からニュージーランドでは、女子サッカーのワールドカップが始まった。南半球で開催されたので、高校野球のような暑さ対策をしないで済む。2011年には日本女子代表チーム(なでしこジャパン)があれよあれよという間にエース沢穂希選手の活躍などで初優勝を成し遂げ、日本国内でも漸く女子サッカーが認知され、女子サッカーリーグも発足し、今やWEリーグとして男子のJリーグ同様に運営されている。しかし、海外でも同じだが、男子サッカーに比べて人気が劣り観客数も少ない。このため大会のテレビ放映局が決まらず、スポンサーも中々決まらなかった。そこへ国際サッカー連盟(FIFA)が、放映権料を男子大会の4分の1近い金額にまで引き上げた。日本での放送権が決まらず、先週になって漸くNHKが放送することが決定した。昨年の男子チームのワールドカップに比べれば、女子WCは世界的にもやはり関心と人気ではかなり落ちる。それでも今大会は出場チームが従来の24チームから32チームに増えた。かつてはマイナーだった女子サッカーが、なでしこジャパンの活躍のお陰で今やメジャーとないつつある。今WC大会では3大会ぶりの優勝を期待したい。

 さて、コロナ渦以来円安によるマイナス効果により日本の経済界もかつての景気を謳歌することもなくなったが、昨日財務省が発表した6月の貿易統計によると、意外にも貿易収支が430億円の黒字だったという。エネルギー資源を中心に輸入が大きく減ったことが大きな原因で、実に黒字になったのは、2021年7月以来23か月ぶりのことである。だが、これも一喜一憂である。確かに6月は、エネルギー資源の輸入が減り昨年6月に比べて、原油36%、石炭37%、液化天然ガス33%と軒並み3割を超す減少となった。しかし、半期単位で見てみると貿易収支は赤字続きである。今年上半期(1~6月)の貿易収支は、6兆9千億円もの大赤字だった。半期単位だと赤字は4期連続だそうだから、6月がまずまずだったとしても、単月の黒字ではとても喜べる状態ではない。

 それでも観光業などコロナをやり過ごして多くの外国人旅行者らが入国している。いずれかつての勢いを取り戻すだろう。1日も早くかつての繁栄を取り戻してほしいものである。

2023年7月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5911.2023年7月20日(木) 嫌がらせ国家中国による仕返し

 余程中国にぞっこんでない限り、覇権国家である現代の中国に対して快からず思っている国民はかなりいると思う。そもそも国家体制が、共産主義思想や哲学とは真逆であるにも関わらず、共産主義国家と強弁し、一国一党と言いつつ国家統治を中国共産党と称する非民主的政党だけに任せて、国民投票を行わず共産党が国民を支配し抑圧し、あまつさえそれを他国にまで押し付けようとする植民地主義は、とても納得できるものではない。

 身近なところで、2点ほど気になったことがある。ひとつは、昨日日本政府観光局(JNTO)から発表された今年半年間(1~6月)の訪日外国人客の実数と分析である。コロナ渦前の2019年の同期に対して、64.4%まで戻ったという観光業界にとって歓迎すべき状態になったことである。その中で、地域別には近くの韓国、台湾、アメリカからの観光客が多いが、いつも首位を占める中国からの入国者が激減したことである。19年の訪日客の約3割が中国人だったことを考えると信じられない。今回の発表でも韓国人の55万人に対して、中国人はその半分にも満たない21万人である。ショッピングが、各地で常に話題になった中国人が激減したことは、一時的な現象だと思うが、その原因は中国政府が日本行の旅行商品の販売を禁止したためである。それは、コロナ患者が減少し始めた時に、日本政府が外国人観光客に対して条件付きで入国を認めた際に、中国のコロナ事情は落ち着いておらず、中国人の入国に対し日本が一時的に厳しい条件を課したことがあった。今回はその仕返しとも受け取れる対日観光政策である。

 2つ目の気になったこととは、中国の税関当局が日本の水産物に対する放射性物資の検査を厳格化して、鮮魚など一部の輸出が止められたことである。これは、政府が今年中に原子炉の冷却に使われた処理水100万トン以上を放出する方針を示した。すでに原子力規制委員会は処理水放出に関して設備検査の合格を提示し、処理水放出の設備が整ったことを表明した。

 また、国際原子力機関(IAEA)グロッシ事務局長も先般来日の際、2年間の科学的調査の結果人体や環境に対する影響は無視出来ると述べた。しかし、中国政府は日本やIAEAの調査結果や説明を受け入れようとせず、日本からの輸入を実質停止して、日本が処理水を放出しようとすることへの対抗措置を示したことである。従来からの傲慢な中国の対応から、ある程度予想されていたが、中国の対応は一切「問答無用」というもので、話し合いにすら応じようとしない。処理水放出については、即座に賛成、反対と言えるものではなく、徹底的に科学調査を行い、まったく問題がないということを証明し、懇切に説明する責任はある。ただ、中国のやり方はあまりにも政治的過ぎて話し合いの場を持とうとしないことが事態を複雑にし、問題を徒に混乱させている。

 感情論だけでなく、もう少し話し合いをするなり、条件付きで認めるとか、疑似共産主義国家は相手国の事情を配慮する気持ちとか、心の余裕がないものだろうか。

2023年7月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5910.2023年7月19日(水) 三波春夫に感動した外国人大学院生

 今日も相変わらず暑い。しかし、午後遅くなってから空は曇り気味となり、太平洋沿岸も雨の範囲が広がり、関東では発雷確率が高いとの予報が発せられた。未だに梅雨が明けず、梅雨前線は日本海から東北地方にのび、今日秋田県と岩手県には土砂災害警報情報が発令された。

 一方で、このところ日本だけでなく、世界各地から猛暑のニュースが伝えられてくる。ヨーロッパでは、エルニーニョ現象や地球温暖化に加え、北アフリカで発生した熱波の影響があるという。中国では16日新疆ウィグル自治区のトルファンで最高気温52.2℃に達し、中国国内の過去最高気温を更新した。アメリカでは、アリゾナ州フェニックスで19日間連続して43℃以上を記録した。世界気象機関(WMO)によれば、地球上で記録された最高気温は2013年アメリカ・デスバレーでの56.7℃だという。これも間もなく破られるのではないだろうか。
 地球は確実に温暖化の傾向を辿っている。誰しもこれを放置したままで良いとは思っていないだろうが、世界的な温暖化抑止対策が思うように取られていないのも現実である。どうしても他国の災難を他人事と捉えがちであるが、こればかりは喉元に突き付けられたナイフだと思うようでなければならない。今年の暑さを思うと各国とも自らの問題と捉えて連携して対策を講じる必要がある。

 すでに、南太平洋の小さな島では、島、つまり国が海底へ埋没する危険が身近に迫っている。各国が自分たちの我がままを言っている場合ではない。

 さて、去る16日の朝日新聞「オピニオン&フォーラム」に投書した三波春夫ファンのシンガポール出身の大学院生がいる。他愛ないことだが、外国人でこういう風に三波の唄う所作に感動したのかと、大変興味深く感じた。それは、今日19日の歌手三波春夫生誕100周年を前に、いかに彼が歌手としての歌唱法に優れていたか、そしてその三波の厳しさと笑いを交えた身の変わりように感銘を受けたとして寄稿したのだ。彼は三波の歌唱法を「ひとりミュージカル」と感動している。特に♪大利根無情♪の唱いっぷりに感心しているのだが、確かに歌詞も筋が通っているうえに三波の芝居がかった所作に感動している。大学院生は、「何より残念なのは、若いファンが少ないことだ。この魅力的な歌手の芸術的で熱い歌をもっと聞いてほしい」と言っている。日本人ではなく、外国人がそう言っているのだ。三波春夫の歌については私自身にも楽しい思い出がある。それは、1967年大晦日にエジプトのカイロからスエズ運河へ向かった列車内で地元の人たちを前に♪チャンチキおけさ♪を唄って拍手喝采をいただいたことである。これについては、拙著にも書いた。私も♪元禄名槍請俵星玄番♪の浪曲調歌謡に興味を覚えるが、それは歌詞がストーリーとして面白く納得できるものだからでもある。三波は浪曲家出身で声量も充分で声も良いし、真剣に長い曲を芝居交りで歌いこなす。シンガポールの大学院生と同様、私も三波春夫は好きだった。

 それには、今の歌謡界の歌手や、楽曲とは大分様子が変わっていることも影響していると思う。現代のヒット曲は、私たち老骨にとってリズムやメロディーに付いて行けず、また歌詞の意味が理解出来ないようなものが多く、ロマンや情緒もなく歌詞が詩にもなっていない歌が多い。単に、「愛」、「恋」に絡めて衝撃的な言葉や、英単語を思い付きでひとつの歌詞の中へ放り込んでいるだけのような気がする。決定的なことは、歌詞に一貫したストーリー性がない点であると思う。その点で、外国人である大学院生が、よくぞ典型的な日本人歌謡歌手・三波春夫を評価してくれたものだと敬服する次第である。

2023年7月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5909.2023年7月18日(火) Googleから貴重なブログ資料

 今日も暑い。世田谷区では36.8℃、東京都心では最高37.5℃を記録した。この暑い中を例年通り出入りの植木屋の職人さん2人が、朝からやって来て庭の樹木や植木の手入れをしてくれている。この炎暑の中をつくづくご苦労様だと思う。明日も来られると言っていた。この暑さに私は今日もウォーキングを中止した。

 幸い外へ出かけなくても家でやらなければならないことがいくつかあるので、退屈することはない。いつも通りブログを書いているが、昨日Googleより6月の‘Google Search Console’を送ってくれた。それによると6月にブログへのアクセス数が伸びた項目の1位は、2022年8月16日に書いた「つまらない新聞小説」だった。2位は22年4月19日の「旧ソ連絶対体制の残り火が発火?」、3位は23年6月19日の「失態続きの大手建設会社」だった。1位は、これまでも何度となくトップ3に入ったが、その日の2日前まで朝日朝刊に連載されていた多和田葉子氏の「白鶴亮翅」を批判したものである。もう1年近く前に取り上げたブログへ今以てこれほど多くのアクセスがあるとは、多和田氏の作品が人気がある故に意外感を持たれたのだろうか。2位は、東西対立が崩壊した直後の東側諸国の印象を、NHK「映像の世紀―バタフライエフェクト」について感じた率直な感想を書いたものだ。3位は、つい最近大手ゼネコンの大成建設㈱が、自治体などから受注した大型プロジェクトを2つも約束の工事期間内に完成させることが出来なかった、不誠実で不始末な点を指摘したものだ。

 この他にブログについて思ったのは、そのアクセス数について時折異常な現象が起きることである。最近では、1日のアクセス数が減って100を下回って80前後にまで減少している。3年前の今頃は1日当たり200ぐらいあった。時には、不意にアクセス数が急上昇することがあった。特に驚いたのは、2020年9月15日に「革共同の清水丈夫さん、半世紀ぶりに出現」と題して、かつての60年安保闘争当時の清水丈夫・全学連書記長がほぼ半世紀ぶりに姿を見せた衝撃的なニュースについて書いた。清水さんは高校ラグビー部の1年先輩で、60年安保闘争に誘われた経緯がある。よほどニュース・バリューがあるのか、その日のアクセス数がなんと3,300件もあったのだ。このアクセス数は今以て1日当たりの最多である。このころは1日平均150~200だったのが、けた外れに増えたので他にアクセス急増の原因があるのではないかと考えた。ネットでWikipediaの「清水丈夫」を調べると下段の「出典」に清水さんについて私が書いたブログが2件掲載されている。恐らくこのルートから多くの方が私のブログへアクセスされたのではないかと想像している。

 この他、去る8日に書き続けて連続5,800回に達したことに対して友人からお祝いをいただいたところである。

 それにしても習慣的にブログを書くようになってから、広範に学ぶようになったし、時間を上手に使うようになったことや、堅実に恰も日記のように毎日書き続ける習慣が身に付いたのは自分でも由しとしている。Googleの情報、資料は大変有難く思っている。これからも有効に活かしたい。

2023年7月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com