5928.2023年8月6日(日) 広島原爆記念日、核廃絶は遅々として進まず。

 今朝の朝日新聞に「第九条の会ヒロシマ」が全面意見広告を掲出した。その意見広告では、こういうことを主張している。少々長いが、以下に引用してみたい。

 「1945年8月6日8時15分 米軍は広島に原子爆弾を投下。43秒後、上空600mで爆発。それは1000000℃超えの火球となり、熱線を放射して約10秒間輝き続けた。爆心地は約3000℃~4000℃。発生した衝撃波の気圧は爆心地から500m地点で11t/㎡。秒速の爆風は中心部の空気をさらい、のちに逆方向に吹き戻された。爆心地から2.5㎞地点の物体にまで自然着火した炎は午前10時頃から午後2~3時頃を頂点に、終日、天を焦がす勢いで燃え続けた」。原爆の衝撃が如何に激しいものだったか、想像するより仕方がない。

 78年前の今日午前8時15分に広島へ世界で初めて原子爆弾が投下され、市内には一瞬にして破壊と狂乱の地獄が襲った。一発の爆弾によって広島市民35万人のうち、14万人が瞬時に亡くなった。この1年間に命を落とした人は5,320人で、これまでに原爆関連死者は約34万人に上がる。戦後の日本経済の発展もあり、広島市民をはじめ、国民の努力により原爆投下の市街は表面上蘇ったように見えるが、心の傷跡は消えるものではない。

 今朝広島市内の平和記念公園で開かれた平和記念式典では、ピカドンの時間に合わせて弔魂の鐘が鳴らされ出席者が黙とうを捧げた。式典には海外から過去最多の111か国の代表が出席した。

 地元広島出身の岸田首相の挨拶は、そつなく2度と悲劇を繰り返さないために、平和のために努力すると誓っていたが、過去の首相挨拶は皆揃って同じ文言を繰り返している。しかし、永遠に誓った筈の核廃絶の動きは一向に前進していない。今から半世紀余も前に国会で決議した「非核3原則」で核の被害を被ることはないと安易に考える政治家が、アメリカの核の傘の下で守られているとの妄想に捉われ、アメリカに気を遣い積極的に核廃絶への行動を起こそうとしないからだ。

 一方、松井一實・広島市長は最初の平和宣言で「核抑止論は破綻していることを直視する必要がある」と強調した。そして「各国の為政者には核による威嚇を直ちに停止し、安全保障体制の構築へ一歩踏み出すよう」求めた。現在のウクライナの戦況を考えると、ロシアはウクライナが一歩でもロシア領内を攻撃すれば、核の使用も辞さないと威嚇的な発言をしている。他方、現在の岸田政権の外交戦略から考えれば、日本は日米同盟を重視するあまりアメリカに協調的な行動を取ることしか考えていないようで、残念ながら広島県民や多くの国民の望みは当面期待薄であると思う。

 こうした平和を願う国家的行事が厳粛に行われている一方で、今日甲子園球場では晴天下に夏の全国高校野球大会開会式が行われ大会が始まった。若々しい高校生がグランドを元気よく行進し、スタンドから大きな拍手が起きる光景は、実に平和そのものである。このように何の不安もなくスポーツを楽しめるというのが平和の有難いところである。ちょうど70年前の1953年の中学3年時に開会式を甲子園のネット裏から見ていたものだ。あのころは広島の惨状について詳しくは知らず、目の前の野球に夢中だった。あの時代が懐かしい。

2023年8月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5927.2023年8月5日(土) 日大理事長は面白そうだと興味半分の林真理子氏

 昨日のブログ後段に取り上げた日大アメフト部学生寮内から大麻・覚せい剤が見つかった事件は、その後3年生レギュラー部員が所有していたとして逮捕され、その部員の名前も公表された。

 実は、今年5月で休刊となった「週刊朝日」最終号の「休刊特別増大号」に28年間もの長期に亘り連載されていた、「マリコのゲストコレクション」対談の最終回で対談したのが、ゲストのエッセイスト阿川佐和子氏とホステス役で今話題の林真理子・日大理事長だった。その対談の冒頭で、阿川氏が林氏に「エッセイなどの連載の他に、日本文藝家協会理事長を務めて超多忙なのに、日大理事長なんてそんなに大変なことを引き受けたのですか」と尋ねた。それに対する林理事長の答えが不真面目というか、不誠実であると感じた。「だっておもしろそうじゃないですか。阿川さんもどうですか~」だった。況して長年に亘ってやくざ気質の田中英壽・前理事長が組織、職員ともに牛耳っていた大組織を、その実態を知らず組織で勤務経験のない林理事長がそんなに簡単に改革出来るわけがない。林理事長はこんな甘ったれた気持ちでマンモス大学日大の理事長に収まったのである。はたして林理事長が話したように理事長職はそんなに面白いのだろうか。この数日間のメディアで伝えられる様子から察するととてもそうは思えない。むしろ林理事長は神棚に祭り上げられ、大学の運営は実質的には学長以下の幹部が理事長に相談することもなく、行われていたというのが本当のところではないだろうか。日大は付属校も全国に数多く抱えるマンモス大学であり、その割にはあまりにも軽々に考えているのではないかと思う。因みに明日から始まる全国高校野球大会出場校49校のうち日大付属高校は実に4校にもなる。

 8日の記者会見では、もう少し詳細を把握したうえで林理事長は会見に臨むと思うが、日大内に度々起こる不祥事を根絶するには、トップが遊び感覚では並大抵のことではうまく運営出来る筈がない。今後捜査が進められ日大も真剣に反省のうえに、不祥事が再発しないようしっかりした防止策を講じる必要がある。

 さて、今日も朝から猛暑である。全国40都府県に熱中症警戒アラートが発せられた。福島県伊達市では最高気温が40℃に達し、全国で今年初の酷暑日となった。福島県内で40℃になったのは観測史上初めてのことである。東京都内でも35.9℃の猛暑日となった。これで東京都では猛暑日が今年16日目となり、過去最多タイとなった。

 その反面、沖縄県に相当な被害を与えて東シナ海へ抜けた台風6号が、向きを変え沖縄、鹿児島、奄美大島の一部を暴風域に巻き込みながら再び接近して明日には線状降水帯が発生する恐れがある。奄美大島は最大瞬間風速45mを記録している。この勢いは衰えず、東日本、東海地方に押し寄せ、来週火曜日辺りから東京地方も降雨が襲来すると予報されている。

2023年8月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5926.2023年8月4日(金) 地球は夏と冬だけの1年に2つの季節に

 沖縄が台風6号の影響を受け、暴風雨に襲われてんてこ舞いだったようだ。風雨が激しくまるまる2日間すべての航空便が運航を中止して、夏休みに家族連れで訪れた観光客も家へ帰ることが出来なくなってしまった。停電による不自由さに加えて空海路の物資輸送が出来ないこともあり沖縄諸島には食料品が不足して、県民は大分窮屈な生活を強いられていた。明後日から始まる夏の高校野球大会に出場する沖縄尚学高校野球部員も、漸く昨日になって臨時便で甲子園へ向かったという状態だった。中には、東京へ帰るのに偶々予約が取れた高知便で高知へ渡り、陸路大阪へ出て新幹線で東京へ帰るという家族連れもいた。心配なのは、一旦西方へ過ぎ去った台風6号が東シナ海洋上から季節風に乗って向きを東方に変え、再び沖縄に上陸する可能性があるということである。これまで台風が連続的に襲来してもそれは別の台風だったが、今回のように同じ台風が向きを変えて再び上陸するようなケースは恐らく初めてではないだろうか。

 一方で豪雨、他方で猛暑のパターンとなり、東京は昨日も今日も暑い1日となったが、昨晩のテレビ朝日「報道ステーション」に出演した立花義裕・三重大学教授が、今後夏は益々暑く長くなり、そのしわ寄せで春と秋の期間が短くなって、いずれ1年が夏と冬の2つの季節になると話されたのには驚いた。大越健介メインキャスターをはじめ、他のレギュラーメンバーも呆気にとられた表情をしていたのが、何とも印象的だった。世界各国が地球温暖化防止に一丸となって結束が出来ない現状では、温暖化、灼熱化現象はこのまま止まることもなく、人類が炎暑の中で丸焦げになるのも時間の問題かも知れない。

 さて、芸能人やタレントらの覚せい剤使用がしばしば話題になるが、今度は選りによって大学の運動部で大麻・覚せい剤が見つかった。それは日大アメリカン・フットボール部の学生寮内だった。大学から連絡を受けた警視庁が、家宅捜索をした結果見つけたものである。日大アメフト部と言えば強豪校として知られ、これまでに日本選手権「ライスボウル」をはじめ、大学日本一の「甲子園ボウル」で度々頂点を極めている。だが、スキャンダルも度々発生し、5年前には関学大の選手に悪質なタックルをして負傷させ、指導体制などが問われた。大学自体としても2年前に日大病院建て替え工事に関して当時の田中理事長が背任事件で糾弾され、理事長は所得税法違反で有罪確定となり、文科相の日大への私学助成金も不交付となった。その反省に立ち返り組織改革に取り組み、権力を独り占めにしていた田中前理事長から、一切しがらみのない作家林真理子氏が替わって理事長に就任した。

 しかし、一昨日林理事長のインタビュー会見では、理事長はほとんどこの問題に関して知らないように思え、長年続いた田中前理事長当時の独裁体制による悪習が残っている印象を受けた。敢えて言うなら林理事長はお飾りで、実質的には経営に深くコミットしておらず浮いているような感じを受けた。日大は、2年前に懲りた筈の世間からの批判、非難を正面から受け止めず、再び過去の悪しき組織、体制のまま運営されているとように思える。テレビで有識者のコメントも林理事長に対して厳しいものだった。

 これでは、また同じようなスキャンダルが学内で起きるのではないかと懸念している。取り敢えず、来る8日に理事長と酒井健夫学長が記者会見を開くというが、どんな応答が行われるか、視聴者を納得させる説明をして欲しいものである。

2023年8月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5925.2023年8月3日(木) トランプ氏3度目の起訴、アメリカの堕落と劣化

 民主主義国アメリカの大統領職を1期全うし、今また2度目の大統領を目指す議員がこれほど民主主義を蔑ろにするような行為を度々実行するとは、誰しも想像もつかなかった。ところが「俺が!俺が!」の自意識過剰のトランプ前大統領は、恥ずかし気もなく3度も刑事事件に問われ、いずれも起訴されたのである。

 この好い加減な人物の周囲には、彼を大統領へ押し上げようとする非民主的輩が大勢いるというのが、アメリカ民主主義社会の根本的な欠陥であり、とても理解出来ないところである。

 一昨日トランプ前大統領が連邦地裁に起訴された。もちろん過去に大統領だったような人物が起訴されるような不祥事はこれまで一切なかった。名誉ある大統領職を汚した「罪人」とも「悪人」とも言える。

 そもそもこの一連の蛮行は、2020年の大統領選に自信満々で臨んだトランプ氏が、民主党候補者バイデン氏に敗れそうになり投票日後まもなく、投票に不正があったと喚きだしたことが発端である。そのために当時のペンス副大統領にバイデン氏の勝利を承認しないよう圧力をかけたことが最初の起訴となった。更に21年1月前年の選挙は「不正選挙」だったと虚偽の主張をして支持者をワシントンの連邦議会に向かわせ議事堂を襲撃した。これが2度目の起訴となった。そして、選挙による平和的な権力の移行という民主主義の根幹を、大統領が自ら踏みにじる行為が問われた。それが3番目の起訴へ繋がった。トランプ氏には、この他にも不倫の口止め料を巡る虚偽記載のスキャンダル、フロリダの別荘へ持ち出した機密文書事件などでも世間を騒がせた。

 以上はトランプ氏に対する虚偽や、作為、隠蔽等々のモラル面が暴かれた例だが、問題はもっと深部にある。それは、トランプ氏の常人とも思えぬ人間性に多くの支持者がまつわりついていることである。彼らもトランプ氏同様に人間性に問題を抱えた人たちが多いと想像するが、一番好ましくないと思われるのは、自分たち、或いは自分と考えが合わない人たちを差別することである。それは黒人層や、移民に対して厳しい見方をすることへ行き着いている点である。

 懸念されるのは、今共和党内の大統領候補者として一番有力なのが、トランプ氏であることであり、とても理解することが出来ない。もし仮に再びバイデン大統領と選挙で争ってトランプ氏が勝ったら、冒頭自身に対する起訴を取り下げ、非民主主義的リーダーが超大国アメリカを統治して、リンカーン大統領の理想は崩れ、人種差別感をむき出しにして国際社会に顔を晒すことになる。

 我々としては外野席から声をかけるようなものだが、何とかトランプ氏が選挙で敗れ、もう政治の世界へ顔を出さないで欲しいと願うばかりである。同時に強く感じるのは、アメリカ人が今や民主主義が分からなくなり、大分病んでいるということである。

2023年8月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5924.2023年8月2日(水) 今年7月の猛暑は過去最高、8月は?

 昨日は日中ほとんど病院の建物内にいたため、一時的な降雨がさほど凄いものとは思っていなかったが、テレビ画面で観るとそれまで猛暑に襲われていた関東各地では局地的に激しい風雨が襲い、ゲリラ雷雨と言われるほど激しいものだった。沖縄では台風6号の影響もあり暴風雨に襲われ、夏休みに入り大勢滞在していた観光客が、外へ出られず、沖縄発着の航空便は今日も全便欠航となった。

 ともかく今年の夏は随分暑いと感じたが、7月の暑さは45年ぶりに最高平均気温を更新して25.96℃を記録した。それどころか、過去120年間で、今年7月は観測史上最も平均気温が高い1か月だったという。7月の平均気温は45年前より1.5℃ほど上がったが、特に2000年以降に急に上がり始めている。

 こういう統計もある。これらの数値は全国の観測地点の平均値であるが、都市化の影響の大きい東京都千代田区、大阪市中央区、名古屋市千種区、福岡市中央区の大都市4観測地点だけの調査なら、今年7月の平均気温は全国15地点の平均値25.96℃より3℃近くも暑い28.84℃だった。更にアスファルト道路上などでは照り返しが強く地上すれすれの直射日光が当たるような場所では、正式に観測された気温より20℃程度高いというから、小さな子どもたちや、乳母車の赤ちゃんにとっては熱波であろう。心配なのは、気象庁係官が、「日本は8月が最も暑く、今年は例年に比べても高温になる予報だ」と述べていることである。先日グテーレス国連事務総長が、地球沸騰化の時代に入ったと語ったが、このままの状態では毎夏蒸し風呂に入るようなものである。愚かな世界の政治家どもは、核開発競争には熱心だが、地球温暖化防止対策には口先ばかりで一向に具体的な対策を踏み出そうとしない。いずれ皆石川五右衛門になることだろう。

 さて、時の経過や、ロシアのウクライナ侵攻などで人々の関心が薄れつつあるが、昨日でクーデター発生から2年半が経過して未だ事態が解決へ向かおうとしないミヤンマーで、ミンアウンフライン国軍最高司令官が首を傾げるような決定を下した。それはミヤンマー国軍が拘束した民主化運動指導者アウンサンスーチー氏に対して、33年の刑期を27年に減刑する恩赦を与えると発表したのである。どういうつもりで国軍がこの時期にスーチー氏に無意味で非情な恩赦を決定したのか理解に苦しむ。まったく茶番である。

 そもそも国民から圧倒的な支持を得た国民民主連盟(NLD)の指導者として、スーチー氏は国家顧問在任中に国軍の軍事クーデターによって理不尽にも身柄を拘束されたまま、今日までその居場所すら分からない状態である。世界中から非難を浴びた国軍は、この期に及んで一方的にスーチー氏に科した刑罰を減刑することによって、国軍の寛大さを示して市民の抵抗を和らげる狙いと受け取られているようだが、あまりにも現実離れした対応であり、その意図が不明である。現在78歳のスーチー氏の刑期を33年から27年に短縮したところで、スーチー氏は刑期を終えれば105歳となっており、今釈放しなければまったく意味はない。

 世界が非難するこのスーチー氏の身柄拘束に対して、世界の良識はまったく生かされていない。スーチー氏解放について、世界はもっと実行力のある行動を起こすよう広く訴えるべきではないだろうか。

2023年8月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5923.2023年8月1日(火) 人生を前向きにしてくれる人間ドック

 今日は慶応病院予防医療センターで人間ドックの受診日である。今朝早めに起きたらベランダに雨滴が随分残っており、昨晩雨が降ったことを知った。こんなことなら昨日暑い中を庭の樹木に散水しなくても良かったかなぁと思っている。降雨のせいもあり朝からいつもより大分涼しい。慶応病院へは予約時間の15分前に着いた。80歳を越えたら身内が誰かひとり付き添わなければいけない。この2年間はコロナ渦のせいでひとりで出かけたが、今日は妻を同伴した。例年のことでもあり、病院には私の検査に関する過去11年間の資料があり、今日1回だけの数値によるコンサルティングではなく、数値の変化に対する体調の傾向なり、予想なりを話してもらえる。特に最後に妻を交えて総合的な話し合いをした医師からは、かかりつけの医師との連絡方まで話し合い、大変有意義だったと思う。指摘されたのは、静脈に不整脈が見られるとのことで、かかりつけの内科医と今後の方針を話し合うことである。体力の衰えはあるが、全般的には安全圏内ということだった。3週間後に送られてくる詳しい調査結果資料を、かかりつけの各医師にお示ししてそれぞれの問題点を話し合うようアドバイスされた。

 今日の検査の中で、食堂、胃、十二指腸の内視鏡による検査で口内の麻酔をかけてベッドに横たわり作業が終わった時、口から内視鏡の管を抜き出した際担当医師から反応が中々好いですよとおだてられたことは嬉しかった。私も口外へゲロを吐き出すかも知れないと思っていたが、それはなく順調に写真が撮れたと仰っていただいたことである。

 取り敢えず懸案事項をクリアしてホッとしたところである。ここの人間ドックは、清潔で関係者は皆親切で丁寧であり、他の医療情報も併せて相談に乗っていただけるので、心強く、症状はチェックしてもらえるし、自身の健康維持のためには必要なことだと思っている。ただ、若干コストがかかるが、健康な生活のために安心出来るところが大きい。

 病院の屋上階にあるレストランでランチを食べていると目の前には神宮界隈の巨大なスポーツ施設がいくつも見ることが出来る。国立競技場、神宮野球場、秩父宮ラグビー場に、今話題の神宮周辺の伐採予定の樹木の緑が目に優しい。とその時である。目の前のガラス越しに、突然ところどころ雷鳴が轟き出した。都内各地で正午過ぎに突然のように激しい雨と雷の音でゲリラ雷雨が襲ったと伝えられた。東京都内では実に久し振りの降雨である。

 ところで来年から予防医療センターが、病院本部のある信濃町から麻布の六本木ヒルズへ場所を替えるという。2012年の今日開設して以来12年間に亘って通い続けたこの人間ドックを扱う予防医療センターは、生きるための元気と前向きな生活のためのバイタリティーを与えてくれる。齢を重ねてやや健康面では不安があるが、それが何と言っても有難い。

2023年8月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5922.2023年7月31日(月) 間もなく炎暑の甲子園大会が始まる。

 連日の猛暑に熱中症で倒れる人も多く、病院はもちろん救急車の出動も予想を超えるほどでいずこも暑さにはお手上げの状態である。国も用事のない人は外出を控えるようにと警告を発している有様である。

 暑い盛りというと間もなく夏の全国高校野球大会がやって来る。昨日の東東京、及び大阪代表校の決定を以て全出場校49校が決定した。主催者もこの暑さを警戒して試合開始時間を早めたり、途中で水分補給をするため休憩を取ったり、大分気を遣っていた。そして決定した49校を見てみると、公立校は僅かに9校で残りは全て私立校、特に常連校や大学付属校が顔を揃えている。この傾向は年々強まり、いずれ野球部のある私立校が1校しかない徳島県を除いて公立校は甲子園から消えていくだろう。6日に迎える開会式に向けてフィーバーは加速していくことだろう。
 この暑さ対策も兼ねて甲子園では、ネット裏と内野席の上にある日除け用の銀傘をアルプス席上まで広げる計画のようだ。かつてはアルプス上にも銀傘があったが、戦時中の金属供出により銀傘を軍へ提供してから今日までずっと熱いアルプス席と呼ばれている。2027年から工事にかかるそうなので、完成した時に果たして見ることが出来るだろうか。あの炎天下の甲子園には、1953年京都に住んでいた中学生当時、開会式から通い詰めた思い出がある。優勝校は空谷投手を擁した松山商だったが、甲子園で活躍しその後中日ドラゴンズのエースとして活躍した中山俊丈(中京商)、西鉄へ投手として入団しながら二塁手として活躍し、近鉄やオリックスの監督を務めた仰木彬(東筑高)、長嶋らと立教大黄金時代を築いた本屋敷錦吾(芦屋高)選手らを目の当たりにしたことが昨日のことのようである。その後小学生だった息子たちを連れて甲子園には何度か通った。あの頃は青空の下で確かに暑かったが、熱中症などで倒れる人もあまりいなかったように思う。甲子園は野球好きだった私にとっては懐かしい所である。
 さて、今朝の新聞によるとアメリカの首都ワシントンにあるスミソニアン博物館内にこれまで展示されなかった広島と長崎の原爆投下の資料が展示されることになったという。ワシントンを訪れる都度、同館を見学した。特に教員海外派遣団にお供した時は、決まって見学したものである。ところがここには原爆に関する資料は一切展示していなかった。日本とは異なり加害者のアメリカにとっては、敵国日本に世界でも唯一の残酷な原爆投下をした事実を公開することに抵抗があったからである。ほとんどのアメリカ人にあれほど残虐な行為だった原爆投下について罪の意識がなかったのである。むしろ退役軍人団体などは原爆投下の正当性を主張する声が強かった。彼らの言い分は、原爆投下により終戦が早められ、それ以上の犠牲者を生むことが避けられたからという至極都合の好い主張だった。原爆により多くの罪もない人々を殺害したことには謝罪や後悔の気持ちがまるでないのだ。この姿勢は世界の核反対の動きに反するものだとの考えから50年目に当たる1995年にスミソニアン博物館は、原爆投下したエノラ・ゲイと、広島・長崎の被爆資料を展示する企画を発表したが、根強い反対論が出て中止に追い込まれた。

 しかし、年の経過とともに次第に原爆投下肯定者の割合は減少し、新規核開発に反対を唱えるアメリカとしてもこの趨勢を軽視出来なくなった。原爆投下を肯定した人は終戦時には85%だったが、2015年には56%にまで減り、特に18~29歳の人々は47%だった。広島と長崎の人々に自分たちアメリカ人が与えた惨状と悲劇をもう無視することは出来なくなったということだ。展示されたら訪れて見てみたいものである。

2023年7月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5921.2023年7月30日(日) 日本に対する中国の嫌がらせ

 最近の中国の様子がまたおかしい。元々中国政府は考え方や立場をしっかり自己都合で説明しなかったり、説明を拒絶したり、あまり質問にも正直に応えてくれない不誠実なケースが多い。今世界中から疑念や質問が集中しているのは、行方が分からない秦剛前外相の消息である。全国人民代表大会(全人代)常務委員会は、去る25日秦剛前外相の解任を決めるとともに、その後任に王毅元外相を任命したと発表した。今日現在秦剛前外相の消息はまったく知らされていない。
 公式記者会見の場においてすら手元に提供出来る情報がないというように高慢でつっけんどんな回答しか返ってこない。どうしてもう少し誠意ある対応が出来ないものだろうか。

 秦剛前外相は、まだ58歳の若さで習近平国家主席の信任が厚いと囁かれていた。外相就任直後には、副首相級の政治局員へ昇格し、幹部の中でも将来性が見込まれていたと見られていた。外相へ就任したのは、昨年12月である。あれからまだ半年少々しか経過していない。外相の前は駐米大使だった。対立している米中交渉をスムーズな外交関係へ発展させるために活躍が期待されていたその矢先である。だが、専門家筋の間では、女性問題もあったとか、失脚したとの見方がなされている。これほどの要職にある人物の行方が皆目知らされないという中国の闇のような政治組織には、一旦間違いを冒せば許さないとか、独裁者習主席の怒りを買ったというような空気があったのではないだろうか。

 現在日中間の交渉の中でいくつか頓挫している案件がある。ひとつは、福島原発の処理済汚染水の放出に関して中国が認めないという姿勢であり、もうひとつは、中国人の訪日観光に制約を設けていることである。

 前者は主要な放射性物質はすでに除去した。残りのトリチウムについては基準値以下に濃度を薄めて放出することは国際的に認められ、国際原子力機関(IAEA)グロッシ事務局長も科学的に容認したものである。しかし、中国政府は日本の対応を容認せず、日本からのすべての農産物の検査を厳格化し、なお輸入禁止を検討したことによって、日本からの対中輸出は激減した。しかし、ここが中国らしいところだが、自説を正当化する中国は、その裏で2020、21年に福島原発の処理水の予定量より遥かに多くの放射性物質トリチウムを含む汚染処理水を放出していた隠蔽事件が分かった。それはすべて日本海に続く東シナ海に流出している。これに関しては、一昨日の情報ライブ「ミヤネ屋」でコメンテーターの橋本五郎・読売新聞特別編集委員が、堪りかねたのか、こうなったら岸田首相が福島の処理水を飲んで、習近平国家主席に会い、習主席に中国の汚染処理水を飲んでもらったら好いとまで述べていた。
 後者は、中国政府により日本が中国の海外団体旅行の「解禁対象国」となっていないため中国人団体が日本に来られないことである。コロナ感染拡大期に、コロナ渦最盛期の中国人入国者に対して日本が厳しい対応を取ったことを逆恨みしているような仕打ちである。コロナ前には中国人入国者が最も多かったが、今では韓国、台湾、香港、タイからの訪日客に比べてかなり少ない。

 どうも中国政府の対応はまるで子どもの対応で、常識的とも思えないし、不誠実である。中国人旅行者も一番訪れたい日本に来られないことが残念だろう。

 国民の気持ちを汲み取らなければならないその国の政府が、真逆なことを行っているようでは真の友好国とは言えないのではないだろうか。中国人のために惜しむべきことである。

2023年7月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5920.2023年7月29日(土) コロナ渦で人間の寿命と人口に変化

 人間の寿命が年々伸びているとは承知しているが、この2年間はその反対で寿命が短くなっていることが、厚生労働省が昨日発表した2022年「簡易生命表」で分かった。日本人女性の平均寿命は87.09歳で、男性は81.05歳だった。前年の21年の統計でも短くなっている。その原因はコロナ渦による死者数が全体的に寿命を押し下げたとされている。それでも私自身いずれお迎えが来るだろうが、現在平均寿命を上回っていられるのは、それなりに健康体であるお陰であると考えている。以前から女性は男性より寿命は長いが、1985年以来日本の女性はずっと世界一だというからすごい。男は女性に比べれば4位とやや下がっているが、世界で4位だから自慢しても良いだろう。貧しく衛生環境が整備されてない国が多いアジア、アフリカはとても長生きする環境にはないようだが、先進国の中でも北欧を除く欧米や、ロシア、中国などは長寿ベスト5にも入っていない。

 前記の通り寿命が短くなった現実とその原因は、コロナ渦により多くの高齢者が亡くなったことが大きな原因のひとつであるが、同時にそれは少子高齢化の影響と言われ、別の資料にも表れている。それは、総務省がこのほど今年1月1日の住民基本台帳に基づく人口を発表した。それによれば、前年に比べて日本の人口は80万5千人も減り、総人口は1億2,242万人となった。更にこの半世紀間で初めて全都道府県で日本人の人口が減ったことも想定外の現象である。これまで毎年人口が増え続けていた東京都ですら僅かながら減少した。

 問題は少子高齢化の進捗が刻々と進んでいることで、とりわけ地方で少子化が進んでいる。その中で東京都は毎年人口が増えていた。人口減少率が高い上位4県は、秋田、青森、岩手、山形のいずれも東北地方であることが特徴的である。また、65歳以上の高齢者の割合が高まり、全国平均で65歳以上の人口は29.15%となり、日本国民の10人にひとりが高齢者ということになる。子どもを増やすための異次元の少子化対策とやらを政府は実施しようとしているが、その背反にある高齢者対策も実施しなければならない。当然巨額の経費が必要となるが、一向に明確な根拠と予算歳出の具体案が生まれてこない。その一方で防衛費の大幅歳出には大きな反対の声が聞かれない。

 結局政府自民党は、使用目的を精査せず、自分たちに都合の良いように予算をばらまいているだけなのだ。このままだと、現在の人口流失の傾向は変わらず、一部の大都会は人口が増える反面、地方では人口減少が顕著となり、寂れていく一方であろう。

 さて、今福岡で開催中の水泳世界選手権で、日本選手があまり活躍出来ず、やや寂しい感じがしている。テレビでも中継されているが、今回は欧米豪選手の活躍に隠れて日本選手の活躍が目立たない。今日までに男子400m個人メドレーで銅メダルを獲得した瀬戸大也選手と、男子200mバタフライで同じく銅メダルを獲得した本多灯選手の2人しか表彰台に上がっていない。2020年東京オリンピックでは、女子の大橋悠依選手が、女子200mと400mの2つの個人メドレーでそれぞれ金メダルを、男子200mバタフライで本多灯選手が銀メダルを獲得したのに比べても大分劣る。競泳選手のレベルが欧米豪に離されているのを感じる。この復活対策も大会終了後に課題となることだろう。

2023年7月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5919.2023年7月28日(金) パリ五輪会場のひとつがタヒチとは?

 一昨日、パリ・オリンピック開催までちょうど1年となった。ところが、ヨーロッパにも今猛暑が襲っている。そんな中で約2週間のオリンピック開催期間中、屋外スポーツは猛暑を凌ぎきれるだろうか。年々気温が高くなっているが、中でも真夏は想定以上に高温化しているようだ。世界気象機関(WMO)は、今年の7月は観測史上最も暑い月となる公算が極めて大きいと発表した。国連のグテーレス事務総長は、「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と警告し、各国に気候変動対策を強化するよう訴えた。このグテーレス発言に関連するが、去る23日の本ブログに「人類は灼熱地獄の中で亡びるだろう」と私見を書いた。それは各国が独自に温暖化防止対策を講じてもさほどの効果は期待出来ず、すべての国々が一致して足並みを揃え抜本的な温暖化防止対策を考え実行しなければ、根本的な問題は解決しないとの提言である。
 気温とは関係ないが、パリ五輪開催場所であれっと思ったのがサーフィン会場である。原則的には開催都市、つまりパリ市内で開催され、適切な会場がない場合は、せめてフランス国内で開催されるものと考えていた。パリは内陸都市であるため、当然フランス国内の海岸で行われると思い、どこの海岸で開催されるか考えてみた。南仏の地中海沿岸都市には有名な観光地である海水浴場が並び、とてもオリンピックの会場のために2週間も明け渡すことは考え難い。すると西海岸のビスケー湾沿岸都市か、以前訪れたことがある北西部のノルマンジー海岸かと想像していた。ところが、驚いたことにサーフィン会場は、何と南太平洋のフランス領ポリネシアのタヒチ島に決まったのだ。いくらフランス自治の下にあるとは言え、パリから遥かに離れた地でパリ五輪が行われるとは考えも及ばなかった。こうなるとタヒチがフランスから、独立していなかったことが幸いしたとも言える。パリとタヒチ間の直線距離は、パリから大西洋を横断し南北アメリカ大陸を横切り太平洋の真ん中まで、その距離は実に直線で15,700㎞にもなる。そんなに遠い会場で競技を行ってまでしてオリンピックに特殊な種目を開催することに拘る必要があるのだろうか。

 恐らくパリ・オリンピックは、閉会後いくつかの問題を残すことになろう。2020年東京大会もそうだったように炎天下に戸外で競技を行い、選手や観客に心身ともに影響を与えることの問題点、パリからずっと離れた場所で開催される地元意識のない点、等々は特に再検討されなければならないと思う。中でも毎年暑さが厳しくなるその最中に開催する意義はあるだろうか。オリンピックは世界で最も注目され価値あるスポーツ・イベントでもあり、出場する選手や観戦者にとっては一番気候の良いシーズンに開催して欲しいというのが率直な気持ちだと思う。

 問題は、大会協力スポンサーと広告会社、及びテレビ会社の事情によるところが大きい。総括的に資金が動き、最も儲かるスポーツが一番良いシーズンを選ぶようなところがある。今はヨーロッパのサッカー界とアメリカのフットボール界に秋という1年で最高、最適のスポーツ・シーズンを奪われている。どうしてもサッカー界とフットボール界がプレイをしない夏にしか、他のスポーツ用のスペースは空いていない。近年オリンピックは人気スポーツのサッカーやアメフトが避ける炎暑の下で開催されるようになった。スポーツ・シーズンたけなわの10月に開催された1964年東京オリンピックが懐かしく思われる。

2023年7月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com