6146.2024年3月11日(月) 東日本大震災から13年、日本映画アカデミー賞受賞

 13年前の今日、言わずと知れた「東日本大震災」が発生し、しばらく日本中をてんてこ舞いさせた1日となった。14時46分ごろPCで原稿を書いていた時だった。突然自宅がガタガタと大きく揺れ、一瞬外を見ると電線が大きく揺れているのが目に入った。これ以上揺れるようなら外へ飛び出そうと思っていた。今日の朝刊1面の片隅に「東日本大震災で犠牲になられた方々への追悼をお願いします」と政府の広報が出ていて、午後2時46分から1分間の黙とうをお願いしますと付言されていた。数日後2008年に越前高田市で講演した際に車の送迎などで大変お世話になった市役所の方が亡くなられたことを新聞紙上で知った。私も13年前と同じ書斎で1分間手を合わせて犠牲者を追悼した。

 あの地震は、今年元旦に起きた能登半島地震に比べて遥かに大規模で犠牲者の数も60倍ほど多く、加えて福島第1原発から放射能物質が漏れ出したことも、地震による津波以上に地震災害に大きな被害を与えた。これを機に反原発の声が高まり、予定していた原発の開発は一応止まったままである。ところが、エネルギー不足を理由に徐々にその「原発停止」の張り紙は、なし崩し的に消えつつあるのがどうも気になる。

 現在被災地で大きな課題となっているのは、震災により避難した人々の内多くの人が、まだ元の土地へ戻らず被災地の人口が減ったままであることである。街は確かに再建されても昔のたたずまいとは変わった。やはり気がかりなのは住民がまだ戻って来ないことである。人口の減少は、街の活気を失わせる。今以て避難者が2万9千人もいる。被災した太平洋沿岸43市区町村の人口は、現時点で12.7%も減っている。特に津波の被害が深刻だった地域では、約3割の住民が戻って来ていない。その一方で東北地方随一の都市・仙台市とその近郊では、逆に人口が増えている。これは奇しくも都市の肥大化と集落の過疎化を象徴する現象とも言える。かつての故郷がどのように避難した住民を元の土地へ戻すことが出来るかを問われている。まだまだ、復興は大分先になるのではないだろうか。

 今日明るい話題もあった。今年のアメリカ映画界アカデミー賞授賞式が行われ、日本の作品が3点ノミネートされていたが、その中で長編アニメーション賞にスタジオジブリ製作、宮崎駿監督作品「君たちはどう生きるか」が選ばれ、同じくアニメの山崎貴監督作品「ゴジラ-1.0」が視覚効果賞を受賞した。宮崎監督作品が栄冠を獲得したのは、「千と千尋の神隠し」以来21年ぶりである。「君たちはどう生きるか」はアメリカ映画界を席巻し、数々のオスカーを獲得し、その勢いでイギリス・アカデミー賞もすでに受賞した。視覚効果賞にアジアから選ばれたのは初めてである。日本のアニメの人気は、今月亡くなった漫画家鳥山明氏や、「チビまる子ちゃん」の声優TARAKOさんが亡くなったことに海外で広く追悼の気持ちを表したことにも表れている。

 映画鑑賞もこのところ遠のいているが、アニメは元々あまり興味がなかった。しかし、これからは偶にはアニメ作品を観るようにしないと時代に置いて行かれるかも知れない。

2024年3月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6145.2024年3月10日(日) 79年前に東京大空襲、年度末はいろいろある。

 79年前の今日東京大空襲があった。太平洋戦争末期で日本の敗戦が濃厚になっていた時に、首都東京が米空軍B-29爆撃機による大空襲を受けて、最早広島、長崎への原爆投下を待つまでもなく大日本帝国は風前の灯だった。被災者は約310万人、死者は11万5千人以上と言われている。それ以前22年前に発生した関東大震災に次ぐ大災難だった。

 ちょうどその頃父親の仕事の関係で、藤沢市から千葉県勝山町(現鋸南町)へ転居して、夜になると米軍機の飛来する大きな爆音を毎晩のように耳にしたことを今でもはっきり覚えている。ある時父親から空が真っ赤に染まっているから窓から見てみるよう言われて、2階の窓越しに東京方面を見たら夜空に赤い炎のようなものが見えた。あれが東京大空襲だったのかどうかは分からないが、今思い出してもとても尋常ではなかった。毎晩のように2階から鋸山、そしてその遥か遠方の東京方面が毎夜の如く空が赤くなっているのを恐る恐る眺めていたものである。そして間もなく小学校(当時国民学校)へ入学し、その夏休み中に終戦となった。
 そして、明日はまた東日本大震災発生以来ちょうど13年になる。まだ完全に震災の傷跡が拭えたわけではないが、2か月前に能登半島地震が発生し、今でもその復旧と被災者支援に官民一体となって取り組んでいる時である。先週は隣の千葉県東部で毎日のように地震が頻発していた。

 つくづく日本は自然災害の多い国だと思い知らされる。人間の弱い性であろうか、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ように大災害の発生した日を覚えていないと、震災と被災の苦しみを忘れかねない。その点では、発生日にその日を想い、犠牲者に哀悼の気持ちを捧げるセレモニーは必要なことだと思う。東京都慰霊堂では、今日常陸宮ご夫妻、小池都知事が出席の下に慰霊祭が催された。

 さて、話題を変えてみよう。間もなく2023年度末となる。4月から始まる新年度を迎えて、いろいろなことがある。例えば、テレビ番組の中でもいつも観ている好きな番組のいくつかがなくなったり、衣替えするようだ。昨晩観た長寿番組の中の2つが姿を消してしまうという。ひとつは、1986年以来38年間も続いていた黒柳徹子がレギュラー出演のTBS「世界ふしぎ発見!」である。世界の観光地などを一観光客では見ることが出来ないいくつかの視点から丁寧に紹介してくれ、大変楽しむことが出来たし参考にもなった。まだ観たいという視聴者もいる中で敢えて中止するというのは、スポンサー側の都合もあるのではないだろうかと勝手に推測している。

 もうひとつ消える惜しい番組は、人気タレントのタモリが国内外各地をインテリジェンスを交えて案内するNHKの「ブラタモリ」である。薄々今月末を以て終了と聞いてはいたが、突然昨日になって昨日放映分が最後となった。責任者は、今後もっと楽しんでいただけるような番組を目指すと語ったようだが、出来るかなぁ。最初は2009年10月にスタートして、何度か番組のスタイルや、アシスタントの女子アナが代わったが、彼女らはその後それぞれNHKの主要番組で活躍している。

 いずれもNHK、民放を通じて多くの番組の中でもレベルが高く、面白く飽きさせないし、この後は前の番組にとって代わるような番組は中々難しいように思う。それぞれに何か我々が知らない事情があるのだろうが、実にもったいないような気がしている。これもメディアならではの内部事情があるのだろう。

2024年3月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6144.2024年3月9日(土) イスラエルに遠慮がちのアメリカ

 昨日アメリカ連邦議会で、バイデン大統領が恒例の一般教書演説を行った。事前に予想されていたことであるが、これまで何事につけ共和党のトランプ前大統領から悪口、非難を浴びていて、今度は少し仕返しをしたような演説である。民主主義の危機を訴え、ウクライナ支援の重要性を強調しつつも、11月の大統領選を意識して、返り咲きを狙う前大統領を激しく批判した。冒頭に大統領は国内外で自由と民主主義が攻撃されていると強調し、アメリカがウクライナへの軍事支援に消極的な姿勢から前向きな支援に変えれば、ウクライナは自由を守ることが出来ると述べ、議会場で拍手を浴びた。アメリカの支援が滞っていることがロシア軍を攻勢にしているとの共鳴が議会場にあったようだ。そして、民主主義の危機として3年前に連邦議会襲撃事件を起こした背後にトランプ氏がいたことと、それが失敗に終わったことに、政治的暴力は許されないことであると民主主義の勝利を訴えた。

 ウクライナについては、トランプ氏のロシアを自由にさせたら好いとの発言を取り上げ、それがプーチン大統領を力づけたと非難し、ウクライナからアメリカが手を引けば、ヨーロッパまで危険に曝されると主張した。その他に、パレスチナ・ガザ地区の争いと休戦、国内経済、国境問題、中国と台湾問題などについて述べ、自身の懸念材料である高齢については後ろ向きの発言はしなかった。

 今年の年頭教書はこれまでになく11月大統領選を意識して、ほぼ対抗馬がトランプ前大統領に決定しつつある状況から、トランプ氏のような口汚く批判することはなかったが、ライバルを非難したこともあり、あまり格調の高い大統領選になるとは思えない。アメリカの自由と民主主義が失われつつあることをバイデン氏の演説からばかりではなく、自然に感じられるのである。

 それにしてもアメリカは、パレスチナ問題ではイニシアチブを取ることが出来ず、ガザ地区住民を窮地から救いたいとの気持ちと、イスラエル国を支持する立場との狭間で頭を痛めている。基本的にはアメリカは国内のユダヤ人からの支援もあり、イスラエル寄りの姿勢を明確にしているが、イスラエルのガザ攻撃が非人道的でアメリカの本意に非ず、苛立ちながらもどうしたら次の一手を打ったら良いのか答が出せない状況にある。反勢力のハマスが潜むガザ地区は、イスラエル同様に壊滅させたいが、ガザ地区の住民を攻撃するわけには行かない。イスラエル軍が徹底して攻撃を加える中で、飢餓状態の住民を救おうと停戦に持ち込む気持ちをイスラエル政府に呼び掛けているが、同意を得られていない。止むを得ず食料などの救援物資の効果を上げるために、ガザ地区に港を建設し、そこへ船舶で救援物資を運び込もうと考えている。もう少しアメリカはイスラエルに対して、毅然と攻撃を控えるべきだとか、救援物資を陸路から送るべきだと主張すべきである。今ガザ地区では疲労困憊の住民が、食料を待ち望んでいる。10日ごろに始まるイスラム教恒例の宗教行事であるラマダンにより、住民が食物を口に入れることが一層難しくなる。アメリカは、イスラエルに対してもっと強いメッセージを送るべきだと思う。

2024年3月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6143.2024年3月8日(金) 苦労知らずの受験秀才は成長しない。

 今朝起きて庭を見たら一面銀世界だった。今年一番の積雪かと思いきや、都内ではたったの1cmということだった。それでも3月上旬の積雪1cmは19年ぶりだという。庭の雪景色は風情があって何とも言えない。

 お粗末ではあるが、ふっと一句頭に浮かんだ。   銀世界 雪の隙間に 梅の花

 さて、昨年10月に文部科学省は、旧統一教会に対して解散命令を東京地裁に請求し、一昨日指定宗教法人に指定した。これにより財産目録などの書類提出を、これまで1年ごとだったものを3か月ごとに報告する義務を負わせることにより監視を強めることになった。

 選りによってその文部科学省の盛山大臣が2021年衆議院選に際して、旧統一教会系関連団体が主催した会合に出席し、ビデオを観た韓鶴子総裁のスピーチに感動したと述べたり、推薦確認書に署名したことなどが、ビデオの証拠を提示されたにも拘わらず、はっきり認めようとせず、曖昧な答弁を繰り返していたことについて、各界や国民から批判が集中している。写真やビデオが次々に証拠として提出されているが、返事はのらりくらりとしてはっきりYESと言わない。推薦確認書には自分がサインしたのに「署名したのではないかと考えられる」とか、「サインは私に似ていると思った」など他人事のように国会、国民を愚弄する答弁をしている。流石にネットでも小学生以下といったような皮肉を交えた非難の声が数々投稿されている。

 「お得意の記憶喪失。それでは議員は務まらないでしょう」、「他に盛山がいるってこと?これで自民党支持する人がいるのが不思議」、「国会に行くんじゃなくて、病院行きな」、「記憶もあやふやな、あぶない爺さんが大臣やってる」等々・・・。

 昨日の参議院予算委員会では、自ら「選挙に弱い。頭が高いかも知れないし、握手もあまりしない方かも知れない。況してやハグなんかもっとしない」などと開き直ったような答弁が飛び出した。ここまで人間性や、国会議員としての不適格性を問われながらも、岸田首相がどうして引導を言い渡さないのか理解出来ない。どんな頭の構造かと思い、大臣の学歴を調べてみると受験の名門校灘高から1浪の後東大法学部へ進学し、神戸大学大学院で法学、及び商学博士号を取得した後に運輸省へ入省し、国交省部長を最後に衆議院選に出て、現在2期目である。完璧なエリート・コースを歩んでいる。過去に昭和女子大、武庫川女子大、玉川大、同志社大、聖心女子大などで教職に就いていた履歴から、就任時に文科相適任と見られたのであろう。

 いわゆるエリート・コースを歩んできた点から考えても頭脳は明晰な秀才であろうが、現場の厳しい営業経験などが足りないために現場の空気が理解出来ないように思う。そんな秀才が、自己防衛に走ると急に記憶力が衰え、質疑には自信なさそうにまともに対応出来ず、地位だけに拘り手放そうとはしない。

 しかし、こんな箱庭の中で成長したような「ぼんぼん」大臣には、国民の悩みや苦しみなど現実なんて分からないのではないか。さっさと大臣を返上し、政界も引退した方が、世間に迷惑をかけることがなくなるだろう。それにしても飛んでもない人物を大臣に任命した岸田首相の責任も問われなければならない。

 ついては、昨年2月に「銀河鉄道999」、「宇宙戦艦ヤマト」を描いたSF漫画家の松本零土氏が亡くなったが、漫画は読まないので、作者の名も知らなかった人気漫画「DRAGON BALL」や「Dr.スランプ」という作品を描いた鳥山明氏が亡くなられ、各界から追悼や悲しみの声が上がっている。享年68歳だそうだから、まだまだ活躍してくれる年齢だった。夕刊一面やテレビでも作品の一部を紹介したり、鳥山ムード一色である。

 外国人に日本人で知っている人の名前を挙げてもらうと10指に入るというから海外でもその作品は相当読まれていたのだろう。作品がアニメ化されたり、ゲーム化されたことにより漫画は更に人気が高まり、海外でも知られ人気を博したようで、人気がある中国や韓国でもその死を惜しまれているのをはじめ、欧米でも広くその死が報じられた。心よりご冥福をお祈りしたい。

2024年3月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6142.2024年3月7日(木) アメリカ人が日本人を見下す不条理な言動

 沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設予定地である辺野古の埋め立て工事を沖縄県が承認しないことから、政府は防衛省による代執行により、沖縄県民の反対を押し切って工事を強行しようと準備を進めている。日本政府は在日米軍の駐留、行動について、不平等な日米同盟の地位協定締結により、その運用については不平等で理不尽な協定内容を黙認している。

 例えば、米軍が駐留するヨーロッパ各国の対米軍地位協定と比ベてみるとよく分かる。ヨーロッパ各国は補足協定などで国内法を適用して米軍の活動を制御しているが、日本国内では米軍の行動に国内法が適用されない。米軍の言いなりである。日本国内で米軍が事故を起こしても日本側に捜査権は認められておらず、また、米軍人が国内の基地外で日本人に対して殺人事件を起こしても日本の警察には捜査権も逮捕権もない。

 実際在日米軍兵士が日本国内で罪を犯していながら、日本で正当な裁きを受けず、母国アメリカで英雄扱いされるような理不尽な事件が度々起きている。最近でも2021年5月米海軍横須賀基地所属だったアルコニス海軍大尉が静岡県富士宮市内で交通事故を起こし、85歳の女性とその義理の息子を死亡させた事例がある。同年10月に有罪を認めた大尉は、過失運転致死傷の罪で禁固3年の実刑判決を受けた。ところが、考えられないことだが、弁護側のアメリカ人医師がアルコニス受刑者は事故当時高山病を患っていたとの理由で日本に断りもなく、23年12月アメリカに移送された。今年1月にはアメリカの仮釈放委員会が大尉の全面的仮釈放を認め、即座に彼は釈放され、保護観察も付かないことになった。これについて、事もあろうにCNNの司会者が素晴らしいニュース速報として、アルコニス大尉と妻子の写真を添えてこの釈放のニュースを伝えた。大尉の妻など支持者が、大尉釈放のためにアメリカ政府に圧力をかける活動を行い、仮釈放処分を勝ち取ったものだ。

 特に理不尽と思えるのが、ユタ州のマイク・リー上院議員の行動で、アルコニス受刑者の釈放のために積極的に動き、彼が仮釈放された際には、傲慢にも意味不明の「日本はこの家族とアメリカに謝罪すべきだ」とSNSで発信した。大尉の起こした死亡事故とその経緯を知ったらこんな無礼な発言が出来るだろうか。アメリカの議会議員の品格と資質に疑問を感じる。

 このSNSを見た日本人は、「なぜあなたは祝っているのか」とか、「そもそも、彼とその家族は日本の被害者家族に謝罪したのか?」と怒りの声を上げた。日米両政府は事柄が拡がるのを避けるが如く、いずれも公式にコメントしていない。テンプル大学のブラウン教授は「日本の政治家や主要メディアがこの事件を大きく取り上げることはない。それをしたら日米関係のダメージをさらに悪化させる。日米の同盟関係は不公正だが、それでも日本の安全保障にとって不可欠であるとの認識が、日本国内には広まっている」と日本はアメリカの恩恵を受けているので、不公正な同盟は納得すべきだ、「アメリカがいなければ日本は成り立たず」と言わんばかりの傲慢なコメントを述べている。こうまで公に見下されても岸田首相ら政府関係者は黙っているだけなのだろうか。アルコニス事件は、この種の事件がもたらす不平等感が、アメリカで大統領が変わってもこのまま根強く残ることを伝えたことになる。いつまでも日本はアメリカの従属国であって良いのだろうか。

2024年3月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6141.2024年3月6日(水) トランプ氏圧勝、アメリカ大統領選の見通し

 アメリカ大統領選候補者選出のための民主、共和両党の予備選が昨日運命的なスーパーチューズデイを迎えた。民主党はバイデン現大統領が選ばれることはほぼ確実だろうが、共和党もトランプ前大統領の選出の可能性が益々強まった。これまで実施された共和党予備選では、トランプ氏が8州で圧勝し、僅かに首都ワシントンD.C.でヘイリー元国連大使に敗れただけである。そしてスーパーチューズデイでもトランプ氏の優勢が伝えられていた。日本時間今日14:00時点で、15州の内バーモント州でヘイリー氏が勝ったのを除いて12州でトランプ氏が勝利した。代議員数の多いカリフォルニア州とテキサス州もトランプ氏が抑えたことによって、ほぼ共和党候補者はトランプ氏に決定したと言えよう。今後ヘイリー氏は選挙戦から身を退くことになるのではないだろうかと気にしていたところ、夜のニュースでヘイリー氏の選挙戦からの撤退が伝えられた。

 一方、民主党の予備選はバイデン大統領以外にこれという立候補者が立たず、ほぼバイデン氏で決まりであろう。共和党の結果を受けて、バイデン氏は声明を発表した。「今夜の結果はアメリカ国民に明確な選択肢を与えた。このまま、私と前へ向かって進み続けるか、トランプ氏が私たちを混沌と分断へと引きずり戻すことを許すのか、有権者は選択することになる」と本選ではトランプ氏と自分が対決する見方を示し、改めて有権者に支持を訴えた。

 すでに先日来トランプ氏の好調ぶりに、大統領は大統領選の対立候補者としてトランプ氏に的を絞っていた。トランプ氏にとって不利になると考えられていた国家に対する反乱として、2021年の連邦議会襲撃を扇動したことは、大統領選へ立候補の資格がないとしたコロラド州の判断に対して、一昨日連邦最高裁判所は、その判断を覆す判定を下した。これでトランプ氏は取り敢えず救われた。誰が考えてもあの議会襲撃事件を前大統領が煽るとは、とても考えられないことであるが、それが許されるとはアメリカの自由とは何かと考え込んでしまう。他にも文書偽造や機密文書を持ち出した件の起訴も結論はまだ出ていない。

 バイデン大統領をいつも口汚くののしるトランプ氏には、人間性とかその品格を疑っているが、このまま行くと11月には、バイデン氏とトランプ氏が再び戦うことになる。当然気持ちとしてはバイデン氏を声援したいが、タフな大統領職を4年間全うするには、聊か健康体とは言えない言動が気がかりである。年齢的に私より4歳若いが、歩き方をはじめ、その行動には懸念がつきまとう。先月末、健康診断を受けた大統領は、軍医療機関の医師が「健康で活動的で元気な81歳」と述べ、大統領の職務を続けることが出来ると太鼓判を押した。しかし、肉体的な面は取り敢えず問題ないとしても精神的健康面、特に微かに見られる認知症現象は、どうかと心配されていたにも拘らず、その検査はしなかった。後期高齢者なりの症状が見られたとの報道があったが、敢えて検査を取り止めたことがあらぬ噂を撒くのではないだろうか。

 いずれにせよ、このままだと4年前の再戦となる。最近「もしトラ」という言葉が使われるが、予備選ではそれが実現した。本選でそうならないことを願うばかりである。

2024年3月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6140.2024年3月5日(火) 日大アメフト部事件に見る大学運動部の在り方

 受験シーズン真っ盛りの今、ネットにも受験関連の話題が随分載っている。特に大学受験では、私自身も70年近く前に現役、1浪、2浪と3回も大学受験で苦労しただけに受験生には格別な共鳴と同情を禁じ得ない。また、受け入れる大学側の事情にも苦労があることが分かる。

 そんな話題の傍らで、日大アメリカン・フットボール部員の不祥事が入学志願者の減少につながった話題が取り上げられた。昨年8月日大アメフト部員が大麻を吸引、所持していた事件が発覚してアメフト部のみならず、大学が事実を隠蔽して大学役員幹部同士が内部批判を繰り返し、挙句にスキャンダルに発展し、文部科学省からもお咎めを受ける事態になった。

 実は、その事件の影響のせいであろう、今春の入学試験に際して日大の志願者が大幅に減少し、昨年度は9万8千人が受験したが、今年度は約3割減の7万5千人にまで減った。特に文系の商学部、経済学部、法学部などでは、昨年度比で4割も減少したという。この現象は大学の財政にとっても痛い。仮に受験料が3万5千円とすると、減少した2万3千人分で約8億円が消えることになる。日大受験者の減少により、漁夫の利を得たのが「日東駒専」、中でも東洋大学で、昨年度の受験者数8万6千人から、今年度は5千人も増え、9万1千人になったという。

 日大は、事件の起きる前までは、1年間の私学助成金約90億円を交付され、大学としては財政的に随分潤っていたが、それがこの3年間は不交付となった。学生数が全国一多く財政的にはまだ余裕があるようだが、今後も助成金を交付されない場合は、厳しい財政事情に追い込まれる可能性がある。

 大学は運動部所属学生の管理を学生らの自治に任せっ放しにするのではなく、大学自体が積極的に立ち入った管理をして、大学の組織の一角としてしっかり目を放さないことが大切ではないかと思う。

 それにしても一部の大学運動部では、大学の管理からは自由にされ、合宿所に住み込んだ運動部員も、ほとんど授業には出ないと聞いている。在学中の4年間をほとんど合宿所とグランドで過ごし、勉強をすることもあまりないらしい。これでは時間を持て余した若者が大麻に手を染める隙があり危険である。そもそも強豪運動部を抱える大学の入学に際しては、優秀選手らは推薦入学と称してテストも形だけしか受けず、実力がその大学のレベルに達していない学生が多いと聞く。ある程度の目こぼしは許されるだろうが、学生なのに登校せず、勉強もせず、学力も伴わない状態を知りながら、大学卒業証書を交付する例がかなり多いとも聞く。その辺りは、大学同士でももっと情報を交換し話し合いをして、もう少し正常に戻して4年間の貴重な時間を学生らしく活動出来るよう大学も配慮することが肝心だと思っている。

 さて、71年前の今日、あのソ連の独裁者スターリンが亡くなった。当時中学生だったが、父親から「スターリンが死んだぞ」とびっくりするように話された。諸説あるが、鋼鉄の男と言われ、前代未聞の殺人鬼であったことは間違いない。例え仲間であろうと自らの出世に邪魔だと思った仲間は片っ端から殺害した。レーニンの後継者たるべくトロッキーやブハーリンを殺害し、被害者は数百万人から2千万人とも言われている。6千万人を虐殺した毛沢東に次ぐ、世界史上稀に見る大虐殺者である。スターリンの後継者となったフルシチョフ首相は、次のような言葉を残している。「1人の人間の手に大きな、事実上無制限の権力が集中することが何を意味するか、まだ十分に理解されていない」。今世界には、独裁的に振る舞っているプーチン、習近平、金正恩らのような第2のスターリンがいるが、まさに彼らにとって図星である。

2024年3月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6139.2024年3月4日(月) アッと驚くタメゴロウ ! 3題 

 「アッと驚くタメゴロウ!」ではないが、昨日首都ワシントンD.C.で行われたアメリカ大統領共和党予備選挙で、トランプ前大統領が、よもやと思っていたヘイリー元国連大使に初めて屈辱を舐めさせられた。しかも得票率が、62.8対33.3でヘイリー氏の大勝である。これまでの8度の予備選では、すべてトランプ氏が圧勝してヘイリー氏がいつ白旗を上げるのかと噂されていたくらいである。加えて先週ヘイリー氏はかつて知事を務めたことがある地元のサウスカロライナ州でも完敗しており、まだ大きい票差を詰められない。問題は勝敗の帰趨を決すると言われる明日スーパーチューズデイの結果である。明日は16の州と地域で予備選が行われる。これらの地域で過半数を獲得した候補者が、7月の党大会で正式に指名を得ると考えられている。トランプ氏がどれほどの勝利を収めることが出来るか、それによってヘイリー氏との勝負はつく。その結果次第で、ヘイリー氏も選挙戦から撤退せざるを得ないことになるかも知れない。昨日のワシントンD.C.の勝利のようにうまく行くだろうか。さもなければ、後はトランプ氏が11月にバイデン大統領との決戦に臨むことになるが、トランプ派としては、3年前の議会堂襲撃事件を煽った罪や機密文書を持ち出した罪など4件の刑事裁判を抱えており、これがトランプ氏の足を引っ張っている。実は、トランプ氏が有罪と決まれば、共和党、民主党を問わず、ほとんどの市民が大統領職に相応しくないと考えている。明日スーパーチューズデイの結果と裁判所の評決がどんな結果をもたらすことだろうか。

 もうひとり、タメゴロウがいた。今日の東京株式市場で日経平均株価が、前週末比198円高の40,109円となり、初めて4万円台に乗ったことである。先週末には、あと10円で4万円に届くというところまで来たが、それが今日現実となった。思い返すと2008年にバブルが崩壊して、その年の10月27日には、日経平均が7,162円にまで落ち込んだ。その後じりじり下がり始めて、翌年3月10日にはついに過去最低の7,054円にまで下がった。そこから徐々に回復して今日の4万円台は、実に5倍以上の株価に上ったわけである。株価は日本経済の好況だけではなく、アメリカの金利、物価上昇、株価に大きく影響を受けるので、手放しで喜んではいられないが、まずはホッとしている。

 さて、3人目のタメゴロウもいた。フィリピンのドゥテルテ前大統領が、ミンダナオ島の独立を計画しているとのニュースである。フィリピンは、憲法の規定により大統領は1期6年に決められている。ドゥテルテ前大統領は、大統領職へ未練があったようだが、憲法により再選が禁じられているため止む無く大統領職を諦め、マルコス現大統領に座を譲る形になったが、お互いに対立しているイメージがある。ドゥテルテ大統領は政界復帰をせず、アルバレス下院議員が中心となりミンダナオ島を独立させようとしているのだ。かつて一国の長だった人物が、如何に大きな島で、島だけで民主主義の三原則を行使し経済力を保持出来るにしても、ミンダナオ島民の気持ちはどうなのか、彼らの気持ちを斟酌する必要があるのではないかと思う。1島を独立国として国を二分させようというのだから、これこそただ事ではない。ミンダナオ島の主要都市ダバオにはかつて訪れたことがあるが、途上国でありながら、中々落ち着いた都市という印象だった。ドゥテルテ氏は、中央政府との和平合意に基づき将来的に自治政府樹立を目指すミンダナオ島のイスラム勢力に対して独立に手を貸すよう呼びかけたようだ。

 現状のままか、独立するかはどうあれ、それほど豊かではない国が、独立とは言いながら、それにより内部抗争が起きるであろうに、大統領を辞した人物が敢えて国内を二分しようと考えているのだから、下手をすれば血なまぐさい戦闘行為が発生する可能性がある。中国との間で海洋問題が発生している時でもあり、中国に付け込まれる可能性もなしとしない。大統領卒業生が行うようなことではないと思うが、どうだろうか。タメゴロウもびっくりしているのではないだろうか。

2024年3月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6138.2024年3月3日(日) ウクライナをネオ・ナチと考えるプーチン大統領

 イスラエルのネタニヤフ首相が、イスラム原理主義組織ハマスを殲滅させるまでパレスチナ・ガザ地区への攻撃を止めないと強弁しているのと同じように、ロシアのプーチン大統領もウクライナのネオ・ナチを排除するまで戦うと述べている。しかし、ウクライナより以上にネオ・ナチ的行動に走るのは、むしろプーチン大統領自身ではないかと自らのナチズムを隠蔽するかのような発言が気になっている。その点については、再三本ブログでプーチンこそナチズムだと批判してきた。

 そこへJBpressが今日配信したネットを見ると、プーチン大統領がアメリカの保守系FOXニュースの取材に応じて、ウクライナ・ナチズム論を述べている。それは、2年前のウクライナ侵攻に際して最大の目標は、ナチズムの信奉者ステパン・バンデラがウクライナで国民的ヒーローにされていることから、偶像破壊及びネオ・ナチ壊滅をすべきと考えている。

 バンデラは第2次世界大戦前のソ連占領下のウクライナ独立運動の闘士だった。ウクライナ民族主義者組織(OUN)というやや右翼的な団体に属し、反ユダヤ主義、反共産主義を掲げたことから確かにナチスとも連携していた。ウクライナには、ナチスに協力的だったバンデラらを英雄として、記念碑が建てられ、首都キーウにはバンデラの名を冠した通りもある。プーチン大統領は、ウクライナ民族主義者らがバンデラを崇敬し、その精神を継承しようとしていることに対して、プーチンはウクライナがネオ・ナチだと主張している。しかし、彼らは必ずしもナチズムではない。歴史的にバンデラらは、ナチス・ドイツと連携していた。だが、その占領政策が合わず、ナチスはバンデラらを捕らえ強制収容所に送ったほどである。むしろナチスから強要されたソ連共産主義との闘いを拒否している。このような経緯から現代のウクライナ民族主義者らも、ナチスの弾圧と戦った英雄としてバンデラを尊敬している。そこには多重的な原因があり、プーチンが一言の下に「ウクライナはナチズム」との主張は、ウクライナ・サイドからは大きな誤りと見られている。バンデラは、戦後ウクライナに戻れないまま、1959年ミュンヘンでソ連のKGB諜報員により暗殺された。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は、プーチンがウクライナにナチスがいるとの虚報に対して、すべてでっち上げでウクライナにナチスなどおらず、ナチス排除のための侵略の口実にしていると厳しく非難している。プーチンの主張は筋が通っておらず、ナチスの影響が第2次大戦中から両国間に諍いの種を撒いていたことが分かる。

 それにしても、自己主張の強いプーチンが言う「ナチスをウクライナから徹底的に排除する」との主張は、他の国々からどれほど理解され、納得されるか、疑問の残るところである。

 先日プーチン政権の批判を続けて、刑務所内で死亡した反体制派の指導者ナワリヌイ氏が埋葬されたモスクワ市内の墓地で、昨日多くの支持者らが訪れ花を手向けていた。治安当局は、政権批判の動きが広がることを警戒し、ロシア各地で100人以上の市民の身柄を拘束したという。プーチン大統領は、15日から行われる大統領選の勝利は固いだろうが、国内に反プーチンの動きが徐々に拡散していくことだろう。

2024年3月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6137.2024年3月2日(土) 自覚症状はないが、体調チェックでオヤッ?

 昨年8月慶応病院予防医療センターで恒例の人間ドックを受診した結果、心臓に不整脈が見られるとの所見だった。その後8月、9月、12月に改めて慶応病院循環器内科で心電図の検査を受けたところ、現状では大きな異常は見られないので、定期的に検査をしながら様子を見ましょうということになり、その後血液サラサラのリクシアナ錠剤を毎日服用している。これについてかかりつけの整形外科、内科、糖尿病クリニック、それぞれの医師にもご相談しているが、時折脈拍数値が急落するのは、或いは不整脈と関連があるかも知れないので、次回今月21日に慶応病院で検査した時に担当医師に確認してみてはどうかとアドバイスをいただいた。

 そして今朝いつも通り血圧を測定したところ、脈拍とは別に、実に2022年5月14日以来ほぼ1年10か月ぶりに血圧の上の数値が140を超えて「142」を示した。下は「62」だったが、気にしている脈拍心拍数も「51」と3日連続で50前後を示した。一般的に心拍数は60~100と言われているので、やはり気になる。しかも、普段は90前後だが、最近は50前後の日が2~3日続いて、また正常値へ戻る状態が月に1~2度あるのでちょっと気になっていた。とりわけ今日は、血圧の上限が黄信号140を超えたことが、気がかりである。朝晩に測定しているが、毎回3回測定して中間値を記録している。時折140を超えることはあるが、それは3回の内の1度である。このやや高めの数値も心臓の不整脈症状が影響しているのかも知れない。21日に慶応病院で診てもらうので、担当医師にじっくりお話を伺いたいと考えている。

 さて、途上国の首脳の中には世襲が多いが、昨年カンボジアの首相に就任したフン・マネット首相は、33歳の時に首相となって38年間も同国首相の座に就き、カンボジア人民党党首として独裁的権力をほしいままにしていたフン・セン前首相の長男である。息子は一応総選挙により当選し与党カンボジア人民党も勝利を収め、38年間も首相兼首の父親から禅譲されたものである。父親は完全に政界を引退するわけではなく、それなりの地位に就いて息子を支えていくことだろう。しかし、40年近くも父親のフン・セン前首相が権力を握り、その後どのくらい息子がその地位に留まっていくのか不明だが、カンボジアという人口1千6百万人を抱える国家を一族が長年支配し続けることが、この国と国民にとって繁栄と幸せをもたらしてくれるだろうか。アジアの国々の中では、フィリピンやインドネシア、更に酷いのは北朝鮮だが、一族で政権をたらい回しにして国民は貧しく、されど権力者が私欲を得ているようでは、とても民主主義国家と呼ぶことは出来ない。

 幸い我が日本は、一応民主主義国家の形態を維持している。絶対的独裁者は現れないが、世襲制度は政界に蔓延っていて、二世、三世など親から譲られた世襲により活動している国会議員は、各国と比べても飛びぬけて多い。特に自民党に多く、ほぼ3人にひとりが世襲議員である。まさかカンボジアのようにはならないと思うが、そろそろ世襲制度の欠陥を精査して、もう少しハードルを課した方が良いのではないかと思う。

2024年3月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com