5293.2021年11月9日(火) 友人のグラフィックアート個展

 今日市川学園中学時代の友人・近藤總さんから来月7日に開催する「グラフィックアート」個展の案内状られてきた。中学1年時に同じクラスに偶然にも4人もの近藤姓の同級生がいたことが珍しく、また先生や同級生らからも注目され、強く印象として残った。だが、その後私が京都市内の中学へ転出してしまったので、交流はまったくなかった。それが、それからほぼ65年後に日本旅行作家協会会員となった時、偶々会員名簿の中に4人の同級生のひとり「近藤總」の名前を見つけて、それとなく尋ねてみてお互いにあまりの奇遇に驚き、爾来友人として親しくお付き合いしている。彼は武蔵野美大で専門的に美術を専攻し、今ではイラスト会社を経営しつつ得意の腕を振るっている。彼はアートばかりではなく、ワインについても詳しく、その方面の出版物も自らのアート挿絵を描いて何冊か出されている。今ではしばしば手紙のやり取りをしながら、コロナが収束したらワインを一緒に嗜もうと楽しみにしている間柄である。

 個展のテーマは、「私の『ギュスターブ・モロー』展~ギュスターヴ・モローに魅せられて」と題してヘロデ王の前で踊る娘サロメを描いたギュスターブ・モローの名画を彼の独創的な技で表現したイラスト展である。今度の個展ではモローをテーマにして、「ヘロデ王の前で踊るサロメ」に一貫性を持っていくつもの作品を制作したようだ。大分前から準備に追われているとは手紙に書かれていたが、改めてパンフレットを見てみても随分興味深そうな展示会ではないかとわくわくさせられる。生憎妻が盲腸手術で入院する日がオープニング・デイなので一緒に会場へ行けないが、場所的にも三越本店の近くで交通の利便性もあり、素晴らしい作品を鑑賞できることを今から楽しみにしている。

 さて、衆議院総選挙が終わって自民党が約束した公約のひとつが、同じ与党公明党の最大の公約と同じようでいながら、中身が大分異なるので茂木敏允・自民党、及び石井啓一・公明党の両党幹事長が調整していたが、まだ最終的な妥協には至っていないようだ。現在検討中なのは、18歳以下の若者にひとり5万円の現金支給と、5万円のクーポン券を支給し、その他に住民税非課税世帯に10万円を給付することで一応一致した。だが、960万円の年収制限を付けたいとの茂木幹事長提案に対して、石井幹事長が党へ持ち帰って返答することになっている。

 そもそも公明党の唯一の公約と言ってもいい「18歳までの国民全員にひとり10万円の現金給付」を公明党は未来応援給付金と得意気に呼んでいるが、これに対して自民党の公約は、住民税非課税世帯を対象に10万円を支給する方針を主張していて、中々双方の折り合いがつかなかった。

 大体貧富の境界を特定ので分けて、給付の可否を決めること自体おかしいと思う。苦しい生活を支援しようというなら、国民は納得すると思うが、働く気力もなく、働きもしない若者に一律的に支給するというのは、多くの国民に理解してもらえないと考える。公明党の主張は、見栄えの良い公約をぶち上げ、得票につなげようとの下心がミエミエである。バラマキと言われる所以ではないか。これから公明党との連立政権を続けていく第2次岸田内閣としての政策が、近々打ち出されることだろうが、お手並み拝見と行きたい。

2021年11月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5292.2021年11月8日(月) でかい図体の日大が機能不全に?

 日大の背任容疑スキャンダルが伝えられてから大分時間が経つ。元・現2人の理事が逮捕されて捜査が続けられ、凡その様子伝えられているが、一向に事態が動かない。ガバナンスが機能不全状態に陥って、収賄容疑が疑われている田中英寿理事長の関与と動向がよく分からない。元理事は理事長に多額の金額を手渡したことを捜査当局に告白しているが、理事長が収賄容疑を否定したまま事態は一歩も前へ進まない。

 学校法人としての日本大学は、16学部87学科、大学院19研究科の他に16の付属中高、4つの病院を有し、事業活動収入は昨年度2,044億円だった。そのマンモス学園・日大のトップを務めているのが、自身アマチュア相撲日本一になった相撲部出身の田中英寿理事長である。これまで13年間に亘ってマンモス組織の理事長職を務めてきた。3年前にはアメフト部が悪質タックル問題を引き起こして、一旦辞めた理事をその後再び理事に復帰させて、理事長の懐刀としている。この理事が恩義のある理事長の権威を笠に着て剛腕を発揮していたらしい。子会社「株式会社日本大学事業部」の取締役を務めつつ、理事長の威光を振りかざして株式会社を自家薬籠中のものとしていたようだ。権力を握った理事長には誰も逆らえず、理事長は自ら、或いは腹心の理事を操りながら日大内ではやりたい放題らしい。日大理事会は、ガバナンスが効かず、組織の体を成していないと言えよう。国や自治体から約219億円の補助を受けているうえに、教育事業収入は原則として非課税である。こういう実態を知ったなら、文科省が会計検査院でも使って決算書をチェックさせるべきではないかと思う。補助金はあくまで税金の投入である。

 表面には出ず、背後で操る田中理事長の陰湿な狡さは相当なものである。アメフト部事件の折、外部の第三者機関が、田中理事長にすべての面で不透明さがあるので、記者会見を開いて説明責任を果たすべきであると勧告したが、その際も会見は開かれなかった。今度も外部に対して会見はおろか、インタビューにすら応じない。それにしても日大理事会というのは、名前だけで仕事はまったくやっていないとしか思えない。どうして理事会を開いて、理事長が2千万円以上の資金を受け取ったとの証言があるので、その調査を行わないのか。理事長が受領していないとの発言はとても正当とは思えず、事態は前へ進んでいない。

 日大理事会は、石川淳がある書に書いたように「もしかすると、その疑惑は絶対に疑うべからざるものをすら疑ってしまうような非がこちら側にあるということになるのではないか」という懸念なのであろうか。理事長ひとりの非を追及することによって、結局理事会に非があるということになると恐れているのだろう。それにしても、度々金銭面での疑念を持たれている理事長をこのまま居座らせるようでは、日本大学は果たして教育機関、学校法人と言えるのだろうか。大学としても恥ずかしいことではないだろうか。

 学校法人日本大学もお粗末だが、それを監督する理事会も酷いものだ。そのうえ日大には、より悪質な理事長が構えていたものだ。

2021年11月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5291.2021年11月7日(日) コロナ感染、未だ世界で衰えず。

 日本では新型コロナウィルスの新規感染者数が徐々に減って、このままの傾向が続けば、いずれコロナ禍から解放されるとの声がある。一部の専門家も来年1~2月ごろに第6波が襲来する可能性があるが、それさえ切り抜けることが出来れば大丈夫だろうと語っている。

 ところが、世界にはワクチン接種率が上昇しても一時縮小したコロナ感染者がここへ来て急速に拡大に転じた国々がある。主にヨーロッパ諸国である。気候が同じであるうえに陸続きであることから、自国内でいかに感染防止の手を打っても空気感染は防ぎようがないようだ。ヨーロッパが感染の震源地になりつつあると世界保健機関(WHO)でも懸念している。特に、バルト諸国や中東欧の新規感染者数は、日本の人口に換算すれば、1日12万人を超える状態だそうだから、日本の500倍くらいで、極めて危機的状況にある。我々がテレビで現地の様子を観ていると、彼らには群れる習性があり、会えば身体をハグするということと、マスクを着用したがらないことに大きな原因があると思う。イベントや、街の集会場、飲食店などで見る彼らの行動は、ソーシャル・ディスタンスなんて眼中にないようだ。行政も少しでも明るい兆しが見えると直ぐに厳しい制限を解除する。これはアメリカについても同様である。

 その点で日本では2回終えたワクチン接種率が72%を超え、どこへ行ってもマスクを着用している人の割合が100%近い。それで政府は、日本の現状から海外からの入国者への制約を緩和する意向で関係国へ通達した。我々ももう2年間友人たちと集まる機会がなくなり、寂しく思っているが、このまま減り続けて2年前以前の状態に1日も早く回復してもらいたいものである。

 さて、母校湘南高校が今年創立百周年という記念すべき年を迎え、当初はいろいろ記念行事が検討されていたが、コロナのためにほとんど中止、或いは規模を縮小して開催されると聞いていた。それが今月3日付毎日新聞神奈川版や、他のメディア、人伝によって、前日2日に横浜市内の神奈川県民ホールで母校創立百周年を祝う記念式典が開催されたことを知った。コロナ禍のため収容人員は1/2の1,200名に抑えられ、全校生徒、教職員ら関係者が出席し、黒岩祐治・神奈川県知事も出席され祝辞を述べられた。ブラスバンドと弦楽部の現役・OBと、神奈川フィルハーモニー・オーケストラによる演奏が評判良かったと聞いている

 小学生時の母校・幕張小学校も今年創立150周年を迎えたが、祝典・祝行事はすべて中止と伺った。コロナさえなければ、多くの卒業生が出席出来たのにと思うと、今更ながらコロナが恨めしい。

2021年11月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5290.2021年11月6日(土) 内乱のエチオピアを想い、憂うる。

 全土に非常事態宣言が出されているエチオピアが、北部ティグライ州のティグライ人民解放戦線(TPLF)の政府への抵抗で大分荒れた事態に陥っている。これまでに2度ほどエチオピアを訪れているが、滞在したのは首都アジスアベバ周辺だけで、首都の様子だけでは地方の実態は想像も出来ない。ついに国連安保理事会が、恒久的な停戦に向けた協議を呼び掛ける声明を発表した。また扇情的なヘイトスピーチや暴力を煽る行為をやめるよう要請もした。しかし、国連が制裁を課そうにもロシアと中国が、これはエチオピアの内政問題だと国連の介入に否定的な態度を示していることが、事態の悪化する原因ともなっている。‘NATIONAL GEOGRAPHIC’誌今月号が「エチオピアの苦悩」と題した特集を組んで、暴行されたり、レイプされた気の毒な人々の写真とともに、子どもを殺害されて手の施しようがないと嘆く父親のインタビューを含めて16頁に亘って悲惨な関連記事が掲載されている。

 同誌には、もうひとつジャーナリストのポール・サロペックの3万8千㎞に及ぶ徒歩旅行の興味深い記録「長い旅が教えてくれたこと」が載っている。2013年1月にエチオピアのヘルト・ブーリを発ち、中東、アジアを歩き続けて21年2月国軍がクーデターを起こしたミヤンマーへ辿り着いていたというから、何とも国際的な事件に出会う運命の人物である。

 エチオピアは日本の3倍の面積に80以上の種族から成る日本とほぼ同じ1億1千万人の人びとが住んでいる。社会的なインフラ整備が遅れ、改善された水を利用出来る世帯は僅か31%で、改善されたトイレを使用している世帯は、たったの1%である。それだけに、以前から生活上の不満も強く、このような生活上の不満に絡んだ民族間の争いが絶えないようだ。今回の紛争のきっかけはちょうど1年前、TPLFが政府軍施設を襲撃したことに対して、前年にノーベル平和賞を授与されたアビー首相が非平和的な反撃を命じた時である。アビー首相がもう少し慎重に行動していれば、このような悲惨な事態にはならなかったと思う。何と価値のないノーベル平和賞だろうか。政治家の平和というのは、ひとりで達成されるものではないから、政治家個人に授与すること自体がおかしい。ともかくティグライ州だけでも全人口の91%に相当する520万人が、緊急食糧支援を必要とし、210万人が避難民となっている。隣のアムハラ州で80万人、アファール州でも14万人が避難民となって、飢餓状態の住民が40万人もいる。これをロシアや中国が言うように、エチオピアの単なる内戦問題として国際社会はこのまま目をつぶっていて良いものだろうか。

 近著「八十冒険爺の言いたい放題」で、偶々ひとりのエチオピアの青年を取り上げて書いた。ローマ・東京オリンピックのマラソンで連覇を遂げ、一斉を風靡した今は亡きアベベ・ビキラ選手の甥ケベデくんである。医学生だった彼とは悔いの残る別れ方をしてしまったが、高地アジスアベバ市街の坂道をともに語り合いながら歩いたことが忘れられない。現在彼はエチオピアでどうしているだろうか。

2021年11月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5289.2021年11月5日(金) 暗い石油値上げと明るい新庄監督就任

 ガソリン価格が日々値上がりしているようだすでに2年半前に免許を返納し、車を処分したので、直接ガソリンの値上げのしわ寄せを被ることはない。しかし、ガソリンスタンドでは、1㍑当たりの平均価格が168.7円にまで値上がりしたそうで、9週連続で約7年ぶりの高値だという。ドライブしていた数年前は、1㍑当たり135円前後だった感覚が残っているので、その当時に比べて1回の給油当たり千円ほど高い勘定に。確かにこれでは石油を使用する企業や家庭では大変なことだと思う。これが他の物価にも反映され、商品を値上げせざるを得ない業界でも何とかして値上げを抑えようと苦心惨憺しているようだが、いつまで我慢出来るだろうか

 家計を圧迫するガソリン価格値上がりの原因は、産油国の供給量が減少しているからである。世界中の要望に応じて産油国の増産が期待されたが、昨日石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの産油国は、原油の生産調整計画の現状維持を決定し、冷ややかにも追加増産を見送ることにした。これで当分の間、値上げが続くのだろうか。一般家庭にとっては大きな負担となる。

 さて、昨日プロ野球の北海道日本ハムファイターズ新監督に就任したオチャラケの新庄剛志が記者会見を行った。現役時代から派手さが目立ちチャラチャラした性格の新監督は、会見の場でも型破りだった。いままでの10年間監督を務めていた栗山英樹氏が、国立大OBで地味な印象だったが、新監督は180度正反対の性格で、登場の時の服装もド派手だった。「監督と呼ばないで、ビックボスと呼んで欲しい」とか、「優勝は目指さない」のように従来の監督のイメージを破るものだった。北海道のファンに聞いてみると、新監督は期待を抱かせてくれると大歓迎のコメントだった。優勝は目指さないと本音とも思えない発言をしたが、監督への評価は結局チームの成績によって決まる。果たして新監督はどこまでファンとチームの期待に応えてくれるだろうか。お手並み拝見と行くか。

 実は、日本の球場で新庄選手のプレイを見たことはなかったが、今からちょうど20年前の2001年4月30日、9.11同時多発テロの4か月前に、次男と一緒にニュー・オーリンズとアトランタ、ニューヨークを訪れ、ニューヨークのシェイ・スタジアムでその年メッツ入りした新庄選手を見た。手元にあるチケットの半券を見るとシート№が記入され、プレーボールは午後7時10分、入場料金は33㌦と記されている。試合前にチームメートとふざけていたのが如何にも新庄らしかった。だが、結局その日のヒューストン・アストロズ戦には出場せず、がっかりしたことを覚えている。ニューヨークの前に訪れたアトランタでは、今年のワールドシリーズを制したブレーブスの試合を観戦した。ヤンキー・スタジアムでもヤンキーズの試合を観戦したことが遠い記憶として焼き付いている。

2021年11月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5288.2021年11月4日(木) 温室ガス規制についてもっと啓蒙を

 ローマで開かれたG20 サミットに続いて、先月31日からイギリスのグラスゴーで開催されているCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)の首脳級会議で、インドが2070年までの実質排出ガス・ゼロを宣言した。これで主要20カ国すべてが脱炭素を表明したことになる。また、30年までに森林破壊を止め、回復させるとする宣言に100カ国以上が署名した。森林は温室効果ガスの重要な吸収源で、この署名により世界の約85%の森林をカバーするという。アマゾンの森林が違法伐採され放火されたことが問題になっが、今後は世界中の森林を守ろうという動きが出て来るだろう

 岸田首相はサミットには国内の政治的事情でリモートによる参加だったが、COP26には0泊2日のとんぼ返りで出席し、日本の方針、立場を主張した。一応主要国の主張として、アメリカ、イギリス、EU、日本は2050年までに温室効果ガス排出を実績ゼロにすることを約束した。現時点では排出ガス1位の中国と4位のロシアは10年遅れて60年までに同じ目標達成としている。

 ただ、岸田首相は「日本は水素やアンモニアを燃料とした石炭火力を活用する」とスピーチし、これまで5年間に約6.8兆円支援してきたが、更に積み増す用意があるとの主張が、環境NGOの国際ネットワーク「気候行動ネットワーク」(CAN)に素直に受け止めてもられず、温暖化対策に後ろ向きの国として前回に続き連続して不名誉な「化石賞」を贈られることになった。

 岸田首相の演説の骨子を読み取ると、日本やや安易に考えている節があり、その点をCANが鋭く批判した。首相は、アジアを中心に再エネルギーを最大限導入しながら、クリーンエネルギーへの意向を推進すると語った。すでにある火力発電所は、燃料を石炭や天然ガスからアンモニアや水素に置き換えることで、発電時に温室効果ガスを出さない「ゼロエミッション化」によって活用することだと主張したのだ。ところがCANはその首相の演説について、排出量の多い火力発電所を推進しており、「アンモニアや水素を使ったゼロエミッションの火力発電を妄信している」と厳しく批判した。6月のG7で石炭火力発電について政府の輸出支援を年内にやめることですでに合意していたが、日本政府の理解がその合意と食い違っていたことにその原因があるように思える。この様子だとこれから相当な努力を傾けないと他の主要国との考えのずれを調整出来そうもない。急速に高まってきた温暖化排出ガスの削減は、よほどふんどしを締めてかからないと実現が難しいのではないかと心配になる

 それにしても国際的に広く注目されるようになった地球温暖化について、日本では先日の衆議院総選挙でほとんど論点とはならなかった。もっと政府が国民に問題を周知させ、その深刻さをアピールすべきではなかっただろうか。その点で、今朝NHKで高校生が温暖化ガスの排出規制について学びながら、街頭で立候補者に直接どう考えているかと尋ねていたのが、大変印象的だった。若者の間にすら、こういう地球温暖化を心配して行動を起こす高校生もいることに感銘を受けた。

2021年11月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5287.2021年11月3日(水) 健康に83歳の誕生日を迎えられた。

 今日「文化の日」に無事83歳の誕生日を迎えることが出来た。弟妹や、息子、孫たちからも祝いの言葉をもらったが、これまで大病をしたこともなく、小中高校で12年間無遅刻無欠席だった健康体に生んでくれた両親に感謝している。振り返ってみて今日まで思い通り我がままに自由きままに生きて来られて良かったとの思いだけで後悔はまったくない。

 社会経済学者の河上肇が晩年に詠った言葉が、身に染みて分る。

 「辿りつき 振り返り見れば山河を 越えては越えて 来つるものかな」。

 これからは父親の没年93歳を目標に、あと10年間を健康に留意しながら精一杯生きていきたいと思う。今日は、国民の祝日「文化の日」であると同時に、日本国憲法公布の歴史的な日で。多くの人から祝ってもらえる日に生まれたことを大変恵まれていると思っている。

 さて、このところ幸いにも新型コロナ新規感染者が大分減って来て一時は全国で5千人単位だった1日の新規感染者が、昨日は221人にまで減った。東京都内では18人で、17日連続で50人を下回った。このまま終息へ向かって欲しい。この日本の傾向は世界のそれと比べるとやや異なっている。

 世界でも全般的に減少傾向にあるが、コロナ感染死者の数は、5百万人を超え、感染者の数は2億5千万人近い。お隣の韓国では、理解し難い政策を採った。感染者は日本より遥かに多く1日当たり1,500~2,000人の水準にあるが、国民のワクチン接種率が70%に達したのを機会に経済活動を優先させる方向に舵を切った。飲食店やクラブなどの営業をこれまでの夜10時から0時までに延長し、人員制限も大幅に緩和した。医療専門家の間では、今回の措置により1日の感染者が56千人に増える可能性が指摘されている。

 ついては、昨日の本ブログに触れた、コロナ禍の影響を正面から受けた航空会社の赤字決算に続いて同じく影響を受けた鉄道業のJR各社東日本、西日本、東海も今年度決算で300億~1,600億円の赤字を見込んでいるようだ。その一方で、過去最高の利益を出した大手企業もある。日本を代表する日本製鉄である。同社は今期決算で新日鉄と住友金属との合併以降で、5,200億円の最高利益を計上する見通しである。鋼材価格を大幅に値上げしたことがその利益を生みだした要因であり、会社としては、好収益体質は合理化の痛みの上に成り立っており高収益実現は自分たちの責務だと説明している。だが、値上げ交渉で押し切られた会社にとっては何ともやりきれない思いではないかと思う。その中でもトヨタ自動車にとっては煮え切れない感情を抱かされた事件があった。

 実は、日鉄は、特殊鋼材の特許権を侵害されたとして、中国の宝山鋼鉄とトヨタに対して200億円の損害賠償、及び対象となるトヨタ車の日本国内での製造、販売の差し止めを求める仮処分につき提訴した。日鉄の言い分によると、ハイブリット車のモーターに使う電磁鋼板の特許権を宝山鋼鉄が侵害し、宝山が製造した電磁鋼板がトヨタ車に搭載されているという。日本の代表的企業である日鉄とトヨタが、いきなり裁判沙汰でもめるというのも些か子供じみているし、もう少し解決のための知恵を働かせることが出来なかったものだろうか。現状では双方にとって得なことは何ひとつないと思う。大事に至らない内に両者で話し合って解決して欲しいと思う。

2021年11月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5286.2021年11月2日(火) 苦渋の選択か、TBS制作ドラマの卸先

 新聞、雑誌、テレビなどメディア各社が一時の好況から徐々に不景気の路に入り、最近では経営的にも深刻な状態になりつつある。中でも大手の毎日新聞社の経営が思わしくなく、今年初めに41.5億円だった資本金を1億円にまで減資して中小企業のカテゴリーに入り、課税額を減少したり、不動産賃貸で何とか息をついている。

 ここに来て、営業上東京放送(TBS)が、自社制作のドラマ「日本沈没」を放映後にこれまでの自社配信サービスではなく、ネトフリと言われる「ネットフリックス」で配信することにしたという情報が、遂に禁断の果実に手を出したと業界で話題になっている。営業的にも苦しくなってきたテレビ局が、1億円ともいわれる製作費を安易に外のネット会社へ売り渡したわけだ。これによってネトフリを観る人が増え、全般的にテレビ視聴率は下がることになる。更にそれはスポンサーが遠のくことでもある。あまりにも軽々に他の販売、配信サービスを利用したがために、自社の力を減退させることになる。こうして他のテレビ局も同じような手を使ったら、テレビ局はドラマの制作下請け会社となりかねず、経営的にも一層自らを窮地に追い込むことになる。他にアイディアはないのか、心しなければならないことである。

 さて先月30日の本ブログに新型コロナウィルスの影響を受けた航空業界の全日空が、今年度の業績予想で1千億円の大幅赤字に下方修正したと書いた。すると今日ライバルの日本航空が、2期連続の赤字決算予想を公表した。その損失額が全日空を上回る1,460億円である。漸くこのところ新規感染者が収束に向かい、少しは前途が明るくなってはいるが、この赤字を取り戻すのは並大抵のことではない。

 そこへイタリアの航空会社・アリタリア航空が10月14日に運行を終え、15日から新たに国が100%出資の国営会社「ITAイタリア・トラスポルト・アエレオ」が運航を開始したというニュースが聴こえてきた。今までにアリタリアで旅行したことは、何度もあるが、知っている航空会社がひとつふたつと消え、新しい航空会社が登場することは由として、やはり寂しい気がする。

 一昨日の衆議院選挙の結果、自民党の甘利明幹事長が小選挙区で落選して比例代表として救われたが、当人は責任を取って職を辞することを岸田首相に申し出て、後任に茂木外相を充てるようだ。他方議席を109議席から96議席へ減らした立憲民主党の枝野代表も辞意を表明し、10日に開催の特別国会後に正式に辞任する意向を示した。枝野代表が進めてきた共産党との合従連衡構想が失敗だったのではないかと、党内の一部や連合から責任追及の声が聞かれる。

 果たして誰が後釜に座るだろうかと思っていた矢先、総選挙前から注目していた香川1区でとかく問題があった平井卓也・前デジタル相を破った、小川淳也氏が名乗りを上げた。強い関心を持っている議員なので、立憲民主党代表候補としてじっくり話を聞いてみたいと思っている。

2021年11月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5285.2021年11月1日(月) 昨日の総選挙で諸々感じたこと

 昨夕はハロウィーンの混雑ぶりがテレビでも取り上げられると思っていたが、いずこのテレビ局も衆議院選の開票速報に振り回され、まったく渋谷スクランブル交差点周辺でどうなっていたのかは伝えられなかった。その間8時ごろとんでもない事件が起きていた。京王線電車内で24歳の若者がナイフを持って暴れて他の乗客を傷つけ、車両内火が点けられ炎に包まれた。走行中の電車内で逃げ惑う乗客の姿が異様に思えた。

 そして注目の選挙結果だが、結論から言えば、野党に飛躍が見られず少々がっかりした。開票の結果は、自民党が議席を減らしはしたが、過半数233議席を上回る261議席を獲得して安定多数を維持することが出来た。それに引き換え、期待していた野党連合の結束効果は期待していたほど表れず、野党第1党の立憲民主党が109議席から96議席に議席を減らした。共産党も12議席から2議席減らした。これで岸田首相は当分安定した政権運営を行えるのではないかと思う。

 意外だったのは、日本維新の会の予想以上の躍進と、かつての大物議員の小選挙区における落選である。日本維新の会は、大阪を中心に11議席を41議席にまで伸ばした。小選挙区では大阪で猛威を振るい、比例代表区で全国的に当選者を出した。小選挙区で落選した大物候補者は、一部比例代表区で復活するとは言え、自民党現職幹事長の甘利明、連続17回当選の小沢一郎、「負けを知らない男」中村喜四郎、石原伸晃・自民党元幹事長、海江田万里・民主党元代表、辻元清美・立憲民主党副代表、野田毅・元文科相ら一世を風靡した兵が落選した。

 今後自公政権が継続されることによって、選挙公約実行、及びこれまでのバラマキによって国家の財政は一層厳しくなることが予想される。外交では、米中対立による台湾問題の過激化などが懸念され、日本としていかなる対応をするのか注視される。更に地球温暖化に対する目標設定と対応策を早急に決めることも考えなければいけない。とてものんびりしている暇はない。

 ところで、各テレビ局が昨日放映した選挙特番の視聴率争いでは、2017年と同様日本テレビが終始トップを譲らず、追いすがるNHKとの差を保っていた。NHKから大越キャスターを迎えたテレビ朝日はやや期待外れに終わり、TBSと5,6位争いとなった。3,4位争いは時間の経過に連れ順位が入れ替わることが度々あったが、フジテレビとテレビ東京の争いだった。テレビ東京が前回健闘したのは、現場を良く知る池上彰氏がMCとして的確なコメントを語ったことが効果的だったようだ。

 今回の選挙では公示から投票日まで短期間だったが、その間メディアが連日過剰気味に伝えていたため、有権者が事前にかなり高い関心を抱いていた。だが、それでも投票率は良くなかった。一部で天候が芳しくなかったこともあったが、投票率は前回の53.68%を上回ったとは言え、戦後3番目の低水準55.93%だった。どうしたら投票率を引き上げることが出来るだろうか。今後の重い課題である。

2021年11月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5284.2021年10月31日(日) ハロウィーンと衆議院総選挙

 今日は衆議院議員の総選挙投票日である。午後小雨降る中をいつも通り妻とともに、息子たちの母校・東深沢小へ投票に出かけた。メディアでは数日前からしきりに投票するよう呼び掛けているが、果たして若者が真面目に投票所へ行ってくれるだろうか。夜になって即日開票の結果が次々に判明している気になっていた香川1区で、立憲民主党の小川淳也氏が平井卓也・前デジタル相を破ったことが小気味いい。最終結果は今晩遅くならないと分からないと思う。

 さて、今日は本来の意図から外れて、奇妙な変装で注目されるようになったハロウィーンの日でもある。例年歓楽街、特に渋谷のスクランブル交差点の若者の人出が注目され、大勢の若者たちがハロウィーンの意味も分からず酒を飲んで騒いでいる。一昨年は押し合いへし合いの密集ぶりに警察官がDJになって交通整理をしていたが、昨年は、新型コロナ感染防止上上前以て警告が出されて一昨年のようなことはなかった。しかし、今年は緊急事態宣言も解除され、テレビの事前情報によると若者たちは手ぐすね引いてスクランブル交差点へ繰り出すことを楽しみに待っているようだ。

 このハロウィーンはアメリカの子どもたちの秋の風習で、彼らが果物、特にカボチャをくり貫いて頭に被り、‘trick or treat’(お菓子をくれなきゃ悪戯をしますよ)と唱えながらグループになって近所の家を訪れて近所の人たちも快く子どもたちを迎えて、お菓子を与えている。実は、この風習を初めて知ったのは、1985年だった。ちょうどこの時期に旧文部省主催兵庫県教員海外視察団のお供をしてアメリカ各地の教育施設を見学に出かけた。メリーランド州シルバースプリング市を訪問した日が偶々ハロウィーンの日に当たっていた。学校訪問の合間に子どもたちが口々に「トリック・オア・トリート」と叫びながら普通の家庭を訪れてお菓子をいただいている光景を現実に市内のあちこちで見た。

 当時日本ではこの風習はまだ一般には知られていなかったし、参加した先生方も皆ご存じなかった。日本で変な仮面を被り奇声を上げて騒ぎ立てて話題になるようになったのは、この10年ほど前ごろからではないだろうか。日本では本来の子どもたちの伝統儀式とはまったく別物になってしまった。日本の若者が仮装と自費でお酒を飲んで騒いでもハロウィーンとはまったく縁もゆかりもないものになってしまう。仮装するのは構わないが、人混みの中に入って大声を出して周囲に迷惑をかけるのだけは止めて欲しい。

 今日嬉しかったニュースは、コロナ禍によりいつもとは一味変わった方式で行われた東京六大学野球秋季リーグ戦で、母校慶應がライバル早稲田と引き分けて今春に続き2連覇を飾ったことである。4勝1敗5分、勝率8割で、5勝2敗3分、勝率7割1分4厘の早稲田を上回った。引き分けで優勝が決まるというのは、滅多にないと思う。これも各大学との対戦が2回戦までに限られ、優勝が勝ち点ではなく、勝率によって決められたからである。まあ2連覇とは嬉しいことである。

2021年10月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com