5729.2023年1月19日(木) 国会議員もピンからキリ

 昨日ベトナムのグエン・スワン・フック国家主席が本人の希望で辞任することになった。コロナに絡む汚職が原因のようだ。この他にこの国には首相がいる。だが、最高位は共産党書記長のグエン・フー・チェン氏である。ベトナムは党書記長、国家主席、首相、国会議長の4本柱による指導体制を取っているが、フック国家主席は第2番目の地位にいるので、早晩国政が行き詰まることはない。惜しむらくは辞職の原因が汚職であることで、国家主席のみならず、この汚職で筆頭副首相、保険政策担当副首相、駐日大使らが逮捕されている。№2の国家主席が交代しても全体的な方針は変わらないと見られている。

 ベトナムの要人の辞任に比べて、今日驚きの首相辞任表明があったのは、ニュージーランドのアーダーン首相である。突然の辞意表明にニュージーランドはもちろん、隣国オーストラリアでも驚きを以て受け止められている。アーダーン氏は2017年に37歳で首相に就任して以来、国際的にも注目を集めてきた。新型コロナウィルス対応ではいち早く対応し国内に厳しい封鎖を敷いて、感染拡大を抑え込んだ手腕に海外からも賞賛された。18年には産休をとって女児を出産している。20年の総選挙でアーダーン氏率いる労働党は単独過半数を獲得する歴史的な勝利を収め、国内外で高い評価を受けていた。辞任の理由は「首相就任から6年間で大きな難題がいくつかあった。政治家も人間だ。職務を続ける余力が残っていない」と説明したそうである。あまり判然とはしないが、政界に未練はないようだ。多忙のために犠牲にした家族との時間を大事にしたいということのようである。

 それに比べると日本の国会議員のありようには首を傾げることが多い。かねてより失言、放言の垂れ流しが止まらない麻生太郎・自民党副総裁がまたやってしまった。原発で死亡事故が起きたのはゼロだと言ってのけたのである。常識を疑いたくなる。こういう人物が首相の座を去っても派閥の長として政界にのさばっている日本の政治の在り方が問題だと思う。原発事故に関しては2013年に当時自民党政調会長だった高市早苗・現経済安保相が、原発で死亡者が出ている状況ではないと述べ、地元の激しい反発を招いて撤回・謝罪した過去もある。この高市氏は、今政治資金規正法違反の疑いで奈良地検に刑事告発されている。呆れるばかりである。

 片山さつき・自民党副幹事長の如きは、昨年9月28日に浜松市内で78歳の私設秘書が運転する車が、信号無視で別の乗用車に突っ込んだが、そのまま浜松駅に向かい帰京した。ドライバーは事故現場に戻ってきたが、片山氏は乗車していた車が事故を起こしていながら置き去りにしてしまった。片山氏の無責任と認識のずれには、これで政治家が務まるのかと疑問を覚える。

 また、昨年7月に行われた参院選挙で初当選した日本維新の会の歌手・中条きよし議員は、昨年11月参院文教科学委員会で質問をしたが、自身の新曲やディナーショーのPRをする有様である。このほど年金未納が判明した。その金額は約750万円だそうだが、当人の弁明に依ればいただける老齢基礎年金に比べて年金未納額の方が遥かに多いので、支払わないと主張しているらしい。国民としての義務を果たさない人間が、どうしてこうも簡単に国会議員になれるのだろうか。

 この他にも参院当選以来1日として登院しないガーシー議員やら、当選間もなくうつ病で議員を辞退した水道橋博士前議員など他にもとても国会議員に相応しくない政治家がいる。彼らはほんの氷山の一角であり、彼らに支払う国会議員としての歳費の支払いは、税金の大無駄使いだという気持ちが抑えきれない。何とか最低国会議員を排除し、立候補させない、当選させない方法はないものだろうか。誰も彼もが、世襲議員というのも問題ではないかと思う。

2023年1月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5728.2023年1月18日(水) 加賀乙彦氏の思い出と中国の人口減少

 作家で精神科医師であり、かつ文化功労者でもあった加賀乙彦氏が亡くなられた。享年93歳だったというから私の父が亡くなった時と同い年だった。以前はしばしば日本ペンクラブの総会などでお会いしたが、最近はほとんどお会いすることはなかった。今から10年近く前にペンクラブ総会後に学士会館で軽い飲み会をやった折に、僭越だがお互いの作品について語り合った時、拙著の書名が少し長すぎると辛辣なアドバイスをされた。「現代海外武者修行のすすめ」「停年オヤジの海外武者修行」などについて単語一語で表現した方が良いのではないかとのアドバイスだった。その折加賀氏に拙著は内容を一語では言い表し難いと返答したことを思い出す。加賀氏は、自分の作品の中で一番ヒットしたのは、死刑囚が罪を犯して捕まり死刑に至るまでの心理を描写した2文字の「宣告」であると言われた。まさに単語一語である。ただ、その後で「宣告」を読んでみたがあまり興味をそそられなかった。確かに作者の意図するところは書名において一目瞭然である。加賀氏には、この他にも「湿原」「殉教者」「帰らざる夏」などがある。加賀作品よりもっと短い1文字の書名の作品だってあることはある。だが、それほど傑出した作品はないように思う。それでも「愛」や「絆」を書名にした書はある。「愛」という作品の如きは、Amazonで検索しただけでも5万点以上あるというから驚くが、世に出たヒット商品はないように思う。加賀氏は漱石の「吾輩は猫である」について書名が長いと思っただろうか。その時は聞き損なった。加賀氏は拘置所の医務技官を務めたことから、作品には犯罪者の心理や、刑務所内の空気を描いた作品が多いが、それによってオウム真理教の松本智津夫死刑囚との接点もあり、国際人権に関する活動や社会活動に熱心だった。心よりご冥福をお祈りしたい。

 さて、コロナ騒ぎで世界中から注目を浴びている中国では、ゼロコロナから解放され22日から始まる長い春節を前に、国内の人の移動が激しいようだ。ところが、唐突に中国政府は総人口が昨年61年ぶりに減少したと公表し、メディアの話題をさらっている。我々が学生だった1960年代の中国は、かなり経済的にも遅れ人口も約7億人というのが定説になっていた。それが今では倍増して14億人超を抱えているが、それも昨年をピークに下り坂に入ったようだ。中国独立後若干波はあったが、ほぼ毎年のように人口は増え続け、経済的に厳しくなると考えた政府が人口爆発を抑えようと、1979年から1人っ子政策を導入した。それが、日本と同じように少子高齢化が進むにつれ、出生数の減少が止まらなくなった。今では1夫婦に3人の子どもを認めているが、出生数の減少は止まらない。その結果61年ぶりの人口減少となったが、その一方でインドの人口は増え続け、今年中に総人口トップの座を中国はインドに奪われるのではないかと予測されている。

 先進国では同じような問題を抱え、人口減少の流れが止まらないが、反面インドのように人口が増加している国もかなりあり、世界的には昨年80億人を突破したと伝えられ、2080年代には、世界の総人口は104億人にまで増えると予想されている。そのほとんどは、インドをはじめ、ナイジェリア、パキスタン、コンゴ、エチオピア、タンザニア、インドネシア、エジプトなどアジア、アフリカ諸国である。現在人口11位の日本もいずれこれらの国々に追い抜かれていくことだろう。

 それにしても食料難、貧困などが取りざたされる国々の人口が増え、経済発展を続けている先進国の人口が減少しているとは、「貧乏人の子だくさん」と言われてはいるが、なかなかピンと来ない。先進国に住んでいるせいで貧しい国の実態がよく分からないからだろうか。

2023年1月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5727.2023年1月17日(火) 阪神・淡路大震災発生から28年

 早いもので阪神・淡路大震災発生から28年を迎えた。神戸市では、地震が起きた午前5時46分に6,434人の犠牲者を追悼する行事が行われた。その時私は自宅で就寝中だったのでまったく知らず、朝のTVニュースを観てあまりの惨状に驚いたものである。しかし、しばらくして当時親しくしていたブラジルの友人から思いがけず国際電話があり、当地のテレビで日本の大地震のニュースを知ったばかりだが、私の親戚や友人に犠牲者や不明者はいないかと心配して、わざわざ地球の裏側から電話をかけてきてくれたことが強く印象に残っている。震源地周辺には、親しい知り合いはいないので、安心して欲しいと応えたところ、それを聞いて安心したと電話を切った。離れていようと外国人であろうと、親しい人の身内に不幸が降りかかることを心配してくれた外国人の友人の優しさにいたく感動したものである。初めてブラジルを訪れた時、リオでブラジル名物のシュラスコ料理をご馳走になったことを今でも懐かしく想い出す。

 寂しいことに2015年ごろその友人、アリンド・フルタードさんは他界してしまった。アリンドさんについては、拙著「八十冒険爺の言いたい放題」に1項を割いて彼との交流を紹介した。お互いにアフリカを旅行中に偶々カイロで知り合い、それ以来ほぼ半世紀近くに亘る交流だった。その後彼が日本へやって来た時、日光と箱根を案内し、我が家へも訪ねてくれた。私もその後2度ばかりリオの彼の自宅を訪れたことがある。親しい外国人の中でもとりわけ印象に残っている友人である。

 それにつけても地震というのは、いつ、どこで何が起きるか分からない。これまで海外へはしばしば出かけているので、海外でも地震に遭遇することがある。シアトル、ロンドンではホテル滞在中の真夜中に突然建物が大きく揺れ、急いでホテルの外へ逃げ出したことがある。そのほかに最も激しい揺れは、「トロイの木馬」を訪れたいと、1999年8月17日午前3時にトルコのチャナッカレに泊まっていた時に遭遇したM7.6 のイズミット地震に遭い慌てたことである。就寝中だったが、あまりの揺れと物音に目が覚め、急いでホテルの階段をロビーまでかけ降りたことを想い出す。この地震の犠牲者は1万7千名と言われているが、実際には行方不明者を併せて4万5千名が犠牲となった20世紀最後の大地震だった。幸いにして大地震を実感したことにより初めて知った事象も数多くある。

 よく災害に備えて普段からそれなりの身の回りに緊急用品の備えと同時に心の準備をしておくようにと啓蒙されるが、シアトルで地震に襲われた時、案外忘れがちなことがあると気づいた。それは、貴重品を素早く手に非常階段から歩いて地上まで降って、ふと足元を見たら上着類と靴は履いていたが、ソックスを履いていなかったことに初めて気が付いたことである。また、非常階段を下る人たちを下から見ていると非常事態なのに大きなトランクを持って降って来る人がいるために、狭い階段が詰まって避難する大勢の人々の群れが前進出来なかった光景である。その緊急の場に居合わせると周りの喧騒と異常な雰囲気につい平常心を失いがちになるものだ。

 今年は、関東大震災が起きてからちょうど100年になる。地震の多い日本だが、今後30年以内に約70%の確率で、東京近辺に首都直下型地震が発生すると恐ろしい予測がある。また、東海から西南日本広域でも被害が懸念されているのが、「南海トラフ地震」である。少しでもその被害を最小化するためには、やはり普段から身の回りに緊急品を揃え、心の準備を整えておくしかないだろう。

2023年1月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5726.2023年1月16日(月) 国会議員を交代制で務めることが出来るのか?

 今日は朝から雨がしとしと降っている。庭木にはちょうど良いお湿りである。東京都内では21日ぶりの降雨ということで、極めて珍しい。一昨日、昨日と2日間行われていた大学入試のための共通試験も終わり受験生も第一関門を通過してほっとしていることだろう。しかし、まだ本番の志望校の入試があるので、気は許せないだろう。

 さて、国会議員にもいろいろな人がいるが、個人的に悪事や違法行為をやったり、刑事事件を起こしたり、また私生活面でスキャンダルを起こしたり、多種多様である。だが、昨日れいわ新選組山本太郎代表が、同党の水道橋博士・参議院議員の辞表受理の件で、予想もしなかったその後継者の選び方については実のところ驚いている。水道橋議員は、昨年7月の参議院選で初当選したばかりである。その後体調が優れず、11月にはうつ病を公表していた。水道橋議員は同党の比例代表で当選しており、その後任は次にランクされた候補者が繰り上げとなるのが通例だが、山本代表は奇抜な発言をした。水道橋議員の後にノミネートされていた5人の同党党員が、残りの任期5年間を交代でこなすというのである。法に背いたわけではないが、こんなことは初耳である。

 5人の中には、北朝鮮拉致事件の蓮池透氏も含まれる。山本代表の考えていることがどうも理解し難い。この5人の交代制について「れいわローテーション」と命名して「多様で多彩なメンバーが国民の負託にこたえていくことを目指す」と語ったようだが、SNSでは厳しい指摘も投稿されている。議員議席が空席になった場合は、単に繰り上げ当選になると書かれているだけだが、このローテーションは立法の主旨に悖るのではないか。残り5年間の任期を5人が毎年交代してやってもたった1年間の任期にそう簡単に国家的行為が出来るとは思えない。連携プレーも出来そうもないし、他の議員から見れば、そんなに軽々しく出来るものではないとの気持ちがあると思う。

 他にもNHK党のガーシー参議院議員のように当選後1日たりとも登院せず、いろいろ嫌疑をかけられて中東のドバイに逃避したまま給料だけもらって、国会議員としての任務をまったく果たしていない議員もいる。国会も怠け者のたまり場と化してしまったようだ。国を良くするために一身を投げうって国会議員の職を全うするなどというような高邁な気持ちなぞ、彼らにはさらさらないようだ。山本代表の発言は別にしても、途方もないことを考えてみた。程度の低い国会議員を国民が通信簿をつけることによって勤務評定を行い、低評価の議員は辞めさせることは考えられないだろうか。

2023年1月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5725.2023年1月15日(日) 寂しい先輩の訃報と中国のコロナ・デマ情報

 昨朝の新聞の死亡者欄に高校ラグビー部の先輩である飯田亮氏の名前が載っていた。警備会社「セコム」の創業者である。今でこそこのような業種は他にもいくつか誕生したが、セコムが誕生したのは、警備会社がまだない時代だった。その意味では飯田先輩には先見の明と実行力があったと思う。母校では昨年亡くなられた石原慎太郎氏、甲子園優勝球児の佐々木信也氏、鎌倉殿の13人のひとり、比企義員の縁戚でメルボルン・オリンピックにもボートで出場した元北里大学学長でもあった比企能樹氏らと同級生だった。ラグビー部では5年先輩の飯田氏からはラグビー部へもしばしば基金を寄付していただいた。そんな飯田氏だが89歳という年齢を考えれば、人生の終末期を迎えたのは止むを得ないとも言えるが、多少の縁があった人だけに、亡くなられたのにはやはり一抹の寂しさを禁じ得ない。同学年の友人らの訃報を聞くたびに、我々もそろそろその領域に入ってきたことを意識せざるを得ない。今日も親しい高校の友人から電話があり、その話をしたばかりだが、お互いに時折健康面の不調を感じることがあるが、お互いに前向きに元気でいようと話し合ったばかりである。

 さて、日本で新型コロナウィルスの感染者が初めて確認されてから、今日でちょうど3年になる。爾来感染者の数は3千万人を超えた。感染者は相変わらず増え続けているが、最近は感染者の中に死者が目立って増えている。日本では先日死者累計が6万人を超えたばかりだが、感染者の実数について、詳細を報告しないと伝えた中国では感染者とコロナ死者の判断基準をこれまでとは変えて、他国のそれとは比較出来なくなってしまった。そこには当然それなりの思惑があるようだ。世界保健機関(WHO)では、実態を反映していないと中国を厳しく批判した。

 中国政府は、コロナに感染しても基礎疾患などが原因で死亡したケースは、コロナによる死亡とは数えないと公表して周囲を困惑させている。その挙句に12月8日から今月12日までの1か月余の間に新型コロナに感染して死亡した人は、僅か38人と発表した。それが、昨日になって唐突に同期間のコロナ死者の数は、約6万人と悪びれずに訂正したのである。この死者の訂正のようにいとも軽々しく数字を変えられたのでは死者も浮かばれまい。

 ところが、SNSでは中国の死者はもっと多いのではないかとの書き込みが引きも切らないようだ。中国版ツィッター「ウエイボー」には、こんな数字を誰が信じるのかと非難する声すら出ている。「親戚が新型コロナで死亡したのに、死亡証明書には気管支炎と書かれていた」とか、「入院していた人だけ発表されたが、家で死亡した人は病院より多い」などと、当局の発表を疑問視する声が多いようだ。

 今世界中がコロナ禍に困り切っている時に、中国政府がこのようにいい加減な情報を流すのは、自国に都合の良い立場を築き上げたかったからであろう。ゼロコロナ政策のお陰でコロナを収束させたとばかり、ほとんど規制を解除したが、実際にはコロナは収束せず、反ってコロナは拡大している。政府の思惑とは裏腹な現実に、政府も悩むと同時にその面当てに中国に厳しい規制をした外国へ理不尽な仕返しを行ったというのが、日本や韓国へのビザ発給停止処分ではないだろうか。

 それにしても中国のやり方は、あまりにも子どもじみている。これが世界でアメリカに次ぐ経済大国の取るべき手段だろうか。

2023年1月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5724.2023年1月14日(土) 日米首脳の共同記者会見が中止になった理由

 今年5月に先進7か国首脳会談(G7)が岸田首相の地元広島市で開かれるのを前に、G7で議長を務める首相は、取り敢えずドイツを除く5か国を足早に訪問し、5か国首脳と顔合わせを兼ねて会談した。会談の主たる目的は、対中国政策でG7が足並みを揃えるための根回しのようなものだ。1か国に1日しか滞在しないハードスケジュールである。昨日最後の訪問地としてワシントンD.C.を訪れた首相は、バイデン大統領と首脳会談を行った。話し合いは、予定通り中国を念頭に東シナ海や南シナ海での力による一方的な現状変更の試みに強く反対するとともに、台湾海峡の平和と安定の重要性を共有し、平和的解決を促していく方針で一致した。具体的に日本の反撃能力を含む防衛力強化で、日本国内では国会、国民への説明も十分しないで身勝手に決めた防衛予算の大幅な増額などは、アメリカにとっては望むところであり、台湾有事に際しては、アメリカ1国が台湾を防衛支援するだけではなく、はっきり明言しないまでも日本が支援してくれるものと受け取った印象である。実際バイデン大統領は、日本の防衛力強化を称賛している。日本はすでに専守防衛の看板を降ろし、事の成り行き次第では、台湾有事に自衛隊が関与する危険がある。

 首脳会談後恒例の共同記者会見がなぜか行われなかった。その理由は、バイデン大統領が副大統領時代に機密文書を外部に持ち出していた問題で、司法当局が捜査を進めていることが、記者会見に応じていられない気持ちにさせたのではないだろうか。機密書類持ちだしについては、トランプ前大統領が昨年特別検察官の捜査を受けたし、当時バイデン氏はトランプ氏の不適切な機密書類の扱いを無責任だと糾弾していたが、今度はブーメランのようにバイデン氏に跳ね返ってきた形である。こんなことで共同記者会見が反故にされたのだ。日本はアメリカに「好い子・日本」とおだてられ、アメリカに利用されているだけではないのか。

 いずれにせよバイデン大統領個人にまつわる不祥事のせいで、日米首脳共同記者会見が開かれなかったのは、極めて異例であるし、首脳会談を重要視していないことを露呈したことにもなる。

 この度の岸田外遊は、G7に先立つ根回し外交であるが、短兵急にことを成し遂げ、その実行力において訪問したこと自体の評価は政府内では高まったかも知れない。だが、最近の岸田首相の言動を見るにつけ、ドロ沼に足を取られて沼でおぼれ死にそうである。とにかく軍事費を増額し、アメリカへ兵器を注文し、専守防衛どころか最前線へ進出するイメージが強い。日本が戦争に向かうその最前線の先頭に立って旗を振っているようだ。国民の意見も聞かずに、憲法をないがしろにして自衛隊が武器を担いでアメリカのご機嫌を取りつつ台湾近海にまで進出し、日本を戦争に巻き込みかねない危機に追い込むような行動がイメージとして浮かんでくる。最早国内には残念ながら我々がデモに参加した60年安保闘争時のような反軍事、反戦の空気が感じられない。その隙に岸田首相はむしろ先手を打って、軍事国家への道へ歩みだそうとしている。あ~ぁ!怖い!怖い!

2023年1月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5723.2023年1月13日(金) 今日13日金曜日は、厄日だろうか。

 今日「13日金曜日」というのは、古来キリスト教国では厄日として歓迎されない1日であると承知していた。

 ところが、意外にも今では欧米でもこの日十字架にかけられたイエス・キリストが処刑された日とされたストーリーは俗説らしい。イエス・キリストが処刑された正確な日付については、聖書や歴史的な資料にも明確な形での記録は一切残されておらず、正確なことは不明なままになって俗説が独り歩きをしているというのが、真相のようである。況や仏教徒が主の日本人には、この日が厄日と言われてもあまりピンとこない。

 現実に「厄日」に明るいトピックを取り上げてみよう。今日外国為替市場で円高が進み昨日に比べて3%近くも円の価値が上がった。一時1$が140円台にまで値下がりした当時は、円安がどんどん進み日本経済の前途に暗い影が漂い日本中に暗いムードが流れた。それが今日午後3時過ぎには1$が128円台にまで値上がりした。その原因として考えられるのは、アメリカの消費者物価の動きである。昨年からアメリカ国内では物価が高騰して一向に収まらず、共和党議員の中にはアメリカ政府は、ウクライナへ支援するより国内の物価高騰を抑える施策を講じるべきだとの声が出たくらいである。物価の高騰を抑止するためアメリカの連邦準備理事会(FRB)は、度々利上げを行った。だが、それでも物価上昇の勢いを止めることが出来ず、金利の上昇は他の国の金利に比べて大きな差が出来てしまった。

 昨日アメリカ労働省が公表した昨年12月の消費者物価指数は前年同月比で上昇したとは言え、伸びはかなり鈍化した。これにより市場では、FRBが利上げのペースを緩和させるとの見方が強まっている。イギリスでは、アメリカの利上げは2月で打ち止めとなり、0.5%の利下げへ進むだろうとの観測もある。

 アメリカの金融緩和により、円安の最大要因が徐々に解消され、日本もかつてのように安定した1$=110円前後に戻る日が来るのではないかと期待される。円高水準に戻ることにより輸入品が安くなり、とりわけ今物価高騰の原因となっている原油価格が多少値を戻し、ウクライナ戦争の最中ではあるが、日本経済も多少安定するのではないかと期待される。こんなことを考えていると、今日13日金曜日は厄日ではなく、むしろ吉日ではないかと思えてくる。

 個人的に厄日的な現象として、今懸命に取り組んでいる2022年確定申告のアナログ式による書類作成で、今日は偶々昨年4月分の貸方と借り方に入出金項目を仕分けしていたが、どういう取りこぼしがあったのか、どう計算をやり直しても貸し借り勘定が合わない。いくつかミスを発見したが、夕方になり漸く貸借が合致し、何とか4月分の締めを行ったていたらくである。これは俗説の根拠となったキリストを裏切ったユダのせいかなと奇想天外な幻想に捉われている始末である。私にとっては、俗説通りやはり厄日と言える1日だったと言えるのかも知れない。

2023年1月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5722.2023年1月12日(木) 不況下に賃上げ40%の企業もある。

 「ユニクロ」を運営するファーストリテイリング社が、3月から正社員の給与を上げると公表した。これだけのニュースならどこにもある話だが、この会社の場合賃上げ幅があまりにも大きいのでメディアでも格好の話題となって、昨日もこれについてテレビが街で通行人らにインタビューして感想を聞いている姿が見られた。年収で最高40%の賃上げという極端な例ばかりが、切り取られて報道されているが、会社では数%から40%のアップと随分幅を持たせている。だが、正社員8,400人のいずれもが恩恵を受けることが出来る。それでも会社としては、実績に基づいた基本給の水準を引き上げ、現在の給与制度を決めた20年前以降このような全面的な賃上げは初めてというから、メディアの受け止め方と会社の考えの間にやや乖離があるのではないかと思う。それにしてもこのご時世に景気の良い会社があるものだ。穿った見方をすれば、これまでの給与がそれほど高くなかったということも言えるのではないだろうか。

 この決断の背景には、当然ながら物価の高騰がある。電気料金、ガス料金の大幅な値上げの外に食料品を主とする日用品・雑貨類が悉く値上げされ、生活が苦しくなったと述べる人が増えた。

 会社としてはこれほど大幅な賃上げの狙いは、国内を視野にしたのではなく、むしろ海外社員と国内社員の間に給料面で開きがあることを解消したい思惑があったようだ。日本人の給与が先進国のそれに比べて低いために、ユニクロでも海外社員の給料が国内社員のそれを上回る傾向が見えてきたのではないかと推測する。会社はその是正のために国内社員の給与を思い切って引き上げたというのが狙いではないだろうか。それにしても最高引き上げの40%という数字にメディアも圧倒されたようだ。実情はどうだろうか。ひょっとすると40%の賃上げを獲得した社員のこれまでの給与が極端に低かったのだろうか。そして、来年以降の給与はどの程度引き上げられるのか興味深い。メディアから伝えられる情報だけでは、実態を把握し難い。今年限りの珍事でなければ好いがと思う。

 さて、コロナ渦による新規感染者が、政府の行動緩和策とは裏腹にこのところ増え続けている。しかも死者の数がうなぎ上りに増え、ついに昨日は初めて1日に5百名を超えて520名(午後7時半時点)の人々が亡くなった。また、重症患者も増え、病院の重症患者用のベッドが足りなくなる心配が出てきた。友人の中にも感染者が現れている。実際昨日までに日本人の感染者累計は、3千万人を超えたので、計算上は国民の4人にひとりが感染したことになる。海外でも各国によって認識と対応は異なる。これが、入国規制などが難問にぶつかっている。中国政府が日本人への入国ビザを一時発給停止にしたことが、中国側の狭い視野から両国間の外交に支障を来たす恐れが出てきた。

2023年1月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5721.2023年1月11日(水)  ハリー王子の暴露本が早々にベストセラー

 1冊の出版書が発売と同時にこれだけ世界中を騒がせたのは、前代未聞ではないだろうか。かねてより出版の前評判があったイギリスのハリー王子(ヘンリー王子とも呼ばれるが、HARRYをなぜヘンリーと呼ぶのだろうか)が、イギリス王室の内情、王室内のスキャンダルなどを「スペア(SPARE)=予備」と題してドキュメンタリーを出版し、世界へ公開したのである。契約金も約60億円というからすごい。発売早々購読者が書店へ殺到して、発売初日で40万部を売り上げる過去にもないほどのベストセラーとなってしまった。410頁の書であるが、アフガニスタンで従軍中に25人も殺害したことを臆面もなく書いているようだが、ほぼ全編に亘ってイギリス王室批判を貫いているようだ。メーガン妃は女王の国葬にはイギリスへ帰らぬようチャールズ国王から釘を刺されたとか、ウィリアム王子に暴力を振るわれたような兄弟げんかを暴露したり、権威ある王室の一員としては少し嗜みが足りないようだ。ハリー王子は、アフリカ系のメーガン妃と結婚を決断したころから、王室の態度が排他的になったと漏らしていたが、ここまで王室の恥を晒すような行動に出たとなると恐らく「覆水盆に返らず」となってしまうのではないだろうか。

 王子にとってはもちろん、王室にとっても、またイギリス国民にとっても残念な結果であり、また許しがたい行動と受け取られるだろう。数年前には結婚前のハリー王子の人気は国民の81%と高かったが、今や26%にまで下がってしまった。母国イギリスを去り、アメリカで生活していることもあり、このままではよほど優れた仲介者が現れない限り、王子がイギリス国民の懐へ戻ることは難しいのではないかと思う。タイムズ紙は、「傷ついた王子。怒りと挑発、愚かさについての悲しい物語」とにべもない。挙句に有害、悪趣味などと酷評している。

 例え日本語訳が出版されても私はあまり読む気は起きない。むしろ昨晩NHK「クローズアップ現代」で珍しく沢木耕太郎と彼の著作が紹介されたが、彼の25年間の執念を傾けた新作「天路の旅人」で取り上げた戦前満州、内蒙古、チベットを8年間も彷徨った西川一三の生涯を追ったドキュメントの方がよほど面白そうだ。

 さて、昨日韓国の最大野党「共に民主党」代表・李在明氏が検察に出頭した。これまでにも韓国では大物政治家が退任後に逮捕されたり、追放されたり、あまり納得のいく晩年を送っていない例がいくつもある。李氏は昨年公職違反容疑で在宅起訴されたが、国会議員であるため不逮捕特権が認められている。だが、プロ・サッカーチームに絡む収賄疑惑でも捜査されている。李氏は2027年の次期大統領選の有力な候補者と見られており、これが民事事件にでも引っかかればその芽は摘み取られる。

 どうして韓国の大統領は、不祥事に巻き込まれるのだろうか。大体家族も絡んだ収賄事件が多いようだ。初代大統領の李承晩にしても4選を企み不正行為がばれるとハワイへ国外逃亡した。朴正熙のように夫妻揃って別々に暗殺された例もある。廬武鉉大統領のように投身自殺した人物もいる。現職を除く過去12人の大統領の内、実に10人の大統領経験者が自らの不徳により不幸な末路を迎えているのである。或いは、大統領へ最短距離にある李在明氏にも過去の大統領と同じ道を歩むことになるのだろうか。

2023年1月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5720.2023年1月10日(火) ブラジル議会襲撃、2年前のアメリカと同じ

 アメリカとブラジルでは、経済的、また文化的に大分開きがあると思うが、ブラジルで退任した前大統領がからんだ非民主的で暴虐行為が、アメリカと同じ軌跡を辿るとは思いも寄らなかった。事件は一昨日ブラジルの首都ブラジリアで起きた。昨年行われた大統領選をめぐる不正を訴えるボルソナーロ前大統領を支持する4千人のデモ隊が、三権の楚である大統領府、国会議事堂、最高裁判所を襲い暴れ回った挙句に建物内の器物を破壊した。警察と激しい攻防の挙句、デモ隊の1,500人が身柄を拘束された。

 このデモに対して当のボルソナーロ氏は、「平和的な抗議活動は民主主義の枠内にあるが、公共施設への侵入や、破壊行為はこの原則に反する」と表向きはデモを非難したツィットを公表した。昨年10月の大統領選でルーラ現大統領に敗れ、選挙の不正を訴えていながらアメリカへ雲隠れして、デモには直接的に関わっていないと述べているが、背後で糸を引いていたと思われても仕方あるまい。

 驚くのは、「ブラジルのトランプ」と呼ばれていたボルソナーロ氏の大統領在任中の言動と選挙後の動きは、アメリカのトランプ前大統領とまったく同じである。トランプ氏も2000年11月のアメリカ大統領選で民主党のバイデン現大統領に敗れるや、選挙に不正があったと自らの敗北を認めず、裁判に訴えたほどであり、21年1月に離任直前のトランプ大統領を支持するグループが無法にもアメリカ連邦議会堂を襲った。これはトランプ氏が背後で操っていたものと見られている。

 とにかく例え選挙で不正があったにせよ、もう少し順法的な手段でアピールすることは出来る筈である。それが民主国家ではないだろうか。ボルソナーロ氏にしろ、トランプ氏にしろ、もっと冷静に物事を判断すべきであるし、熱狂的な保守グループに左右されたり、そそのかすべきではないと考えている。ふたりはお互いに国内で偶々多数派の支持者を得て権力を付与されたが、真からの支持者はそれほど多くないのではないかと思う。こんな低俗なお遊びをやっているようだと同盟国の気持ちも信頼も次第に失うのではないかと心配される。

 さて、今日から政府が旅行代金を補助する「全国旅行支援」を再開する。コロナで散々辛酸をなめている旅行業界にとっては、天から札束が舞い降りてくるようなものだ。国内旅行のみならず、海外旅行、インバウンド業界にとっても吉となる筈である。ただ、これは前回の「GO TO TRAVEL」の40%補助に比べれば、今回の補助は20%であるので、旅行業界の思惑通り窮地を救ってくれるかどうか分からない。困ったことには中国がコロナ拡大傾向なのに旅行制限を緩和したが、各国が中国のコロナ情報を信用せず、中国からの旅行者に水際で厳しい入国規制をしていることである。中国はそれに反論して政治的だと批判し、今日になって突如日本人及び韓国人のビザ発給を一時停止すると、政治的な対抗措置に出てきた。中国はコロナ感染者数と死者数を少なめに報告していると世界保健機関(WHO)からクレームが出たばかりである。中国は現実を直視せず、姑息にも自らの都合ばかりを主張している。とても旅行の本質というものが分かっているようには思えない。相変わらず世話の焼けるお国柄である。

2023年1月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com