今朝4時41分という中途半端とも思える早い時間に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の火星衛星探査計画(MMX)の探査機である、国の基幹ロケット「H3」10号機が種子島宇宙センターから打ち上げられた。火星の第一衛星「フォボス」に向かい、往復5年に及ぶ長い旅に出た。火炎、轟音とともに無事飛び立った。火星衛星探査機打ち上げは成功である。火星からいかなる未知の物質を持ち帰ることが出来るだろうか。5年後の成果を見届けたいものである。
さて、最近本ブログでも度々取り上げているが、フランス各地で発生しているデモが暴動に発展し、マクロン大統領もテレビ演説で国民に向け、事態の鎮静化を求めた。発端は高校生が教育現場の改善を求めたものだった。全国で3,700校の高校のうち、1,800校が校舎封鎖やデモに参加し、教育省による学校閉鎖の対象になったという。そのデモが大学の9割と保守的なエリート校から一般大衆に広がり、瞬く間にパリ中心部からフランス全土に拡大して、映像を観ても破壊された商店に暴徒が入り込み、商品を略奪する姿が見られる有様である。略奪被害にあった商店は、全国で約1,500カ所に上ったと言われる。被害額は数百億円にあがると見られている。ルコルニュ首相は一部の自治体に対して、夜間外出禁止令の実施を要請した。
マクロン大統領はまた、役所への放火や、商店略奪が拡がったことに、「極左集団に多数の犯罪者が加わり、歯止めのない暴力を振るい、フランス人がどうしてフランスに対してこんなことが出来るのか」と批判し、怒りを表し、犯罪者を裁きにかけ、損害を賠償させるとまで強い調子で語った。
マクロン大統領がデモ隊の行動を左翼集団の非行と批判したことは、右派勢力に力を与えることになる。案の定乱立する右派勢力の中で、支持率が最も高い極右「国民連合」のルペン前党首は、大統領に批判的で「マクロン政権も息絶え絶えで、混乱している」と厳しく皮肉っている。左翼系の元議員ですら、大統領の演説について失望感を表していた。
フランスの政界は、今やバラバラである。恐らくこの隙を突いて、現在右翼が勢力を拡大しつつある状況はドイツと同じように右翼が伸長する道を辿るに違いない。
それにしても、単に高校生の抗議デモが大波となって全フランスに拡大し、国の政策を動かすような事態になった彼らの行動力には、感動をすら覚える。それに比べて、最近の日本の若者の正義ある行動力は如何であるか。フランスのように高校生に抗議デモまでは求めないが、少なくとも大学生になれば、当然批判精神は身についていると思う。日本の若者たちも日本の政治の動きをよく見ていれば分かる筈である。現状はそれに対してあまり行動が見られないのは、60年安保世代としては、寂しいし、少々情けないとも思う。日本の若者よ! 目を覚ませ! と言ってやりたい。