昨日投開票された横浜市長選挙で弁護士の原澤敦美氏が当選した。山中竹春・前市長が人事部長から告発され、前市長の市職員へのパワーハラスメントが公に非難され辞職した後任を選ぶ市長選である。7人が立候補したが、原澤氏は得票数では他の候補者に倍以上の差をつけ圧勝した。大差で敗れた前市長は5年前初めての市長選では、カジノ反対を掲げ、カジノに前向きな3選中の林文子元市長や自民党有力候補者を破って新鮮なイメージを与えていた。政策実行では、格別不満を買ったわけではなかったが、市職員に対する対応で露骨な言動がパワハラとして報道され、人間性に不信感を持たれて支援団体や、支援政党から愛想を尽かされたことが、今回完敗した大きな原因である。
横浜市長は山中前市長の前任・林元市長が3期を全うした。横浜は再び女性市長が選任されたが、まだ充分とは言えないが、それでも少しずつ女性が自治体首長の座へ就くケースが増えてきた。パワハラや、裏取引のような暗い事件が減ることを期待されている。知事職では、現在東京、山形、広島の3人しか女性知事はいないが、全国の30人の市区長の内、東京23区の内7区は女性区長である。また、女性町村長は38歳から80歳まで年齢幅も大きいが、年齢に捉われず町村民のために精一杯頑張って欲しいと期待している。
市長選の投票率は、関心が高かっただけにもう少し上がるかと思っていたが、全体として45.56%で前回に比べて3.92%上昇したものの、2人の内1人は投票所へ足を向けなかったということから、相変わらず無関心派が多いことを、改めて知らされた。
横浜市民がカジノに反対であることは確認された。ところが、カジノ開設は地域住民ではなく、政府が積極的に仕掛けていることが問題だと思う。現在開業が予定されている大阪の他に、政府は建設地を追加募集している。北海道や愛知県などでも誘致に向けた動きがあるほどである。大阪では大阪万博会場跡地にカジノ・巨大な賭博場を開設させようというのが政府の腹であり、それに便乗しているのが大阪を地盤とする日本維新の会である。彼らには、横浜市民の気持ちなんて分からないだろう。確かに財政的には巨額の売上金が懐に入る。しかし、その反面賭博場近くの住宅街の環境が悪化することは間違いない。あぶく銭が欲しいために、政府も大阪も地域住民の声を無視して何とか賭博場を開設しようとしている。困ったものである。
日本で最初の公式賭博場が、2030年には万博会場跡地にオープンする計画が着々進められているようだ。政府の言い分として、統合型リゾート(IR)として総合娯楽施設のひとつとしてカジノを開設するという言い分だが、全施設の内売り上げの8割はカジノで稼ぐ計画である。近辺の住民は、いずれ土地を離れていくだろう。どうして政治家というのは、庶民の気持ちが分からないのだろうか。自宅の隣で博打をやって、ヤクザが出入りするようになったらとても安心して居住する気持ちになれない。大阪府知事や大阪市長は、そこで住民に幸せな生活を送って欲しいという気持ちがまるでないようだ。こういう首長で、自治体も住民も幸せになれるものだろうか。