昨日高市第2次内閣発足後、最初の臨時国会が開かれ、髙市首相の所信表明演説が注目された。予算作成と執行に当たり、経済最優先ということは常々語っていたが、30分間の演説でその大半は経済に関するテーマだった。ニュースなどでも取り上げられたが、特に「経済」という言葉の意味について語ったのが変わっていた。それほど経済面の問題を解決していきたいのだろう。そもそも「経済」という言葉は、私自身大学で経済学部の学生だったので、最初のうち授業で散々その意味について学ばされた。「経済」とは、中国の古典にある「経世済民」を略した言葉で、「経」とは「世の中を収める」を意味し、「済」とは「民衆の苦しみを救う」の意味である。このことから「経済」とは、「世の中を平和に納めて、苦しんでいる人々を救う」と政治や統治全般を意味するスケールの大きい言葉である。それが、家計の経済状態などお金のやりくり、財政、節約などを意味するようになったのは、明治時代に西洋の学問が入って来た際に、英語の「Economy」の訳語として「経済」があてはめられたことがきっかけだそうである。これには、福沢諭吉らが関わっていた。
さて、高市首相は、まず強い経済について触れた。その中で、物価対策として消費税と支援金法案について説明した。来年4月から2年間実施される食料品消費税減税であるが、発表当初より野党からその財源はどこから捻出するのかとの質問が出ていた。だが、今までそれには明確に応えていない。
首相は、日本の外交についても国家間の対立が複雑、常態化している中で、法の支配に基づいて国際秩序を維持・強化していくと述べたが、国際秩序のための国際刑事裁判所(ICC)、及び赤根智子所長に対するトランプ大統領の制裁については、国内外から首相がトランプ大統領に抗議をして撤回させるべきだとの声が強いが、遺憾の意を表するばかりで、一向に腰を上げる姿勢は見せていない。「決断、挑戦、実行」を繰り返して強調するが、言行不一致の印象は否めない。
また、簗農水相の地元選挙区で自分を支援しなかった自治体に対して、地方交付税を減額するとの暴言に批判が集中しているが、首相は職責を果たしてもらいたいと言うだけである。任命権者としての責任は感じていないようだ。
沖縄駐留米軍上等兵が日本人女性を殺害した事件では、自民党推薦で知事職を奪回した古謝知事が厳しく非難し、首相も極めて残忍で脅威を与える事件は極めて遺憾だとの発言があったが、茂木外相と小泉防衛相がそれぞれ米駐日大使や、米軍最高司令官を呼びつけ、抗議とともの再発防止を求めたことで、すべてはお任せとの印象を受ける。
2月の総選挙で圧勝した勢いで支持率が高まったことに溺れているようだが、これという政策や、行動を取らない。髙市首相は首相としては漸く1年であるが、こんな状態では高市内閣はいつまで続くであろうか。