近年海外から日本を訪れる観光客の数が増えている。昨年高市首相が問題の台湾有事発言で中国を怒らせ、中国人に日本への渡航自粛を周知させたため最も多かった中国人訪日客が激減した。日本では東京以外に、京都、奈良他多くの都市へ観光客が訪れているが、それでもこのほどアメリカの旅行専門誌「Conde Nast Traveler」から発表された「世界最高の都市」では、意外にも2年連続で1位だった東京を抑えてソウルが1位になった。
ソウルが1位になった理由は、若者に人気のK-POPやドラマの韓流コンテンツの他に、路地、歴史と現代が共存するソウルならではの魅力が、世界の旅行者を引きつけたとの評価である。
一方、CNNによるとロンドンの国際市場調査企業「Euromonitor International」が、観光客数や観光インフラなどを総合的に評価して発表した「世界100大都市」ランキングで、ソウルは10位に入った。これまでトップ10近くまでランクされながらも、トップ10入りは叶わなかった。1位は5年連続のパリ、2位はマドリード、3位に東京が入り、4位ローマ、5位ミラノである。
それぞれ各都市ともに魅力的な要素を有していると思うが、3度ほどソウルを訪れた経験から率直に言えば、ソウルには世界でトップの都市と思えるほどの魅力はどうも見い出せない。私にはK-POPやドラマの韓流コンテンツに興味がないせいもあり、若者が集まる観光場所にそれほどの魅力を感じないせいでもある。それに引き比べて、ヨーロッパや中東の歴史的都市により魅力を感じるからである。人それぞれに好みが異なるし、視点も別であるので、止むを得ないと思う。ただ、ソウル・ファンには顰蹙を買うかも知れないが、個人的には韓国、ソウルよりアジアの他の国インド、ミヤンマー、タイの方に魅力を感じる。
さて、以上の様な観光問題から少々脱線した話になるが、観光客が増えるのは結構であるにせよ、外国人も多く訪れる東京のメッカ・銀座では最近地べたに座り込む観光客が増えて、マナーが問題になっているようだ。外国ではあまり問題にならないことだが、日本文化とは異質と感じている人が多いようだ。警察としても違反ではないので、取り締まるわけにもいかないが、店舗の営業妨害とか、車の運行に支障があれば、違反とされる可能性はあるようだ。ただ、座り込んだ人たちが、そこで弁当などを広げて食べているのは、見苦しいし問題だと思う。銀座にベンチがないことも彼らには物足りないのかも知れない。鉄道駅なども最近はあまりホームにベンチが見つからない。60年以上も昔のことだが、鉄道会社へ入社して2年近く見習い駅員として駅に勤務した最初の日に、駅構内にどうしてベンチを置かないのかと助役に質問したことがある。その時助役から、ベンチを置くとそこで寝る人ばかり増えて、あまりベンチを必要とするお客の役にはたたないようなことを言われたことがある。
観光客が増えるのは大変結構なことであるが、それに伴いマナーやいろいろな問題が生じるものである。