7082.2026年10月3日(土) 東大次期総長に初の女性総長選出

 先月28日、来年4月に就任する東大の次期総長に初の女性総長が選出されたと発表された。ところが、この選考方法に疑問が出て、今世間の注目を集めている。次期総長に選出されたのは、理事兼副学長の藤垣裕子教授である。東大総長選考では、学内外の総長選考・観察会議によって候補者を5名に絞り、その後教員らによる意向投票という名の投票が行われる。今回は投票では、藤垣教授が獲得したのは553票、それに対して染谷隆夫副学長は1,107票を獲得し、藤垣教授はダブルスコアで2位だった。結果的に「総合的に考慮した結果」として、藤垣教授が選考された。意向投票で1位だった候補者が東大総長に選ばれなかったのは、初めてのケースである。

 異例となった投票2位の選考には、東大内外から雑音が聞こえてくる。「トップの染谷教授が選ばれないのはなぜ?」、「この結果を東大は説明すべき」、「ダブルスコア・・・、大学の自治とは?」と「これでは東大総長は『女子枠総長』になってしまう」とか、いろいろ懸念の声が聞こえてくる。特に、東大法学部卒で経産省官僚だった門ひろ子・衆議院議員や、同じく東大法卒、元衆院議員の弁護士山尾志桜里氏が、厳しくその理由を追求している。とりわけ山尾氏は、これでは女性だから選考された女性枠総長だと、辛辣に批判している。文科省も選考経過を説明する必要があると語っている。

 しかし、東大では初めてのケースであるが、今月就任した京都大学総長も同じような選考だった。立川康人総長は、東大同様に最初の意向投票では、学内6人の候補者の内3位の得票だったが、その後の総長選考会議で選出され、今月になって新総長に就任した。これについては、大きな問題は生じていない。京大では問題にならなかったケースが、なぜ東大では問題視されているのだろうか。この点も外部から見れば、異様に感じると思う。

 それは、女性総長が選考されたことに問題はないだろうか。女子大では、国立大のお茶の水女子大や、奈良女子大などの他、私立大では津田塾大、東京女子大、日本女子大、昭和女子大、女子美術大、東京家政大など数多くある。その他男女共学の私立大でも法政大、中央大で女性学長が活動している。

 東大新総長に女性が初めて選ばれたということに、取り敢えずは時代の流れと受け取っていたと思う。それが、選考過程で優先順位が覆ったことに東大内の関係者はもとより、部外者も驚いている。しかし、前記のように京都大学では同じような選考が行われたが、公に取り沙汰されることはなかった。「女子枠総長」と騒がれているように、今も東大は別格官幣社と見られているのではないか。

 東大の有識者が合意して選んだ総長なら、よほど不条理な理由でもないなら、それを受け入れるしかないのではないだろうか。とにかく選ばれた藤垣総長には、東大の名誉と自由な管理のために頑張ってもらいたいと願うものである。

2026年10月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com