7053.2026年9月4日(金) 次元の低い自治体の選挙

 随分次元の低い話と呆れているのが、昨日東京高裁の判断によって、当事者が行った間違った行為に下された判断の内容である。最近地方自治体の公的機関で人間性を問われるような事態がいくつも物議を醸しているが、これは人的な面とともに制度上にも問題があると思う。以下の事例はルールに従えば、何らの問題にもならず、無駄な費用と時間を費やさないで済んだことである。

 それは茨城県神栖市長選挙に起きた低次元の話題である。昨年行われた神栖市長選で当選した木内敏之市長と石田進前市長の獲得票数が同じで、くじ引きで木内市長が当選とされ、昨日まで市長職に就いていた。ところが、その後県選挙管理委員会が投票用紙の確認作業を行った結果、木内氏の得票のうち、「まんじゅうや」とか、「だんごさん」と書かれた票を有効とは認めず、当選無効と採決した。木内市長は採決の取り消しを求めて東京高裁へ訴えた。東京高裁は、昨日の判決でそれらの呼称は普通名詞で、木内市長への票とは認め難いとして当選を無効とした。これにより木内市長は失職し、石田氏が市長へ復活することになる。

 2人の立候補者が、市内を真っ二つに割り同数の得票となること自体、極めて珍しいことではあるが、ここには公民ともに選挙ルールを尊重していないことが、こういうややこしい問題を引き起こしたことになる。投票用紙には、余計なことは書かずに候補者の姓名だけを記載すると定められていた。いかに木内氏が伝統の饅頭屋を経営して誰が見ても、2人のうち呼称は木内氏だということははっきりしている。しかし、ルール上は姓名を書くことが決められている。その点で複雑な道のりではあったが、神栖市有権者は反省すべきであると思う。

 最近似たような事象が他の自治体でもあった。今年3月行われた栃木県那須町の那須町長選で、投票用紙の再点検の結果、票数が逆転して現町長が当選無効の採決を受けた。この裁決の無効を求めて県の選挙管理委員会が東京高裁へ訴えた。これもややこしい経緯であるが、2人の候補者の姓名のうち、姓は正しいが名が相手候補者だった票が2票あり、それを無効にされたことにより、現職が新人を破り当選とされた。この裁判は今日から始まり、判決は10月8日に下される。これも原因は、投票者が支持する候補者の姓名を正しく書かなかったことによるものである。

 一口には正否を言えないが、基本的なルールを順守しなかったことが、問題を引き起こした大きな原因である。有権者も全員が正しい投票を行ったとは言えないにせよ、ひとりひとりがそう心掛けないと選挙に限らず、賛否を問うような事態が起きれば、トラブルが生じることは想像に難くない。ひとりひとりの良識の問題であろう。

2026年9月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com