147.2007年10月8日(月) プロ野球界はペナントレースを重視せよ!

 米メジャーリーグのポスト・シーズン、第一次地区シリーズが始まった。この後にリーグ優勝決定戦を経て、ワールドシリーズへ移行する。このメジャーリーグを真似て、日本のプロ野球界も今年から制度だけは、擬似メジャーリーグとなり、今日からパ・リーグのクライマックス・シリーズが、千葉ロッテ・オリオンズと福岡ソフトバンク・ホークスの間で始まった。

 今朝の朝日新聞に懐かしくも、高校、大学の先輩である佐々木信也さんがインタビューに応えていた。佐々木さんはこのクライマックス・シリーズを、カネ儲けのためであると断言していた。米大リーグですら識者やファンの間から、同じように金権野球との批判的な声が挙がっている。どうも人気下り坂の日本のプロ野球界が、考え出した究極の打開策の一環であるらしい。従来のセ・パ両リーグの優勝チームが日本一を争う前に、リーグ優勝チーム以外のチームにも日本一になるチャンスを与えようとの親心?か、否、打ち出の小槌である。

 まあ、それはそれで良いかも知れないが、ならば半年間かけて戦う選手たちの、その年のペナントレースの目的と意味は一体何だろうか。また、一年間戦い抜いて勝ち得たリーグ優勝の栄誉や、喜び、やりがいのような重みとか価値は、何だろうか。これでは、リーグ優勝の価値は確実に低下するばかりではないか。

 メジャーリーグのポスト・シーズンの場合、地区で優勝出来なかったチームが、リーグ内の3つの地区優勝チームとともに、4つのチームでリーグの覇権を争う。つまり、地区で2位に甘んじたチームは、地区優勝した3つのチームとリーグ優勝を争う敗者復活の機会がある。この事実は、2/8の確率で地区2位のチームがワールドシリーズで優勝出来るチャンスが転がり込んでくる。その優勝の可能性は25%である。

 では、日本のプロ野球の場合はどうか。途中の過程に若干の条件はあるが、実に4/6の確率で優勝チーム以外のチームが日本一になる可能性が残されている。つまり、7割近くの高い確率で、敗者復活から勝ち上がって日本一になることが出来るのである。

 これは、一年間を通してコンスタントに力を発揮してチーム全体で勝利を勝ち得ることより、確実に優勝出来る実力がなくても、瞬間風速的に力を発揮出来る、そこそこの実力と幸運さえすれば、最優秀チームの栄冠を授与されるというもので、なぜか割り切れない。

 こういう制度は、目前の目標に向かって全力投球することより、様子見で力を発揮する、ずるいタイプの人間を増殖するムードを醸成することにつながるのではないか。カネ儲けにはなっても、手抜きプレイとか、適当にほどほどとか、向上心を育成する点ではむしろマイナスに作用しないか。突き詰めれば、スポーツの精神に反するのではないかと考えてしまう。

 こんな制度を採り入れる「試合よりカネ」亡者の、お偉いさんであるコミッショナーや、両リーグの会長はほとんどペナントレースを観戦に来ないと、佐々木さんも指摘している。ここにも現場を軽視する「偉い人」がいる。プロ野球もこんな「偉い人」に頼り、ピントの外れていることばかり考えていると、ますます斜陽スポーツに堕落してしまうと思うのだが・・・。

 まあ、しかし、もう少し気楽に考えるとするか。所詮、たかがプロ野球ではないか。

2007年10月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

146.2007年10月7日(日) 日本相撲協会は大改革を

 日本相撲協会は新弟子をしごきで殺してしまった、時津風親方を解雇処分にした。この数日のマス・メディアの報道を観察していると、解雇以外には考えられないと思わせる流れになっていた。事件は事件として、遅ればせながら、いまも愛知県警が捜査に当っているようだが、何と言っても、日本相撲協会の対応の拙さが際立っている。

 今年に入ってから、イメージダウンの嫌な事件が連続的に起こっている。八百長事件、朝青龍事件、そして今度の新弟子殺人事件である。これほど不祥事に付き合っているスポーツ団体も珍しい。以前にも本ブログに書き込んだが、相撲協会が組織として、内部でも対外的にも毅然と機能していないのだから、どうしようもない。お相撲さんOBの相撲協会関係者だけで、すべてを取り仕切っている内部組織と人材に根本的な問題がある。監督官庁の文科省も、どうも政治家の手が及ぶのか、相撲協会に対して及び腰で、これまでもあまり立ち入った監督、指導を行ってこなかったように思える。

 しかし、仮にも財団法人として、税金減免の特権を得ていながら、すべての面で透明性に欠け情報公開もしないというのだから、文科省も甘かったといえる。八百長問題しかり、朝青龍問題しかり、一向に解決のメドが立っていない。多分役員は、これからどう対処すべきかがよく分らないのではないか。もたもたしていると、もうすぐ九州場所が始まる。九州を終えたら、全役員が懺悔して世間に対して謝罪して、役員のうち半数程度を相撲関係者以外の、旧来の常識に捉われない常識人に入れ換え、じっくり将来像を見据え、あるべき姿とヴィジョンを検討したらよいのではないか。記者会見に現れる、理事長以下役員のたどたどしい声明発表と対応を見ていると、これじゃあ駄目だと感じさせられてしまう。相撲協会にとっては辛い選択ではあろうが、一度組織を壊すくらいの大改革を実行してもらいたい。さもないと国技・相撲はスポーツ興行界から永遠に消えてしまう。

2007年10月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

145.2007年10月6日(土) 山口洋一・元ミャンマー大使は、何を主張したいのか?

 今週発売の「週刊新潮」(10月11日付)に、山口洋一・元ミャンマー大使が、「スー・チー女史が『希望の星』という『ミャンマー報道』は間違っている」と題する特別手記で持論を述べている。高校の2年先輩である外交官の、失礼ながら的外れの内容にいたく衝撃を受けた。山口氏には、昨年山口氏の同級生、西宮市在住の井上篤太郎氏のご実家でお話しを伺って、その時は珍しく骨太い外交官だと敬服していただけに、記事を読んで唖然とした。偉大な先輩のお説に反論することは潔しとはしないが、失礼を承知のうえで誤解と事実誤認だけは指摘しておきたい。

 山口氏は軍政の為政者を悪玉、スー・チー女史を善玉とする日本のマス・メディアを偏向報道と指摘し、植民地化とか独裁の歴史を有するビルマは、現在民主主義の準備期間にあり、国づくりは他国が介入すべきでなく、側面的な支援だけに留めるべきであると自説を披露し、スー・チー女史はアメリカと結託していて、ビルマ人にとっていまや「希望の星」ではないとまで切り捨てる。

 ビルマ軍事政権に関する記述も思い入れがあるようで、「軍政」と批判されるが、ポル・ポト政権下のカンボジアや、マルコス政権時のフィリッピンとは違うと言い切り、今度のデモでも10万人が参加したといわれているが、明らかに誇大な数字だと異議を唱えている。スー・チー女史の自宅軟禁説についても、単なる「軟禁」ではなく、外部に対する警護の側面もあると仰る。

 山口氏のお説は、どう考えても軍政側に立つ人のこじつけの論理としか思えない。タン・シュェ国家平和発展評議会議長ら軍政首脳陣が考えている「新憲法の基本原則」は、1)議会の1/4は軍人、2)元首は議会から選出される大統領、3)大統領は軍関係者で、外国の影響下にない人、4)主要閣僚は軍司令官が任命、等々で、これでは独裁国家体質丸出しで、明らかに対抗者であるアウン・サン・スー・チーさんを締め出す露骨な案である。これでも軍政は悪玉ではなく、スー・チーさんは善玉でもないと主張されるお考えなのか。

 しかも一国を代表する特命全権大使ともあろう人が、軍政のデモ鎮圧、違法者検挙について、「違法デモを行った者を逮捕するのは、法治国家としては当たり前」とまで言い切っている。違法デモというが、「公共の場所で5人以上の政治目的の集まりは禁止」や、「屋内における50名を超える政治集会は許可制」の無視を、大げさに違法と非難しているが、民主国家として当然容認される行為を違法ということの方が、むしろおかしいのではないか。こんな分りきったことを、当然のごとく述べる外交官としての見識を疑いたくなる。

 こんな穿った自己主張と論理で、はたして世界中の世論が納得するだろうか。ご自分は軍政側に立っているのではなく、軍政とスー・チーさんの中間の立場にいると述べている。しかし、これはもう完全にビルマ軍政側に取り込まれた人間の論理である。

 これ以上は、追求しようという気にもならないが、3年間も現地で大使を務めてきた人の、とても人を納得させるような話でもないし、成熟した論理とも思えない。

 ひとつ申し上げるなら、山口氏が得たニュースソースはほとんど、軍政内部か、その関係者からもたらされた「軍政の基本方針」ではないだろうか。とかく海外大使クラスの人たちの赴任地におけるコミュニケーションは、意外に限られていて、相手国のごく一部の政府関係者、及び他国の外交官であると言われ、積極的に相手国の一般市民と親しく交流し、社会の中から本音とか実情を探るという努力はあまりしていない。当然入手出来る情報も限られることは、最近でも外務省休職中の佐藤優氏が著書に書いている。

 今日午後、グッドタイミングというべきか、私を山口氏とつないでくれた井上さんが、前記週刊誌記事のコピーを郵送してくれた。井上先輩は山口さんの考えをどう思っているだろうか。

2007年10月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

144.2007年10月5日(金) 元全学連書記長・清水丈夫さんの思い出

 今朝日経紙に連載中の「私の履歴書」を読んでいて、筆者、青木昌彦・米スタンフォード大名誉教授が書かれた執筆内容に目を惹かれた。60年安保闘争前後の全学連内部の様子とスタッフについて書かれていたからである。あの時代は、国をあげてマグマのような熱気が溢れ、若い学生、労働者は真剣に日本の将来を心配して安保条約改定に反対していた。いまの若い人たちには、情けないことにこういうエネルギーはないように思う。私自身あまり主体的に活動するということはなかったが、何度か討論会、集会やデモに参加した。青木氏も運動の過程で逮捕されたという。

 青木氏は56年東大現役入学というから、年代が清水丈夫さんとぴったり合う。その清水さんについて今日若干書かれていた。清水さんは、学生運動の元闘士で全学連では書記長を務めておられた。湘南高校ラグビー部の一年先輩だった清水さんとは、同じフォワードの一員として一緒にスクラムを組んでいた。私が浪人生活を送っていたころ、すでに全学連内で頭角を表し、詳しくは分らないままに先輩として一種畏敬の念を抱いていたものである。先鋭的な活動で、当時の学生運動の先頭に立ち、学生同志や仲間から敬われカリスマ性も漂っていた。

 私が2年浪人した後に慶應へ入ると、どこで知ったのか、同じ経済学部のクラスメートだった福島県出身のW君を通して、慶應日吉キャンパス内にオルグを作れとのメッセージを受け取った。長い浪人生活を終えたばかりでぼっ~としていたころだったので、その当時運動に積極的に関わることはなかったが、あれ以来清水先輩と直接接触はない。その後、先鋭的な活動面においてひた走りに走った清水さんは、東大籠城事件の際、官憲と和合した東大当局の学外排除により、東大構内から出たところを警視庁機動隊に、寄ってたかって押さえ込まれ逮捕連行された。それ以降清水さんの消息は杳として伝わってこない。

 私が多少なりとも、社会主義や、社会問題に関心を抱くようになったのは、大学ゼミの飯田鼎教授の指導に拠るところが大きいが、最初に社会主義に関心を持ったのは、清水さんを知っていたことが大きかったと思っている。

 断片的に伝えられる情報では、拘置所内で一心不乱に「資本論」を読み耽り、取調官や看守もいたく感心していたと聞く。妥協することは決してしなかった清水さんだが、あの優秀な才能と温かい人柄を考えると、あのままわれわれの前から姿を消してしまったことが残念でならない。

 清水さんの消息はいまもって分らない。ただ、ご実家が農家であったことから、私が長らく会長を務めていた高校ラグビー部OB会から各種の案内状を差し上げても、宛名不明で返送されてきたことがないので、ご実家にご家族、ご親戚がおられることは推察出来る。でも、どこかにおられるのであれば、何とか一度会って直接話してみたいという気持ちがある。

 清水さんと中学、高校で同級だった、近所に住むラグビー部の和田正温さんにも連絡をとったところ、懐かしがっておられた。やはりお会いしたいようだ。

 清水さんが強く反対していた60年安保条約改定の首謀者、岸信介元首相は機動隊を国会議場へ入れて法案を通過させた後に、所期の目的を果たしたとして職を辞した。その孫で「安保に反対する人は胡散臭い」とたわけたことまで言っていた、憲政史上最低の首相、安部晋三氏は、お坊っちゃま流に「ぼく、や~めた」と呆れた自己消去法で消えていった。

 それに引き換え、清水さんのフェイドアウトは、限りなく有能で温かく愛すべき人柄だっただけに、余計惜しい気がしてならない。

2007年10月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

143.2007年10月4日(木) 帝国主義国家・中国の拡大路線

 今年度の読売・吉野作造賞は、山本吉宣・青山学院大教授著「『帝国』の国際政治学」に授与された。いまグローバル化が進んだ世界で、「帝国」論が再び注目されている。著者はこの著書の中で、他国に及ぼす圧倒的な影響力が内政までかかわる場合を『帝国』と定義し、外交のみの『覇権』と区別していると朝日新聞・藤生京子記者は分析している。

 翻ってわれわれの学生時代には、目覚めた中華人民共和国は「中共」と呼ばれ、国民は毛沢東主義の旗の下に、ひたすら社会主義革命完全成就、帝国主義打倒のため前進あるのみとのスローガンを掲げ、アメリカ帝国主義は日中共同の敵と広言し、当時威勢の良かった日本社会党や共産党と組んで、過激なデモやプロパガンダを行っていた。

 その中国はいまどうだろう? ソ連のように社会主義体制が崩壊したのではなく、共産党が背後で操りながら毛思想を継承しつつ、徐々に資本主義的要素を採り入れ、行政府と党を並立させながら二頭制によって帝国主義国家体制を維持している。

 では、あれほどまでに毛嫌いしていた「資本主義」や「帝国主義」については、どういうスタンスで対応しているかというと、それがいまや中国自体が、帝国主義の甘い汁に毒され、資源豊富なアフリカやアジアへ進出し、資本主義の原理の赴くままに帝国主義的版図を拡大させているのだ。地下に眠る毛沢東は、この後裔たちの変革と所業をどう見ているだろうか。

 ビルマで殺害されたジャーナリスト、長井健司さんの遺体が今日帰還した。日本政府もビルマへの経済支援を削減すると公表した。ビルマ軍政の強圧的な統治には怒りを覚えるが、背後で糸を引いているのは、変身した帝国主義国家・中国であることは間違いない。

2007年10月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

142.2007年10月3日(水) ビルマ北部戦線の激戦を語る元日本軍兵士

 NHKが終戦記念日直前に放映した、ドキュメント番組を深夜(今早朝)再放送した。「兵士たちの戦争―密林に倒れた最強部隊・北部ビルマ」と題して、菊部隊生還者の証言と、当時及び最近の現地フィルムを編集した貴重なものだ。大東亜戦争の中でも、最も悲惨な犠牲者を生んだインパール作戦展開のため、中国から投入された陸軍第18師団(菊部隊)元兵士の証言は、赤裸々で胸を突かれる思いである。「殺されに行かされたようなものだ」「武器、弾薬、食料、医療品はなく、戦死者は道端に放っておかれた」「いまの若者は自由で何でも贅沢ができるが、われわれ世代はそんなことは出来なかった」「戦争が終わったとき、ほっとして助かったと思ったが、後方配置の人間(上官)は残念と言っていた。最前線の現場から遠ざかれば遠ざかるほど、そういう声が聞こえてきた」

 いまの世でもまさに当てはまる言葉ではないか。

 第18師団・菊部隊は、福岡県久留米で編成された部隊で勇猛果敢で知られていた。唯一菊のご紋章を使用されることが許された部隊である。4千人以上の兵士が戦い、そのうち3千人以上が戦死した。かつて、ビルマ戦跡巡拝団で菊部隊の人たちともご一緒したことがある。いまもインパール、コヒマ、フーコンなどの激戦地は山懐深く、少数山岳民族のゲリラが出没するという理由から訪問許可がもらえず、行けるところまで行って最短距離の地で跪いて、遥かインパール方面を遥拝して追悼していたことを思い出す。

 実は、このTV番組を通して証言していた5~6人の方の内、古瀬正行さんと大西清さんとは35年ほど前にビルマへの慰霊巡拝でご一緒した。その中で世田谷に住んでおられる古瀬さんは、上官から部下を13人連れていって戦えと言われたが、持たされた武器はたった6丁の三八銃だけで、死ねと言われたようなものであり、実際に13人全員が戦死されたと仰っていた。ご一緒したときにも伺った話だったが、この人たちにとっては、生涯憑いて回る辛い過去である。この世に生れて何の楽しみも知らずに死んだ、戦友が気の毒でならないと怒りを込めて声を詰まらせていた。

 ビルマに纏わる話はキリがないほどである。騒がれた国内のデモは軍隊の武力弾圧により封じ込められ、結果的に軍政の思い通りとなった。市民側に武器も組織力もないのが致命的で、現体制を脅かす要素は反って失われた。ビルマ人にとっては、前途にまったく希望の灯が見えない。いつまでビルマの軍事政権が継続し、国民は痛めつけられるのだろう。国内から民主勢力が立ち上がってくるのを待つのは、現時点では絶望的である。やはり国際社会の圧力がビルマの民主化を助ける唯一の方法である。その点では、中国を中心とするビルマ支援国が、国際社会と連携して軍事政権に圧力をかけないとビルマの民主化は期待出来ないだろう。国連特使ガンバリ氏にはもうちょっとガンバって欲しかった。首都ピンマナ(現ネピドー)から、ラングーンへ戻ってきたガンバリ特使は、幽閉中のアウン・サン・スー・チーさんと再び会ったようだが、公表された写真を見ていて、笑顔のガンバリ氏に並び、浮かぬ顔のスー・チーさんの表情が少々気になった。

2007年10月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

141.2007年10月2日(火) 盧大統領北朝鮮訪問。見事な月写真。巨人5年ぶり優勝

 韓国の盧武鉉大統領が陸路北朝鮮入りした。金大中大統領の訪問以来7年ぶりである。前回は南北双方ともに熱狂的なムードの中で行われた首脳会談だが、今回は双方ともに思惑があって、必ずしも全面的に拍手喝采というわけでもなさそうだ。しかし、前回の金大中氏の北訪問とは異なり、盧氏が陸路国境を越えた点に融和的な空気を盛り上げようとするプロパガンダ的な要素が窺える。

 小学生のころ朝鮮戦争が勃発して、当時の国境線だった38度線を南下越境した北鮮軍を、国連軍が押し返した戦闘状況は、子ども心にも随分興味を抱き、毎日新聞やラジオに結構夢中になっていたものだ。あれからもう60年近くなって、朝鮮戦争も遠くなりにけりである。

 残念ながら、北のボスがあの金正日総書記のうちは、何も問題は解決しないだろう。日本の拉致問題でもそうだ。一刻も早く金正日が政治の表舞台から消え去ることを望むのみである。

 今朝の朝日第一面の写真を見てうっとりしてしまった。先月1日に打ち上げた月探査機「かぐや」が撮影したハイビジョンカメラによる地球の画像である。いままでこれほどはっきりとした月の写真を見たことがない。上弦の地球というのだそうだが、天候も良かったせいか地球の半分近く、アメリカ南北大陸をきれいに捉えている。特に、南米大陸の西海岸線と太平洋の境界が鮮明に映し出されており、科学の進歩を目の当たりにした感じである。地球から約11万㎞の距離から撮影したのは初めてとのことだ。アポロ14号の月面着陸にも驚かされたが、今回駆使された科学技術の粋は、改めて日本の科学技術水準の高さを世界に証明したことになるのではないだろうか。世界的に大きく遅れをとっている、政治力と外交力も科学分野に負けず、もっと力を発揮してもらいたいものである。

 プロ野球セ・リーグで、巨人軍が5年ぶりの優勝を遂げた。子どものころからの巨人ファンとして嬉しさも一入であるが、最近では実戦はもちろん、TVでも観ることが少なくなった。優勝までマジック1になっていたので、今夜は偶々断片的に見ていたところ、9回裏に見事逆転勝ちで優勝した。めでたい、めでたい。ゼミの仲間、滝鼻卓雄くんが巨人軍オーナーになってから、一度も優勝してなかったが、まあこれでやっと彼も肩の荷が下りただろう。今度会ったらお祝いを言ってあげて、ともに喜びあいたい。

2007年10月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

140.2007年10月1日(月) 福田首相初めての所信表明演説

 殿のご乱心で休会していた国会が漸く再開された。いつも通り内閣総理大臣・福田康夫氏の所信表明演説だけでお開きである。どうして首相の所信表明の後に、国会論戦や、委員会審議をやらないのか、いままで不思議でしょうがなかった。いかなる組織の式次第、祭事、行事だって主役の挨拶だけで終わりというのは、国会以外にあまり聞いたことがない。特に忙しい選良が、わざわざ全国から日本の政治の中心・東京に集い、大事な国政を話し合おうという大切な場で、しかも莫大な経費を使ってほんの1時間足らずで散会というのは、税金の無駄遣いであり、あまりにも国民を馬鹿にしている。

 国会は、国家と国民の行方を左右する国権の最高機関である。議員には高い給料も支払っている。マス・メディアもどうしてこの悪しき慣習を止めさせるよう追求しないのか。国会議員は国会でもっと働くべきである。今国会でもせめて国費の浪費と言われないように、明日以降真面目に審議をやってもらいたいものだ。

 さて、福田首相の所信表明であるが、予想していたように期待にはまったく応えてくれていない。てんこ盛りのお題目ばかりで実行性がなく、抽象的で熱意がないステートメントだった。なによりも国家の最高責任者として、話す内容にパッションと哲学がないことが致命的だった。評判の悪かった安倍前首相の言葉、「美しい国」「戦後レジームからの脱却」とか、「憲法改正」のような、ぴんと来る言葉が発せられれば、ことの善し悪しはともかく目指すところや、理念らしきものが多少は伝わるのであるが、それはまったくない。そつがないのも程度問題である。加えてボキャ貧のせいか、「自立と共生」など、ついに民主党小沢党首が言い出した言葉までパクッている。役人が書いた原稿を棒読みしているので、面白みも盛り上がりもまったくない。予想されていたことではあるが、程度の低さはこの国の政治家の本質と実像を具現しているからではないか。元々こんな程度だと割り切って大きな期待をせずに選挙で、部分修正を迫るより方法がないのかと絶望的にすらなってしまう。明日以降の国会論戦はどんな具合になるのだろうか?

2007年10月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

139.2007年9月30日(日) 沖縄の「集団自決強制」を教科書から削除

 昨日、戦争末期の沖縄戦における「集団自決強制」に関する削除について、歴史教科書検定意見の撤回を求める沖縄県民大会が宜野湾市で開かれた。独自に集会を開いた先島諸島の自治体を除く、全36市町村の首長が参加した。主催者の予想を遥かに超える11万人もの県民が参加した。同時開催された、宮古、石垣の郡民大会にも6千人が参加したという。

 ことの始まりは、高校日本史の教科書において、沖縄戦で住民の集団自決に関する記述で、文部科学省が「日本軍に強制された」の表現に修正意見をつけ、今年3月にその記述を削除していたことが明らかになったことにある。文科省の言い分の根拠は、ひとつは、「軍の命令があった」とする意見と否定する資料がある。もうひとつは、自決を命じた元軍人と遺族が否定したというものである。

 これまでに、自決を命じた元軍人や、集団自決の現場にいた多くの人が、すでに集団自決の悲惨な事実を証言している。それに当時の戦況下ではよほど強制的な命令でもなければ、これほど残酷な自決などは有り得なかったとの現実味を帯びた声がいくらもある。客観的な状況からしても、有り得たとする方が自然であろう。また、事実としても命令による集団自決自体は現実に起きた。例えば、昭和20年3月下旬から4月にかけて、大集団自決と称せられる事件として、渡嘉敷島(300人以上)、座間味島(約130人)、伊江島(100人以上)、読谷村(約80人)がある。多くの人々が寄り添う集団には、強いリーダーがいた筈であり、そのリーダーが軍人、またはその命令履行者であったことは明らかである。それを一件もなかったかのような表現にして歴史を改ざんしようというのか。これこそ、事実を隠蔽し、歪曲することになり、後世に汚点を残しはしないだろうか。

 なぜ文科省は、敢えて強い反対の声があるのを承知のうえで、「軍の命令による集団自決は有り得なかった」という表現に拘るのか。文部官僚には、戦争や戦闘現場の経験者はいない。ましてや、遠く離れた沖縄戦の悲惨な場面を体感として知っている者は皆無である。一方戦場となった沖縄の人々には、家族を亡くし、戦闘場面を目にした人たちも大勢いる。忘れたくても忘れられない残像なのである。ひとつは、ここに文部官僚と御用学者、そして戦争体験者である沖縄人との間に、前者の仕事上恣意的に出される結論と後者の本音及び真実の間に横たわる決定的な温度差がある。

 昨日会場には、予想の2倍以上の11万人以上の人々がほとんど全島からやって来た。これはもう完全に沖縄の、否国民の世論である。案の定、執筆者の中からも記述訂正の声が挙がってきた。

 一般的に世の中が安定してくると、右傾化の流れになる。いまわが国が安定しているとは、必ずしも思えないが、それでも周辺諸外国を見回してみればいい方だ。右傾化を志向するのが時の流れなら、それも止むを得ない。しかし、事実を隠蔽することは、国が率先してやってもらっては困る。もう散々国は国民を騙してきたのだから。

 さて、ビルマは好ましからざる方向で、連日のデモ騒ぎが収束しつつある。新聞の見出しでは、「軍政、デモ制圧宣言」「デモ、散発的に」「民主化機運、また封殺―軍事政権揺るがず」「ミャンマー市民沈黙」と書かれ、またもや軍事政権側の勝利という結果に終わりそうで残念だ。民主化はまた、遠のいた。その最大の理由は、ビルマ人の温和な性格から推して、騒ぎを起こすような気持ちなんか元々なかったからである。止むに止まれず立ち上がったが、厳しい弾圧で死傷者が出るとこれ以上の被害者を出したくないというビルマ人らしい温和な気質が災いして、思い切って壁を乗り越えられない。そのうえ、武器は一切持たず、武力ではとても政権に対抗出来ない。ともかくこれで、また軍政による圧制、軍上層部の贅沢、そして市民の貧窮は続き、当分先の展望は開けないだろう。ビルマ国民に同情の念を禁じえないし、ビルキチの私にとっても辛い。

2007年9月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

138.2007年9月29日(土) ビルマ情勢はいよいよ難しくなった。

 ビルマの騒擾が世界的な関心を呼んでいる。今日も日本の高村外相が国連総会で、ビルマを手厳しく非難し、ビルマのニャン・ウィン外相に対してカメラマン殺害の件で直接抗議し、陳謝された。国連もビルマ担当特使をビルマへ派遣することになった。それにしてもこれだけ報道管制が敷かれていながら、カメラマン長井さんの殺害シーンがリアルに写されているのは、極めて珍しい。高村外相が至近距離からの射殺だと憤慨したのも頷ける。

 日本のビルマに対する批判がやや弱いのは、中国の対ビルマ戦略を意識しているからに他ならない。いま中国は、世界中で資源エネルギーを買い漁っていて、アフリカではスーダンのインフラ整備や、石油掘削に対する経済援助に伴う支援は群を抜いている。それだけならまだしも、ダルフールにおけるスーダン政府の住民弾圧、虐殺行為に加担して世界中の顰蹙を買っている。

 一方アジアでは、その中国が軍事独裁国のビルマに対して、経済支援を連綿と継続中である。実は、中国にはひとつの戦略的な狙いがある。隣国ビルマの豊富な天然ガスを始めとする鉱物資源に目をつけているからだ。中国は陸続きに石油輸送用のパイプラインの建設を進めている。日本に対するビルマの対応は悪くはなかったが、民主化に逆行する政策を打ち出してから、日本は経済援助を人道的支援だけに制限した。以来、両国関係は以前ほど良くなくなった。これに対して、中国は他国の批判などあまり眼中になく、自国の利のみを考えている。ここで、中国がビルマ擁護の立場に立ち、日本が国連の経済制裁に加わったら、益々日本との外交関係が疎遠になり、ビルマ国内のエネルギー開発において遅れをとるのではないかとの懸念が日本側にはある。

 さあどうするか。外交手腕に疑問符の福田首相のお手並み拝見である。

 明日で、今年度上半期も終わりとあって、NHK朝のドラマ「どんど晴れ」が終わった。朝食をとりながら日課のように毎朝結構楽しませてもらった。重要場面で民話の子、「座敷わらし」がすっと出てくる。また、主役・夏美の弟の名を「智也」というが、おかしなもので、偶々朝日新聞夕刊の連載小説が、荻原浩作「愛しの座敷わらし」といって、登場人物にも弟役で「智也」が登場する。作者同士が示し合わせたわけでもなく、偶然の一致かも知れないが、こんなことも同時並行して起こるのかなあと不思議な感じがする。

 このところあまり良好な関係ではない、NHKと朝日新聞のコラボレーションが面白い。

2007年9月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com