充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。
ブログ・ご意見番の意見
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578.2008年12月12日(金) 政府の景気対策は大丈夫か?
景気対策という美名の下に政府は23兆円の資金供給を行うと発表した。生活防衛のための財政対策として10兆円、金融対策として13兆円である。このほかに韓国のウォン低下に対する支援もあり、相当な出費が予定されている。国民生活防衛と名がつけば、何でも許されると思っている麻生政権は、国家の金庫が空っぽになるのも意に介さず、大盤振る舞いを続けている。勘ぐれば、自分の余命も早や尽きたと悟って、この際とばかり自分の手柄を立て、国民が喜びそうなことばかり考え出した。
このブログでも何度か指摘したが、1兆円という金は大金である。全国民が一人当たり1万円を拠出して初めて1兆円になる。23兆円というのはとても右から左へ移し変えられる金額ではない。しかし、1万円を稼ぎ出すことが大変な労苦であるということが実感として分らない政治家たちは、簡単に打ち出の小槌で現金を作り出せると思っている。平行して財政支出を抑えることも考えなければいけないのにこちらの方には手を打たない。その一つの方法として政治家の数や手当てを減らすこともそうだし、官僚の恵まれた待遇を下げることも選択肢として考える必要がある。
先日公務員ボーナスの支給があったが、公務員ボーナスは必要ないとの持論を提唱する私からすれば、甘いと言わざるを得ない。一般の企業人がボーナスを受けられるのに反して、公務員だけにボーナスを支給しないのは気の毒、可哀相との情緒的な同情論があるが、それこそとんでもない考え違いである。公務員は国民の負託に応えて一年間堅実に責務を全うして、その報酬として毎月きちんと給料、手当てをもらっているではないか。それが不満なら公務員にならなければよい。盆暮れのボーナスは民間企業が予定外の営業利益を生んだ時に、企業が従業員にご褒美として臨時的に支払うものである。だから利益を生まなければ当然ボーナスは支給されない。公務員の働き方とは根本的に異なる。公務員は役人になる前から、その当然の約束ごとについては承知している筈である。つべこべ言わずに真面目に正確な仕事をして、国民の負託に応えて欲しい。社会保険庁職員の仕事ぶりや居酒屋タクシーを開業した財務省職員を見る限りでは、国民の期待を大きく裏切るばかりではないく国民を騙して自分たちだけが甘い汁を吸おうとしているとしか思えない。この際、役人数も大幅に削減して足りない職員を長期派遣職員で賄った方が財政面でも、モラル面でもずっと効率的であると思うがどうだろうか。
脱線したが、国家の財政を考える際に短絡的にイージーな財政出動を考えがちであるが、政府の一方的な考えだけでやるのではなく、国会審議を尽くして、必ず財源の補填についてもしっかり裏づけを証明して欲しいものである。
577.2008年12月11日(木) 今も通用するか。「海兵五省」
慶応アルペンクラブの同期忘年会に9人の仲間が集まった。場所は最初から決めているわけではなく、新橋・第一ホテルに集合して誰が決めるともなく、銀座7丁目の蕎麦屋「よし田」へ行った。昔の山仲間が寄り集まってきたわけだが、話題は年金、健康、特に健康保険の支払額に関することである。地方にいる仲間は仕様がないが、連絡が取れなくなったのは大阪の宮田忠義くんだけだった。どこへ行ったのか、プッツンとなってしまった。学生時代には何度も一緒に山へ登ったのにこういう状況になったのも身の上に何かがあったのだろうか。結婚式にも招かれ大阪まで行ったほど親しく、よく知る山仲間だけに寂しい気もする。みんな同じ気持ちである。それでも久しぶりに旧交を温めるのはいいものだ。半年に一度集まろうとの声もあったが、どうだろうか。今日は偶々これだけ集まったが、半年に一度になるとこれだけ集まるとは思えない。楽しい会ではあるが、一年に一度がいいところだろう。
今月4日の日経夕刊紙に「日本の近代遺産50選」の建物として、広島県江田島市の旧海軍兵学校が紹介されていた。その記事の片枠に「海兵五省」の説明があった。表現は古い感じがするが、中身からは今日も通用する精神が脈々と伝わってくる。
「Ⅰ.至誠に悖(もと)るなかりしか。Ⅱ.言行に恥ずるなかりしか。Ⅲ.気力に欠くるなかりしか。Ⅳ.努力に憾(うら)みなかりしか。Ⅴ.不精に亘るなかりしか。」
かつて戦地への慰霊団の折に何度となく聞いたことがある。軍国主義の牙城であった海兵であるが、その精神は必ずしも固い軍国調ではない。むしろ自らが毎日の生活の中で自分自身の行動を反省し、律したわけで、内容的には一本筋が通っていると思う。誤解を招くのは「至誠」が天皇制とか、忠君愛国へのまごころと取られかねないことぐらいであろう。普遍的な倫理観でユニバーサルなモットーであると思う。実際戦後江田島を訪れた米海軍幹部が感銘を受けたそうで、アメリカ・アナポリスの海軍兵学校ではこの英語版を掲げている。精神は通じているからだと思う。今日日本のあらゆる分野で活躍する人々も、その言わんとしていることに気づき取り上げて欲しいと思う「海兵五省」である。
576.2008年12月10日(水) 労働者に厳しい不況の嵐
自動車産業の景気が悪いとは聞いていた。昨日の酒のペンクラブ席上でも名古屋から参加した会員の話では、愛知県豊田市内はトヨタ自動車の不景気による影響を受けて市全体が沈んでいる。法人事業税の減収が市当局を慌てさせてもいる。トヨタ社員が市内で飲み食い、買い物をしないとも言っていた。その自動車産業に歩調を合わせるかの如く、ソニーが大幅の人員削減に踏み切ると公表した。世界中の事業所の正社員を含む16,000人を来年春までに解雇するという。
一足早くトヨタが3,000人の削減を発表していた。日産が1,500人、マツダは1,300人、三菱1,100人、いすゞ1,400人という具合に自動車メーカーは軒並み人員削減に踏み切った。彼らはほとんどが期間従業員か、派遣従業員だが、ソニーは半数の8,000人が正社員だという。この傾向は止むことがないようだ。
どうしたら良いのか。本当に金融不安から始まった全般的な不景気風の影響を受けたのだろうか。ソニーは大幅なコスト削減を行った結果、今年3月期の売上高と純利益は過去最高と胸を張って見せた。それが全体の8割に当る海外取引の重さが円高による直撃、株安で金融事業の利益減少、そして消費低迷で三重苦だという。恰も自分らに責任がないような言い方である。それにしてもソニーはここ10年の間に3度も大きな人員削減をやっている。これだけ激しいアップダウンを繰り返すのは、他人事のようなことを言っているが、実は会社の経営のあり方にも問題があるのではないだろうか。アメリカのビッグ3にせよ、日本の自動車メーカーやリーディング・カンパニーのソニーにせよ、世の中を少々甘く見ていたのではないだろうか。
さて、今日駒沢大学で赤羽講師が通信社というものについて講義された。日本の同盟通信から分かれた共同通信と時事通信、世界の5大通信社、AP、UPI、ロイター、タス、AFPの成り立ち等について解説された。共同通信が株式会社ではなく、社団法人であることも初めて知った。5月から始まった駒沢大学公開講座も来週が最終講義である。通信社である共同通信社屋の見学が楽しみだ。
575.2008年12月9日(火) 今年最後の酒のペンクラブ例会
駒沢大学の講義を2つ聞いてから酒のペンクラブ12月例会へ出かける。駒沢大一時限目では菱山講師が先日贈呈した拙著のPRをやってくれたうえ、今日のテーマ「出版ジャーナリズム論」に関連づけて突然私に出版の苦労話をするよう指名されたので、僭越ではあったが、60年安保の時代から最近の上梓に至るまでの間文章を書くことについて考えていることを簡単に話した。2時限目の片山講師には岩波市民セミナーの原講師の講義内容について報告がてらお話した。良い話だったと感想を述べたら、納得されておられたようだった。
17時50分に授業が終了してから、18時に始まる酒ペンへは時間的にタイトで毎度遅刻するが、今日は18時40分会場の麹町にある「ふくおか会館」に着いた。近況報告の際、山崎洋さんがセルビア語に翻訳され、出版された「古事記」を回覧して何語で書かれているか、クイズ形式で尋ねてみたら誰も分らなかった。無理もないと思う。やはりセルビア語は日本では馴染みのない特殊な言葉である。
いつも安くて食べて飲んで楽しい会合だが、今日は長老の山中さんから懸案の佐賀旅行について触れられ、その後西岡・佐賀県東京事務所長から1泊2日のスケジュール「佐賀の酒と肴を巡る旅」案が示された。費用は48,000円程度とのことであったが、高いとか安いとか、2月中旬がよいとか下旬が好都合とか、ピーチクパーチクでまとまらず、もっと安くして2月中旬で見学酒蔵も減らし、序に2月例会も下旬にするという線が出された。これから西岡所長が悪戦苦闘することになる。
散会して雨の中を小中陽太郎さんと歩いていると、小中さんの携帯に日経の西山さんから麹町にある佐賀の飲み屋「まつら」で待っているとのお誘いに、小中さんともども合流することになり、再び飲み始める。その席で小中さんが酒ペンの会報フロントの巻頭言執筆者のひとりとして私にも書くように中心人物である、山中保学さん、麻木正美さん、西山貢さんに持ちかけている。小中さんを含め、それぞれジャーナリズム界の大物がペンを取っていた重要なスペースで、書こうと思えば書けないことはないが、ちょっと荷が重い気がする。
いずれにしても酒ペンは案外気楽な会合で皆さん好い人ばかりで中々楽しい雰囲気である。
574.2008年12月8日(月) 共同通信・原寿雄氏と菅生事件
28年前の今日ビートルズのジョン・レノンが殺された。文部省海外教員派遣団にお供してちょうどマルセイユにいた時、そのニュースを聞いた。もう30年近くも経ってしまったのかと思うと感慨無量である。大東亜戦争開戦記念日も今日である。この戦争にまつわる戦没者のための、遺骨収集事業や戦跡慰霊団のおかげで今の旅行ジャーナリストの立場もある程度固まったと考えるとこれも自分にとっては感慨を憶えるところである。
新聞各紙が世論調査で麻生政権の支持率というのを出している。朝日の内閣支持率は僅か22%で、麻生政権発足以来2ヶ月で急降下した。首相にはあの小沢一郎氏の方が適しているとの声が上回ったそうだから、その不人気ぶりが別の意味で興味を呼んでいる。スポーツ紙や夕刊紙などでも一面トップに、この「麻生人気急降下」という話題を取り上げている。わが国の最高責任者がこの不人気で、国民から信頼されていないのは嘆かわしいが、本人がノー天気だからどうしようもないか。
今日はPCの講習を受けてから、先週に続いて岩波アネックスビルで岩波市民セミナーを受講した。前回の講義が質的に高く素晴らしい内容だったので、今日も楽しみに駆けつけた。
途中渋谷の紀伊国屋書店を覗いてみたら、嬉しいことに拙著「停年オヤジの海外武者修行」が平積みされていた。
セミナーの主題は「記者として学んだもの」だったが、主に戦後の官憲によるでっち上げ事件として長らく話題になっていた「菅生事件」を取り上げられた。原講師はこの奇怪な事件に深く関わっていた関係から、説明を聞いて事件の実態をかなり理解できた。事件としては、警察がスパイを使って菅生村交番に爆弾を仕掛けて当時広く活動していた共産党つぶしを企んだものと伝えられ、私自身もその程度の知識しか持ち合わせていなかった。その背景には、破防法(破壊活動防止法)を成立させたいという政治の思惑が絡んでいた。主犯と見られていた「戸高公徳」が偽名「市木春秋」を名乗った警察官だったということは初耳だった。
事件発生は昭和27年だったが、主犯格の市木は姿を隠し、他に5人が逮捕され、昭和30年大分地裁で4人が懲役刑を、一人が執行猶予刑を受けた。32年になって謎の人物「市木」の素性が明らかになり本名・戸高公徳の追っかけが始まった。新宿の春風荘に潜伏中に、講師・原寿雄氏がバーへ連れ出して警察隊に囲まれた。事件は33年に戸高が有罪となり、最高裁へ上告したが、35年上告棄却により落着となった。
こういう武勇伝を持った方だとは存じ上げなかったが、やはり話の内容も筋が通っており、説得力も充分で、素晴らしい講義だった。
第1回で今仮に満州事変が起きたら、朝日は関東軍の謀略を暴露することができたか、と疑問を投げかけられたが、今日出席された朝日記者はできなかっただろうと言っておられたし、後になって朝日は転向するかとの問いに対してもありうると説明された。
現場に足場を置かない現代のジャーナリストには真の情報がキャッチできないだろうし、どんどん現場に出て臨場感に触れるようでなくては報道ジャーナリストとは言えないと、僭越であるが自分自身のベトナム、中東、カイバル峠の体験談を交えて、原講師の見解を尋ねたところ、当然その点については分っておられた。ただ、メディアの苦しい立場も説明された。一般論としては私の質問は理解できるが、現実的な話としては会社、個人の異なる事情もあり現段階ではあまり突っ込まないで欲しいというのが、本音ではないだろうか。ニューヨーク同時テロの一ヶ月後、10月11日の朝日特集では2面もの大きなスペースを取って、テロへの取材活動に対する言い訳ばかりが書かれていたが、その点の朝日への追求に対して朝日記者からは何の応答もなかった。
いずれにせよ、これほど充実したセミナーも珍しいと思う。あと2回を楽しみにしたい。