充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。
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2053.2012年12月26日(水) 安倍晋三・総理大臣就任と日系人映画「二つの祖国で」鑑賞
今日開かれた第182特別国会の首相指名選挙で総理大臣自民党総裁・安倍晋三氏が選出され、第2次安倍内閣が発足した。3年ぶりに自民党の復権である。安倍氏が首相に返り咲いたのは、名宰相・吉田茂以来である。よほど幸運の星の下に生まれた、運の良い人だとしか言いようがない。もとよりれっきとしたプロの外交官だった吉田茂と、お坊ちゃまの世襲議員・安倍氏では、その能力、存在感、行動力、影響力等において比ぶべくもないが、前回のドジを謙虚に反省して、国家国民のために献身し、身を粉にして任務を全うされるよう願わずにはいられない。
安倍内閣の閣僚19名の平均年齢が、57.7歳と極めて若い。私より年長者はひとりもおらず、一番近い年齢でも麻生太郎・副総理財務相の72歳である。仮にいくら資金、行動力、人脈、意欲があったにしても、74歳の私なんか最早これから政治家になれる芽はまったくないということだ。
少なくとも民主党が国民を裏切ったようなウソツキ政治は行わないよう要望しておきたい。
さて、前から観たいと思っていた高校後輩のすずきじゅんいち氏監督作品で、山路ふみ子文化賞受賞作品「二つの祖国で―日系陸軍情報部―」を観た。アメリカで生活していたすずき氏が、日系人を対象に製作した「東洋宮武が覗いた時代」「442日系部隊・アメリカ史上最強の陸軍」に続く3部作の最終作品として完成させたものである。
全編を通して普通の映画なら観られる第三者との多くの会話、恋愛、活劇、屋外の移動シーン等々がまったくなく、終始入れ替わり立ち代り関係者へのインタビューだったことが珍しいと言えば珍しい。話の中で戦争場面はあったが、これほど単純と言えば単調なストーリーの映画も珍しい。真剣に話を聞いていないと眠くなるほどである。だが、この映画の素晴らしいところは、話をする人たちが、先般亡くなられた上院議員ダニエル・イノウエ氏、元ハワイ州知事ジョージ・アリヨシ氏ら多くのインテリが、日米人の考え方の違いなどを分りやすく説明して、日系人としての心の葛藤などの内容もありきたりでない点をありのままに指摘したことがストーリーを飽きさせない大きな原因だと思う。
タイトルの英語名はアメリカ陸軍の秘密情報機関MIS(Military Intelligent Service)であるが、この機関に在籍した日系米軍人が、戦地、または陸軍情報部語学学校(MISLA)で祖国日本を敵とする苦しい狭間の立場で、アメリカと日本のために活動した記録を映画化したものである。
日系部隊と言えば、とかくヨーロッパのイタリア戦線の活躍がおおっぴらに紹介されるが、この映画では主にMISLAに所属した軍人の献身的で涙ぐましい活動ぶりを描いている。沖縄の人たちの悲惨さや苦しみ、兄弟同士が敵味方に分かれて殺気立ち苦しんだ日系人の話、またミズーリー号甲板上の降伏文書調印の場で中国人から発せられた日本人を殺せの緊迫した場面の話などは特に印象に残った。
寡聞にして日系人のMIS については知らなかった。これまで旧陸軍の人たちからは戦争の話を随分伺ったが、アメリカに日系人のこういう機関ができて、対戦中暗躍していたことを初めて知った。中々の力作であり、よくぞこれほど多くの関係者を見つけ出し、インタビューしてこれだけの作品を作り上げてくれたものだ。機会があればこのMISについてももっと調べてみたいと思っている。
2052.2012年12月25日(火) 楽しかったクリスマス・ランチ
芝白金の鈴木武朗さんからクリスマス・ランチのお誘いを受けた。白金台にある「ボエム」というイタリアン・レストランだったが、以前食事をした時は気候が良かったので、外のベランダだったが、今日は寒いことから屋内でいただくランチ・パーティとなった。店内へは初めて入ったが、19世紀のアメリカ風バーの雰囲気が漂っていて中々魅力的だ。
今日集まった人の中には、何度かお会いした人もいたが、中でも主役である横堀幸司さんが出色の存在感をアピールしてくれる。横堀さんは山田太一氏や大島渚氏らとともに、木下恵介監督の下で助監督を務めておられた。現在も映画監督として活動しておられる。麻布高校から2年浪人の後、早稲田を出られ、松竹に入られた。驚いたのは、横堀さんが高校で私の1年先輩の味岡亨さんと葉山水樹さんをよくご存知で、とりわけ味岡さんとは刎頚の友だということである。味岡さんとは話をしたことはないが、鵠沼の実家の近くにおられ、その姿はしばしば見て知っていた。弁護士の葉山さんともども鵠沼におられるが、葉山さんの健康状態があまりぱっとしないということが少々気になることである。葉山さんはラグビー部の先輩でもあり、一緒にスクラムを組んでいたこともあるが、卒業後一度もお会いしていない。幸い横掘さんが一度味岡さん、葉山さんを交えて鵠沼で一杯やりましょうということを言ってくれた。楽しみにしている。
ともかく楽しいムードのクリスマス・ランチだった。
先の総選挙で大敗北を喫した民主党が今日新しい代表を決定した。流石に前回の代表選に比べて黄昏模様の現状では華やかさがない。その沈滞した空気の中で海江田万里・元経産相が馬渕澄夫・元国交相を破り選出された。今後党の再建を担うことになる。
一方で明日開かれる臨時国会では安倍晋三・自民党総裁が新総理大臣に選出される。今日は閣僚人事があれこれ噂されていた。国交大臣のように過去3年間で5人も交替しためまぐるしいドラマは止めてもらいたいものだ。
さて、20日の本ブログで取り上げた銃乱射問題が一向に愁眉が開けない。アメリカのコネチカット州の銃乱射事件を機に、またもや出かかった銃規制の声が薄れて行くアメリカ銃社会の毅然としない姿勢には世界中が呆れている。オバマ政権は来月2期目のスタートを切る。筋の通る正しい行動なら、まともな国民の支持は得られるだろうし、仮にいくら反対があろうとも政治生命を賭けるくらいの覚悟なら思い切ってできるはずである。しかし、「あらゆる権限で悲劇を阻止する」という言葉は虚しく、現実的な行動はのろい。その間に全米各地で無法な銃撃事件が散発的に起き、尊い命が失われている。
乱射事件後、アメリカでは自分の身を守るとの市民の自己防衛論の高まりから、反って銃の特需を生んでいるという。加えて先日全米ライフル協会ラピエール副会長は記者会見で「武装した警備員がいれば、子どもの犠牲は防げたのではないか。銃を持った悪者を止められるのは銃を持った善人だけだ」と身勝手な言い分を述べた。更に全米の学校に銃で武装した警察官を置くべきだとまで主張した。こういう野蛮な考えが受け入れられるようでは、銃規制、悲劇阻止は絶望的である。
アメリカ国民は西部時代のカビの生えた論理を振りかざして相変わらず危険な社会に生きることを望むのか、或いはこの際思い切って銃を全廃する道を選び、いずれ銃撃事件とはおさらばする安全な社会を選ぶのか。
先進諸国の中で銃が自由勝手に持てる国はアメリカ以外にはない。さあ、アメリカどうする?
2051.2012年12月24日(月) 不透明なペン国際大会の会計処理と報告
日本ペンクラブから浅田次郎会長名で書状が送られてきた。文字がやや大きいが、A4判4枚に文章がきっちり書き込まれている。「国際ペン東京大会2010における諸問題の反省と改善」と題して、一昨年9月に開催された国際ペン大会の大赤字の会計処理について、会長として事情説明と会員の理解を求める書状である。
私も京王プラザホテルで開かれたパーティに2度参加して、ほとんどのペン幹部が自画自賛しているように、大会自体は成功だったと考えている。ただし、浅田文書にも書かれているように会計処理があまりにも杜撰で、穴の開いたバケツの中へ会費を放り込み仕事をしていたのではないかと考えざるを得ない。
大会後しばらくして、そのお粗末な会計についてメディアでも大きく取り上げられた。特に、毎日新聞は当初から不適切会計として内偵していたようだが、昨年5月21日付同紙で「臭いものには蓋」的な対応を取ろうとするペンに対して公益法人としてあるまじきと厳しく非難した。昨年5月25日開催のペン総会には私自身も出席したが、やはりかなりの会員から会計処理を承認できないと、執行部に対して厳しい声が上がった。その結果、新会長に選出された浅田氏が、調査委員会を設けて調査報告書を作成するとその場で約束せざるを得なかった。
その調査報告書は一応今年5月総会で了承され、大量の資料は会員なら事務所で閲覧可能ということで手打ちとなりつつあった。だが、簿外口座の開設やら大幅な予算超過について責任の所在などの点で納得できない会員がいることを配慮して、その間の経緯の要旨を認めたのが今日受け取った書状である。
それによれば、1.実行委員長(当時のペン会長・阿刀田高氏)と幹事長(吉岡忍・常務理事)の責任、2.事務局員の責任、3.実行委員の責任、4.財務室の刷新、5.総括、とされている。現状では大会成功に向けた勇み足で、誰にも悪意はなかったと理解して、無報酬の幹部の責任追及はしないことと、雇用されている事務局員は処罰が当然と思考するが、就業規則に賞罰条項がない、などの理由から処罰をしないことになった。
波風を立てないようにとの浅田会長の考えは分らないでもないが、事前に責任者の了解を得ることもなく予算外の過剰支出を行って多額の赤字を出して不適切な会計処理を行った当事者の責任は誰一人として負うことがないことになった。いつまでもこの問題を引き摺っていくのは、建設的ではないが、少なくとも責任者は職を辞し、事務局員には戒告でも課さなければ示しが付かないし、再発を防止することも難しいのではないかと考える。
事務局に大金を取り扱う人間はいても、誰一人として経理を理解する人間がいなかったこともそれまでの日本ペンクラブの組織が好い加減だったという印象を受ける。果たして良識ある会員は、こんな中途半端な処分(?)と報告で納得するだろうか。
2050.2012年12月23日(日) 安倍さんは「成長」したか。
先の総選挙で自民党が大勝したせいか、安倍総裁の表面的にやたら元気な言動が目立っている。26日に首班指名でまず次の総理大臣に指名されることが確実視されているが、それにしても早くも総理大臣になったかのようにあれこれ指示し、5年前の憔悴した印象とは随分違って「元気の良い」発言が目を引く。
現在の行動は、まるで小泉政権時代に官房長官に抜擢されてから総理大臣に一気に駆け上っていったころを髣髴とさせる。当時小泉首相にお供して北朝鮮に行って金正日総書記に会い、韓国をも訪れて朴槿恵(パク・クネ)・次期大統領にも会ったことが、今改めて外交面でもトピックになっている。幸運な人である。景気回復を念頭に、デフレ脱却をアドバルーンとして打ち上げ、金融緩和については日銀法の改正にまで踏み込む威勢の良さである。顔色が悪く決して健康面で安心だとは言えない安倍総裁だが、株価の上昇、円安現象など現象面のメリットはすべて自分の言動が原因だと言わんばかりに得意満面である。
こんな浮ついた調子だから国内で安倍総理大臣を不安視する人も結構いるようだ。アメリカでもワシントン・ポスト紙を始めメディアが不安を伝えている。安倍総裁は日米同盟の強化を訴えているが、それは善しとして、アメリカは中国と韓国との関係を緊密にすることを求めている。安倍氏の短絡的な点は、前者だけで善しとしている狭量さである。
このように世間知らずであまり物事を深く考えずに発言する安倍氏の性格を憂慮したのか、昨日の日経夕刊「夕刊文化」欄のコラムに「安倍さんは『成長』したか」との見出しでこんなことが書かれている。少し長いが、冒頭部分を引用してみる。
「自民党総裁の安倍晋三さんが再び首相の座に就く。5年前に持病を理由に政権を途中で投げ出し、ひ弱な印象を残したが成長したのだろうか。ある経済団体の首脳はこう見る。『50歳を過ぎた人が、成長するわけがないでしょう。経験は積めますがね』。安倍さんは58歳である。政界に精通する、ある経済人は『安倍さんはやっぱり3代目なんですよ』という。祖父は岸信介元首相、父は安倍晋太郎元外相と、自民党の大物政治家だ。名門の出身だけに『小さい時から真綿でくるまれるようにして育っている』点を危惧する」。
指摘されているように安倍氏は、苦労を味わうことがない正真正銘のお坊ちゃまである。学生時代に後楽園ホールへボリショイ・サーカスを観に行ったことがある。父が仕事のうえで手に入れたようで、ラッキーにも特等席だったせいもあり、偶々前列に賓客である岸、安倍家族がいた。その中に両親と祖父の岸信介氏とともに無邪気にはしゃぐ安倍ボーヤがいたのだ。あのボーヤが総理に、しかも2度もなるなどとは夢にも思わなかった。
それにしても世間でその能力とリーダーシップに懸念の声が溢れているのは、5年前の辞め方に原因があるが、安倍総裁に肝心な総理大臣としての能力と器量が備わっていないと心配されているからである。ぺらぺら喋ってはいるが、どうも中身がなく、本当に分っているのかどうか、大いに気になるところである。こんな人物に日本の舵取りを任せて大丈夫なのだろうか。そんな人物が総理になれること自体が異常ではないかと考えてしまう。
古代ギリシャの哲学者プラトンは、哲学者こそが政治家となるべきだとの構想を提起したが、その点で自らの哲学を持っているようには見えない安倍総裁は、果たして政治家たり得るのか。
これは世襲社会の掟のようなもので、跡継ぎを決めるお祭りとか、ムードがいつの間にかでき上がってしまう。今のように安易に世襲議員の進出を許していることの是非を真剣に考えないと、相も変わらず頼りない第2の安倍、第3の安倍が今後も輩出され、国民はいつもハラハラしながら政治の道筋を気にしていなければならなくなるのではないか。
実際ポスト安倍の自民党総裁だって、世襲議員の石破茂幹事長にほぼ決まったようなものではないか。
さて、今日でNHKの今年の大河ドラマ「平清盛」は最終回となった。清盛の死によって壇ノ浦の戦い、そして義経と弁慶の死まで一気に話が進んだ。平安朝宮廷内の内容がやや複雑で、人間関係がやや分り難かったが、毎回楽しみにしていた。残念ながら近年にないほど視聴率が低かったらしく、熱演した主役の松山ケンイチにとっては気の毒だった。来年は新島襄の妻・八重がヒロインの「八重の桜」だが、どんなストーリーになるか期して待とうと思う。
2049.2012年12月22日(土) 丹羽前中国大使の言い分と無念
私自身はもちろん、世界中の人々は今日も生きている。マヤ暦による地球終末の日の昨日、地球には大きな変化もなければ、況や消滅なんてなかった。マヤ暦の噂の予言は空振りに終わったのだ。マヤ暦の正確性と精緻な技術は別にして、2012年地球終末のご託宣は迷信にしか過ぎなかったということを示しただけだった。
さて、今月14日アメリカ政府国務省のベントレイ報道部長が、尖閣諸島は日米安保条約の適用範囲であると中国側に伝えたことにより、表向きは中国が尖閣諸島を攻撃することが難しくなったと15日の本ブログに書き込んだが、それは条件付きだった。安保条約第5条に盛り込まれているアメリカの防衛義務が国防権限法で認められることがその条件だった。昨日上院は2013年度国防予算の枠組みを決める同法案を可決した。これにより日米安保条約第5条に基づき、有事の際は日米が協力して仮装敵国を攻撃できることになった。結果として中国は日本領土の尖閣諸島にうっかり手を出せなくなったわけである。このところ日本領空海を度々侵犯している中国の出方を今後注視する必要はあるが、日米安保条約は中国にとって嫌な行動規制となるだろう。この現象だけを見れば、「60年安保」で安保条約反対運動に参加した私としては、忸怩たる思いと同時に、不思議な感覚に捉われるが、言い訳がましく言うならその当時安保が破棄されていれば、別の平和への道のりがあったことは間違いない。そして、その別の国づくりの中で今日の中国と顔を合わせることになるわけである。
今はどんな形であれ、日中間に何らかの抑止力が働いて武力行使などのトラブルが発生しないように願うばかりである。
ところで、昨日の朝日朝刊「オピニオン」に丹羽宇一郎・前中国大使へのインタビュー記事が掲載されていた。大変お気の毒な辞め方をされてつい最近帰国された。赴任当初は鳴り物入りで大型民間外交として期待され、伊藤忠商事での中国との商取引経験を活かして日中友好に尽くしてくれるものと思われた。それが志半ばで帰任を余儀なくされたのである。2年4ヶ月の任期を終えて帰ってはきたが、任期を全うしたわけではなく、何と日本政府によって罷免されたのである。日中友好のために力を注いでいた丹羽氏の心中を察すると忍びない気もする。
石原・前都知事が打ち出した尖閣諸島購入計画について、そんなことをやれば日中関係は重大な危機に遭遇すると語ったことが、一部の右派系民主党議員の心証を損ね政府内部からも批判されて罷免されることになった。初の民間大使として期待して送り出した政府が、職責を尽くす自国の大使を公然と非難したことが海外でも皮肉な見方で取り上げられた。これに対して丹羽前大使は一切言い訳はしないが、「石原氏の尖閣発言をなぜ首相は止めないのか。こんなことをしたら世界の信を失う」と任命権者である野田首相を強く批判している。
これで今後大国への民間大使の芽はなくなったのではないかと思うと残念な気がする。