地方自治体の行政、人事、プライバシーなどに関して、最近あまり評判が芳しくない。議会などでは福岡県議会のドンの言動に関して県民の気持ちに棘を注すような事実が問題になっている。その福岡県議会のドン蔵内勇夫議長が、今日ついに議員辞職をすると公表した。先日の議会で自らの進退について、議長職は退くが、議員は辞めないと語っていたが、メディアや県民の批判の声に抗しきれなかったのだろう。蔵内議員は当選10回を数え、与党自民党の実力者として県議会のドンとして君臨してきたが、7月6日に元議長だった議員から議長就任に当たり2千万円の要求をされたと告発された。
先日吉村洋文・大阪府知事が、福岡県が副首都の指定に名乗りを上げたことに対して、副首都にはならないと思うと個人的見解を述べたが、これを受けて昨日高島宗一郎・福岡市長が、首長は、予算も人事も、多くの権限が1人に集まる特別な立場であり、同じ人間が長く続けることには慎重でなければならないとして、現在4期中であるが、次回の選挙には出馬しないと語った。
しかし、福岡県には他に田川市市長の秘書に対するセクハラ事件、宮若市市長の職員に対するパワハラ事件などの他にも十数年前に県副知事が贈収賄事件で逮捕された不祥事などがある。
これは福岡県だけの問題ではないが、背伸びした自治体の世間知らずと、現実軽視による思い上がりが現れたものと言える。前伊東市長の学歴詐称問題や、高崎市長の部下との不倫事件、など市長個人の市長としての資質に欠ける問題も挙げたらきりがない。住民から得た信頼を裏切るような行為が見られる。首長たるもの選挙民から得た信頼を裏切ることなく、選挙民のために粉骨砕身して欲しいものである。
ひとつ訃報があった。報道写真家の石川文洋氏が昨日悪性リンパ腫のため亡くなられた。昭和13年生まれで私と同じ年である。ベトナム戦争や、カンボジアの大量虐殺事件を取材し、戦場カメラマンとして名を馳せた。ベトナム戦争でピューリッツァー賞を授賞したが、カンボジアで凶弾に倒れ34歳で亡くなった沢田教一氏がよく知られ、展示会も見たことがあるが、石川氏もベトナム、カンボジアで名を鳴らした。石川氏はペンクラブの会員でもあり、1度パーティでお見かけしたことがある。
石川氏はベトナムの戦場で、銃撃された米軍少佐の写真を撮り、それが世界に配信されて国際報道カメラマンとして高く評価され撮り続けた。ベトナムでは米軍プレスカードを取得したことにより沖縄の米軍基地を取材したり、ポル・ポト政権崩壊後のカンボジアに入り、大虐殺を伝えることが出来た。河邑厚徳監督演出の映画「戦場のボヘミアン カメラマン石川文洋」の主役としても取り上げられた。
2歳年長の沢田氏とは、同じように傑出した1枚の戦場写真によって有名になったが、ベトナム戦争に関係し活躍された著名人が、一昨年逝去された小中陽太郎氏に続き、またひとり世を去ってしまったと考えると、寂しい気持ちに駆られる。石川氏のご冥福をお祈りする。