今日はアメリカの独立記念日に当る。17年前の今日シアトル市内にいたが、夜空に打ち上げる花火のページェントがダイナミックな絵画のようだったことを覚えている。その翌朝コーヒーショップで、花火のメッカ、新潟県長岡市から来た花火師と席を同じくした。独立記念日を祝って、日本の花火を打ち上げるために長岡市から派遣されたと言っていた。前夜の花火の素晴しかった点を褒めたところ、アメリカの打ち上げ花火は大したことはないと胸を張っていた。そんなものかなと思う。
アメリカでは、独立記念日は絶対忘れてはいけない日だそうだ。アメリカ人にとって、記念日として覚えていなければならない日は、独立記念日と結婚記念日、連れ合いの誕生日だそうである。日本人にとって、忘れてはいけない記念日というのは、何だろう。すぐ思い当たるのは、8月15日終戦記念日だが、そのほかには、原爆記念日とか、憲法記念日だろうか。大切ではあるが、連れ合いの誕生日というのは、どうも忘れられがちなのではあるまいか。
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50.2007年7月3日(火) ベトナム戦争の一断片
筑紫哲也氏療養中のTBS「ニュース23」で、40年前毎日新聞サイゴン支局長と写真部員がベトコンに捕捉された事件をトピックにしていた。その当時彼らを捕らえたベトコンと40年ぶりに会うというシナリオに興味を持って見た。1967年の夏だから、私がサイゴンへ行った半年後のことだ。私も際どい体験をしたし、当時ベトナム反戦運動の絡みもあり、ベトナムには相当入れ込んでいたが、不思議にこの事件は記憶にない。その時彼らを捕らえたベトコン8人の内のひとりに実際に会うことが出来て、40年ぶりの再会と言って平和な光景を見せてはいたが、他の7人は死んだか、不明だという。周囲の土地の内半分は工場用地になった。いまベトナムへの投資が盛んで表面的には経済が潤っているように見えるが、米軍機の撒いた枯葉剤による後遺症で、いまも身体不自由児が生まれている。2人の語るベトナム戦争には、やはり臨場感がある。しかし、どうしても私にはこの事件が思い出せないと思っていたら、3時間後に解放されたとのことだったので、毎日新聞以外ではあまり報道されなかったからではないかと思う。
今日久間防衛大臣が辞職した。米軍が長崎に原爆投下したのはしようがないと思ったと発言したのが、こじれにこじれて収拾がつかなくなり、参議院選挙にマイナスと判断して職を辞することになった。自分の発言を心から悔いて辞職したのではない。所詮政治家なんてそんなものだ。
49.2007年7月2日(月) 安倍内閣マニフェスト評価
今朝の朝日新聞第一面を見ると各シンクタンク、研究所、公団体等の安倍内閣政策実績評価が発表されていた。マニフェストの成績採点である。私も所属する「構造日本」の採点が8団体の中で一番辛い。「構想日本」は、どこからの資金援助も受けず、ニュートラルな立場で運営され、各界各層の信頼も厚い。代表の加藤秀樹慶大教授のリーダーシップと理念が傑出している。特に、目立つのはシンポジウムに多忙なはずの各分野のリーダーが多数参加することである。いま行政がやらなければならない、各事業の見直しを国レベルから地方レベルに到るまで点検している。宮城県の浅野前知事は熱心だったが、現職では高知県橋本知事が理解してくれている。
さて、その「構想日本」が厳しい採点をした。朝日によれば他の団体に比較して、ダントツにシビアな評価である。100点満点で27点というのだから、完全に落第点で連合の30点より悪い。御用団体の日本経団連の65点というのは、何となく理解できる。寺島実郎氏が会長の「日本総研」が、58点というのは、財団という立場上どうしても現政権に対して甘くなるということなのか。「構想日本」は先日のセミナーでも感じたことだが、立場が毅然としていてぶれない、政治家におもねない点がしっかりしている。私も時折アンケートを提出するが、このままのスタンスをいつまでも貫いて欲しいと思う。
48.2007年7月1日(日) NHK「失われた文明・インカ」
6日に通常国会が閉会するが、会期を延長し強引に重要法案を通した割には、国会は気が抜けている。法案を通過させるためにだけ国会会期を延長し、当初予定の選挙投票日を延期したわけである。まさに目的のためには手段を選ばずである。12日に参議院議員選挙が公示され、いよいよ各党とも29日の投票日へ向けて一斉に走り出す。年金国会と言われ、盛り上がっているように見えるが、大分しらけている。
今夜10時からNHKの1時間スペシャル番組「失われた文明・インカ」を見たが、中々興味深かった。ミイラについても新たに知ることが出来た。エジプトのミイラがよく話題になり、先日もハトシェプスト女王のミイラが解明されたばかりだが、このインカのミイラがこれほど保存状態がよいとは思いも拠らなかった。しかもエジプトのように皇位の方のものではなく、普通の子どもや女性で、それも生きたまま生贄とされた。いくつもミイラを見せてくれ、当時の住民のミイラについての考え方もかなり詳しく解説してくれた。インカ文明が首都クスコにおける内乱から、スペイン軍の介入を許し崩壊したとは、その発端がミイラに対する考え方の違いからきたものだったとは、ついぞ知らなかった。25年ほど前にマチュピチュ、クスコへ行って興味津々で歩き回ったこともあり、ことさら興味を惹かれた番組だった。こういう良心的でじっくり腰を据えて制作した番組内容を見ていると、程度の低いタレントと下請けにばかり頼っている民放では、取り組み方からしてNHKにはとても敵わないと思う。次回はマヤ文明だそうで、これもまた楽しみである。
47.2007年6月30日(土) 政治というのは家業か?
TBSの「ブロードキャスター」で榊原英資早大教授が、亡くなった宮沢喜一元首相について、政治家を宮沢家の家業としなかったことが印象的だと話していたが、私には榊原氏の発言自体が印象に残った。家業となると妻、息子、娘、親戚が政治に関わるようになり、辞めた時どうしても一番関係の深い人が、事情を知っているだけに世襲するようになると話していた。政治家の世襲については、かねてからおかしい、解釈次第では国民は等しく平等であるとの憲法の精神に抵触すると思っていたが、家業という見方は言いえて妙だと思った。旨味のある家業なら廃業しないわけだ。道理で世襲政治家が流行るわけである。
先日長男夫婦から父の日のプレゼントとして、読書カードをもらったので、 奮発して「共産主義が見た夢」と「ロシア革命史」を近くの書店へ注文していた。今日書店から入荷したとの連絡があったので、受け取りに行った。いずれも新聞評論で読んでみたいと思ったリチャード・パイプス・ハーバード大名誉教授の著書である。両書とも社会主義、共産主義を批判的な視点で書いたものだと思う。その証に「共産主義が見た夢」の文頭に「ソビィエト体制にかんする最大の慰めは、それが失敗に終わったということである・・・」というマルカム・マガリッジの辛辣な言葉を引用している。目次を見ただけでいずれも面白そうでこれから読むのが楽しみだ。ただ、2冊併せて7,350円は少々お高いように思うが・・・・。
46.2007年6月29日(金) 公安調査庁とは人を騙すところ?
昨日元公安調査庁長官が詐欺罪で逮捕された。これには呆れ返った人が多かったのではないか。現職の公安調査庁職員も呆気にとられたようだが、検察庁はやる気満々で大物OBに手心を加えたとの批判を恐れ、一気呵成にお縄頂戴まで持って行った。元日弁連会長まで絡んで、偽装売買工作をしたり、それも一時は朝鮮総連側が抜け道として仕掛けたと言われたが、こともあろうに検察のトップ近くまで上り詰めた人物が、敗訴確実で建物を競売にかけられる相手の弱みにつけこんで、朝鮮総連本部ビルを騙し取ろうとしたアコギぶりには開いた口が塞がらない。まるで一級品のヤクザのやることだ。こんな人間が悪と不正を厳しく取り締まる高検検事長を務めていたとは、信じられない思いである。しかし、正義の仮面を被っていても、悪党のやることは所詮‘頭隠して尻隠さず’を曝け出すことになった。
連日マス・メディアで報道される社会全般のモラル低下を地で行っているように、拝金主義、極悪非道の殺人事件、政治資金のごまかし、強行採決の国会運営、等々身の回りから、正義や倫理感がなくなってしまうのではないかと考えると空恐ろしい。
45.2007年6月28日(木) 「構想日本」フォーラムと世界遺産
月例のフォーラムに参加した。「『美しい日本』について話そう」というテーマを、日本文化専攻の文化功労者、中西進氏と、日本の各界各層を分析した「犬と鬼」の作者で、東洋文化研究家、アレックス・カー氏の対談形式で行われた。いつもながら「構想日本」のセミナーはアカデミックで、濃密な内容で面白い。中西氏が安倍首相の著書「美しい国へ」について文化論ではないと論評。一般的にそれぞれの日本文化論は画一化していて、成熟しておらず、非生産的であると指摘された。カー氏は、文化と自然の破壊のスライドをパワーポイントで紹介しながら、京都や日本の古都の文化と伝統を守ることに汗を流していると説明された。伝統的な「もの」がなくなりつつあることを残念に思い、京都市内に会社を設立して町家の保存に力を入れているそうだ。更に、日本では先端技術を誤解している、美しさこそがパワーになると持論を述べた。両氏ともにほとんど意見が一致していたが、文化はその土地の風土に根ざしているかどうかが鍵で、その原点は教育だという点において、両氏は同感であると述べられた。
100年余り前に発掘されていたミイラが、エジプトの第18王朝ハトシェプスト女王のものだと判明した。ツタンカーメン王以来の大発見だという。つい疑ってしまうのだが、最新の科学技術でDNA検査に基づいて綿密に調査したので間違いあるまい。それにしても、いまから3500年前のエジプト王朝最盛期のファラオの遺体とあらば、世界中の考古学者は言うに及ばず、庶民にとっても大きな関心事である。私自身来世生まれ変わったら、考古学者になりたいと思っているくらいだから、人一倍興味がある。2度ばかりルクソールのハトシェプスト葬祭殿を訪れた時の驚きと陶酔感はいまもはっきり覚えている。
今夕のニュースで、「石見銀山」の世界遺産登録が正式決定したと報じていた。登録されれば、観光的には潤うだろうが、先ほどカー氏によって世界遺産・熊野古道の登山道が一部パイプ製で修理されていると指摘されたばかりだ。おざなりの保存や対応では手に負えない面もいずれ出てくるので、事務局も喜んでばかりはいられない。社保庁を反面教師にして、しっかり管理してほしいものだ。
44.2007年6月27日(水) 従軍慰安婦問題は何が問題か?
何とも情けない話である。アメリカ議会の下院外交委員会で旧日本軍による従軍慰安婦問題につき、日本政府は非を認め謝罪すべきだと採決された。しかも圧倒的多数によるものである。よく考えてみると何か割り切れない。アメリカには直接無関係な事案で、日本とアジア諸国に拘わる問題をアメリカ議会が審議するというのもおかしな話で、明らかに内政干渉の感がある。この点について、1月にこの問題が浮上した時から、私は理解しがたいと思っていた。アメリカが問題視しているのは、日本軍がアジアの女性を強制収用した、自由を抑圧した、政府が事実を隠蔽しようとしている、日本の対応は全女性を冒涜している、この行為と意見に対して日本政府がきちんと謝罪していない、等々である。理解できる点もあることはあるが、それにしてもアメリカの言い分は自己中心的で、翻って自分たちの行為はまったくモラルに反していないと胸を張って堂々主張できるのかと問いたい。
それにしても、本件に関しては、日本の政治家たちと外交官、取り巻き連の、アメリカ側の主張に対する認識度合いの甘さと、対応の悪さが露呈されている。まったく自らの立脚点から正論、持論を開陳する気配がまったく窺えないのである。木で鼻をくくる感覚で受け止めていたことと、日ごろよりアメリカの声を収集していなかったことで、怠慢の謗りは免れず、中途半端に有志議員らがワシントン・ポスト紙へ意見広告を掲載して、逆にアメリカ人を怒らせ、火に油を注いでしまった。これから日米間の大きな外交問題に発展する兆しも見える。毎度のことながら日本の政治家の資質が最大のアキレス腱である。普段から現場の声を聞く姿勢を欠いているから、実情がまったく分らない。それが安倍首相のコメントに一番よく表れている。アメリカ議会の意見なので、コメントする必要はないし、アメリカ議会には多くの議案があって、これもそのひとつだと思うなどとまっ たくノー天気なのである。はっきり言えば無能なのである。こんな首相では、この先どれだけ難しい外交問題を惹起させられるのか、また対外的に日本人はどれほど恥をかかされるのか。お先真っ暗である。あ~嫌だ、嫌だ。
43.2007年6月26日(火) 役人のパフォーマンス
今月末に支給される国家公務員の夏季ボーナスを総理始め各大臣、並びに社保庁長官が全額返納し、全社保庁職員に支給額から一部自発的返納を希望すると公表した。政治家のパフォーマンスは、迫り来る参議院議員選挙を意識していることはまず間違いない。案の定野党各党から、責任逃れのパフォーマンスだと批判を浴びている。
それはともかく、どうして公務員の責任感はこうも欠如していて低劣なのか。依然として自分たちが犯した詐欺行為に対して何の痛痒も感じていないことがよく読み取れる。ボーナス云々なんて本来話題になること自体おかしい。ボーナスというのは、著しい業績に対するご褒美であり報奨である。社保庁がやったことは業績を上げるどころか、逆に役所ぐるみで談合して手を抜き業績を下げた反社会的行為なのである。その過程で仕事をサボリ、国民を騙し、不祥事を隠していた。どだいボーナスなんて支給される理由はまったくない。普通の民間企業では当たり前のことが、なぜ頭の良い役人には分らないのだろうか。いつまでもこの体質が消えないから国民の同情も沸いてこないのである。しかも、親方日の丸感覚で、努力に関係なく、業績の如何に拘わらず、役人はボーナスはもらえるものだと勘違いしている、この図々しい‘霞ヶ関のなまけもの’は、OBも含めていまだに国民が納得できる謝罪の気持ちを表していない。はっきり言いたい。役人の皆さんはボーナスではなく、普段いただいている給料を返上しなさい。今はボーナスなんていただけると思ってはいけない。当分我慢するべきなのだ。これは、現職もOB(年金を一時ストップする)も同じである。ボーナスは国民が納得するまで、支給しない。月給は支給した内の一部を返納することが国民の不満を和らげる、当面とるべき態度である。それでなければ、とても許すことができない。今朝の朝日新聞に依れば、国民の92%がまだ怒っているという。
今日かつて勤めていた会社の山岳部先輩OBの告別式に参列した。仕事上の接点はほとんどなかったが、去る4月にお会いした時、今年の11月に傘寿の祝いをやるから、絶対出席してくれと言われ、その場で手帳に予定を書き込んだところだ。この人も人生を、山、旅、ゴルフに、とりわけ後半生をエンジョイして逝かれた。家庭にも恵まれ幸せな人生だったと思う。その席で、別の先輩から年齢を重ねたら仕事をどんどん減らさないと身体に効いてくるから、ペースダウンしろとアドバイスをいただいた。私の場合仕事とは異なり、むしろ労働量は増えている。しかし、中々先輩の言われる通り、そうできないのが凡人の辛いところである。
42.2007年6月25日(月) 修学旅行生への講話
今秋海外修学旅行へ向かう三重県立亀山高校2年生約280名に対して、事前研修に当るスピーチをすることになった。ほんの限られた50分程度だったので、充分分り易く話すには必ずしも充分な時間ではなかったが、言わんとすることを漠然とではあっても分ってくれれば嬉しい。ソウルへ3泊4日の旅程なので、過去における日本と韓国の交流、国際感覚を身につけること、自分の立ち位置を知ること、臨場感の大切さ、臨場感でテロを予知した話などを話したつもりではあるが、どの程度分ってもらえただろうか。みんな割合大人しくお行儀良く聞いてくれた。時折生徒が退屈そうな素振りを見せると、興味を引きそうな話題に転じることによって、生徒の関心を呼び戻すことを繰り返しながらやってみた。廊下で立ち話をした女生徒、校内で会うと気軽に挨拶してくれた生徒、案外礼儀正しいのにいまどきの高校生のイメージが少し良くなった。
坂倉満校長とは、今から26年前文部省の教員海外派遣団で、ルーマニア、ザルツブルグ、インディアナポリスの教育機関視察を1ヶ月に亘りご一緒した。その後崩壊したチャウシェスク政権、気丈な女性ガイド・シモナさん、インディアナポリスの養豚場見学、いまも続いている同窓会<シモナ会>のこと等々、当時の視察団の昔話に懐かしい思いがした。先生のご子息はその視察団でウィーン滞在中に誕生されたということを初めて知った。先生にとっては張り切って打ち込んでおられた時代だったわけである。今日学校が抱える問題点等も伺うことができて、私にとっても意義深い一日だった。生徒たちには、生涯思い出に残る修学旅行を楽しんでもらいたいと願っている。