638.2009年2月10日(火) 新宿で拙著出版記念会開催

 ハイアット・リージェンシー東京で拙著「停年オヤジの海外武者修行」の出版記念会を無事終えた。約120名様のご参加をいただいた。司会役は前回に続いて本橋敬彬氏にお願いしたが、経験豊富で安心してお任せすることが出来た。今日のゲストは小田急グループ、JAPAN NOW観光情報協会、知的生産の技術研究会、大学ゼミ、山仲間のアルペンクラブ、ラグビー部を中心とする湘南高校の仲間たち、等々普段から皆知っている人ばかりなので、楽しい会合に出来ればよいとの思いだけだった。幸い全体的に良いムードが流れて、私自身高校、大学の仲間とも充分とは言えないまでも、それなりに話すことが出来た。

 高校時代あまり親しくなかった友人でも、卒業後懇意にしている友人もいる。比較的名の知られた方の中でも、轡田隆史氏や、野村正樹氏からは出席のご返事をいただいていなかったが、ご本人はハガキを投函したと思っていたと仰っていた。お二人には申し訳ないが、実は、最近こういう人が案外多い。轡田氏の知名度は相当なものだが、学生時代はサッカー選手として活躍されたことはあまり知られていない。何と日本サッカー協会の川渕キャプテンと早稲田大でワンツー・パンチの絶妙なFWコンビだった。

 ご挨拶いただいたのは、前著に推薦文を書いていただいた日本ペンクラブ理事・小中陽太郎氏、前・小田急グループCEO・利光國夫氏、岡村透氏、「知的生産の技術研究会」理事長の久恒啓一・多摩大学教授、登山家の芳野満彦氏でそれぞれに含蓄に富んだお話や、ユニークなエピソードなど良いお話を伺った。尺八の鯉江丈山大師範による尺八演奏が良かったとの話も伺った。

 久恒教授が多摩大学公開講座で私がお喋りの過ぎる学生たちを一喝し、黙らせたハップニングをご披露されたのにはびっくりした。また、私の「自己紹介図」に対する細かい分析には、流石に「図解」の第1人者であるだけにただ平伏した。平櫛田中記念館を訪れ、107歳で亡くなった平櫛が60歳、70歳は洟垂れ小僧と言ったことを述べ、私がまだ40年は生きることが出来ると仰った。恐縮したのは、大宅壮一ノンフィクション賞か、日本エッセイスト・クラブ賞を獲ると予言していただいたことである。 これは相当なプレッシャーである。この分では、まだ当分の間走り回らなければならない。

 御礼の挨拶では、これからも「向上心」と「好奇心」という2つのキーワードを抱いて、ポジティブに生きていきたいと述べた。皆さんには喜んでもらえたようで、嬉しかった。

 アメリカのオバマ大統領が就任後初めての記者会見に臨んだ。相変わらずエネルギーの塊のような語り口であるが、今日はいつもと違って大きなお世話と言ってやりたくなるたとえ話だった。

 その内容とは、無為無策は経済危機を破局に導く。1990年代の日本経済の停滞は「迅速に行動しなかったため、不況を経験した」と日本を反面教師として早急に手を打つべきことを述べた。

 しかしながら、テレビ朝日の報道ステーションのコメンテーター、一色清氏によれば、今日の世界不況はそもそもアメリカから起きたサブ・プライム問題に始まるのではないかと言っていた。大統領にそう言われても仕方がない一面はあるが、オバマ大統領も大きなお世話だと思う。

2009年2月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

637.2009年2月9日(月) アメリカの保護主義へ一撃

 明日の出版記念会に備えて会場のハイアット・リージェンシー東京へ書籍、絵画、文具等を三つの段ボールに詰めて車で持っていった。大体なすべき準備は整った。本番を迎えるのみである。出来るだけ大勢の出席者に、出席して良かったと思ってもらえるような気持の篭った温かいパーティにしたい。ただ、出席予定者は割合ご年配者が多いので、やはり昨日と今日になって出席出来ないと電話とメールで連絡してきた人が数人いる。こればかりは止むを得ない。ほのぼのとした楽しい会合になるよう極力ご期待にお応えしたい。

 アメリカが先日公表したバイアメリカン条項に対する反対の声が各国から挙がっている。アメリカの保護主義、保護貿易に対する強い拒絶反応が示されたのである。珍しく日本が主導する15カ国がWTOに反対の共同声明を提出した。アメリカ以外にも保護主義の動きはヨーロッパ先進国、そしてアジアのインドやインドネシアでもじわじわと浸透している。WTOの多角的通商交渉で、反ダンピング措置などの貿易関連制度を決めるルール交渉がアメリカの抵抗で停滞しているという背景があることも各国が保護貿易反対ののろしを挙げた原因である。

 しかし、アメリカのわがままに振り回され、結局これまでほとんどアメリカの言いなりになっていたのが実態だった。少しでもアメリカに対して、日本が公平な言い分を公の場で主張するのは、主体性を発揮して存在感を際立たせる。

 日本政府もいつもアメリカに従属するばかりでなく、正論をどしどし言えば世界でも日本の存在感と信頼が高まってくる。昨日発表された読売新聞とBBCのアンケート調査が良い例である。

 さて、南半球では現在夏の季節であるが、オーストラリア・ビクトリア州で大きな山火事が起きて史上最悪の悲惨な火災となって、未だに消火出来ないでいる。すでに、135人が亡くなったという。アメリカ・カリフォルニア州の山火事はしばしば話題になるが、今年のオーストラリアの猛暑は百年に1度と云われるほどの高温続きで最高気温が40度を超える日が続いているらしい。いつ鎮火することだろう。そして、どれだけ多くの犠牲者が出ることだろう。悲しいニュースである。

 ところが、今夜突然北京市内のビル火災のニュースが飛び込んできた。中国中央テレビ(CCTV)が、建築中の高層ビルが真っ黒な夜の闇の中で真っ赤な火柱をあげている光景を映し出している。北京オリンピック開催の際話題になったテクノビルが今にも倒壊しそうである。火災の原因等の詳細はまだ分らない。

 嫌なニュースが続くものだ。

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636.2009年2月8日(日) 日本の好感度評価はまずまず

 読売新聞社がイギリスのBBC放送と共同で実施した21カ国対象の世論調査で、「世界に与える影響」というカテゴリーで日本は良い影響力を与える割合が56%の第3位だった。意外な評価にびっくりだ。こういう調査は初めてであるが、日本の印象が世界で思った以上に良いのは嬉しい。裏を返せば、どぎつさがなく淡白で、外交面で際どい勝負を挑まない側面があることを見透かされているのではないか。つまり考えようによっては、影が薄いということでもある。トップはドイツ、2位がイギリスである。日本は悪い影響力でもそれほど酷いということがない。23%である。良い影響力より、悪い影響力の強いのは、アメリカ、中国、ロシアと並んでいる。この3カ国は悪い印象の方が良い印象を上回った。いずれもパフォーマンスにおいて目立つ、あくの強い国である。外交の相手としては、タフな国である。この順序は大体予想されるところであり、こういう国の人たちは外国へ行った時には肩身が狭いのではないかとつい同情したくなる。

 問題は外国から評価が良いということは、交渉相手としては楽であり、押せば押しきれるということでもあり、反面頼り甲斐がなく日本のペースで出来ないという風にも解釈出来るのではないか。国際的な外交の場における活躍という点でも明らかである。何と日本の国際外交におけるアッピールが薄いことか。

 悪い影響を与える国では、イラン、パキスタン、イスラエル、北朝鮮という順序である。いずれも政治的に、社会的に問題を抱えた国家である。結局政治と外交のイメージが悪いとこういう結果になる。

 日本の場合、過去にはともかく現在あまり他国に迷惑をかけることも少ないし、自己主張もあまりしない。嫌われる要素が少ないことが、こういう好感度という結果になったのではないか。しかし、せめて政治家や、外交官にはもう少し日本の立場を国際舞台でアッピールしてもらいたいものである。

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635.2009年2月7日(土) 八方塞りの経済、トヨタはどうか?

 不況もこれ以上進みようがないところまで来てしまったようだ。日経、朝日ともにトップ記事に取り上げているのは、アメリカ企業の雇用状態の悪化である。この僅か1ヶ月で雇用が59万8千人も減少したとある。13ヶ月連続で雇用が減り、そのトータルが何と357万人に達して、1939年以来最悪だそうである。これだけの失業者は、国に照らしてみればアルバニア、レバノン、ウルグァイ、それぞれの国の人口にほぼ匹敵する。これらの国の国民が全員失業者という姿を想像してみれば、いかに深刻で活力がなく、暗くて悲惨であるか。カリフォルニア州はそのくらいの落ち込みぶりなのである。この状態をこれからどうしようというのか。

 この雇用減少とどんづまりの経済市況を受けて驚くべき対策を考えたのは、あのシュワルツェネッガー・カリフォルニア州知事である。財政危機が深刻化して、あっと言わせる手を売った。何と州職員の9割に当る24万人に昨日から一次帰休を始めさせたのである。

 まあこれが良いか悪いかは何とも言えないが、ここまで本腰を入れて真剣に対策を考えているということである。役人と言えば、日本では民間の企業努力に見合う努力をしないのが当たり前と考えられているが、日本の何もしない役人と、たかが俳優と辛らつな言われ方をされたシュワルツェネッガーとの大きな違いである。

 それにしても新聞紙上には、ギョッとする表現があって愕然とする。例えば、トヨタの営業赤字は日が進むに連れて膨らんでくる。堅実そのものと考えられていたトヨタにして迷走し出してきた。今年度のトヨタの決算予想の修正は、期末1ヶ月前になって3度目である。昨年度2兆3千億円もの営業利益を計上して、今年度も1兆6千億円の当初利益を見込んでいた。それが昨年11月には営業利益6千億円に下方修正し、12月には1千5百億円の損失計上と再び下方修正した。そして、それからたった2ヶ月で、その3倍の4千5百億円の赤字に大幅修正したのである。商品が売れないから営業損失の計上もある程度理解出来ないことはないが、これだけ度々会社決算書の軌道修正を見せ付けられると、そのそろばん勘定もかなり杜撰であると考えざるを得ない。各メーカーの生産計画に基づいた人員管理もその場しのぎに見えてきた。危機に瀕するとポイと非正規社員を放り出し、基盤をしっかり固めて手堅く経営するというスタンスを失っているような印象を受ける。すべての面で雑なのである。この様子では、経済の基盤ががっちり固まるまでには相当の時間がかかりそうだ。

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634.2009年2月6日(金) 麻生首相の政治センスはゼロ

 長男から電話で孫のひとりがノロウィルスに罹ったので、10日の出版記念会には連れていけないと了解を求めてきた。医師の話だと他の孫にも罹る恐れがあるので、注意が必要とのことで結局、孫3人と嫁は出版記念会に欠席することにした。花束贈呈のセレモニーでプレゼンターを考えていたのだが、これも白紙に戻った。病ではしようがない。

 昨日から麻生首相の郵政民営化発言が物議を醸している。首相の発言には自民党内にも反論や、抵抗がある。小泉チルドレンの代表、杉村太蔵議員も怒り出した。今日の発言を聞いていても、首相は丁寧に説明するというのではなく、突っ張って自分は正しいと言わんばかりである。マス・メディアの質問にもきちんと応えない。茶化したり、はぐらかしたり、せせら笑ったり、人間性にも疑問を感じざるを得ない。

 これに、先週末から話題になった「かんぽの宿一括売却」問題が一緒くたになって、旧郵政省関係が一挙に政治問題化してきた感がある。「かんぽの宿」は、今日の国会で参考人として出席した、日本郵政・西川善文社長が総務大臣の認可が得られないなら、契約を白紙に戻す可能性もあると言った。どうもこの社長も狸寝入りしている。政治家も、銀行トップだった経営者も、みんな国民の共有財産だったことには目を向けない。自分たちのことばかり考えてやっているのが、今の政治家であり、一部のずる賢い経営者である。

 麻生首相は、どうも状況判断が甘いようだ。ことの重大さにまるで無頓着である。自分がどういう経緯で総理の職についたのかということに気がついていない。しかも昨日の発言で、自分は郵政民営化に反対していたということを得意になって述べていたが、そういう人が郵政民営化を進める政府の所管の長であったということが不思議でならない。しかも、本人は一般には郵政民営化に賛成だと思われていた。そのことにこれまで一切触れていない。郵政民営化反対を自分の都合で、出処進退を切り抜けるためのカードに使っていたのではないか。

 こういうように他人を出し抜くような人間が、わが国では総理大臣を務めている。この政府は、トップからして国家の舵取りを委ねられるような人物ではないということは歴然としている。早く職を去るべきだ。

2009年2月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

633.2009年2月5日(木) 「知の現場」の企画始動する。

 今朝の新聞を見ても不景気な話ばかりで、些かうんざりするくらいだ。「パナソニック1万5千人削減」「日航、公的支援を検討」「三菱、パリ・ダカから撤退」「鉄鋼5大手全社が赤字」等々、大手企業にも確実に不況が覆いかぶさっている。この他にも自動車産業では、マツダも、富士重工も赤字との記事が出ている。年度末が近づいてこれから企業の決算予想が発表されるようになると、またぱっとしない情報ばかり流されるようになるだろう。いつになったらこの土砂降りは止むのだろう。

 昨日知研・秋田英澪子事務局長からメールが送られてきた。東洋経済新報社と今年出版する予定の出版書について話合いを進めていたが、企画書が同社から受け入れられたとの連絡だった。このプロジェクトが走り出せば、編集スタッフのひとりとして相当力を注がなければならない。全体像から「知の現場」とのタイトルに沿ってリストアップされた著名な有識者に取材して、彼らの知が迸り出る書斎を見せていただき、話を伺うことを想定している。自分はどの方に取材するのか、どういう形で取材するのか今のところ分らないが、初めての経験でもあり、楽しみでもある。書斎にも興味があるが、最も大事なことは話を伺う過程で、あまり知られていないその方の学問的一面と特徴をどうやって引き出せるかである。

 麻生首相が今日の衆議院予算委員会で日本郵政グループの4社分社化体制は効率がいいのか、もう一度見直す時だと述べた。つまり郵政民営化はこれでよいのかと問題を投げかけたのである。しかし、郵政民営化法案が05年4月に閣議決定された時の総務大臣は麻生現首相だった。そのご当人が知らぬふりで「自分は郵政民営化に賛成ではなかった」とは、武士に二言ではないか。つべこべ言い訳を言いながら、総務大臣ではあったが、郵政民営化担当ではなかったとの言は、潔くない。それなら綿貫氏らと自民党を離党すべきであった。それが、郵政民営化の爆発的人気で当選した自民党議員によって自民党総裁にまで選ばれた。それでいて本当はそうではなかったというのは、人間として屑と見られても仕方があるまい。そんな下賎な人間がわが国のリーダーとは情けない。

2009年2月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

632.2009年2月4日(水) 私企業支援はもっと慎重に検討を

 今朝の日経紙のトップ記事は、半導体メモリーの専業メーカー・エルピーダが公的資金の申請を検討しているというものである。はてなと考えてしまった。アメリカ政府が、金融機関を始めとして自動車産業への公的資金投入の検討を始めた時、国民の税金を私企業の救済のために使うことが理にかなっているかどうかという議論が起きた。この問題は、大統領が交代したこともあって、まだ決着がついていないが、資本主義の牙城であるアメリカでは当然の疑問である。日本にしても然りである。

 しかし、日本政府は一時的な業績不振に陥った企業への信用補完で経済を安定化させることを狙い、今国会で産業活力再生特別措置法という長ったらしい法律の成立を目論んでいる。この辺の問題発生から結論へ至る道筋がどうも不透明で、国民が蚊帳の外に置かれている印象が否めない。

 エルピーダは国内唯一の半導体メモリーメーカーで、世界市場でも3位のシェアを誇っている。技術力も優れている。この優秀な企業が立ち行かなくなった場合、日本にとっても大きな損失であることは論を俟たない。難しい問題だが、だからといって国民の税金を1民間企業支援のために注ぎ込むことが後々問題を残すことにならないか。やはりもっと議論を戦わせて、誰もが納得のいく結論を出したうえで実行して欲しい。簡単に法律を作るなど、あまりにも拙速に過ぎるのではないか。

 今日もNHKは国会審議を中継している。今急速に俎上に上がった問題は、国家公務員の天下りと渡りである。これに麻生首相は手を焼いているとの印象がある。だから、考えがぶれて支離滅裂で国会答弁もくるくる変わる。昨日は一応「天下りと渡りを今年いっぱいで廃止する政令をつくる」と答弁した。しかし、マス・メディアの論調は言葉通り受け止めていない。第1に自民党議員の一部と役人の抵抗にあってスムーズに進まない。第2に、3年後に官民人材交流センターなる官僚就職あっせん組織がスタートするからである。この間元水産庁長官の天下りの悪例が明るみに出た。天下りの度に退職金を手にして、その総額は3億2千万円とも言われている。天下りは勿論悪いが、普段から高待遇の役人のあり方を再検討してみることの方が重要ではないかと思っている。

 そうでなくても日本は役人がやりたい放題の役人天国だから、少しはブレーキをかけなければダメだと思う。

2009年2月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

631.2009年2月3日(火) 新たな老人問題発生か。

 NHK「クローズアップ現代」で、介護付き住宅で呻吟する老人問題にスポットを当てていた。都心部で生活保護を受けている一人暮らしの老人が、役所の紹介で地方都市の介護付き施設に入居する話である。入居前に知らされた話と実際の待遇が異なり、施設入居者は期待していた待遇を受けられず、知り合いもなく遠い所で喘いでいる。この問題に2つの視点から問題が取り上げられた。ひとつは、老人は入居先で住民登録をしていない。その理由は、住民登録を認めれば市町村にとっては新たにかかる経費を負担しきれなくなるので、やむを得ず登録を認めないことになる。そのために住民登録をしている役所が施設の費用を負担することである。もう1点は、住民登録地が施設と離れているために、役所が充分フォローし切れないことである。

 これから高齢化は益々拍車がかかる。この傾向は止まることはない。番組では専門家の大学教授がコメントを述べていたが、抜本的な解決策につながるものではない。むしろ、少子高齢化問題はどんどん悪くなるだろう。地方都市は過疎化の傾向が高まり、そのために都心部からの流入人口を増やすため可能な限りの対策を練っていたと喧伝されてきた。ところが、実情を聞いてみると人口は増えて欲しいが、年寄りはご遠慮いただきたいと露骨な本音が聞かれる。結局みんな自分たちにとって都合のよい、虫の好い話ばかり求めているわけだ。

 老人の受け入れを地方都市が拒否することから、今後新たな問題を産まなければよいがと心配になる。福祉問題は国家プロジェクトとして検討すべき重要課題だと思う。

 日経の夕刊に「プロムナード」というコラムがある。フランス文学者の鹿島茂氏が「最後の砦の陥落」なる興味深いエッセイを書いている。偶々鹿島氏は高校の後輩でもあるが、中々辛らつな内容でもある。日本の文化、教養が危険水域に近づいていると警告?を発しているのである。文化の最後の砦である筈の医者が完全に無教養層に転落しつつあると嘆いている。医者が読んだらかっとなるようなエッセイである。鹿島氏の主張はこうだ。かつて文学史に名を連ねた作家の割合は、医者が多いという点が面白い。森鴎外、木下杢太郎、齋藤茂吉、安倍公房、北杜夫ら多士済々である。その理由として医者にはかつては①インテリジェンス、②金、③暇があった。それが現代の医者はそうではなくなったというのである。その他諸々の理由があるようだが、ちょっと斜めに構えた視点は、なるほどと思わせるところがある。

2009年2月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

630.2009年2月2日(月) 日本相撲協会の大麻事件処分

 今朝未明浅間山が噴火して噴煙が2,000mの上空まで吹き上げた。火山灰が千葉県鴨川市や、横浜、伊豆大島にも降ってきた。浅間山と言えば、学生時代の夏休みに軽井沢にあった父の会社の軽喫茶でアルバイト中に突然噴火して、その直後のにわか雨で、店内のビーチパラソルや、近くに駐車中の車の屋根に灰色の火山灰がたまったことが印象に残っている。とにかく真近くで感じた轟音と降ってきた火山灰には驚いた。この浅間山の噴火と連動しているわけでもあるまいが、今日は鹿児島県桜島の昭和火口でも噴火が見られた。日本列島が火山列島と云われる所以でもある。

 海外でもハワイ、ニュージーランド、イェローストーンでぐつぐつ煮えたぎる地獄を見たが、一番びっくりしたのは、30年ほど前にロンドンでテレビを通して伊豆大島の三原山が噴火した光景を見た時である。あの時は全島避難に近かったと思うが、私が職場にいない間に奥方が大島出身の部下のひとりが、家族全員で一時大島を離れたと語っていたことを思い出す。

 さて、先月30日に大相撲の十両力士・若麒麟が、大麻を持っていて逮捕された。今日日本相撲協会理事会は若麒麟に解雇処分を下した。普通の感覚では、悪事を犯して警察に逮捕されたら、どんな組織でも解雇処分、つまり首を切られることは自明の理である。当然退職金とか、慰労金なんてもらえる筈がない。ところが相撲協会の常識は一般社会とは違うようだ。「解雇」は、本来の「解雇」とは違うのだ。相撲協会の「解雇」は、職は失うがその代わり退職金はもらえるという。もっと厳しい「除名」という処分を受けるとすべてが無になる。普通の常識とはまったく異なる。理事会が満場一致の断を下した際も、反対者がかなりいたという。にも関わらずそれを強引に満場一致の結論と公表するのは、仲間内の庇いあいの表れではないかと思う。見せかけだけの温情である。処分を発表する武蔵川理事長は、若麒麟はまだ25歳と若いので可哀相だと言った。ある漫画家に言わせれば、25歳にもなってこんなことも分らないのかと厳しい指摘だった。

 結局日本相撲協会は、2度と繰り返さないと固く誓いながら同じ過ちを繰り返している。若麒麟の親方を2階級降格処分にしていながら、昨年9月に起きたロシア人力士の大麻事件の際の親方を昇格させている。その場しのぎの処分と言われても弁解の仕様もない。自らを甘く対応するのは、一向に直らない相撲協会の体質ではないのか。今のままでは、また同じような破廉恥は繰り返されるだろう。

 火山噴火と同じで、大麻の若麒麟事件にリンクして、アメリカのスーパースター、水泳のマイケル・フェルプスが大麻吸引の写真を公開され、大騒ぎになっている。北京オリンピックで史上空前の8つの金メダルを獲得した英雄にしてこのザマである。これも甘えのせいだろう。罪の意識があるのかないのか、案外素直に謝罪している。

 身体だけは立派でも常識が追いついていかない昨今のスポーツ選手の堕落した姿である。

2009年2月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

629.2009年2月1日(日) 身勝手なアメリカの保護主義政策

 スイスのダボスに世界の政財界人が集まり世界経済フォーラム、通称「ダボス会議」が開かれている。日本からも麻生首相が乗り込んで気前よくアジア諸国へ1兆5千億円以上の途上国援助(ODA)を新たに供出すると威勢良く表明した。国内では政治的に弱い立場から言いたいことも言えず、国会でも厳しい追及に晒されているが、世界に対してお土産付きなら好い顔ができる。浮かれたのかどうか分らないが、またスピーチ原稿を読み間違えたようだ。まあ外国でのスピーチなので、通訳が正しく翻訳すれば相手に正確に伝わるわけで大きな問題にはなっていないようだ。しかし、「基礎」を「基盤」とよんだり、前日会談したイギリスのトニー・ブレア前首相をトニー・ブラウン現首相と呼んだり、こればかりは流石に側にいた秘書官が注意したらしいが、相変わらず無神経で非常識な点は修正されていない。

 もうこれ以上恥を晒さない内に、潔く職を辞した方がよいのではないかとつい思ってしまう。

 ダボス会議に合せて、世界貿易機関(WTO)の非公式閣僚会議が開かれている。建設的な会議という点では、むしろこちらの方が注目されるのではないかと思っていたところ、アメリカの保護主義政策に対する批判で持ちきりだったようだ。アメリカの言うバイ・アメリカンに対する不信感の表れである。

 アメリカは自動車産業保護を表向きに、保護政策へ転換した。過去において日本の米を主とする農業生産品の関税引き上げに対して、日本を激しく叩いた対応からすると、随分都合よく豹変したものだと唖然とする。会議に出席した二階経済産業相と石破農業水産相も、異口同音に「昨年の金融サミットで保護主義に陥らないことで意見が一致した」のにと、あまりのどんでん返しに驚いている。各国の代表からもアメリカの保護主義に対しては批判的な声が強い。

 時間の流れを見ているとアメリカの保護主義には、根底に彼らアメリカ人の利己主義がある。自国に余裕がある時はあまり余計なことはやらず、また言わずである。しかし、旗色が悪くなると一転して自己中心になる。もう一言言わせてもらえば、日本の農業が行き詰まったのも、戦後のアメリカ式の言いなりによる農政失敗のせいである。ヨーロッパ諸国がアメリカ保護政策に厳しい立場に立つなら、この際一度日本もヨーロッパと手を結びアメリカに異を唱え、更に一歩進めて叛旗を掲げてはどうだろうか。

2009年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com