866.2009年9月26日(土) 学生相手の講義は楽しい。

 昨年に続いて、池袋にある東京交通短大の「平成21年度特別教養講座カリキュラム」の一環として学生相手に講義を持った。昨年は少々時間配分に失敗して時間が足りなくなってしまったので、今日は昨年よりパワーポイントのスライドを大幅に減らし、最後に時間調整の出来るスライドを1枚入れた。与えられた1時間半の制限の中でどんぴしゃりだった。100名弱の受講生だったが、今日が2学期最初の講座ということもあって、学生の目は輝いていた。話し甲斐もあった。尤もここの短大生の就職先としては、鉄道会社や旅行会社が概して人気があるようだ。その点で、私の鉄道会社員と旅行会社員としての経験は、大分参考になると考えられ、元部下だった桑原賢二助教に誘われたものだ。

 テーマは「現場から真実をつかめ!」としたが、あまり人気を呼ぶような、派手なテーマではないと思われたかも知れない。ただ、学生たちの期待を裏切らない講義は出来る自信はあったし、他の講師には絶対不可能な材料、コンテンツ、そして体験を持っていると確信していたので、珍しい写真を交え、臨場感について実体験を織り交ぜながら話し続けた。特に、臨場感を覚れば、危機意識も身についてくるし、危険予知も出来ると話した。その1例として、私自身がカイバル峠を訪れ、そこで銃砲店が流行っている状況を目の当たりにして、反米テロ、とりわけニユーヨーク同時多発テロを予知したことを述べた時には、目を光らせて見つめてくれた。これも臨場感のある話の例だが、赤裸々な実体験が若者には興味があると痛感した。若い学生を相手に自分の破天荒な経験を話すことが出来るのは、実に楽しい。

 学生たちを見ていると結構楽しんで聞いているように見受けられたので、時折り脱線しながらもある程度まとめられたと思っている。

 ここの学生が礼儀正しいのには感心した。最近の若い人はあまりエチケットというか、常識も備えていない人が多いが、顔を会わせると目礼してくれたり、ひとりひとりきちんと挨拶をしてくれる。ごく当たり前のことだが、中々出来ないのが当世の若者である。その点でも楽しく有意義な1日だった。

2009年9月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

865.2009年9月25日(金) 裁判員制度は時期尚早か?

 50年前の明日、伊勢湾台風が紀伊半島から中京地区を襲い、1日にして5,000名を超える犠牲者を生んだ。あの時の猛威は胸に強く焼き付いている。小中陽太郎さんもNHK名古屋に勤めていた時、報道現場に出て犠牲者の家族が遺体を焼くシーンを見て強い衝撃を受けたと仰っていた。

 今日駒沢大学の講座で、清田義昭講師が見せてくれたドキュメンタリー・ビデオ「出所した男」には深く考えさせられた。清田講師は冒頭今年から実施されている裁判員制度について疑問を呈した。時期尚早だというのである。このままだと冤罪が多くなることを心配されていた。そう述べた後に、このビデオを鑑賞することになった。7年前に毎日放送が制作した作品で、地味な作品だがいくつかの賞を受賞したものだそうである。浜松市に住む河合利彦という42歳の元殺人犯の再審手続きを追ったものだ。内縁の妻の連れ子を殺害した罪で起訴され、女の「河合が殺した」の一言で、その翌日女を信用していた河合は自白してしまう。問題は、河合の自白直前に女が罪を認めたにも関わらず、女の自白のテープは秘匿され、作為的な監察医の報告書により立件されてしまう。その後に件の監察医の診断より、見識のある別の監察医が、殺害時間から推して河合殺害の不自然さを報告した。それを受けて河合は最高裁へ上告した。結果はその監察医報告は信用出来ないという理由から、再審却下となった。女は罪を問われず、河合は10年の刑期を終えて出所したが前科者のままで終結となった。

 心が重くなるドキュメントに考えさせられた。講師が心配する、裁判員制度により冤罪が増えるとの懸念は、次の理由からである。

 裁判に関して素人の市民は、罪への意識と被害者への同情が強くなり、それが犯人を成敗する気持ちに変わり、死刑制度を採用しなくなる世界的風潮の中で、ともすると罪を重くする傾向に傾き、仮に死刑に値しなかった犯人に死刑を課した時、冤罪となる恐れがあると危惧しておられた。確かに講師が言われたことも理解出来る。私も一般論として、まだ裁判員制度導入には、まだ環境整備が充分でなく検討課題が多すぎると思う。すでに走り出した制度ではあるが、これまで表に出なかった裁判官と検察との取引等も洗いざらい公開して、ひとつひとつつぶして行くような愚鈍な進め方も考えてみてはどうだろうか。

2009年9月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

864.2009年9月24日(木) 鳩山新政権順調にスタート

 鳩山内閣の行動がてきぱきしていてスピード感があり、国民の信頼もうなぎ登りの様子である。鳩山首相自身国連総会出席のため訪米中であるが、最初の試練である環境サミットにおけるスピーチで男を上げた。二酸化炭素排出を2020年には、1990年比で25%削減のような高い数値を国際公約として具体的に発表したことは、主要国の高い評価を得た。その一方で、アメリカと中国の両巨大ガス排出国が著しい排出ガス削減を目指すという抽象的で、数値の裏づけのない演説をしたのとは大きな違いである。

 過去にわが国は数値目標を掲げることから逃げて抽象的過ぎると言われ続けてきた。それが、今回の鳩山訪米では、主要国に先駆けて打って変わって世界に向け約束ごとを公表した。これが、うまく予定通り実行できたら世界中の日本に対する信頼は、一段と高まるだろう。仮に思惑通り行かなかった場合は、日本への信頼は忽ち失墜するだろう。日本経団連はぐずぐず言っているようだが、もう待ったなしである。やるっきゃない。 

 それにしても、大臣を筆頭に各省庁の仕事ぶりは、失速しないか心配なほどである。その気概や良しと二重丸を上げたいところだが、問題は亀井静香・金融担当相の、中小企業融資やサラリーマンの住宅ローンの返済に対して金融筋が3年間猶予する法案の立案を検討させていることである。これは、確かに中小企業等にとっては朗報であろうが、金融機関にとってはきつい。民間の商業活動に対して国家が法律で縛るのは問題ありとする不安説がある一方で、金融機関が今後貸し渋りを増やすのではないかとの懸念材料もある。それにしても、大臣が代わっただけで今まで大して騒がれなかったことが、一気に法律化という短兵急な事態にまで発展しようとは、まさに驚きである。もう少し静かにやってもらいたいものである。この調子だと、また別のところで別の問題が噴火しかねない。

 今日の朝日夕刊の一面に、「行政刷新会議事務局長、加藤秀樹氏を起用へ」と出ていた。加藤氏の肩書きに「構想日本代表」とある。加藤氏には何度もお会いしている。堅実に「構想日本」を影響力のあるシンクタンクに育て上げてきた。度々セミナーにも出席したが、明晰な頭脳で歯切れの良いスピーチは垢抜けている。

 本当に加藤氏が新ポストに就くなら、確かに適任であろう。最近は、中央、及び地方自治体における「構想日本」主導の「事業仕分け」が功を奏しつつある。実績を上げていた「事業仕分け」を国家的に実施できれば、どれだけ国の財政にとって救いとなるか。国家予算の1割を削減できると言っておられるので、ぜひやってもらいたい。

2009年9月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

863.2009年9月23日(水) NHKドラマ「白洲次郎」にまつわるエピソード

 一昨日から今日まで3夜連続でNHK番組「白洲次郎―戦争を背負った男」が放映された。今年2月末に2回放映されたが、3回目は準主役の吉田茂役の俳優が健康を害して撮影出来ず、今回その最終回分を加えて連続3回分を一気に見せてくれた。合計4時間半にのぼるテレビドラマを観たのはほとんど記憶にない。評価としては難しいが、結構楽しめた。今日の最終回で白洲がケンブリッジ大学でケインズ教授に学んだとは初めて知った。あのアカデミックなケンブリッジの街とキャンパスの雰囲気は、中々落ち着いていていい。1995年春ロンドンに駐在中だったアルペンクラブの大林玄一さんご夫妻に、妻ともども車で案内してもらったことを懐かしく思い出した。

 2月は関心がありながら、部分的に観た程度だったので、話の筋が通らなかった点もあり、今度は3回分をしっかり観るつもりで待ち構えていた。

 主役の白洲次郎が最近になって脚光を浴びているが、それは白洲のようなイギリス帰りで英語を解し、自分で確たるプリンシプルを持っている人物が今世間から渇望されている証拠であるのかも知れない。終戦後マッカーザーに堂々と抗議をした潔い行動と、戦後日本経済復興のための礎を作るために通産省の再建に取り組み、吉田茂の懐刀としてサンフランシスコ平和条約調印のために随行員として同行し、吉田の手となり、足となって活躍しナビゲーターぶりを発揮した姿を描いたものである。

 実は、今取りかかっている「知の現場」出版プロジェクトでは、22人の著名な言論人を取材しているが、3月末にこの番組の原作者のひとり、北康利氏をインタビューした。その折り北氏は、評伝作家として事実関係に誤りが発見された場合、どう対処されるかとの質問に対して、至極率直に事実が判明すれば、次の機会に訂正すると仰った。その一例が、昨日放映されたシーンの中にあった。白洲がGHQに乗り込んだ場面について、2月のテレビ放送後、マッカーサー財団からクレームがついたという。財団によれば、白洲がGHQを訪れた記録はまったく残っていないと言われたそうである。テレビではあれだけ何度も白洲がGHQを訪れる場面を映し出している。そんな馬鹿な話がとは思うが、実際に訪問記録が残っていないのでは、その訪問記録を証明しようがない。そこで、北氏はその当時マッカーサー総司令官が駐日アメリカ大使館に起居していたことを調べ上げ、白洲のアメリカ大使館訪問記録をチェックして、その訪問の事実が判明した。結局、それまでGHQだとばかり思っていた白洲のマッカーサーとの面会は、実はアメリカ大使館内であったことが分かったのである。

 こういう事実関係についてメールとハガキで友人に知らせたところ、結構意外な反応もあった。しっかり観てみると言う声が多かったが、昨夜放送されたテレビでは、舞台は相変わらずGHQだった。しかし、これは膨大な制作費を注ぎ込んだので、改めてアメリカ大使館を舞台にしたシーンを撮影するわけには行かなかったのだろう。その他にも、ゼミの堀勇弘氏から、主役・白洲次郎役を演じた俳優・伊勢谷友介が子息の小・中学時代の同級生だという知らせをいただいた。中々の熱演だったと思う。

 もうひとつ最終回の場面で、白洲チームとGHQスタッフチームとの憲法解釈について激論を交わす場面で、旧憲法の「天皇を輔弼する」の「輔弼」の語義について「advice」か、或いは「agreement」か、の議論が面白かった。改めて辞書を引いてみると「輔弼」には、「advice」「assistance」「counsel」と記されていた。

 北氏との取材記は私自身が書き終え、校正も終えて年内に共著として上梓されることになっている。メールでその点も知らせたところ、多くの友人が発行され次第買って読んでみたいと言ってくれている。その他にも、私自身は作家の小中陽太郎氏、同じく野村正樹氏、経済アナリストの武者陵司氏を取材した。どんな書物に出来上がるか、大きな楽しみである。

 さて、プロ野球セ・リーグで巨人軍が優勝を決めた。3連覇で33回目の優勝である。巨人軍オーナーを務めているゼミの同輩・滝鼻卓雄くんも今夜はいい気分で酔っ払っているだろう。

 子どものころから大の巨人ファンだったが、寄る年波か、このところ昔ほど野球に興味を持てなくなった。テレビでもほとんど観戦しなくなった。それでも巨人軍の試合結果は少々気にはなる。マジック「1」となったので、優勝決定シーンを観てみようと6回表からずっと観ていて、優勝決定の瞬間を見られ、取り敢えず良かった。これから、クライマックス・シリーズ(CS)、そして日本シリーズへと続くのだが、数日来少々話題になっているのが、両リーグともCSへの出場権を賭けた3位争いでセ・リーグでは目下阪神、広島、ヤクルトの3チームが争っている。問題は、セ・リーグの3位を争っているチームの勝率が5割を割りそうなことで、仮にそうなってそのチームがCSで勝ち上がり、日本シリーズでも勝ってしまうとセ・リーグでは巨人が優勝だが、日本一の座にペナントレーズで半分も勝てなかったチームが座るという奇妙なことになる。何だか不条理な話でもある。こうなるとペナントレースの意味とか、価値がなくなるのではないかと思う。やはりこれはおかしい。CSへの出場権は勝率5割を上回るという前提条件でもつけないと、しらけた空気が流れるのではないか。こんな逆転現象ぐらいプロ野球関係者は予測できそうなものだが、こういう些細なことを軽視することが、プロ野球人気に陰を落とすことになるのだ。

2009年9月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

862.2009年9月22日(火) 好漢・田淵守くんのこと

 会社勤めのころの同僚であり、高校のちょうど10年後輩に当る田淵守くんから定期リポートを送ってこられた。いつも丁寧な取材としっかりした内容、きちんと割付けされたリポートに感心する。

 「鯰亭事務所リポート」と題して、ひとりで原稿を書き、印刷物にして定期的に送ってくれる。「鯰」とは、田淵くんが自分自身につけたニックネームである。彼は湘南高を卒業して東京教育大に入ったが、学生運動のやり過ぎ?で中途退学し、偶々私より遅れて中途採用で同じ会社へ入社してきた。こう言っては悪いが、4月入社の学卒定期採用者とは違うので、最初から将来のエースやエリートコースに乗ることを期待されたわけではなかった。だが、頭の切れることと人柄の良さで忽ち職場内で人望を集め、リーダー役を担うようになった。彼も意気に感じて現場従業員のために組合活動に力を入れ、職場内で自分の出世を省みることなく精一杯黒衣となって活動した。時によってはその言動は先鋭的であり、保守的な組合大会や株主総会で積極的に発言したが、いずれも為政者から歓迎されるはずもなく、組合委員に立候補しても所詮根回しの行き届いた選挙では、組合委員に選出されることもなく、組合員として思い切り活動することはできなかったのではないか。

 会社からは煙たがれ、日和見的な組合からも距離を置かれ、シンパは彼を本当によく知る社員、彼の組合活動を評価する組合員しかいなかった。気の毒だった。職場環境としてはあまり恵まれていたとは言えなかったが、私を常に先輩として立ててくれ、仕事には真剣に取り掛かってくれた。会社の方針に沿っているとは受け取られず、その点ではやり方があまりうまくなかったのかも知れないが、もう少し直属の上司が細かい配慮をしたり、彼の能力を活用すれば、違った方向でもっと彼の存在感をアピール出来たのではなかったかと思うと惜しい気がしてならない。

 その田淵くんも昨年定年を迎え、当初の希望通り「生涯現場職員」を全うした。信念を貫いたのだから、それはそれでよいのかも知れないが、田淵くんがそれで果たして心底から満足しているだろうかと随分気になっていた。定年直前には大腸癌に罹り、心配したが、今年2月の私の出版記念会には元気な顔を見せてくれた。

 向上心が強く、在職中も勉学に励むことを忘れず、社会保険労務士と行政書士の資格を取得した。今では個人的に「鯰亭労働法務事務所」を開業して、労働問題で悩む同士へ助言している。見上げたものである。

 信念を曲げず自分の信ずる道を自らの力で切り開いて、今の田淵くんがいる。しかし、他人のために尽くすことを当然のように考えている田淵くんも、これからは自分の健康をもっと考えて、更に前進して欲しいと心から願っている。

 頑張れ! 田淵くん!

2009年9月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

861.2009年9月21日(月) 敬老の日に思う。

 かつては9月21日と言えば、秋分の日というのが通り相場だった。それが今年は敬老の日である。以前敬老の日は「9月15日」だったが、十数年前に9月の第3月曜日が敬老に日と決まってから日時は流動的となった。今年のケースでは昔に比べると随分遅い敬老の日となったものである。

 妻と見合いした日が、41年前の敬老の日だった。そして翌年5月にめでたく結婚と相成った。その結婚以来今年は満40年・ルビー婚を迎えた。末永く気持ちを合わせて仲良くやっていきたい。

 さて、高齢者とは、一応65歳以上の年配者を指している。近年の少子高齢化現象を反映して、全人口に占める高齢者の割合が年々高まっている。総務省の調査によると、女性は全女性の25.4%、つまり1/4の女性が高齢者ということになる。男性だって全男性人口の19.9%が高齢者である。5人にひとりである。もちろんこの高齢者人口の高さは世界一であり、幸福か否かは別にして、日本は世界1のお年寄り天下となった。

 昨年11月に韓国・束草市で開催されたシンポジウムでパネリストとして講演した際、「朝鮮日報」記者の資料を引用して話をした。その資料によると2015年には、韓国が日本を抜いて世界一のお年寄り国家になるというものだった。私も直前になってインターネットで調べるまで、その実態は知らなかったが、会場で私がそれに触れた時の600人の出席者の驚きと動揺は、一瞬会場がどよめいたほどである。とりわけ韓国人の出席者は複雑な気持ちに襲われ、かなりショックを受けたようだった。

 どこの国でも大きな社会問題としてクローズアップされてきたのが、年金、医療、介護、雇用等の高齢者に関わる福利厚生問題である。鳩山政権になって悪評高い後期高齢者医療制度が撤廃される。まもなくその年齢に達する自分にとっては、自分自身の問題でもあり、歓迎すべことである。

 平均寿命とともに、最近話題になっているのが、健康寿命で日本人のそれは、75歳だという。男性が72.3歳、女性が77.7歳である。その年齢に達すると身体に突然故障を抱えたり、筋肉が減少するらしい。あと2年しかないと思うとぞっとするが、それを払拭するひとつの鍵は、生きがいだそうだ。男が会社を辞め、ぶらぶら時間を空費してあまり目標とか、生きがいがなくなると75歳がデンジャラス・エージと呼ばれる現象に陥るようだ。私自身まだやることが沢山あり、まあその点ではあまり心配はないと思うが、これからの1年1年は身体と同時に、精神面もケアすることが重要だと思う。

2009年9月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

860.2009年9月20日(日) どうして「取扱説明書」は分かりにくいのか。

 今朝の朝日「天声人語」の引用は面白かった。中国語の漢字と日本語は似て非なることもあるという話だが、「空巣老人」という言葉が面白い。「空巣」とは穏やかでないが、中国語では独り暮らしの老人のことだという。「天声人語」氏によれば、「雛が育って飛び立てば、巣は空っぽになる。1人っ子政策の影響などで高齢者だけ残される世帯が増え、かの大家族の国でも社会問題になっている」という。そう言えば、「列車・電車」のことを「火車」といい、「自動車」のことを「機車」といったように思う。言語が同じでも生活環境や社会情勢に影響を受けることがある。その辺りが面白い。

 先日購入した万歩計がどうもうまく使いこなせず機能しない。先日までまあまあ使用できたのだが、このところ数字が計上されなかったり、0に戻ったり、どうもうまく行かない。ところが「取扱説明書」、いわゆる「トリセツ」が分かりにくい。何を書いてあるのか、さっぱり分からない。順序を追って丹念に読んでも、肝心な説明が抜けている。これは本当だ。こんな粗雑なトリセツで果たして会社に苦情が来ないのだろうか。

 以前からトリセツの文言や書き方はあまり評判が良くないが、改めて読み直してみて万歩計のトリセツの説明不足はやはり少々酷いと思う。これにはやりきれない思いである。オムロン製品だ。

 6月に購入したソニー・ブルーレイ方式のDVDレコーダーのトリセツもよく分からず、とても真剣に読む気にもならない。まだ、使い方をマスターしていないお粗末さである。それにしても、当方の勉強不足もあるが、一般的にいってもどうして機械類の取扱説明書というのは、難しく書いてあるのだろうか。もう少し素人にも理解し易いように易しく説明できないものだろうか。設計した技術屋さんが書くので、どうしても文章の書き方に慣れていないからだという説があるが、そんなことは理由にならない。社内の両方に通じる人間が書けば簡単に済むことだ。やはり、メーカーの無責任さであり、顧客軽視の姿勢だと思う。私自身これから年齢を重ねていくと、機械ものには段々億劫になるので、ちょっと心配だが、何とか機械バカにならないようにしないといけない。

 買ったばかりの万歩計を不良品として捨てるのもシャクなので、オムロン社に電話で尋ねて、何とか使いこなせるようになりたいものである。まったくやれやれだ。

2009年9月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

859.2009年9月19日(土) アメリカ、東欧MD計画を中止

 昨日ミステリー作家であり、鉄道作家としても知られる野村正樹さんから電話があり、先日校正のために野村さんに送った原稿について、話し合いをしながら確認したいという意向を伺ったので、2つ返事でお引き受けして午後渋谷でお会いした。

 渋谷の「ハチ公」前で待ち合わせと言えば、お上りさんだが、珍しい現象が見られた。「ハチ公」銅像前で記念写真を撮っている外国人旅行者が多かったことである。今までそんな光景は見たことがなかったが、それもハリウッド・スター、リチャード・ギア主演で「ハチ公」をモデルにして映画「HACHI」が、人気を呼んでいるせいだろう。

 野村さんは今売れっ子の作家として、すでに120冊もの著書を世に出されている。随分参考になる話を伺った。作家の視点、見方というものを教えてもらった。7月に時事通信社から出版された「鉄道トリビア探訪記」に続いて、近日東洋経済新報社から「東京八景」という思い出話を出版される。伺ったところでは、高校を卒業して上京した50年前に歩いた都内の写真が残っていたので、その地を再訪して思い出話を書かれるという話だった。

 さて、ロシアがぴりぴりしていたアメリカのチェコとポーランドへのミサイル防衛(MD)システム配備を、アメリカが中止すると公表した。これもオバマ大統領の遠大な核廃絶への遠いながらも効果的で着実な一歩だと思う。4月にチェコのプラハで核廃絶への決意を宣言して、世界をあっと言わせたオバマの第2段であり、オバマもいよいよ本気で核廃絶の道へ舵を切った。ブッシュ大統領時代に進めていたヨーロッパにおけるMD計画の見直しである。目標を自国に向けられて少々神経質になっていたロシアにとっては大歓迎である。メドベージェフ大統領も今後ミサイル拡散の脅威に「共同で取り組もう」と声明を出したが、イギリスもフランスも歓迎している。こういう実務的なことが実行される(取り止めるということだが)のは、前途に希望があっていいものである。

 本来アメリカの東欧へのMD配備の目的は、イランの核・ミサイル攻撃からの防衛計画のひとつだった。これに対して、ロシアがアメリカの計画に脅威を感じて、イランに防空ミサイルを売却する動きを見せていた。これでロシアも売却計画を止めるだろう。

 オバマの意思に合わせて、鳩山首相もオバマとの首脳会談の際、鳩山首相から核軍縮の方向へ話を持ちかけてもらいたい。いずれにしろこのように世界情勢が混沌とした時代に、核廃絶の動きは明るい兆しである。このままこの動きが強まることを願いたい。

2009年9月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

858.2009年9月18日(金) 日米政府間に密約あり。

 今日から駒沢大学マスコミ研究所公開講座の秋季学期が始まった。春季に「本と出版の周囲」を担当していた柴野京子講師が清田義昭講師に代わった。

 清田講師は、「出版ニュース」の発行責任者で長年出版業界に関わっておられる。冒頭に琉球朝日放送が制作したビデオを見せてくれた。「メディアの敗北」というテーマで「沖縄返還をめぐる密約と12日間」という副題がついた50分ドキュメンタリーだった。昭和47年4月の外務省機密漏洩事件から始まる、3つの外務省密約事件を赤裸々に描いたもので、その当時いくつかのドキュメンタリー賞をいただいた作品である。

 私自身この日米密約の発生当時から関心を持っていたが、ビデオを観て改めて日米間には間違いなく密約があったことを確信した。時恰も昨日岡田外相が密約について調査して11月末までに報告するよう厳命した。これまで歴代の首相を始め外相は、ことごとく密約を否定してきた。アメリカから機密文書が公表されたにも拘らず、密約は一切ないと断言してきた。

 密約事件で最大の関心を呼んだのが、外務省公電漏洩事件であり、毎日新聞・西山太吉記者が入手した公電の写しは外務省女性職員と「情を通じて」得たものであり、国家機密法に違反するという、別件の罪で逮捕し、裁判でも国の勝訴となった。国家間の密約という重要な事件を、スキャンダルという1点で問題をすり替えたものとしてマスコミが政府の姿勢を糾弾した。しかし、それ以上政府を追い詰めることはできず、マスコミの敗北と言われた。

 2点目は、沖縄米軍基地の移転に伴う費用 400万$を米軍が支払うとの協定にも拘らず、実際には米軍が支払ったように見せかけ、密約により日本が支払っていたというアピアランスというパフォーマンスがあった。

 3点目は、非核3原則と云われる「作らず」「持たず」「持ち込ませず」を約束したにも拘わらず、条件付で核の持ち込みを容認していた。

 これらの機密を追求した西山太吉記者は、日本政府から徹底的に攻撃され、政府の圧力を恐れた毎日新聞社も西山氏を冷遇して、西山氏は孤軍奮闘で政界、マス・メディアと戦い、最後には矢折れ弾尽きて表舞台から去った。

 最近になって、当事者だった元外務省アメリカ局長の吉野文六氏や、元駐米大使の村田良平氏も密約があったことを認めている。アメリカからの公文書も公開された。ここまで証拠が揃っていながら、往生際の悪い自民党政府は、これまで「ないものはない」の一点張りだった。民主党は今改めて本事件に本腰を入れて追求する覚悟を決めた。

 日米密約をなぜ今、調査するのか、と問われた岡田外相は「外交に対する国民の信頼を取り戻すためだ。外交は国民の理解と信頼のうえに成り立つ。密約問題がそれを損ねているのは間違いない」と応じた。どういう報告がなされるのか。興味のあるところだ。

2009年9月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

857.2009年9月17日(木) 民主党新政権は張り切り過ぎでは?

 新しい政権が稼動した。任命された各大臣も所管の省庁へ初登庁して、早速大演説をぶった。政策は民主党のマニフェストに約束したことで当然であるが、各大臣が一斉にラッパを吹き動き出したので、まるで目が回るかのようだ。

 官房長官は事務次官の会見を取り止める。国交大臣は八ツ場ダムの建設中止、外務大臣は11月内に日米核密約問題の調査報告を、文科大臣はアニメ殿堂の見直し、郵政・金融担当大臣は郵政民営化事業の形態見直し、厚労大臣は年金徹底解明と後期医療制度の廃止、等々確かに動きが早い。これこそ政治家らしいと思うのだが、あまりにも功を焦って反動やしわ寄せが国民に及ばないことを願う。

 前原国交大臣のごときは、日本航空の再建策を検討中の再建有識者会議を自民党の考えの下で組織された会議だから、そのまま受け入れるわけにはいかないと言うほどのあまのじゃくぶりである。ことは下手をすると倒産しかねない半官半民の会社の存亡に関わることである。その裏には、経営効率向上を求め不採算路線からの撤退を要求する金融機関と、航空網の維持・拡充を錦の御旗に地方空港の存続に血道を上げている国交省の対立である。当事者である日本航空そっちのけである。政権が代わって「無駄遣い」「公共事業の削減」「官僚主導の見直し」を主唱する民主党のスタンスから推して、日航社内には会社の解体が避けられないと覚悟を決めている幹部もいるらしい。日航が行き詰まったのは、他にも諸々の原因があるが、外部からプレッシャーをかけられたのでは堪ったものではない。

 願わくは、民主党の面々にはくれぐれも考え違いをしないで欲しいものである。

2009年9月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com