875.2009年10月5日(月) 太宰治「斜陽」のタネ本は、太田静子の「斜陽日記」

 昨晩NHK・ETV特集の太宰治生誕百周年記念番組「太宰治‘斜陽’への旅」で「斜陽」が作品として完成する過程を人間模様を織り交ぜたドキュメントとして放映した。愛人・太田静子との間になした娘・太田治子が保管する日記等の資料、治子の津軽への旅、神奈川県下曽我の雄山荘の生活、治子へのインタビューや感想等を通して詳しく紹介して、興味深く観ることができた。1時間半のドキュメントであり、文学の裏世界の話でとかく敬遠されがちなモチーフであるが、当事者の心理面まで中々よく描けていたと思う。

 今まであまり世間に知られていないような秘話を太田治子が提供したということは、ある面で父の生誕100年を機に過去の太宰治像と決別しようと吹っ切ったのではないかと思える。実際62歳になって初めて父の実家である青森県金木の太宰記念館を訪れ、自分の揺れる気持ちに思いがけず戸惑う。母静子とともに暮らした下曽我の家は、誰も住まない廃屋同然のまま残されており、閉ざされた門から邸内へ入ることが叶わず、周囲を歩き、外からかつての自宅の思い出に耽る。「斜陽」では舞台は伊豆になっているが、実際はこの下曽我の雄山荘の出来事だった。

 「斜陽」が完成するためには、静子が書き続けていた「斜陽日記」がヒントとなり、推進力になったようで、太宰もそれをしきりに当てにしていた。「斜陽日記」は、太宰と静子の間で交わされたラブレターで、斜陽の言葉通り太宰の生き方も傾いて、気持ちは徐々に死へ向かっていく。一方、その過程で新しい時代の女であった静子は、治子の誕生から一転して幕引きを「死」から「生」へ昇華させていく。この静子の「生」への希望が、「斜陽」の最後は「死」と捉えていた太宰をして、静子との別離を決意させたようだ。静子は「斜陽」の完成を見て金木の実家近くに住んでいた太宰へ会いに行く。しかし、太宰はつれなく、これが2人の最後の逢瀬となった。「生」へ向かって力強く生きようとする静子と、「死」に執着する太宰との永遠の別れである。

 その僅か半年後、「死」を決意していた太宰は、もうひとりの愛人・山崎富栄を誘い入水自殺する。一方静子は太宰との思い出を胸に秘めて、女手ひとつで治子を育てながら69歳で亡くなる。

 胸に詰まらせられる愛憎ストーリーである。ノンフィクションであるが、これまでほとんど知らない内容だった。今年は太宰治関係のイベントが盛り上がり、随分遠い時代の人と考えられがちであるが、松本清張と同じ年齢だったとはとても思えない。先年93歳で亡くなった亡父より1歳若い。

 太宰に新しい興味も湧いてきたので、近い内に「斜陽」をもう一度読んでみようと思っている。

2009年10月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

874.2009年10月4日(日) 中川昭一元財務・金融担当大臣自殺か?

 今朝インターネットのWEBサイトを見ていて思いがけない訃報にあっと驚いた。あの元財政・金融担当大臣だった中川昭一氏が今朝自宅のベッドで亡くなっているのを奥さんが発見した。何となくミステリーじみている。ニュースを知って直感的に自殺だと思った。

 今年2月ローマで開かれた主要7ヶ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の記者会見における酔っ払った無様な様子が国内外で報道され、日本国内ばかりでなく世界中からブーイングが上がり厳しく非難された。それほどお粗末なもうろう会見だった。一国の財務大臣ともあろうものが、世界注視の記者会見に酔っ払って出席するとはあきれ返った行状である。取り巻きもよくない。あの映像は確かに酷かった。目はうつろであらぬ方向を見据え、ろれつの回らない口調でそのだらしなく、惨めな姿は大臣の人格をさえ疑わせるもので、マス・メディアからも散々叩かれた。自業自得とは言え、帰国後直ちに大臣を辞任して、その挙句に父親から譲り受けた地盤の支援者からそっぽを向かれ、総選挙で落選し、比例区での復活当選もならなかった。ローマでの記者会見から奈落の底へまっしぐらで直行し、そのまま浮かび上がることはなかった。

 高校卒業後、浪人中は代々木ゼミへ通い、英語授業は小田実さんや小中陽太郎さんから教えられ、東大から旧興銀へ就職したくらいだから頭は良かった筈である。自殺した北海道のヒグマと言われた、父親中川一郎氏の死後地盤を継いで、北海道選出の自民党有力議員として徐々に存在感を示したが、人の上に立つ人物としては、酒乱による素行に見られる通り、周囲の人への配慮や態度に欠け問題があり過ぎた。父一郎氏が一派を成す有力議員だったためであろうか、取り巻きが何でもやってくれると思い違いしている内に、いつの間にか裸の王様になってしまった。数年前の駐日インド大使主催のレセプションでよろめきながら大使館へ到着した裏話は有名だ。

 自民党に他に人材がいなかったわけでもあるまいに、世襲議員として当選回数を重ねている間に、国会内でひとかどのうるさ型となっていった。一部では未来の総理候補と期待されていた節もある。その間実力をつける代わりに権謀術数や世渡りだけが身についたようだ。それにしても世襲議員特有の甘ちゃんに、かつてはわが国の農林行政を、最近では金融を一切任せていたとは情けない。結果はどういうことになったか。農業は疲弊し、金融は一向に立ち直りの気配が見えない。父親の七光りで連続8回の当選をしていながら、酒だけ力量を上げて、政治家としての力を磨くこともしてこなかったのではないか。人間的にはまったく子ども同然である。

 見栄を張り偶に威張る程度ならまだ許せるが、傲慢不遜そのものの態度で押し通した。選良の負託を受けて代議士になった以上、勉強して実力を培うことは当然であるが、精神的な強さも身につけなければ、他人の足を引っ張ろうと考えている輩が多い中ではとても太刀打ち出来ない。サンドバッグのように叩かれても叩かれても耐え抜く意思の強さがなければ、魑魅魍魎の政治の世界ではとても生き抜いていくことはできるものではない。

 まだ、自殺という結論が出たわけではない。司法解剖の結果で警察はその可能性が低いと発表したが、死因の断定には至っていない。病理検査を行うという。父親の自殺の際も当初は自殺とは発表せず、その後著名な医師による虚偽の死亡鑑定書が問題視され、結局自殺と断定された経緯がある。

 どうも地位に相応しい人間性と実力が伴わない人間が権力を持つとろくなことはない。それにしても麻生前首相は、選挙の大敗という堂々たる?理由で辞めることが出来て良かったのではないか。

2009年10月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

873.2009年10月3日(土) 次回オリンピック開催地、リオ・デ・ジャネイロに決定

 残念ながら東京は2016年夏季オリンピック開催都市に選出されなかった。開催地は南米で初めてリオ・デ・ジャネイロに決定した。リオは4候補都市の中で一番可能性が低いとみられていたが、南米大陸で初めてという目新しさが、治安問題やその2年前のサッカー・ワールドカップ開催のダブル不安を乗り越えて栄冠を射止めた。今回のIOC委員による投票の推移と結果をみていて意外なことが分かった。ひとつは、シカゴがオバマ大統領夫妻の圧倒的な人気を背景に支持を受けかなり決定の確立が高いと考えていたが、予想に反して第1回の投票で東京を下回る最下位で早々に姿を消したことである。アメリカが政治的な力だけで押しまくることに、IOC委員の間で反感を持たれたことがあるとの声がある。昨夕東京都の猪瀬副知事が、オバマのスピーチの内容には理念がなく、ただミッシェル夫人の故郷だから開催させてくれという次元の低い演説だったと酷評していた。尤もリオだって同じで、お祭好きのブラジル人らしく、大会開催を盛り上げたいとの一点張りだった。気の毒だったのは、マドリードで前回も立候補して破れ、今回も第1回の投票では最高票を得ていながら最後の決戦で、リオに大差で涙を呑んだ。

 東京は開催都市に立候補した時点に比べ、少しずつ追い上げて昨日の総会では、一番まともな主張と将来の環境問題を提起したが、ある新聞によればスポーツの祭典としての高揚感とか、ワクワク感に欠けるとあった。それに国民の支持が4都市の中で一番低かったことが評価を下げた。第1回の投票でシカゴを上回っていながら、人脈に欠ける点も第2回では逆に票が減った原因ではないかと指摘されている。

 リオの開催はある程度自然の流れだと思っているが、気にかかるのは、ブラジル政府に開催にかかる経費が、2014年開催のワールドカップと併せて負担出来るかどうかである。ルーラ大統領は、早速記者会見でインフラ整備に約32兆円を投資すると語ったが、そのほかにも開催自体にかかる費用がある。いくら経済が上昇機運のブラジルとはいえ、これだけの負担に耐えて国際的に大きなイベントを3年間に2つも実施可能だろうか。この点は今後も注目していたい。

 秋のお彼岸にお墓参りをしなかったので、今日長男家族とともに、近藤家の宝仙寺と妻の実家、川手家の多摩墓地へお参りした。今朝方は時折小雨がぱらついたが、幸い天候も回復してお役を済ませたような気持ちになった。すっきりした気分である。やはり1年に2度の墓参りは欠かせられないと感じた。

2009年10月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

872.2009年10月2日(金) 2016年オリンピック開催都市はどこに決まるか。

 2016年のオリンピック夏季大会開催地を決めるIOC総会が、コペンハーゲンで開催されているが、4つの候補都市がそれぞれ世界的にも知られる大物を送り、キーノート・スピーカーとしてそれぞれの都市の開催PRのために精力的に動いている。

 シカゴは、オバマ大統領夫妻、リオ・デ・ジャネイロはルーラ大統領とサッカーのペレ元選手、マドリードはファン・カルロス国王が演説した。東京は鳩山首相が先の国連総会でアピールした環境問題を話題にして、環境を意識した、コンパクトな大会と訴えたらしい。投票による決定は日本時間今夜半過ぎである。ここまで来たらやはり東京で開催してもらいたいというのが、ほとんどの日本人の本音だろう。吉と出るか、凶と出るか。それにしても、日本のスピーカーは皇太子が難しくなり、先日まで決まらず誰がやるのか気をもませたが、鳩山首相が引き受けてくれて良かった。国連総会におけるスピーチが良いイメージを与えたので、そのイメージをそのまま持ち込んだ。健闘と言えるのではないか。仮に麻生首相だったら、まずダメだっただろう。あまり「東京開催」を期待しない方が良いと思うが、それでも明日の結果が待ち遠しい。

 先日「構想日本」の加藤秀樹代表が、政府の行政刷新会議事務局長に内定したとのニュースが流れたが、これについて昨夕「構想日本」から加藤代表名で「行政刷新会議事務局長を引き受けるに当って」というメールによる挨拶文が送られてきた。過去7年間取り組んできた事業仕分けの実績が、認められた結果だと受け止めておられる。この事業仕分けを通じて、今年度中に4兆円の財源を捻出したいと言っておられる。ただ、歳出カットだけが目的ではなく、国と地方の制度や組織に根源的な問題があると捉えておられ、行政刷新会議としては行革や地方分権につながる仕事を遂行したいと意欲的である。ご本人も自覚しておられるが、こんなに激職をいくつも引き受けて大丈夫だろうかと他人事ながら心配である。本職は慶大教授であるが、構想日本代表、日本財団理事長、そして政府の要職まで引き受けて一体大丈夫なのだろうか。良識ある加藤代表ゆえ安倍、福田ら元首相のように、途中でもうや~めたとは、決して言わないだろうが・・・。

2009年10月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

871.2009年10月1日(木) 中華人民共和国建国60周年を迎える。

 1949年に中華人民共和国が建国して60年が経った。今中国の経済発展は世界の驚きであり、脅威でもある。来年度中には国民総生産(GDP)は、日本を追い抜いて世界第2位になる。最近の新聞報道をみると、中国政府はこの60年の総括をやっているが、国威発揚のためかもっぱら自画自賛である。前半30年間は毛沢東主席の建国を、後半30年間は鄧小平の改革解放政策の成果だと褒めちぎっている。

 確かに近年の中国の大躍進は目覚しい。貿易のみならず、生産、消費の面でも主要諸国を追い上げている。中国国民の生活水準も着実に向上している。都市住民の1人当たり可処分所得は建国当時僅か100元だったものが、昨年は15,781元にまで上昇している。何と160倍である。農村では44元だったものが、4,761元に上がっている。問題はとかく話題になる都市・農村間の所得格差である。先の数字を見ただけでも4倍近い差がある。

 そして司法の腐敗と言われるように、裁判所と警察、公務員の賄賂が蔓延っていることが、国民の無気力を生んでいる。それより最大の問題は、何といっても民族問題だろう。ラサやウィグルでは、町中を武装警官が警戒しながら歩き回ったり、あちこちに監視カメラが取り付けられるようになった。天安門広場における式典や軍事パレードだって、民族問題を押さえ込み、中国国民の目を民族問題から逸らそうとの意図があることはミエミエである。中国政府のやり方は、力で国民を強引に抑えつけるの一辺倒だ。官僚が散々不正や賄賂をやっておきながら、職のない農村部から職を求めて出稼ぎにやってくる若者に圧力を加えるというのは、誰しも納得出来ないのではないか。派手に行進する軍事パレードが虚しいものに見えてくる。

 一昨日アメリカ領サモア諸島で地震発生とともに津波が押し寄せ、多数の犠牲者を出したが、昨日はインドネシア・スマトラ島でも大きな地震があった。今日現在500名を超える死者が出ているが、更に死者は増え数千人が犠牲となったのではないかと心配されている。テレビ報道に見る悲惨なシーンには胸を痛みつけられる。個人的にも1999年8月に遭遇した、トルコ地震の現場の倒壊したビルや道路傍の瓦礫の山を思い出す。日本ではそれほど大きな地震ではないが、それでも昨日から小さな地震が頻発している。やはり地球はつながっている。他人事ではない。

2009年10月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

870.2009 年9月30日(水) ドナルド・キーンさんの日本文学への熱意に脱帽!

 アメリカ領サモア諸島近海でマグニチュード8.3の大きな地震があり、日本でも津波警報が出された。昭和35年のチリ沖地震の際には、発生後22時間を経て北海道に津波が押し寄せ、函館駅まで海水が達した。5年前にインドネシアを襲った津波の脅威を思い出す。

 今朝の朝日新聞に1頁全面を使って日本文学者ドナルド・キーンさんのインタビュー記事が掲載されている。内容も中々面白いし、教えられることが多い。お元気そうだが、87歳のご高齢と知り、その好奇心には驚くばかりである。2年前の小田実さんの葬儀では、確か弔辞を述べられた。その後小田さんを偲ぶセミナーでもスピーチをされた。小田さんの英訳本も出されている。

 インタビュー記事を読んで、初めて知ったことも多い。日本人が大きくなり、それは国際化と共通していると述べている。しかし、グローバル化が進む一方で、日本人の外への関心も薄れたと感じておられるようだ。

 「日本人の友人で最も国際的だったのは安部公房」「明治時代の日記文学の傑作は石川啄木の『ローマ字日記』」「永井荷風に会った時、すばらしい日本語で話をするのに感動した」「外国人に日本の小説を1冊推薦するなら、谷崎潤一郎の『細雪』」「ものを書く人は古典文学を学んで欲しい」と痛いことも言っている。私の場合「ものを書く人」と言えるかどうか何とも言えないが、30年前に初めて韓国・扶余市を訪れ瓦博士として知られた、李石湖博士宅を訪れた時、博士からも「日本書紀をぜひ読みなさい」と同じように古典を読むことを薦められたことを改めて思い出す。

 それにしてもキーンさんの日本語は見事である。日本文学を学んだのはコロンビア大学だったが、その時習った日本人の先生を尊敬し、大きな影響を受けたという。日本文化を高く評価するキーンさんは、日本はヨーロッパの文化より水準が高かったと仰る。中国人は外国人を尊敬せず、外国のことを知ろうとしない。日本人は外国のことを正しく知ろうとする気持ちが強かったことが日本文化のレベルが高い原因だと分析している。キーンさんは日本文学を読んで読んでやっと日本文学の真髄が分かるようになったように思う。そのキーンさんは日本の小説が最も花開いた時期は、戦後の10年間だと見ている。その中で、谷崎潤一郎、永井荷風、志賀直哉、太宰治、三島由起夫、安部公房を評価している。一応私もそれぞれ読んではいるが、キーン先生にはとても敵わない。脱帽!

2009年9月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

869.2009年9月29日(火) 官僚の天下り禁止が動き出した。

 新内閣のスピード感のある仕事ぶりは、極めてすっきりして爽快感がある。ただ、一気に旧習を変えたりするとひずみが出たり、反感を買ったりして逆効果になることもある。これまで散々役人のやりたい放題に頭にきていた国民にとっては、とりあえず痛快事が多い。

 その中で官僚の天下り早期退職禁止は、マニフェストに盛り込まれており、首相方針として早速具体化する考えだ。独立行政法人理事長への天下りは認めないことを決めたようだ。

 さて、昨日の日経朝刊に元鳥取県知事の片山善博・慶大教授がインタビューに応えていた。それによると、官僚組織の硬直化の元凶は事務次官ポストだそうだ。元自治省役人だった人だけに、役所の内情に詳しい。こうも言っている。「今までの大臣は省庁のトップではなかった。事務次官が実質的な責任を取っていて、OBになっても影響力を行使している。大臣が責任を取り、幹部職員の人事もやるようになれば、官僚組織の頂点である事務次官はいらない」そうである。事務次官だけでなく、審議官なんてのも要らないのではないか。一般の公務員についても「国家公務員はいまだに成績至上主義です。今の職員は社会主義や弱い立場の人への思いやりが欠けている。志や正義感、気迫などにあふれた若い人をもっと採用すべきである」と的を射た言い方をしている。そして、この片山教授が、「予算編成のあり方検討会」の委員として深く関わるということだから、これからは役人の傲慢な振る舞いは許されないのではないか。大いに結構である。

 昨日の夜日本テレビのニュース番組「ZERO」で「核疑惑のイラン大統領を直撃・・・」と前宣伝され、実際村尾信尚キャスターが、とかく国際社会を惑わせるアフマディネジャド大統領にインタビューした。どんなインタビューになるのか興味津々だったが、質問はたったのひとつしか許されないうえに、もっと驚いたのは取材現場だった。村尾氏とカメラマンが一室に入ってそこでソファに座って対談かと思っていたら、何と2人の入った部屋にはテーブルやソファなんかなく、立ったままで、更に驚いたのは、その部屋の入口に大きなテーブルが持ち込まれ、バリケードで押し込められた形になった。そこへ大統領が通訳とともに、大勢のSPを連れてバリケードの向こう側にやってきて、たったひとつ核開発について質問をするという、前代未聞のインタビューになった。たったひとつの質問だけでは踏み込んだ取材とはならず、看板倒れのインタビューとなった。

 まったくこのイランの大統領には世界中が振り回されている。

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868.2009年9月28日(月) オムロン社から理解不能の商品説明

 敗軍となった自民党の次期将軍を決める自民党総裁選挙が行われ、元財務大臣・谷垣禎一氏が選出された。64歳の谷垣氏に対して、対立候補の河野太郎氏と西村康稔氏はともに46歳で、古い体質だった自民党も漸く世代交代の芽が見えてきた。これからは世代交代がどんどん進むことだろう。谷垣氏が自民党員6割の支持を受けたことは、若手の2人があまりにも激しく年長者の退場を促したことへの反感もあるのではないか。いずれにせよ惨敗を喫した自民党がこれから、どう体制を建て直し、国民の信頼を取り戻していくのか、麻生総裁に比べれば、よほどまともな谷垣氏の双肩にかかっている。ここは、しばらく谷垣氏のお手並み拝見といきたい。

 さて、20日の本ブログに取扱説明書の分かりにくさについて書いた。早速万歩計の製造会社・オムロン社へ電話してみた。ところが、always busyでつながらず、止むを得ず取扱説明書について不満を書いたブログを読んで欲しいということと、当方の憤懣やるかたない気持ちを書いてFAXを送った。4時間半後にオムロンヘルスケア㈱のお客様相談室の担当者から丁重な返事が送られてきた。だが、冒頭の時候の挨拶文からして間違っている。9月末にもなって「向暑の折から~」もないだろう。鸚鵡返しに返事を書いている習慣から、手紙に向き合っていないことが推察出来る。それでも私のブログを読んでくれたという。質問の中に説明書では分からず、これでは苦情が寄せられるのではないかと尋ねたが、やはり顧客から苦情がたくさんあると書いてあった。それはそうだろう。苦情があって当然である。

 もうひとつ、近くにオムロン直営店があればそこへ行って教えてもらいたいとの質問には、NOとあった。東京にはサービス・ステーションがないらしい。その代わりに改めて使い方が書かれてあったが、時間の合わせ方以外はやはり分からなかった。妻も分からない。使い方なら簡単に書ける筈だが、オムロン社員の中には素人に分かるように説明出来る知恵のある人がいないのだろうか。しかし、これではあまりにも顧客に対して失礼だし、無責任である。消費者がいくら努力しても使い方が分からない商品を製造し販売しているわけだ。

 どうして顧客へのサービスにサービス・ステーションぐらい開設出来ないのか。これでは売りっぱなしで、売った以上後は買った人が自分で考えろと言っているようなものではないか。酷いものである。こんなことが一流の企業として許されるのだろうか。オムロン社の販売姿勢を問いたい。結局中途半端のまま万歩計を使うことになるが、いつまで我慢出来るか。いくら読んでも理解出来ないということは、メーカーに購買者に分かってもらおうとの気持ちがないことと、説明がうまくないからだ。これはもう欠陥商品と呼んでもよいのではないか。いずれ近いうちにこういう欠陥商品を売りっぱなしにしている会社の不条理について、消費者センターに問い合わせてみようと思っている。

2009年9月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

867.2009年9月27日(日) 鳩山外交に成果あり

 昨夜鳩山由紀夫首相が帰国された。最近の日本の首相外遊でその大きな存在感を世界に示したのは、今回の鳩山訪米が断然際立っていたと思う。ほとんどの国民も今度の訪米の成果を喜んでいる筈である。

 実績は大きくいって2つあると思う。その第1は、2020年までに1990年対比25%減の排出ガス削減を世界に向かって宣言したことである。この数値目標は、目標を示せなかったアメリカや中国をもたじろがせたのではないか。第2は、国連総会会議場で世界へ向かって核不拡散、核廃絶へ向かって進もうと強く呼びかけたことである。いずれも実現出来るかどうか、課題は多いが、それでも内に秘めているだけではなく、はっきり世界へ向かって意思表示することで、自分にも責任感と義務感を持たせて、空気をその方向へ向けて努力することは最も大切なことである。

 これで世界の日本、また鳩山首相に対する見方が大きく変わり、今後は一層注目されるようになるだろう。国民にとっても、何となく力強い気持ちになる。ともするとこれまでは、日本の首脳はおざなりのスピーチしかしないで、お飾りという空気だった。残念ながら説得力はまるでなかった。なまじ金持ちであることから、その金庫のおかげであまり外国から厳しい批判を受けることはなかったが、心ある外国人からは、主体性がなく自分の意見を述べないのが典型的な日本人と見られていただけに、各国首脳から賞賛され高い評価を受けたことは、これまでの「黙して語らず」からの脱却であり、大人の行動と言ってもいい。これからが鳩山外交の正念場になると思うので、今回と同じペースで鳩山流の存在感を示し続けて欲しい。

 鳩山首相が外交で活躍している間に、国内では新閣僚が所管事業について積極的に行動している。その最たるものは、国土交通省の前原大臣である。一昨日は中止を決めた八ツ場ダム現場を訪れ、地元関係者に中止の方針を伝えた。昨日はすでに熊本県が建設中止を決めていた川辺川ダム現場を訪れた。今後ダムの建設について、ひとつの基準と方向性が示される試金石となるので、各ダム現場も注視している。それにしても、ダム建設中止問題は、進むも地獄、退くも地獄の典型的なパターンである。八ツ場ダムに至ってはほぼ建設資金の7割を投資してしまったので、引っ込みがつかない。仮に建設を止めても今後諸々かかる経費が、引き続き建設続行の場合に使われる費用を上回るという馬鹿げた話だそうだ。政権が交代したからとの理由だけで、地元住民を悩ませ、巨額の税金を注ぎ込んで無駄にして、この責任を政治家や国交省はどう取るというのか。

 この財政難の時代に無駄に税金が使われるのだけは、もう願い下げにして欲しい。

2009年9月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

866.2009年9月26日(土) 学生相手の講義は楽しい。

 昨年に続いて、池袋にある東京交通短大の「平成21年度特別教養講座カリキュラム」の一環として学生相手に講義を持った。昨年は少々時間配分に失敗して時間が足りなくなってしまったので、今日は昨年よりパワーポイントのスライドを大幅に減らし、最後に時間調整の出来るスライドを1枚入れた。与えられた1時間半の制限の中でどんぴしゃりだった。100名弱の受講生だったが、今日が2学期最初の講座ということもあって、学生の目は輝いていた。話し甲斐もあった。尤もここの短大生の就職先としては、鉄道会社や旅行会社が概して人気があるようだ。その点で、私の鉄道会社員と旅行会社員としての経験は、大分参考になると考えられ、元部下だった桑原賢二助教に誘われたものだ。

 テーマは「現場から真実をつかめ!」としたが、あまり人気を呼ぶような、派手なテーマではないと思われたかも知れない。ただ、学生たちの期待を裏切らない講義は出来る自信はあったし、他の講師には絶対不可能な材料、コンテンツ、そして体験を持っていると確信していたので、珍しい写真を交え、臨場感について実体験を織り交ぜながら話し続けた。特に、臨場感を覚れば、危機意識も身についてくるし、危険予知も出来ると話した。その1例として、私自身がカイバル峠を訪れ、そこで銃砲店が流行っている状況を目の当たりにして、反米テロ、とりわけニユーヨーク同時多発テロを予知したことを述べた時には、目を光らせて見つめてくれた。これも臨場感のある話の例だが、赤裸々な実体験が若者には興味があると痛感した。若い学生を相手に自分の破天荒な経験を話すことが出来るのは、実に楽しい。

 学生たちを見ていると結構楽しんで聞いているように見受けられたので、時折り脱線しながらもある程度まとめられたと思っている。

 ここの学生が礼儀正しいのには感心した。最近の若い人はあまりエチケットというか、常識も備えていない人が多いが、顔を会わせると目礼してくれたり、ひとりひとりきちんと挨拶をしてくれる。ごく当たり前のことだが、中々出来ないのが当世の若者である。その点でも楽しく有意義な1日だった。

2009年9月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com