1084.2010年5月2日(日) 葛西JR東海会長の中国嫌いは異常ではないか?

 鳩山政権の新成長戦略の柱のひとつに、「技術・システムの海外展開」というのがある。その足がかりとして前原誠司・国交相がJR2社、車両会社トップらと訪米してアメリカ政府の高速鉄道構想にインフラ・セールスを開始した。すでに政府はインドに原発技術提供の、ベトナムには原発や高速鉄道セールスを開始している。

 わが国の鉄道技術水準は世界でも最高レベルにあるが、それでもフランスとドイツが強敵と看られている。そこへ近年はスペイン、中国、韓国が参戦して、今後は激しい受注合戦が繰り返えされそうだ。日本は、過去において中国、韓国の新幹線導入競争で敗れ、独自の技術を海外で生かせなかったが、初めて台湾の新幹線導入で車両以外の鉄道敷設、駅施設工事を受注し、施行した。

 日本では、政府が漸く本腰を入れて官民一体の大型海外プロジェクトへ協力体制を整えるようになったことは、資金面で優位に動けるようになったということだ。今後の成果を期待したいと思う。

 ところが、月刊誌「選択」5月号によると、今回前原大臣の訪米に同行した葛西敬之・JR東海会長が大の中国嫌いで通っているそうである。そのこと自体個人的な感情で困ったことではあるが、どうしようもない。問題は葛西会長の中国嫌いが度を超えていることにあるようだ。中国政府の外交や経済政策に反論があるというなら、正々堂々議論することが出来るが、単に中国を蔑視するかのごとき中国嫌いでは、いずれ人種差別主義者と軽蔑され誰も相手にしなくなるのではないだろうか。

 例えば、新幹線京都駅には、JR西日本とJR東海の管轄地域があるそうだが、JR東海管轄地域では中国語の表記がないそうだ。JR西日本地域ではちゃんと表記があるだけに余計不可思議な感じがする。これでは自社の顧客へ可能なサービスを怠っていると非難されても反論出来まい。この低次元の不親切な対応に葛西会長の意向が反映されているようだが、これでは個人的な遺恨、或いは私怨と言われても仕方がないのではないだろうか。

 しかし、真相はどうあれ、公務に私情を交えては拙い。ましてや、社会的にも影響力のある大会社の会長職にある人だけに、その与える影響が大きい。モラル的にも好ましくない。こんな私情を業務に持ち込むようでは、経営者としての感覚を疑いたくなる。JR東海もこんなボスの意向を慮って営業分野に、歪んだ配慮をするようでは、社内の士気にも影響するのではないかと思う。

 今後葛西会長がアメリカの鉄道建設工事入札の際、人種差別感や中国蔑視感が表れやしないかと懸念される。今どきこんな駄々っ子のような大物経営者がいるなんて、とても信じられない。

2010年5月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1083.2010年5月1日(土) 中国の栄光と恥部

 今日上海万博が開幕した。これから10月一杯向う半年間開催される。北京オリンピックに次いで、中国政府はこの上海万博を国威発揚の絶好の場と捉え、全力を注いで246ヶ国・地域が参加する過去最大規模の万博にしようと目論んでいる。1970年の大阪万博では、幸い仕事上何度も訪れる機会があり、人気のアメリカ館やソ連館を長い間並んで月の石を見たことも懐かしい思い出である。その他にも大阪の花博や、つくばの科学万博を訪れたことも記憶に残っている。

 これから当分上海から発信されるニュースがメディアを忙しなくさせることだろう。とにかく最近では国際的なニュースの発信源として、中国の存在感は圧倒的なパワーを与え続けている。NHKドキュメンタリー番組のアーカイブスの中でもかつての人民中国の懐かしい映像をいろいろな角度から放映しているが、観てみたい番組も多く、気がつくと録画しては改めて観賞している。中でも文化大革命が始まった1966年から76年までの中国史は興味深かった。

 今や世界中が中国に振り回され、中国の同意なしにはことが進まないキライすらある。それは1にも2にも、その成長著しい経済力に負うところが大きいが、中華思想に捉われた中国は、自らの立場を有利に持ち込もうとして、少なからず国際社会と摩擦を引き起こし、外から顰蹙を買っているのも事実である。

 今日の夕刊をみても、万博以外に中国を主題とした記事として、①知的財産権保護、②南太平洋のカツオ漁、について中国のやり方に対して批判的な内容が掲載されている。他にも最近中国海軍艦艇が公海とはいえ、八重山諸島の間を堂々と通過したり、何かと話題を提供することが多くなった。

 その中でも①については、アメリカ通商代表部(USTR)が年次報告書で、知的財産権保護が不充分な「優先監視国」として、中国、ロシア、インド、カナダなど11カ国を指定した。これら11カ国は昨年も優先監視国だった。

 これらの国々は、これまでは違法な模倣品の横行などに焦点が当てられていたが、今後は中国などが、海外の技術を模倣し国産化することにUSTRは神経を尖らせている。巧妙な手口で模倣を模倣と思わせないテクニックに目が注がれる。中国政府はことあるごとに知的財産権の保護には国を挙げて注意を払っていると口では言っているが、キャラクター商品の模倣品や、今回の上海万博のPR曲のパクリなどを見ていると、物真似は中国の体質だとしか思えないので直ぐになくなることはないだろう。

2010年5月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1082.2010年4月30日(金) 袋小路の鳩山首相が、世界の100人とは?

 発言がぶれるうえに実行力がない、我らが鳩山由紀夫・総理大臣が驚くなかれ、アメリカの週刊誌「TIME」5月10日特別号で「世界で最も影響力のある100人」の指導者25人のひとりに選ばれた。先日の核安全サミットに出席した各国首脳の中で最大の敗北者とワシントン・ポスト紙から酷評された同一人物とはとても思えない持ち上げ方である。アメリカのマス・メディアも少々辛口が過ぎたと思ったのか、「対等な日米関係」「政治の主導」などは達成出来ていないが、「事実上、1党支配だった国から民主主義が機能する国に変えたことはほめる理由として十分」という首相にとっては、漁夫の利のような理由で選ばれた。結局は鳩山首相の実績や期待度を評価したわけではなく、「CHANE」を選択した日本国民の行動を賞賛したものだ。鳩山首相もこんな理由では、気恥ずかしくてあまり話題にされたくないのではないだろうか。

 その鳩山首相が4日に沖縄入りするという。果たして四面楚歌の中で気の弱い首相が、したたかな現地の首長らを相手に言いたいことを言うことが出来るだろうか。

 さて、先日ギリシャ政府がEUとIMFに緊急支援を要請したが、ギリシャの返済能力が疑問視され、中々色よい回答をもらえなかった。EUとIMFは、ギリシャ政府に①全労働人口の25%を占める公務員数と給与の削減、②年3回の賞与の廃止、の条件を付けたうえで、支援することをほぼ承認することになった。これでヨーロッパの信用不安が少しでも消せればよいが、スペインとポルトガルの格付けも下がっているので、いつ他国へ飛び火するか分らない。

 一昨年駒沢大学・マスコミ研究所主催の公開講座を受講したが、その講座のうち「報道メディア論」を講義された片山正彦講師から、近刊書「ここに記者あり!」(岩波書店刊)を送っていただいた。帯表紙に原寿雄氏が推薦文を書いておられる。同年この原氏の岩波市民講座も受講したが、お2人とも共同通信社出身なので、師弟関係というご縁だと思う。その主人公記者というのは寡聞にして知らなかったが、村岡博人という共同通信社記者で、生涯現場記者として記事を書き続けた。驚いたのは、村岡がサッカー元日本代表のゴールキーパーで、ロッキード事件の刑事被告人だった佐藤孝行代議士に殴られたり、ソ連のスパイから濡れ衣を着せられたこともあるという。中々気骨のある人のようだ。

GW中に楽しみに読んでみようと思っている。

2010年4月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1081.2010年4月29日(木) 今の政権では普天間基地移設問題は解決しない。

 幸福度というあまり聞きなれない言葉があるが、一昨日内閣府が日本人の幸福度というものを発表した。10点満点で6.5点だそうである。幸福度なんて基準が必ずしも明確ではないし、人によって感じ方も判断の尺度も異なるので比較は難しい。日本の幸福度は、無作為の15歳から80歳までの4千人を対象にしたものである。これに対して一昨年のヨーロッパ28カ国の幸福度の平均は6.9点だったいう。

 幸福というのは、主観的なもので外からあまり数字で推し量るものではないと思う。今わが国では、幸福度を左右する象徴として高齢化、年金、子育て、教育、治安等々の問題が考えられるので、現況からみて余計に幸福度が低下する傾向にある。日本とヨーロッパ間の幸福度の差が実際にどの程度のものなのか何とも言えないが、今夕NHKニュースで報道していた、一見貧しいブータン国の国民が感じる幸福度が97%というのには些か考えさせられた。GDPの比較だけなら、ブータンは日本の1/20程度である。しかし、彼らは言う。幸せとは近所付き合い、家族との語り合い、仲良く暮らすこと、などと言っているのを観ていると、現在の日本から消えつつある情景であるだけに、経済が発展するにつれ、人びとの情感や幸せな気持ちが薄れていくということを表しているのではないか。

 さて、普天間基地移設問題がデッドロックに乗り上げて、結論を出す期限があと1ヶ月後に迫ってきた。だが、のらりくらりの政府が固めたとされる腹案はまだ公表されていない。国民の心配をよそに期限内に解決する兆しはまったく見えない。

 今朝の朝日新聞によると大体固まりそうな案として、鹿児島県徳之島に普天間のヘリ部隊の一部、1,000人を移し、更に辺野古に桟橋を作って滑走路を建設する分離方式を考えているらしい。これは元々アメリカが同意する気がない徳之島への海兵隊移設問題である。仮に沖縄案を強引に押し進めても、日米間の話し合いは紛糾し、まとまらないのではないか。

 それにしても、今頃になって社民党の福島瑞穂・社民党党首がテニアン案を主張し出したのには開いた口が塞がらない。テニアンもサイパンも受け入れを歓迎すると日本側に伝えていたのは、もう大分前の話だ。今頃になって窮地に追い詰められて、突然のように言い出すから余計にややこしくなる。民主党もダメなら連携している国民新党や社民党も話にならない。一体このていたらくでは落としどころをどこに見出そうと言うのだろうか。

2010年4月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1080.2010年4月28日(水) 1独法に埋蔵金が1兆4千億円とは?

 昨日行われた独立行政法人を対象とする事業仕分けで、「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」に1兆3千5百億円もの利益剰余金があることが明かされて問題となり、機構はその場で利益剰余金を国庫に返納するよう求められた。この独法のスタートは鉄道建設公団であり、それに旧国鉄清算事業団がくっついたもので、当初はそれほど豊かな財務状況ではなかったが、事業団の抱える国鉄保有地を高く売却したり、JR3社(東日本、東海、西日本)の株式売却益を管理したり、更に国からの補助金などの収入により、埋蔵金と称せられる資金が溜ったものである。国交省や機構は抵抗したようだったが、返納せよとのお沙汰で国へ返納することになった。

 偶々今日麹町の海事会館で今秋発行する観光関係書の関係者5人が集まって編集会議を行った際、元運輸事務次官で、鉄道建設公団総裁でもあった松尾道彦・JN協会理事長から伺ったが、国鉄保有地を高く売って資金を増やすべく努力しても資金の使途については制約が多く、新幹線建設資金として使うことは認められなかったという。一連の事業仕分けで主催者側は、事前に調査はしただろうし、この席で独法の説明を受けたが、事業仕分けの現場でいきなり廃止とか、縮減とか、継続ということをいとも簡単に一刀両断に出来るものだろうか。拙速に走らなければ良いと思う。

 それにしても1兆4千億円という大金が、1独法に保管されていたという事実を関係者はどう考えるのか。1兆4千億円という大金は、私が大学経済学部に入学した時、経済原論の安川正彬講師が最初に経済学を学ぶ学生なら覚えておくべき数字だと言われた金額である。それは1959年の国家の一般会計予算とまったく同じ金額なのである。国民の視点で言えば、どうも関係者は少し金銭感覚が鈍いのではないかと思わざるを得ない。

 今日の夕刊紙で大きなニュースが3つある。ひとつは、赤坂プリンスホテルが来年3月に閉館されるという寂しい話である。都心の1等地にあり、建築家・丹下健三氏のその垢抜けたデザインのせいもあって一時は、華やかでランドマーク的な存在だった。何度か利用したことはあったが、ついぞ宿泊することはなかった。閉館の理由は、建物の老朽化に伴う営業不振だそうだ。立替られる建物はオフィスビルに変わる。

 2つ目は、今月限りで閉場する歌舞伎座が千秋楽を迎えたことである。新しく建て直される新歌舞伎座は、オフィスとの複合ビルとなって3年後に生まれ変わる。大学生の頃、丁度父が明治乳業㈱宣伝部長の時、会社がPR企画で歌舞伎座とタイアップしていたので、運良く毎月のように歌舞伎を観に行く機会があり、多くの名優の芝居を観ることが出来たし、小学校の恩師・湯浅和先生とも一緒に観劇したことがある。残念ながらそれ以降社会人となってまったく歌舞伎座へ足を踏み入れたことはないが、再建されるとは言え、やはり寂しさが募ってくる。

 もうひとつは、東京株式市場で日経平均株価が一時300円を超える終値287円安となり、昨年11月のドバイ・ショックの円高株安以来の大幅な下落となった。その理由は、金融不安で支援を要請したギリシャが格付け会社S&Pから格下げされたことにより、欧米の株式市場が下落した影響を受けたからと言われている。ちょっと明るい材料が見えてきた経済市況だが、まだとても安定した回復基調に入ったとは言えないようだ。

2010年4月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1079.2010年4月27日(火) 法曹関係が慌しい。

 一昨日鳩山首相の資金管理団体をめぐる偽装献金問題で首相に対する検察審査会の結論は不起訴相当となった。それでも議決は、毎月1,500万円の資金提供を母親から受けていることを首相自身がまったく知らなかったという説明に対して、素朴な国民感情からして考え難いと疑問を呈した。

 結局権力の頂点に立つ人の周りには見えない壁があって、検察の手が及び難いということなのかもしれない。

 かつて派閥の1億円献金隠し事件の際、橋本龍太郎・元首相も起訴されなかった。この時政治家本人がまったく不問に付されるのはおかしいとの疑問が上がったことがある。

 そして、今日小沢一郎・民主党幹事長に対する検察審査会の出した議決は、鳩山首相に対する不起訴相当とは反対の起訴相当だった。敢えて言えば、小沢幹事長と鳩山首相とは、ウソをついていたかいないかが異なった判断が下された理由だと思う。これで今後また時間がかかるが、とりあえず本件に関しては国民感情としては納得がいくのではないか。検察当局は3ヶ月内にどういう判断を下すだろうか。

 今日公訴時効を廃止する刑法、及び刑事訴訟法の改正案が衆議院本会議で可決、成立した。これは逃げ得を失くすことを最大の目的としている。殺人などの凶悪犯罪が目だって増えてきたが、犯人逮捕に至る割合が年々低下している。被害者の遺族から時効廃止を求める声が根強く、今日改正法案が通ったことにより、あくまで犯人逮捕へ向けた捜査活動が続けられることになった。

 しかし、時効廃止によりいくつかの問題点も指摘されている。その1番目は、冤罪が発生する恐れがあるということ、第2に証拠や証人が無くなりつつあること、第3に捜査体制の継続により、捜査人員が足りなくなるということ、等々が心配されている。だが、ある日を境に犯人が自由に動けるようになるという事態は、遺族にとっては許し難いし、耐えられないのではないか。その点では今日の時効廃止決定は、国民感情からしても受け入れられると思う。

 偶々放火により岡山県の夫婦が殺害された事件が今夜12時に時効となることをにらんで、法律改正を急いだ。これから法律専門家の間でも議論が闘わされるだろうし、現場でも難しい問題が出てくると思う。言えることは、1日も早く犯人を捕まえることと、逃げ得を許すなということである。

2010年4月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1078.2010年4月26日(月) ゾルゲ事件シンポジウム

 先日社会運動資料センター代表の渡部富哉氏からシンポジウムの案内状を送っていただいた。麻布台にある在日ロシア大使館で「第2次世界大戦におけるリヒャルト・ゾルゲの諜報活動の意味と役割」と題する興味深いシンポジウムが開催されるとの内容で、すぐ往復ハガキで申し込み今日午後出かけてみた。ロシア大使館内部へ入るのは初めてだったが、やはり大国意識の強いロシアらしく中々立派な建物で、門前は機動隊が警戒して物々しく、ハガキを見せて閉じられた正門脇の木戸口から入らせてもらった。シンポジウムは2階の大レセプションホールで行われた。参加者は個人的にゾルゲ事件について学んでいる人がほとんどのようだが、年配者が多い。それは、取りも直さずゾルゲ事件自体が現在の日本では関心が失われ、それに伴い若者からも興味が失われている表れではないかと思った。

 ロシア大使館が会場を提供し、わざわざ本国の軍事史研究所から研究員V.Loto氏を招き、ミハイル・ベールイ駐日大使がスピーチされるほど、このシンポジウムに熱を入れているのは、祖国の英雄となったゾルゲの評価を訴えるという狙いの他に、5月7日に迎える露独戦争(大祖国戦争)勝利65周年記念日を祝うという意味もある。大使の話では、第2次大戦で2,700万人の犠牲者を生んだ旧ソ連では、ゾルゲの評価は低かった。それが1964年のフルシチョフ時代になって漸く再評価され、今では祖国救済の英雄とされている。

 百名を超える参加者は、3人のパネリストが休憩15分を挟んで4時間半に亘って語る話を熱心に聴講した。

 加藤哲郎・一橋大学名誉教授は、ゾルゲ事件を東京とモスクワ、上海からだけの視点ではなく、アメリカ、ベルリン、その他の土地における活動を合わせて精査する必要があると話された。

 渡部氏は、独特の論調できつい指摘をされた。今までの尾崎秀実論、従来のゾルゲ論を見直すつもりでいて欲しいと言って、特に川合貞吉に関する人間性とか、虚偽の弁明について厳しく批判していた。昨年明治大学で行われたシンポジウムでも、川合貞吉に対する批判が繰り返された。「生きているユダ」を著した元日本ペンクラブ会長・尾崎秀樹は、尾崎秀実の実弟でもあるが、兄の死刑の理由を調べるために最初に接触したのは、その川合貞吉だった。秀樹は川合を同志とまで言っていたが、その川合がゾルゲ事件の真実を曲げて伝え、ウソで固まった文まで書いていたとは信じられない。私にとってはまだまだ謎だらけの事件である。

 まあとにかくゾルゲ事件には、いろいろな見方や考え方がある。中には穿った意見もある。中国が公開していない情報が明らかになれば、ゾルゲ事件はまた新たな展開を見せるかもしれない。とてもすべてを研究しきれない。それにしても今日のシンポジウムは中々意欲的で、今どき中々珍しい試みだと感じた。

2010年4月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1077.2010年4月25日(日) ギリシャは財政破綻一歩手前

 火山噴火したアイスランドは一昨年来苦しい財政状況が続き、各国から不安げな視線が注がれていた。まだ国家経済が破綻していないが、一歩手前である。噴火は彼の国にとって踏んだり蹴ったりである。一方、同じように債務超過に陥り破綻寸前だったギリシャが、ついに国際通貨基金(IMF)とEUへ支援要請に踏み切った。

 パパンドレウ現政権の前政権時代に隠していた巨額の財政赤字が発覚し、一気に財政危機が表面化した。これからギリシャ国民は耐乏生活に耐えていかなければならない。2009年の財政赤字は、実にGDPの12.7%に当たる。

 ギリシャでは元々個人収入は低いが、公共サービスが割合行き届いていて、教育費は大学院まですべて無料で、医療費も格別に安いという。それでいて税率が特に高いということはなかった。このアンバランスが財政を圧迫した。

 しかし、朝日新聞によれば、問題はむしろ「超巨大な政府」にあったようだ。人口が僅か1,120万人でありながら、公務員が100万人もいて全労働人口の1/4を占める。大学生の就職人気はダントツに公務員がいい。給与や年金などでも仕組みが複雑で、個人事業主は推定年収で税金を徴収するみなし課税を採用するなど好い加減な点も多く、こういう雑駁な点にメスを入れないと抜本的な解決にはならないと思う。借金をしてもその半額が年金支払いに向けられるようでは、財政基盤が固まる筈がない。

 パパンドレウ首相からは、前政権から沈みゆく船を引き継いだと恨み節も聞かれるようだが、わが国でも対岸の火災視していられる場合ではない。毎年累積していく財政赤字は、早く手を打たないと早晩第2のギリシャ化しないとも限らない。

 情けないことに自分自身のために金稼ぎと名誉欲にはあくせくするくせに、国家のために責任を持ち長期的な視点で財政政策を考え、将来の国家のために禍根を残さないよう配慮するようなまともな政治家と官僚はほとんどいない。

2010年4月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1076.2010年4月24日(土) 子ども手当てにびっくり支給申請

 どこまで条件を満たしているのか不明だが、こんなケースもあるのかと驚いたのは、まもなく支給される子ども手当てに対してなされた、ある在日韓国人の支給申請である。兵庫県尼崎市在住の韓国人男性が市役所にタイで養子縁組した子どもの手当てを申請した。この男性の妻はタイ人で、子どもは全員タイに住んでいる。在日外国人で海外に住む子どもに対する手当ては、認められていないわけではない。

 男性は市役所に養子縁組を証明するタイ語で書かれた数十ページの書類を提示したという。厚労省の見解は、①年2回以上の親子の面会、②来日前に親と同居暦がある、③継続的に生活費などを送金、等々を満たしていることが条件である他に、このケースは制度の趣旨に合わないとして支給の対象外と尼崎市へ回答したという。

 しかし、あまりにも異常なのは、この男性が養子縁組したのはタイ国内の修道院と孤児院の子どもで、何とその数が554人というのだから、首を傾げざるを得ない。仮に月額13,000円を全員に支給したとすれば、年間の受給額は8,600万円余りという。来年度からはその倍額になる。

 真実は分らないが、これは誰が考えたっておかしい。子ども手当て受給狙いであることは想像がつく。しっかり調査をしたうえで、毅然と対応すべきである。

 朝日夕刊掲載の「徳田秋声、軍国主義を暗に批判」という記事が目についた。戦時中軍部を正面から批判する勇気のある作家や評論家、学者はあまりいなかった。私の尊敬する河上肇博士でさえ、政府のあらゆる圧力に耐え切れず、信念を貫くために研究から身を退く「没落宣言」をしたくらいである。

 記事によれば、小林修・実践女子短大教授は「時局に批判的な文学者が報国会に背を向けたのに対し、秋声は主要組織の中で、冷静に消極的批判を展開しようとしたことがうかがえる」と言っている。秋声の非戦的行動は寡聞にして知らなかったが、秋声の研究家・故野口富士男氏の評論に興味が湧いてきた。野口氏はどう分析しているのだろうか。

2010年4月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1075.2010年4月23日(金) 外交密約裁判で外務省が控訴

 先日外務省外交密約文書問題で、東京地裁は外務省の文書紛失に関して、その紛失を認めず、探して情報公開せよとの判決を下し、原告が完全勝訴した形となった。原告である西山太吉さんの執念が実り、一段落したと思っていたところ、一昨日になって外務省はこの判定に不満を示し控訴した。見つからない書類を公開しろというのは無理な話で、判決には承服出来ないとの言い分である。

 この判決を世間は高く評価していたので、まさか国が控訴するとは思いもよらなかった。しかし、外務省は敢えて控訴に踏み切ったのである。原告団の一員に加わっていた小中陽太郎さんが、外務省の控訴がないよう願って中日新聞名古屋本社版にその思いを寄稿されたが、小中さんからわざわざそのコピーをメールで送って下さった。小中さんたち原告団の思いは報われず、外務省は控訴した。これからどういう経過を辿るか何とも言えないが、落ち度は外務省にあることははっきりしている。密約あり、肝心の書類を紛失したりで結論は分っているが、これからも無駄な時間と費用がかかると思うと原告団にとってはいたたまれないだろう。

 さて、まもなく上海万博が開催される。万博事務局はトラブルのないよう、予行演習を何度も繰り返して万全を期している。最近の中国を見ているといろいろ懸念されることが多い。すでに予行演習でも入口で押し合いへし合いだった。それより万博PR曲が日本のシンガー・ソングライターの岡本真夜の「そのままの君でいて」をパクったと事務局に苦情が寄せられた。どうやら本当らしく、今事務局と岡本側との間で話し合いが行われている。その他にも、中国のパビリオンがかつて日本館として展示されたパビリオンに似ているのではないかとか、万博マスコット人形がアメリカ製マスコットと酷似しているのではとの指摘があったり、これからもひともんちゃくありそうだ。

 全体の入場者数を過去最高の大阪万博を追い越す7千万人を予想しているようだ。せいぜい半年間の開催期間中事故を起こさないよう無事に所期の目的を果たすことを祈るばかりである。

2010年4月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com