2128.2013年3月11日(月) 東日本大震災から満2年

 今日は忌まわしいあの東日本大震災からちょうど2年である。国立劇場では天皇・皇后両陛下ご臨席の下に慰霊祭が行われた。東北の被災地を始めとして全国各地で犠牲者を弔う慰霊の儀式が執り行われた。ここ数日はテレビも新聞も大震災関連のニュース報道が多くなっている。しかし、今朝の新聞やテレビを見ると改めて震災被害が大きく、復興などと言える状態でないことがよく分かる。

 震災からの復興もさることながら、被災地の気持ちに配慮することなく、今では福島第一原発の事故の収束、そして原発再稼動のウェイトの方が強まっているように思えて仕方がない。

 昨日も都内で原発反対のデモが行われたが、大震災2年目に当りニューヨーク、ジャカルタ、台北やソウルでも慰霊と原発反対のデモが行われ、地元でも大きな関心事であることを窺わせた。

 それにしても福島第一原発の現場はとても収束などと言えるようなものではない。野田前政権がなぜこれを収束と考えたのか不思議である。政治的な思惑があったと考えざるを得ない。汚染水がどんどん溜まり、それが新たに深刻な問題となりつつある中で、廃炉までは今後なお40年の長い年月が必要である。

 そんな環境下に2つの場面が印象的だった。そのひとつは、放射能汚染地区から避難させられた人たちが原発再稼動容認派の人たちも放射能防備服を身に着けなければ建屋傍に近寄れない放射線度の高い現場の前に立って、その是非を考えて欲しいと話していた言葉が胸に迫る。

 もうひとつは、原発立地内に居住する原発再稼動容認派の人たちに対して、もし仮に原発が事故を起こした時危険を承知したうえで原発再稼動に賛成をしたのだと責められてもその覚悟はできていますねと迫った声が強く印象に残っている。

 それにしても政府は、安全が担保されれば原発再稼動を容認すると述べたが、それならその後のスケジュールと情報を国民の前に提示すべきである。経済界などの賛成派の意見におもねるばかりで、はっきりどうすべきか本心を公表していない。今後のロードマップも含めて考え方を堂々公表すべきではないだろうか。自分たちの意見を言わないで、いつの間にか私見が政府の考え方に変質しているのが一番怖い。

 怖いと言えば、先日北朝鮮が国連憲章違反で国連安保理事会から制裁決議を受けたことと、米韓両軍合同演習に反発して朝鮮戦争の休戦協定を白紙にすると述べたが、北は今日板門店の南北直通電話を遮断し、本日を期して休戦協定は効力を失くしたと一方的に表明した。エスカレートした北は勇ましく「最後の決戦の時が来た。11日から休戦協定は完全に白紙化された」とも、「侵略の集団を照準鏡に漏れることなく入れ、発射の瞬間を待っている」とも述べている。こうなると最前戦における不測の暴発が怖い。まったく不気味な時代になったものである。

2013年3月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2127.2013年3月10日(日) 日本上空の空気が汚れてきた。

 このところ暖かい日が続いて、わが庭の梅も漸く満開となった。今日午前中は都内練馬で25.3℃と観測史上最も早い夏日になったという。それが僅かの間に「暑」が急転直下「寒」へ変わった。午後になっていつも通り駒沢公園までウォーキングに出かけようと思った矢先、空を見上げると視界の良くない上空は、一瞬これこそ黄砂ではないかと外出を止めようかと思ったほど汚れた雲模様だった。

 夕方のニュースによると、その黄砂らしき汚れはこれまであまり聞いたことがなかった「煙霧」という現象で、西方から吹いてきた冷たい気象風に乗った地面の土が吹き飛ばされて流れてきた結果だという。中国本籍の黄砂や大気汚染(PM2.5)ではないということが分ってほっとした。確かにテレビ画面でも視界の利かない都心上空の景色が映し出されているが、都心で午後1時に24.8℃だったのが、僅か1時間後の午後2時には17.7℃まで急激に下がった。

 春先の気象予報として最近は花粉情報、毎年恒例の中国大陸の黄砂情報、さらに最近では北京周辺のPM2.5などが伝えられ、注意を喚起している。その中で昨年までほとんど問題にされなかったPM2.5はわが国内の対応だけでは手に負えず、遠まわしに中国当局へ現状と対策を伝えるしか方法がない有様である。

 これからしばらくの間は風に乗って汚れた空気が中国大陸から飛んでくるのかと思うとあまり気分の好いものではない。中国の現在の保守的な統治体制と、それを頑なに守ろうとする国民無視の官僚主義が金儲けだけに走り、自国民の健康を確実に蝕んでいることを気にも留めていないからだ。しかし、国民にマイナス情報を開示し、実態を知らしめることは大げさに言えば、共産主義国家体制の基盤を揺るがしかねない深刻な事態を引き起こす恐れがあるため、国民はつんぼ桟敷のまま不健康な繁栄国家を構築することにひたすら汗を流し、その一方で国家の安定による国の繁栄に伴って得る富が上層部の懐に入る仕組みになっている。問題は中国国民だけに留まらず、それが海の彼方の外国であるわが国に影響を及ぼし、中国の安定と繁栄の陰でその皺寄せが中国国民とわが国民の健康が損なわれる形となって表れていることである。中国特有の自己本位で他人の迷惑をも顧みない「現代中国的倫理哲学」の思考と実証に対して、迷惑を受けている立場の人が大勢いることを知らしめて、何とか反省させることはできないものだろうか。

 さて、1月ごろからわが家の前の6m道路を挟んだ向かい側の150坪の土地を5区画に分けて2階建て建物を建てている。分譲住宅である。まだ3棟が建ち上がったばかりだが、このところ電気、水道、ガスなどのライフラインの工事のために工事用トラックや大型クレーン車の出入りが激しい。この工事により路上に駐車する車で大分迷惑を蒙っているが、こちらは車をガレージから出し入れする場合に一言言えば、素直に聞き入れてくれて恐縮しながら誘導してくれるから尊大な中国より遥かにマシであるが、どんなケースでも隣人関係では常に周囲への配慮を考える気持ちがなくては人間関係はスムーズにいくものではない。

 アベノミクスの影響も作用してこの戸建て住宅の販売も早く完売となるのではないだろうか。因みに元々1区画であった土地を5区画に分譲し、その販売価格は、敷地27.22~27.73坪、建物26.17~32.05坪で、7980~9280万円である。予約申し込みはあるようだが、まだ売り出し中である。それにしてもこの世田谷辺りで家屋1軒入手するには、1億円は用意しなければ充分ではないと言うべきだろうか。それにしてもそう簡単に手の入る買い物ではない。

2013年3月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2126.2013年3月9日(土) 原発再稼動の動きが露骨になってきた。

 アベノミクスがもてはやされて安倍首相の願い通り、円高是正と株価高騰で景気低迷から脱却しつつあると市況は表面的には万々歳である。実際昨日東京証券市場では、日経平均株価が前日より315円も値上がりして終値は1万2283円となり、リーマン・ショック直前の終値を約4年半ぶりに上回った。野田前首相が衆議院解散を表明した昨年11月中旬から実に40%強も値上がりしている。

 他方、東京外為市場では円が売られて1$=95円台半ばを記録するウハウハ状態でやや過熱気味である。

 ただ、景気回復と円高是正によりそのリアクションも無視できない。特に、輸出関連産業や大手企業にとって現状は一面喜ぶべきことかも知れないが、財務省が発表した1月の国際収支速報では、経常収支が3648億円の赤字となった。これで初の3ヶ月連続赤字である。

 貿易赤字の最大の要因は円安による原油価格の高騰である。これは一般の市場価格にも大きな影響を与え、ガソリンや軽油価格の値上げとなって庶民の懐に響いている。一般消費者の懐具合には直接関係はないが、市場では気分的に贅沢ができるような消費効果が出ているようだ。

 新聞に目を通すと「除染計画の達成困難」「被災3県の漁業者6割減」「日中貿易8%減」「東北観光昨年の6県宿泊客10年比で8割」「雇用の改善遅れ」等々、どうも気勢の上がらないニュースが多い。

 中でも安倍首相が「安全が担保されれば」とは言いながら、国民の反対の声に背を向けて「原発再稼動」へ舵を切ったことが、国民の間に対立の種を撒かないか不安である。

 福島県民の強い原発拒絶反応を象徴するかのように、かつては賛成派だった福島県議会議長が原発のある13道県の議長意見交換会で原発反対意見を述べたが誰も同調せず、怒りのあまり退席した後に残る賛成派議長の意見に全員から拍手が起きたという。今や自治体間でも原発賛成派が多くなってきた。明らかに脱原発の針が逆戻りしている。2年前事故発生と同時に、当時の石破茂・自民党政調会長は「自民党の原子力政策のどこが誤ったのかを検証する」と語ったのに、その素振りや反省すら見られなくなった。石破現幹事長も原発賛成派の尻馬に乗って国民に偽りを言っているのだ。

 今では景気回復の明るい声の陰で、核のゴミすら処分できない危険な原発政策を推し進めようとしている。こうなると国民は安全と安心を誰に委ねたら良いのか、迷わされるばかりである。

 さて、今日午後江戸東京博物館で小中陽太郎さんの近著「翔べよ 源内」に関して、小中さんの源内に関するこだわりや考え方を拝聴する講演会が開かれた。同書は興味深く面白かったし、小中さんからも歓迎とメールをいただいたので、暖かい春の日和の中を出かけた。

 中々面白い講演だった。終わってから博物館の近くの都立横網町公園内にある「東京都慰霊堂」へお参りした。ここは関東大震災と東京空襲の犠牲者を慰霊しているところである。明日は東京空襲68年目に当る。宮様も参列されるという明日の慰霊祭に備えて係員が粛々と準備を進めていた。

 その後、食事、2次会、そして小中さんと目黒区会議員の須藤甚一郎さんと自由が丘の3次会で、最近控えめのアルコールを3週間ぶりに楽しんだ。

 その折小中さんから目新しいニュースをいくつか聞いた。元毎日記者で沖縄の日米密約問題で話題になった西山太吉氏夫人が癌で亡くなられたという。西山氏は蓮見喜久子さんとの姦通問題もあって夫人にとって心痛が耐えなかったのではないかと同情される。また、毎日新聞主筆・岸井成格氏が4月から東京放送ニュース番組のキャスターを務めることに決まった。さらに皇太子妃雅子さんの双子の妹のひとり、渋谷陽子さんが4月から星槎大学大学院教授に就かれること等々である。

2013年3月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2125.2013年3月8日(金) 現今の衆議院議員総選挙は憲法違反

 一昨日、昨日と2日続けて「一票の格差」に対する訴訟で、昨年12月に行われた衆議院総選挙が憲法違反であるとの判決が言い渡された。これは大ごとだと思う。これまで裁判所から明確に「憲法違反」と決めつけられた事例は思い当たらない。現在各地の高裁へ提訴中の訴訟で、これからも同じような判決が下されるのではないかと思う。

 一昨日、昨年12月の衆議院議員総選挙について「一票の格差」が最大で2.43倍になったのは平等であるべきとする憲法に違反すると弁護士グループが総選挙は無効であると訴えたのに対して、東京高裁が「総選挙は憲法違反」と判断したのである。

 2011年3月には、最高裁がすでに2009年の総選挙は「違憲状態」と判断していた。今度はさらに一歩踏み込んで「違憲状態」ではなく、「憲法違反」と明確に断定したのである。

 一方で、国会は昨年11月衆議院解散当日に「0増5減」の定数是正を決めた。姑息にもこれにより格差は2倍未満になり、憲法違反とは見做されないだろうと甘く考えたのである。然るに作業が間に合わないとの理由で、昨年の総選挙は09年の「違憲状態」のまま実施されることになった。これこそ国会議員の怠惰を象徴する典型的な例である。

 東京高裁は事前に「提訴から100日以内に判決を出すよう努力する」と言っていたが、提訴後僅か79日のうちにスピード判決を出した。これは国会が作業は間に合わないと言って、改正に動こうとしなかった立法の怠慢に対する怒りの意思表示だったのではないか。

 そして、昨日は札幌高裁も昨年の総選挙について「投票価値の平等に反する状態で、合理的期間内に是正もされなかった」として、東京高裁判決に続いて総選挙を違憲とする判決を言い渡した。この判決では、「0増5減」のような一時しのぎの改定では根本的な解決にはつながらないとして、国会議員がもっと事態を解決するためにもっと知恵を絞り、積極的に解決に向けて動くよう求めているのではないかと考えている。

 ともかく国会議員定数是正問題は、国会議員自らが私利私欲を捨て真剣に考え解決すべき問題である。残念ながら違憲状態と断定されてから今日まで、国会議員が問題解決のために建設的な行動を起こしたとは仄聞していない。自らの頭のハエを追い払えずして、どうして国民にまとわりつくハエを追い払えるのか。

 いつも反省することができない国会議員族が、自らは憲法を犯しておらず、無能でも非力でも怠け者でもないと自認するなら、率先して選挙制度の改革へ向けて立ち上がり、今こそ国民に範を示すべき時ではないだろうか。

2013年3月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2124.2013年3月7日(木) アカデミー賞受賞作品「アルゴ」を観る。

 今年の映画アカデミー賞で作品賞、脚色賞、編集賞を受賞した「アルゴ」(ARGO)をぜひ観てみたいと思っていたが、今日何とか時間を差し繰って「ヒューマン・トラスト・シネマ渋谷」という新しい映画館で鑑賞した。最近の映画館は、昔に比べると新しいビルの中にいくつかまとまってシネ・コンプレックスと呼ばれて施設自体は小規模になったが、アトホームな雰囲気の中で落ち着いて観られるようになった。

 「アルゴ」とは何なのか。あまり良く分らないが、映画の中の会話から推測するとどうも宇宙船を表し、その意味も「糞食らえ!」というのだそうだ。プログラムにもその点についてはまったく説明がない。オスカーを獲得したからというわけではなく、この「アルゴ」に強い関心を抱いたのは、1979年11月イランの首都・テヘランで起きた衝撃的なアメリカ大使館占拠事件を題材に扱っていたからである。当時私自身もこの事件には大きなショックを受けた。ストーリーは、人質となった米大使館員58名のうち、カナダ大使私邸へ逃げ込んだ6人を救出するCIA隊員の活躍と6人の恐怖に怯えた葛藤の深層心理、さらにCIA隊員が偽映画ロケを敢行しながら6人を脱出させる人質救出作戦である。実はこの6人については、事件後18年間封印された最高国家機密情報だった。アメリカ映画にしては、珍しく男女間の恋愛関係がまったくなく、どちらかと言えばスリリングな活劇作品だが、私には昔のイランの様子や、テヘランの市街風景が懐かしく感じられた。特に市内と背後のエルブールズ山系の風景が印象的だった。

 そもそもこんな荒っぽい事件が起きたのは、欧米諸国の支援で王座に就いたシャー・パーレヴィー国王の贅沢三昧な生活と暴政に対して国民の不満が募ったからである。しかし、私が初めて訪れた1967年には、空港や市内の目立つところに国王の大きな写真が掲げられていたし、紙幣の肖像画もすべて国王だった。シャー一辺倒の様子だったが、実情がそうではなかったということは、この事件で初めて知った。

 結局シーア派の指導者・ホメイニ師が主導するイスラム革命によって現在のイスラム国家・イラン政府が成立したわけだが、果たして現状はイラン国民が望むような民主的な社会体制になっているだろうか。実情はアメリカが非難する「ならず者国家」のひとつとなり、国際社会の中で北朝鮮とともに孤立した状態にある。

 映画自体は手に汗握る結末となり、期待していた通りエンジョイすることはできた。私には「アルゴ」を79年当時の国際関係の中に身を置いて思い出し、かつ2度のイランへの旅から地勢的な興味を思い起こすと感慨深いものがある。しかし、白熱して盛り上がったストーリーとは言え、この事件だけでそのまま終わったのでは、一般の人たちにはオスカーに値する作品としての文化的価値を見出すことができるだろうか、何とも言えない。

 それでも全体としてドキュメンタリータッチで描かれた生々しい事件は、ストーリー性のみならず、当時の世相やイラン人の国民感情をかなり実態に即して映し出していたと思う。

 プログラムには映画評論家・品川雄吉氏が「週刊文春」に書いたコメント、「有名な実話がサスペンスとユーモアをたくみに交えて描かれる。あの実話がこんなに面白くていいのか、という気がする」が掲載されている。

 もうひとつ国際社会の注目を集めた事件に、一昨年5月アメリカ軍とパキスタン軍が協力してアルカイダの指導者だったオサマ・ビン・ラディンの潜伏先を襲撃し殺害した興味深い事件があったが、これも実話が映画に取り入れられ、今年のアカデミー賞で音響編集賞を受賞した。CIA情報分析官の執念と行動を追った「ゼロ・ダーク・サーティ」という作品であるが、これも何とかして近いうちに観てみたいと思っている。

2013年3月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2123.2013年3月6日(水) チャべス・ベネズエラ大統領亡くなる。

 年は取りたくないということをまたまた痛感させられた。昨日大好きな固焼きセンベイをかじっていたらふいと入れ歯が欠けて取れてしまった。気をつけていたつもりだが、ちょっと困ったことになったなと直ぐ長年世話になっている歯科医に電話して、今日手当てをしてもらった。まだ時間がかかりそうだが、残り少なくなったオリジナルの歯ではないので、やむを得ないと納得するより仕方があるまい。

 さて、昨日世界一のはた迷惑国家・北朝鮮が、突如朝鮮戦争の休戦協定の効力を全面白紙化すると表明した。この一方的で自己本位な言い方は救いようがない。開戦、つまり直ぐにも戦争を仕掛けるぞと言わんばかりである。

 今朝国連安保理事会は、北朝鮮が2月に実施した3度目の核実験をめぐる緊急会合を開き、これまでの制裁を大幅に強める新たな制裁決議案をアメリカが配布し、明後日には採択される見込みである。今度の制裁決議案ばかりは、いつも北朝鮮の応援団である中国にも異論はないようで、一層北朝鮮は苦しい立場に追い込まれる。

 もう一つのお騒がせ国ベネズエラについて、今日夕方になってチャべス大統領が癌で亡くなったとのニュースが入ってきた。まだ58歳だったが、国際風雲児の急逝は衝撃を持って受け取られている。だが、案外アメリカ政府はほっとしているかも知れない。

 チャべス氏は昨年10月に4選を果たしたが、徹底的な反米主義者で中南米に反米旋風を巻き起こした人物である。キューバのカストロ政権を資金面で支え、ボリビアやエクアドルに反米左派政権が生まれるきっかけを作ったチャべス氏も、4選直後に癌を再発して、国会に出席することもできず、病院から遠隔操作する有様で今後の動向が注目されていた。

 独裁者の立場にあったが、必ずしも国民が全面的に心服して従っていたわけではなく、昨年の選挙前には反米一辺倒の外交政策について、国内では不満も燻っていた。中南米の左派政権にオイル・マネーを供給し支援し続けたチャべス氏に対して、野党統一候補をして政権を取ったら石油を一滴たりとも無料支援はしないとまで言わしめたほどである。

 それは別にしても、中南米地域にチャべス大統領の死去が原因で政治不安定状況が生まれないで欲しいものである。

2013年3月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2122.2013年3月5日(火) 安倍首相の自信たっぷりの言動には何が?

 昨日発売された「週刊ポスト」(3月15日号)に「安倍晋三はもしかしたら『大政治家』なのか!?」との見出しでふざけた特集記事が掲載されている。面白そうなので、早速購入して読んでみた。「全人像研究」というテーマだが、真正面から人物を徹底的に解剖したものではなく、そこは「週刊ポスト」らしく、少々茶化して「好きか嫌いか正しいか間違っているかは別にして・・・やることなすことハマリまくっているが」と皮肉っぽく書かれている。

 確かに最近の安倍首相の言動を見ていると、自分が考えた筋書き以上にコトが順調に運び、大いに悦に入り想像以上の結果に大満足の体である。

 数日前衆議院予算委員会で、日米合意の成果について玄葉光一郎・前外相がそのお膳立ては民主党政権時代に組み立てたものであり、安倍政権になってから成果が出たと自慢するのはおかしいとの質問に対して、安倍首相が政治は結果であり、結果を出した者に対して自分たちでもできたと言うのなら、なぜ民主党政権がやらなかったのかと巧みに切り替えしていたのは、中々見事だったと思う。お坊ちゃまも成長したものである。

 また、2020年のオリンピック開催都市として立候補している、東京オリンピック会場の視察に来たIOC視察団に対するプレゼンテーションに際して、冒頭ユーモア溢れる日本語の歌謡を口走りながら英語でスピーチをこなしていたが、こんな余裕のある芸当はかつての安倍首相には考えられなかった。いずれも自信に満ち溢れているように感じた。

 省みるに、6年前中途半端で政権を投げ出したころの自信のなさそうな様相とは一変している。昨秋の自民党総裁選に名乗りを上げたころは、まだ顔色も冴えず頼りなく見えたが、それがライバル・石破茂幹事長に逆転勝ちするや、俄かに自信を取り戻したかのようである。

 ポスト誌によれば、前回総理時に苦しんだ点を反省したこと、世間知らずを悟りドブ板選も辞さぬ行動、ブレーンのスカウトに加えて、民主党の行き詰った政権運営、石破氏タニマチのスキャンダル等々も幸いしたようだ。

 だが、先の総選挙で言及を避けた原発再稼動について前向きな姿勢を示したことや、普天間基地移転を進めると語ったこと、TPPの対応、議員定数削減、議員の世襲制度については国民の間には大いに懐疑が生じている。今のところ経済再生のためのアベノミクス、3本の矢が市場に好影響を与えて安倍政権への支持率は70%を超える人気ぶりだが、果たしてこのまま順調に歩んでいけるのか。正念場は安倍政権誕生のご祝儀が過ぎた4月ごろにやって来るのではないかと考えている。

 さて、今日から中国では全国人民代表大会(全人代)が開幕した。これまでの胡錦濤・国家主席に代り、習近平・共産党総書記が、恩家宝・首相の後任に李克強副首相が就任することになった。胡主席と恩首相は今日で引退する。経済成長の伸びに比例して、国防費は増える一方で過去10年間で4倍に、過去3年間は連続2桁の伸びで、今年度は11兆1千億円に上る。

 これに併せて恩首相の活動報告には海洋の総合的管理を強化し、国家の海洋権益を守ると述べられている。好戦的で益々覇権国家への道を歩んでいる印象がしてならない。報道官に就任した傳外務次官は、日本との対立について「贈り物をもらったらお返ししなければ失礼だ」と外国との友好を心がけるべき外交官が、こんな嫌味なコメントをよくも対外的に言うものだと呆れると同時に、中国人の反日的な愛国主義にはうんざりする。

 今日の朝日夕刊「終わりと始まり」欄に作家・池澤夏樹氏が、気がついたら戦争というものが随分近くにぬっと立っていたと身に迫ってきた戦争の恐怖について寄稿している。

 何とも嫌な時代になったものである。

2013年3月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2121.2013年3月4日(月) 北海道東部で暴風雪被害

 今日も相変わらず寒かったが、昨日北海道では大雪に見舞われ、特に東部では暴風雪のため多くの死者が出た。今冬は東京でもかなり大雪に見舞われて交通障害を引き起こした。首都圏が雪に弱いことを証明したが、本場の北海道の人たちが大雪に翻弄された様子を知ると、ありきたりだがつくづく自然は怖いと思う。

 昨日は結局9名の方々が建物の外で亡くなられたが、皆気の毒なお亡くなり方である。地吹雪に遭い前進できず車の中で母子4人が二酸化炭素中毒による死亡、また自宅の近くまでやって来ながら車を進めることができず、車外へ出て徒歩で家へ向かったが自宅へ辿り着けず、娘をかばうように身体を乗せたまま凍死した父親の姿が哀れである。まるで「フランダースの犬」のパトラッシュのようである。

 結局雪国の人間だから雪に強いといくら言っても、所詮想定以上に自然の猛威に襲われたら手の施しようがないということだ。

 事故を受けて今日になって気象庁が、戸外で雪に閉じ込められた場合のノウハウを発表しているが、いかにも遅きに失したとの印象は拭えない。

 ただ、明日辺りから少しずつ暖かくなり、一気に春がやってきそうだ。こうなると今年まだ耳にしていない鶯の鳴き声が待ち遠しい。

2013年3月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2120.2013年3月3日(日) ケネディ大統領暗殺事件の思い出

 今日は雛祭りである。女の子のお節句にあやかって女性大使(未定)の話をしたい。 

 アメリカではオバマ政権が第2期目に入ったが、4年前の第1期スタート時に比べて逼迫した財政問題を始めとして、安全保障やTPP等国内外に多くの課題を抱えている。中々頭の痛いところである。初の黒人大統領として、‘Yes, we can.’と華やかにデビューした第1期スタート時に比較すると、今年はその期待度、存在感がある程度トーンダウンしたのは止むを得ないかも知れない。

 閣僚や各国大使も大きく入れ替わるらしいが、今わが国で最も注目されている人事は、ルース現駐日大使の後任として次期大使にどんな重要人物を任命するかということだ。一部には、ジョン・F・ケネディ元大統領の長女・キャロライン・ケネディさんが噂されている。オバマ再選に当って選挙運動で大分貢献したらしい。年齢的にも50代の半ばで脂が乗り切っている弁護士である。もうそんなに時間が経過したのかと改めて思われるほど、大統領暗殺事件は最近のことのようで、当時あまりにも衝撃的だったせいでいつまでも心に残っていたからであろう。あれから早くも半世紀が経過したことになる。当時故大統領の葬儀で父の棺に向かって小さな手を合わせていた可憐な少女の姿は、世界中の人々の涙を誘った。その少女がもうそんな年齢になったかと思うと何がしかの感慨を禁じえない。

 まだ、新大使の人事は正式に決定したわけではないが、仮に大使に就任されると日本でも隠れたケネディ・ブームの再来となるのではないかと思う。

 今アメリカの首都ワシントンD.C.を訪れると国立アーリントン墓地へ行って、故ケネディ大統領の墓石の前に額づくことが定番の観光コースになった。当時ケネディ大統領のデビューと行動力、スピーチとそのカリスマ性は、その当時若かったわれわれ学生にも強い印象を与えてくれた。それだけに、あっけなく凶弾に倒れて若い命を落としたことが惜しまれたものだ。

 番外編ではあるが、私自身ケネディ暗殺にまつわる一風変わった思い出がある。1975年6月、ルイジアナ州シュリーブポート市で開かれた全米自然食品大会に日本からただ1人参加した。その取材記録は、月刊「たべものと健康」誌(75年8月号)に寄稿した。その時、その帰途テキサス州ダラス市に滞在した。その折ケネディ大統領記念館なる建物を見学した。元教科書会社倉庫ビルの現記念館から犯人オズワルドが大統領を銃撃したのだ。その内部で見学者にケネディ大統領暗殺のドキュメントと暗殺シーンを模型と人形を上手く使いながら臨場感を盛り上げて見せてくれたのが興味深かった。だが、反面それは悲劇を喜劇的に見せるように感じて、アメリカ人もよくここまでやるなと思わせるほど意外性のあるものだった。見学後の印象はあまり後味の良いものではなかったことを覚えている。

 そう言えば、私が大学を卒業し社会人となったのもこの年だった。あれから早や50年である。その前年にはキューバ危機問題が起きて、東西冷戦下に米ソの対立がエスカレートして一触即発の危機を孕んでいた。残念ながら、あの時代と比べて、今も戦争の危機が消え去ったとはとても言える状態ではない。

2013年3月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2119.2013年3月2日(土) 理念も信念もあったものじゃない。

 昨年の衆議院総選挙で圧倒的な勝利を収めて政権奪還を果たしたせいか、最近の安倍首相の言動にはうっすら自信らしきものさえ見受けられる。同時に自民党の政策行動にも自信たっぷり、些か不遜な空気さえ感じられるようになった。これが思い上がりでなければ良い。

 今朝の新聞では2つの気がかりなトピックスに目を奪われた。そのひとつは、昨夕菅義偉・官房長官が談話の中で武器輸出三原則骨抜き発言をしたことである。これまで「国際紛争の助長を回避する」との名目で、歴代内閣が基本理念としてきた三原則がいとも容易く破られたのである。理念も何もあったものではない。こういう自民党の行動を国民無視、傲慢と言わずして何と言うべきか。具体的には、国内で製造した最新鋭ステルス戦闘機F35の部品輸出を例外的に認めようというものである。明らかに今回の輸出部品に関わった三菱重工、IHI、三菱電機のような日本の軍需産業に寄与するものである。しかも、この部品の輸出はアメリカ政府が一元管理する国際生産システムに組み込まれる。すべてはアメリカの管理に委ねられ、日本の部品であろうとどこの国へ何の目的で再輸出されるのかは、日本政府には知らされず与り知らないことになる。だが、一旦例外を認め出したらきりがない。今後この三原則は形骸化が加速することになるだろう。

 2点目の気がかりは、経産省が発表したエネルギー基本計画をまとめる有識者会議委員15人の中に脱原発派委員は僅か2人しかいないことである。民主党政権では25人中8人が脱原発派だった。これでは、結論は決まりきっている。委員会は安倍首相が施政方針演説で述べた「安全が確認された原発は再稼動する」ことを後押しすることは明らかである。最初に結論ありきであり、どうしてこうまでして露骨に原発を再稼動させようとするのか理解に苦しむ。原発にアレルギー反応を示す国民の声をしっかり聞いて、その世論を受け入れて検討するならまだしも、反対の声をないがしろにして、さらに未だに解決の方法すら見つからない「使用済み核燃料の処理」をそのままにして、なぜ結論を自分たちの願う方向へ導いていこうとするのか。

 再稼推進派委員の中に寺島実郎氏が名を連ねているのにはがっかりした。しかも、その原発賛成の理由が釈然としない。「日米の核と原発は表裏一体だ」というものである。寺島氏は原発是非について本質的にはまったく触れていない。これでは原発問題ではなく、むしろ日米連携問題ではないだろうか。論理的な思考と解説で知られる国際人寺島氏だけに、この短い説明だけではどうにも納得できない。

 4年前に所属する「知的生産の技術研究会」編集の「知の現場」(東洋経済新報社発行)の中で、私自身共著者のひとりとして、4人の論客にインタビューをしてその発言について執筆したが、その他に寺島氏との対談では傍に立ち会い、いくつか質問もさせてもらった。いつも理路整然と論理をしっかり構築して判りやすく述べる寺島氏の弁舌にはいつも敬服していたものだが、この原発容認派としての短いコメントは、主義は主義として結構だが、いかに親米派とは言え、日本はアメリカと常に同一行動を取るべきだ、言い換えれば、日本は何事もアメリカ追従主義で行くべきだと言わんばかりの論調は到底容認し難い。

 それにしても、安倍政権になって日本の道筋が、「右寄り」「親米」へ大きく一歩踏み出したとの印象を受けるが、今後日本の行方に暗雲を投げかけることがなければ良いのだが・・・と不安が先立つ。

2013年3月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com