2138.2013年3月21日(木) 使いにくい東横線新渋谷駅

 歯科へ向かう途中で、18日に開業したばかりの東横線・新渋谷駅を初めて利用した。マスコミに大きく取り上げられ、興味本位にも報道されていたので、子どものような気持ちでわくわくしながらいつも通り自由が丘駅から乗車した。まず行き先が遠隔地のイメージがある「和光市」行というのが、若干違和感があったが、それ以上に地下に移設された新渋谷駅の建築構造が狭苦しくやや期待はずれだった。地下の狭い空間だから駅施設のスペースが限られていてあまり余裕があるとは言えないが、それにしてもターミナル駅としては狭過ぎる。息苦しい感じがした。昼間であるにも拘わらず、プラットフォームも混み合っていて窮屈な感じがした。更に数多くある表示板が見難く、元鉄道員の私ですらJRへのアクセスが分り難く何度か立ち往生したほどである。これでは利用者に対してサービスが良くなったとはとても言えない。横浜から埼玉県西部まで乗り換えなしというのは、利用者には便利な印象を与えるが、これまでの利用者にはそれほどサービスが良くなったとは思えない。今後第2次プロジェクトで乗り換えアクセスをどう分りやすく、スムーズにしてくれるのか、しばらくはこのサービスを甘んじて受けるより方法はないか。

 さて、このところ株価が上り調子で兜町は活気づいている。この1週間の間に一昨日だけ日経平均株価が下がったが、これはこれまでのヨーロッパ市場のイタリア、ギリシャの財政不安ではなく、新たにキプロスの財政不安が浮き彫りになった影響からである。これに対してEUはキプロスへ支援を行う予定だった。ところが、その厳しい支援条件に反発が広がった。大量のギリシャ国債を保有していたキプロスの民間銀行がユーロ危機で多額の損失を計上する羽目になった。キプロス政府は多額の不良債権を抱えた金融の建て直しは自力では難しいと考え、預金者に税金をかける形で負担を強いようとした。これに反発したキプロス議会は、賛成者が1人もいないという最悪の課税法案を断固否決した。実際にこんなことが起こるのかと思うほどの常識外の支援計画である。

 実際その中身を知って驚いた。10万ユーロ(約1200万円)以上の預金者に9.9%の、それ以下には6.75%の課税をする計画だったという。これでは誰も預金する者がいなくなるのではないだろうか。よくこんな預金者を泣かすようなお粗末な対策を講じられたものである。ともかく、キプロス支援策は宙に浮いてしまった。今後キプロス危機が国際市場に新たな影響を及ぼさないことを願っている。

 日本では今日日銀の新しいトップ3が就任した。総裁に黒田東彦・前アジア開発銀行総裁、副総裁に岩田規久男・学習院大学教授と中曽宏・日銀理事が着任した。今後5年間日本の金融政策をリードしていくことになる。3人とも自信満々でアベノミクスに沿った積極的な政策を打ち出すようだが、くれぐれも空回りをしないよう願いたいものである。

2013年3月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2137.2013年3月20日(水) イラク戦争開戦から10年

 今日は春分の日、お彼岸のお中日である。実は、最近「世界遺産」について講義をする場合、メキシコのチチェィン・イッツァの遺跡の精巧な仕掛けとこだわりについて触れることが多い。ユカタン半島にあるマヤ文明の遺跡に天文学知識を見事に採り入れた逸話について話をするのである。角錐形をした90段の正面階段の手すりを「ククルカン」という最高神の蛇が降りてくる影が見られるのが何と1年に2度のお彼岸のお中日なのである。巧妙に細工されたチチェィン・イッツァの遺跡は、天文学を精緻に駆使した古代マヤ人の面目躍如たるところである。生憎お彼岸当日に現場に居合わせたことがないので、実際にククルカンの蛇が降りてくるのを見たことはないが、写真をスクリーンに映しながらその神秘的なストーリーを話すだけで、受講者は感嘆し驚く。

 さて、今日3月20日は、2003年にイラク戦争が始まってちょうど10年になる。先月だけで200人以上の死者が出たくらい治安は安定せず、戦争が終わったとはとても言える状態ではなく、昨日も今日も散発的なテロで死傷者が出ている。そのうえイスラム宗派間、民族間にも激しい対立を呼んでいる。

 元々イラク戦争は、アメリカのブッシュ政権が当時のフセイン・イラク大統領が大量破壊兵器を開発していることと、イラクが国際テロ組織アルカイダと密約していることを理由に空爆を開始して始まったものだ。その後イラクに大量破壊兵器とアルカイダとの密約の証拠は見つからず、アメリカの戦争介入の正当性はなくなった。当時わが国でも小泉首相が英米両国から支持を求められ、これを了承し復興支援部隊を派遣して後方支援に当った。その時官房長官だった福田康夫元首相が、朝日新聞にアメリカの攻撃を支持した背景を語っている。

 しかし、アメリカにとってイラク戦争による物心両面での負担は深刻である。一昨年末地上部隊は撤退したとは言え、12万人以上のイラク国民を犠牲にし、5000人近くの自国軍兵士を死に至らしめ、アメリカにとっても財政的に1.7兆㌦(161兆円)の戦費を注ぎ込み、負傷兵に対する将来の補償費などを加えると実に6兆㌦(568兆円)という途方もない経費がかかる。この戦費がアメリカ政府にとって巨額の財政赤字を生んで、アメリカが新たな戦争に踏み込む決断を鈍らせているのだ。それが、在日米軍駐留経費の日本政府の肩代わり負担という問題にもなっている。

 それだけ大きなイラク戦争の災い、その原因や歴史について、NHK、テレビ朝日などテレビ局は取り上げているが、朝日以外に新聞が取り上げていないことがまったく理解できない。

 実は、10年前の今日はシベリア鉄道の旅を終えモスクワからウラジオストック空港まで戻ってきてトランジットルームで新潟行きのフライトを待っていた時、偶々テレビで開戦を知ったのである。アメリカはやっぱりやったかというのが、その時の偽らざる気持ちだった。新潟市内の路上で地元のテレビ局からインタビューされたこともぼんやり思い出される。それは世界中の人々の耳目を集めた衝撃的なニュースだった。それが、10年も経つとマス・メディアにとっては色褪せてこの無反応ぶりである。忘れっぽい日本人気質と呼ぶべきか、或いはいつまでも平和ボケの日本人と言うべきだろうか。新聞社のあまりにも鈍い感度に呆れている。

 ことの序と言っては御幣があるが、18年前の今日も悪夢の一日だった。地下鉄サリン事件が発生した日から18年である。

2013年3月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2136.2013年3月19日(火) 怖い巨大地震と危ない原発

 今日の朝刊が派手に報じていたのは、南海トラフ巨大地震に関するビッグな情報である。この南海トラフというのは、静岡県駿河湾から九州東方沖までの深さ4000mの海底のくぼみである。朝日、日経ともに特集全面2頁を費やす大報道の他にも、多面的な角度からあれこれ解説を加えて危機感を煽り心の備えを訴えている。

 昨日巨大地震対策を検討する国の有識者会議は、1000年に1度の可能性としたうえで、M9.1の地震が発生した場合、最悪で経済被害220兆円、死者32万人、全壊・焼失建物238万棟に達する大災害を引き起こすとの報告書を提出した。東日本大震災の10倍以上の規模である。これには原発事故は含まれていないというから、仮に中部電力・浜岡原発辺りが被害を受けたら、日本全国に想像もできないような甚大な被害を及ぼすことになる。

 但し、東日本大震災の教訓を踏まえ、耐震化や防火対策を進めれば被害は確実に減らせるとも付け加えた。道府県別に予想被害額まで提示されている。統計が表示された自治体ではさぞ心穏やかではあるまい。東京はそれほど大きな被害が予想されていないが、もし首都直下型地震が発生した場合を想定したら甚大な被害をもたらすことになるだろう。

 こういう危険信号が発せられている時に、原発廃炉へ向けて営々と作業が続けられている福島第一原発の1、3、4号機の電源が昨日突然停まった。この停電により使用済み燃料プールの冷却装置が止まった。然るに停電の原因はまだ分らないという。このように何が起きるのか分らないほど危うい状態なのが、「終息宣言」後の福島原発なのである。原発再稼動賛成派は安全のお墨付きさえもらえれば直ぐにも再稼動をと、その時期を今か今かと待っている。だが、原発には安全の保証なんてどこにもない。一旦稼動すれば何が起こるのか分からないほど危険な状態の中にいるのだ。こんな危険な状態は震災後の一連のプロセスを見ていれば分りそうなものなのに、ただひたすら電力が欲しいとの焦りと安全神話を妄信して、危険を最小限にしか考えず、また使用済み核燃料の処分問題を棚上げにして問題を矮小化しながら執拗に原発再稼動を画策している。

 メディアもメディアである。特に最近のメディアの報道の仕方はその場限りで、世論を脱原発へリードしていくというジャーナリズムのあるべき姿勢が見られない。継続して原発廃絶を訴える地道な手段を取らず、問題が起きると反対のキャンペーンを行うが、直ぐに熱が冷める。そんな報道の仕方では効果は限定的ではないかとその手法には疑問を憶える。

 昨年安倍首相は、「安全性が担保されれば原発再稼動を容認する」と表明した。この言葉にメディアが反対の声を上げずに、そのまま受け入れた形で報道するのは一体どういう積りだろうか。これだけ危険極まりない原発に安全性など認められるわけがないではないか。原発再稼動の動きをどんどんエスカレートさせているのは、安倍首相、経済界、そして言われた通り見たままをそのまま報道するマス・メディアの姿勢にあるのではないだろうか。

2013年3月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2135.2013年3月18日(月) 侍ジャパン3連覇の夢潰える。

 第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝トーナメントの準決勝がサンフランシスコで行われ、惜しくも日本はプェルト・リコに3-1で破れ、3連覇の夢が潰えた。日本代表チーム(侍ジャパン)は過去2回の大会で優勝したが、今回はメジャーリーガーが1人も参加せず、チームとしての力不足は否めなかった。決勝トーナメントに勝ち残った代表チームを見ると、日本以外はプェルト・リコ、ドミニカ、オランダであり、アジアの強豪、韓国や台湾と、実力的には№1と思われるアメリカが勝ち残れなかったことも意外だった。 

 確かに野球の盛んな国が参加してはいるが、第1回の計画段階からアメリカは選手会が手を抜いているようなムードであり、主催者の大リーグ機構は片手間の小遣い稼ぎの印象が強かった。日本は協賛金、参加費用、分配金の問題で貢献した割りに報われず、一旦は昨年7月選手会が不参加を決めた。しかし、ファンの強い声とコミッショナーのとりなしで最終的に出場を決めたいわく付きの開催経緯がある。

 メジャーリーグ・シーズン開幕直前の開催という点も、選手の所属チームからあまり歓迎されなかった理由である。どうして大リーグ機構がWBC開催をこの時期に拘ったのか理解に苦しむ。それが、結果的にアメリカチームの選手には所属するメジャー・リーグ球団から婉曲に出場辞退をほのめかす要請があり、一流選手が出場辞退となったのだろう。

 そもそもこのWBC開催は、世界大会という看板を掲げるだけの幅広い国際的な理解と支援を受けたものではない。アメリカの大リーグ機構が独自に主催し、賛同した国が参加した大会である。その入場料などの分配金は優先的に大リーグ機構に入る仕組みになっている。スポンサー集めに献身的に協力した日本は、その恩恵に与ることなく貧乏くじを引かされたように思えた。大会の運営についても、アメリカがすべてを一手に行い、他の参加国の協力を要請することもなかったし、参加したくなければ参加しなくて結構という態度だった。オリンピックや各競技団体が主催する世界選手権などとはまったく性格を異にするものである。

 現状では、参加国のそれぞれの野球機構の考え方がまったく考慮されず、アメリカの思い通りに実施されている。現在の運営や開催方式では真の世界選手権などと呼べるものではない。4年後の次期大会までにもう少し参加国が納得できるような運営と公平さを保てるよう改善されることを願っている。そのためには大会の運営について、ただ野球が好きというだけで、過去にもその資質を問われたにも拘わらず、リーダーシップを取ろうとしない元駐米大使・加藤良三コミッショナーも日本の要望をもっと伝える努力を払うべきである。さもなければ、このWBCの将来はないと思う。

2013年3月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2134.2013年3月17日(日) 東横線・新渋谷駅は利用者にとって便利になったか?

 昨日の始発電車から乗降場所が変わった東急東横線・渋谷駅移転の様子をメディアが大きく取り上げている。改めて立体的な図を見ると、プラットフォームを地上2階から地下5階へ移すのは大工事だったんだと思う。これまでに5つの鉄道路線が一度に接続されたような例はないらしい。それが繁華街の渋谷の駅の場所を移動させて、地上から地下に潜らせ横浜から埼玉まで一本にしたプロジェクトは驚きである。いろいろ地域を売り込むアピールもいい。海のない埼玉県民に横浜を案内するとか、乗り換えなしでミナト・横浜から小江戸・川越へとか、横浜と埼玉県が相乗効果を狙ったPRをしきりに展開している。

 ただ、以前に比べて不便になった点があることも否定できない。これまでの東横線・渋谷駅からJR渋谷駅、京王・井の頭線渋谷駅、さらに東京メトロ銀座線・渋谷駅への乗り換えが複雑で面倒になり、場所的にも遠くなったことである。JRへの乗り換えが不便になったことは将来解消されるにしても、ちょっと困ったものである。中々すべてが思うようには行かないものだ。いずれにせよ近々乗降して利不便を体験してみようと思う。

 多少有難いと思うのは、若干保有している東急電鉄株式が、アベノミクスの恩恵?もあって最近値上がりしたことぐらいか。

 さて、5日から開かれていた中国の国会に当る全国人民代表大会(全人代)第12期大会が今日閉幕となった。5年ごとに開かれ、習近平・新国家主席や李克強・新首相からいわゆる施政方針が話される。多くの課題を抱えている中国は、今年度の経済成長率を前年度並に7.5%と発表した。経済がやや低迷気味な中で、国内では環境汚染、官僚の汚職、経済格差など多くの問題が露呈して国民の不満も高まっているようだ。今後新指導部体制がどのようにこれら目の前の難問を解決していくのか注目してみたい。

 それにしても対外的に主権と領土を守ることや、外国をいかにあくどく非難しても畢竟中国指導部にとっては併せて愛国的発言を声高に叫ばないと、国内世論を抑え込めないという小児病的悩みを抱えているのは国家としては少々滑稽だと思わざるを得ない。 

 実際北京の人民大会堂会場内は各地区代表ですし詰め状況である。驚くのは国家の最高議決機関とは言え、出席者が3千名弱もいてこれでは議論なんてできる筈もなく、すべてことはシナリオ通りに進められていることだ。代表者が壇上から声明を述べるだけに終わって、会場は事前に決められた事案をただ単に承認、追認の場となっていることである。習国家主席の承認賛否などは、約3千名の投票に対して反対、棄権合わせて数人というできレースなのである。

 他国の内政のこととは言え、こういう非民主的な場で対日関係を決められたのではあまり好い気がしないものだ。

2013年3月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2133.2013年3月16日(土) 日本政府、TPP参加を表明

 昨日安倍首相は総選挙前から参加するか不参加か注目されていた、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉にわが国が参加することを表明した。農産品への配慮をしながら、交渉参加はわが国の経済全体にとってプラスになる最後のチャンスであると語った。これが日本にとってプラスになるかマイナスになるか中々見定め難いところだが、自民党内でもすったもんだの論争や対立があって国内的にはもちろん、しばらく党内外に波紋を呼ぶことであろう。

 TPPへ参加の意思表示をしたことは経済界から歓迎されている反面、参加することによって外国から安い農業産品が輸入されることになり日本の農業が大きな打撃を受けるとして全農(全国農業協同組合連合会)は断固反対している。米の輸入についてはこれまで778%の高い関税を課して外国生産米の国内流入を防いできたが、これがダメになると農家は最早米作りをやっていられなくなるというのが全農の言い分である。

 ところが、こんな一面もある。日本政府に対してTPPへの参加を誘っているアメリカでは、国内自動車業界が日本の参加に対して強く拒絶反応を示しているのだ。今日本の乗用車の輸入に課している2.5%やトラック25%の関税が撤廃されたら、進みつつある円安とも合わせてアメリカ自動車市場は日本車に占有されるとの危機感がある。

 しかし、仮に日本にとって車のアメリカ市場への輸出がこのまま規制されるとしたら、当然日本としても農業製品の輸入に高い関税をかけ続けるであろう。それでは原則関税撤廃のTPP自体の存在の意味が失われることになる。

 すでにTPP加盟国の間では条件が固まっている。あまりにも結論を出すのが遅すぎたのだ。それに後から交渉力の弱い日本が分け入って自分たちの都合だけを主張して認めさせることができるのだろうか。

 条件内容が知らされず、中々分り難く経済界が盛り上がってはいるが、はっきり言ってそのメリットがあまりよく分からない。今朝の新聞には予想されたように関税を撤廃したら農業に大きな打撃となると書かれている。この空気を反映するように農業団体が大々的に反対集会を開き、夏の参院選には自民党に投票しないことまで訴えた。どうも穏やかではない。国内で賛成派と反対派の間で経済戦争が起きなければ良いがなぁと思う。

 ところで、今日東京で桜の開花宣言が行われた。1953年に統計を取って以来2002年と並んで最も早い開花だそうだ。今年の冬は寒い日が多かったが、漸く桜の季節が近づいたということである。

2013年3月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2132.2013年3月15日(金) とても三権分立とは言えない韓国の司法制度

 昨日韓国から浮石寺の僧侶ら6人がアポなしで突然対馬の観音寺を訪れ、観音寺住職との会見を望んだ。しかし、観音寺の住職はこれを断った。それは礼儀以前の問題であり、観音寺関係者の気持ちはよく分かる。この観音寺から盗まれた仏像が韓国で見つかったが、浮石寺が仏像は元々自分たちのものであると主張したために、公正より世論を配慮する韓国の裁判所は直ちにこれを日本に返すことは認めず、所有権が確定してから帰属を決めるべきものとの理不尽な判断を下していたのである。自分たちの寺にあったものだとの何の証拠もなく、これまでその仏像が浮石寺のものだと主張したこともなかったのに、それらしい仏像が目の前にぶら下がったのを知るや、突然何の根拠もなしに自分たちのものだと主張するのは、仏の道に仕える僧侶としては少し強欲ではないか。

 この裁判の判例に限らず、韓国の司法は以前から近代国家の司法制度からかけ離れていて、司法検察は権力者の道具と見られていて、権力者の意向を忖度し、そのうえで世論におもねていると思われている。つまり司法が立法や行政に牛耳られているのである。それは権力者の象徴である大統領ですら、その座を去ると後任の大統領の下で訴追されるのが恒例となっていることでも分る。親族に不正蓄財容疑があった李明博・前大統領も近々逮捕されることは確実と見られている。また、司法が世論を気にするあまり、必ずしも中立ではなく国民の意向に沿った判決を下す傾向にある。

 本来国内法より優先されるべき国際条約が無視されることも多く、時効などが蔑ろにされることも日常茶飯事である。去る1月には、靖国神社放火の中国人容疑者が韓国内で捕まったが、日本側の身柄引き渡しの要求を拒否して中国へ送り返すような、唖然とする措置を平然と行うような「無法」ぶりである。

 これらの原因のひとつは、韓国の最高裁や憲法裁判所の裁判官が大統領によって任命されることが大きく影響しているからである。朴新大統領も任期の切れる裁判官の後任に自らに近い人物を充てると見られている。そのため裁判が恣意的に進められることも多く、近年では国家寄りの判断が外交摩擦の火種ともなり、国内経済の足を引っ張る原因にもなっている。

 特に、経済問題の衝突で発生するトラブルに韓国企業有利の裁判は、韓国国内を閉鎖的な市場とさせ、ゴールドマン・サックスやヤフーなど外資系企業が韓国から撤退する要因を作っているほどである。

 それでも中国の司法制度が共産党の下で、司法の独立などは一切構わないのに比べればまだましなのだろうか。ただ、韓国の司法の現状は、経済が発展しても先進国入りは程遠いことを映し出しているし、そんな国内のいびつなやり方をわが国に対して押しつけられても困る。

2013年3月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2131.2013年3月14日(木) 新法王にフランシスコ1世

 小田急山岳部OB会の懇親会が相模大野のホテルで開かれた。昔一緒に山登りを楽しんだ仲間と1年ぶりの再会である。年とともに健康、現在の体調についての湿っぽい話が出るのはある程度やむを得ないが、長年の山の同志が亡くなられた話や、入院、肺浸潤、前立腺の話になると些か暗い気持ちになるのも致し方ない。それでも誰に気兼ねをするでもなく、それぞれ気楽な話をして懐旧談をするのも楽しいものだ。

 中には、中国の天安山脈からパキスタンのフンザに入り、カイバル峠近くのペシャワールまで行った話は羨ましい限りだった。宴会場から喫茶に場所を移して4時間近くも話し込んだ。山仲間がいつまでも元気でいることを願っている。

 帰りは渋谷の紀伊国屋書店から注文していた書籍が入荷したというので、それを受け取りに行くルートとして、相模大野駅から小田急で中央林間駅へ出て、東急田園都市線・中央林間駅から同線渋谷駅まで急行で向かった。約40分かかった。書籍を受け取って東横線渋谷駅へ行った。この東横線・渋谷駅施設自体は明日が最後の一日となる。明後日からは現在地の地下5階に駅施設が移る。聞けば、駅周辺を再開発して平成39年までに5つの高層ビルを建てる構想だそうである。プラットフォームには現在の渋谷駅の姿をカメラに納めようとする多くの人が群がっていた。確かに戦後一貫してここにプラットフォームがあり、われわれも利用してきた。それが無くなるというのは確かに寂しい気がする。明後日から利用する駅施設は、東横線と東京メトロ、東武東上線、西武池袋線との相互乗り入れにより一面利用者の往来には便利になるだろうが、1乗客の立場から考えて地上のJR等への乗り換えが当面不便になることは間違いない。今後JR線との乗り換えなどの点で、どのような効率的な設備を備えてもらえるのだろうか。

 さて、今日カトリックの最高位である法王に新たにフランシスコ1世が決まった。アルゼンチンの大司教ベルゴリオ枢機卿である。2千年の歴史上中南米から選ばれたのは初めてである。前のベネディクト16世が高齢のために自ら退位を表明して若い後継者を選んだわけであるが、新法王もすでに76歳である。いつまで自分の希望と判断力でカトリック教徒を導いていくことができるだろうか。

 ここに至るまでコンクラーベと呼ばれる秘密会議が連日開かれ、5回目の会議で漸く新法王が決まった。民主主義が誕生し定着したヨーロッパで、このような秘密裏に決められる法王の選び方はどうも素直に納得できない。これは民主主義国家ではない中国で、今日正式に国家主席就任が決まった習近平・共産党総書記の選出にどこか似ているような気がしてならない。

2013年3月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2130.2013年3月13日(水) 「誰も書けなかった石原慎太郎」を読む。

 過日知人にぜひ読んでみたらと1冊の文庫本を勧められた。昨年橋下徹・大阪市長を「週刊朝日」誌で槍玉に挙げたのはいいが、首を傾げたくなるような杜撰な「部落民表現」によって返り血を浴び、同誌ともども市長へ詫びを入れる顛末となった、話題の佐野真一氏が書いた「誰も書けなかった石原慎太郎」(講談社文庫)である。これは件の「週刊朝日」発行以前のものだが、怖い者敵なしの意気軒昂たる文庫本で、650頁からなる分厚な書である。佐野氏はこれまでソフトバンクの孫正義、ダイエーの中内功、書きかけたが挫折した橋下徹ら、それぞれ個性的であくの強い人物の評伝を書いてそれぞれに話題を呼んでいた。

 本書は月刊誌「現代」に連載された初稿に手を加えて長編として5年前に出版されたものだが、これまで知らなかった慎太郎と石原家にとっては明かされたくはなかったであろう、家族に関するプライバシーをかなりしつこく暴き出している。お蔭で石原家の出自から親族に関わるプライバシーまで新しい事実を随分知ることができた。

 私にとって石原慎太郎氏は母校・湘南高校の5年先輩であり、高校生の頃芥川賞を受賞して若きヒーローとなった時、担任教師がそのことを自慢気に話し、われわれ生徒に激を飛ばしたものである。本書には慎太郎に関して高校時代の恩師や仲間との交流が多彩に紹介されている。

 中でも他のメディアでもこれまで話題になったことがある美術部顧問の奥野肇先生は慎太郎が心から敬愛し心服していた恩師で私自身も美術の授業を受けた。しかし、奥野先生はこう言っては失礼だと承知しているが、東京芸大出身のかなり風変わりな先生で、服装も派手なら態度も横柄で、初めての授業でこれが公立高校の先生かと思ったほどとっぽい印象だった。短気な性格のようで、ある時縄跳びを自慢した途端に失敗して生徒から冷やかされるや、顔を真っ赤にして縄跳びのロープを生徒に振り回し、「ロープが悪いんだ」と言ってそのロープを床に叩きつけたことがあった。

 奥野先生は私が3年生の夏榛名湖で美術部の合宿中にボートが転覆してドラマチックに亡くなられた。一時ボート上で酒を飲んでいてそれが原因で溺死したとあらぬ噂が飛び、先生方が懸命に否定して走り回っていた。2年先輩の元美術部員で後に画家となられた故佐藤亜土さんの母で、オペラ歌手だった佐藤美子さんが葬儀で歌われたアリアが素晴らしかったと葬儀に参列された他の教師が話してくれた。だが、ひょっとすると奥野先生と慎太郎とはお互いに変わり者同士で案外気心が合ったのかのではないかとも思っている。

 本書の中で著者は慎太郎について、「短気、わかまま、粘りのなさ、骨惜しみ、非寛容、オカルト世界への傾斜、加齢と成熟を拒む幼児志向、強烈な国家意識」と容赦ない。同時に「石原慎太郎ほど評価が極端に割れる男はいない。日本を滅亡に導く危険なファシストという声があるかと思えば、沈没寸前の日本を救う卓越したカリスマ的リーダーとの声もある」と功罪相半ばした評価も下している。

 本書には湘南高校にまつわるエピソードがかなり紹介されている。とりわけ同級生だった(その後日比谷高へ転校)評論家・江藤淳とのやりとりや交流がかなり事細かに取り上げられている。長い間藤沢市長を務め、その後民主党代議士となった葉山峻さんの自宅で社研の集まりを持っていたことは初めて知った。葉山さんの次弟で弁護士の水樹さんとはラグビー部で一緒にスクラムを組んでプレイした。

 また、同期生のスポーツキャスター佐々木信也さんの話も紹介されているが、私が佐々木さんから直接伺った話では、慎太郎の大きな態度に甲子園優勝メンバーの佐々木さんら野球部員はあまり好い印象は持っていなかったようで、佐々木さんはライト方面、つまり慎太郎のいるサッカー部のゴールポスト方面への狙い撃ちの成果が表れ、ライトヒッティングが上手くなったと言っておられたくらいである。とにかく慎太郎は常に上から目線で人を見下して、それは同級生に対しても同じだったそうだ。逆説的に言えば、そういう自己中心的な性格ですべてに有能な人物だからこそ、半世紀の長きに亘って日本社会の中で強烈な存在感を発揮してこられたのではないかと多くの人が認めているのも事実である。これから石原慎太郎氏はどういう道を突き進んでいくのだろうか。密かに漏れてくる情報では、現在大分体調が悪く、今では面会謝絶と聞く。もうしばらく言いたい放題言って欲しいという気もしている。

 いずれにせよ、本書は評伝としても興味深かったし、慎太郎の新たな一面を知る意味でも参考になった。ぜひ多くの人に読んでもらいたい書としてお勧めしたい。

 さて、昨日の朝日新聞「東日本大震災オピニオン」に「除染これでいいのか」と題して3人の有識者のひとりとして高校同級生の中西準子さんが取材に応えている。1,2年生時に同じクラスだったが、地道な科学分野で研究に努めて成果を挙げ、一昨年には同じ湘南高卒業生のノーベル賞受賞者・根岸英一博士や世界的指揮者の大野和士氏とともに文化功労者に推薦された。彼女の肩書きを見ると「除染を研究するリスク評価専門家」となっている。相変わらず地味ではあるが、大切な研究に精進されていることが分る。1年生の時大学出たての新任「生物」担当の与野主計教諭から何でも良いから歌を歌えと言われ、私がつい煽てられて津村謙の「上海帰りのリル」を蛮声張り上げて唄ったお粗末に対して、彼女が「第一インターナショナル」を堂々歌ったことで勝負はあった。懐かしい思い出である。

 中西準子さんの益々のご活躍を祈っている。

2013年3月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2129.2013年3月12日(火) またアカデミー賞作品を鑑賞

 先日観たアカデミー賞受賞作品「アルゴ」に続いて、今日はアカデミー賞音響編集賞受賞、並びにジェシカ・チャスティンが主演女優賞を獲得し作品「ゼロ・ダーク・サーティ」(テーマは「深夜12時30分」というCIAの機密用語らしい)を鑑賞した。前者が1979年のイラン・テヘランにおけるアメリカ大使館人質救出事件を取り扱ったのに対して、今日の作品は一昨年5月1日電撃的に実行されたアルカイダの首魁、オサマ・ビン・ラディン暗殺事件を取り扱ったもので、いずれもCIAのひとりの諜報部員の活躍を主役に描いている。特に今日の作品はジェシカ・チャスティン演じる女性諜報員の活躍ぶりが見ものだった。

 いずれも訪れたことがある都市を舞台に描いているので、当時の情景を思い出しながらイメージを膨らませていた。

 それにしても前作に続き、今日の作品も少々荒っぽいシナリオだったが、その迫力に圧倒された。作戦が敢行されたあの日の様子は、ニューヨーク同時多発テロを計画してアメリカ中から憎悪の目を向けられていたラディンがターゲットで、ホワイトハウスでもオバマ大統領が固唾を呑んで見守っていたうえに、その憎っくきラディンを殺害したことで全米中が喝采し、盛り上がったことをテレビが映し出していたものだ。

 私もあの時ここまでやるかとこの想像もつかない発想と実行にははっきり言って度肝を抜かれた。これらの国際的事件をこうまで見事に映画化してしまうとはすごいなぁとついハリウッド映画の技術に感心してしまう。とにかく観ていて中々面白い作品だった。

 さて、このところアベノミクスの影響で円安と株価高騰で景気回復を思わせるが、その一方で輸入が増え貿易赤字が増えている。どうも良いのか悪いのか一概には言い切れない。

 その中で今日のニュースで驚くような話題は、渥美半島沖合いの深さ1000mの海底中のメタンハイドレートから天然ガスが取り出されたことである。「燃える氷」と呼ばれ将来の国産燃料として期待されている。このような発掘のやり方は世界でも初めてのことである。日本近海には世界有数の埋蔵量があるとされ、日本の天然ガス消費量の100年分と推定されているそうだから喜ばしい。

 先日も南鳥島沖で、中国が全世界生産量の9割方を産出するとされるレアメタルの大量埋蔵が話題になったばかりであるが、自然資源に恵まれないわが国にとって自力で原材料を得られることは大いに力となる。

 日本の技術水準の高さを世界に示すとともに、話だけに終わらせないよう息長く研究開発を続けて欲しいものである。

2013年3月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com