2813.2015年1月25日(日) 日本人人質のひとり殺害される。

 昨夜遅く「イスラム国」に囚われていた日本人人質のひとり、湯川遥菜さんの殺害された写真を抱えたもうひとりの人質、後藤健二さんの写真がインターネット上に投稿された。情け容赦のない「イスラム国」の残虐な行為に関して、今朝早くから新聞、テレビとも日本政府の批判的なコメントを含めて大騒ぎである。後藤健二さんは今のところ無事のようだが、湯川さんが殺された写真を自らの手で持った画像が公開されたほどであるから、その心中は察するに余りある。

 よく分からない「イスラム国」の実態が、どこに本部があるかも分からず、交渉窓口とのチャンネルが依然としてはっきりしないことが事態の解決を一層難しくしている。日本政府としては、今一番情報を持っていると思われるヨルダンとトルコを頼りに情報収集に当たっている。

 実は、後藤さんの解放条件として「イスラム国」は身代金要求を取り下げ、ヨルダンに収監されている女性死刑囚の解放を求めてきた。この死刑囚は10年前にアンマン市内のホテル爆破事件で50人以上の死者を出した自爆犯人グループのひとりである。その死刑囚はヨルダンにとっては交渉上の切り札でもある。

 ヨルダンにとって死刑囚を解放することによって、後藤さんを自由の身にすることはできる。だが、こういう複雑な事情もある。昨年「イスラム国」空爆に参加していたヨルダン空軍機が撃墜されパイロットが「イスラム国」の捕虜となった。このことは「イスラム国」にとっても、ヨルダン人パイロットは大きな切り札でもある。いくら親日的なヨルダン人だとしてもその心情としては、日本人の解放のために、その取引条件としてどうして多数のヨルダン人を殺害した死刑囚を自由にしなければいけないのか、納得できまい。ヨルダン人パイロットの身の上は解放されないまま、一体どうなるのか。巷に日本人とヨルダン人パイロットの解放を条件に、死刑囚を解放するなら良いとの意見もあるようだ。

 いずれにせよ当面日本政府としては難しい立場に立たされている。

 さて、一昨日史上最多の33回目の優勝を決めた横綱白鵬が有終の美を飾った大相撲初場所千秋楽で少々気になるでき事が2つあった。

 ひとつは残り3番を前に三役揃い踏みを務める力士が、控えるべき時間に東方に控え席にいなかった。西方3人に対して控え席は東方1人だった。土俵上では三役前の取り組みが始まっていた。その取り組み中に控え席に横綱白鵬と同じく横綱白馬富士がそっと入って来る珍事である。どうも優勝が決まって気が弛んでいる。協会も白鵬だろうと厳しく注意すべきである。

 もう一つは、優勝力士白鵬の表彰式中に、館内の観客が立ち上がり、ぞろぞろ帰って行ったことである。砂被り席周辺はかなり空いていた。いくら何でもこれでは、表彰する人、される力士に失礼であろう。礼儀を重んじる大相撲がこれでは台無しである。15日間連日満員御礼幕が下りたのは、東京では18年ぶりというのに場所運営では今場所は有終の美を飾ることができなかった。

2015年1月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2812.2015年1月24日(土) 駒澤公園管理者は何を考えているのか。

 近所の駒澤公園にほぼ毎日のようにウォーキングに出かけている。残念ながら、1964年東京オリンピックの際に建造された公園内の各種競技施設が、2020年大会では使用される予定がないという。実にもったいない話だと思う。それにも拘わらず最近屋内球技場と第一球技場が取り壊され、設計図面によると現在斬新なデザインの新体育館と新球技場が建設されつつある。完成図を見ただけでは何とも言えないが、中々近代的で素晴らしい施設だと思う。だが、どういうわけだか、折角再建されるこれらの立派な施設も、現時点では2020年大会では使用される予定がないようだ。

 そもそもこの駒澤公園の正式名称は「駒澤オリンピック記念公園」といい、64年東京大会で使用され、ここで開催された記録と足跡を後世に伝えるためにそう命名されて保守管理されてきた。それなら2020年大会で使用すれば、その名は更にアピールできるではないか。今だって施設は64年大会で使用された陸上競技場、屋外球技場、体育館はしっかり維持され、各種の競技大会に使用されている。周辺環境は都内でも数少ない緑地帯で立地的にも都内の中心的な場所にあり、交通至便であり、多くの観客を集める点でも申し分ないと思う。

 なぜこれだけオリンピック競技会場として地理的にも適した素晴らしい施設と環境がありながら使用せず、国家財政が厳しい中を敢えて巨額な投資までして新たな‘金食い虫’施設を有明周辺に造るのか、その真意と意図がまったく理解できない。

 オリンピック関連施設とは別に駒澤公園の施設管理面でも分からないことがある。

 それは、64年大会でバレーボールやレスリング会場として使用された体育館の入口前に堂々と建っている看板塔(広告塔か?)の存在である。高さ3mはあろうかと思われる立方体の塔は、広告塔としての役割を充分担っているように見える。それが今なお「スポーツ祭東京2013」と書かれている。2年前の広報である。あんな目立つ場所に過去の催しをどうしていつまでもPRしているのか、その感覚が理解できない。実はスポーツ祭が終わった一昨年末辺りから少々気になっていた。

  ところが、翌2014年になっていつまで経ってもこの広報看板を新たな看板に代えるでもなく、取り払うでもない。そして10月ごろになって漸く新しいイベント告知に代えられた。やれやれと思っていたら、何とそのイベント企画終了と同時に、元の木阿弥というべきであろうか、再び看板は「スポーツ祭東京2013」に戻っているではないか。今日も駒澤オリンピック公園内の体育館入口前には、2年前の「スポーツ祭東京2013」看板が堂々と掲げられていた。近隣の住人としてもこのピンボケ感覚は理解に苦しむし、恥ずかしいとも感じている。隣人も首を傾げていた。東京都の役人が、簡単にやるべきことをたださぼっているとしか思えない。

 自治体、並びにオリンピック関係者にとっては住民の気持ちとは関係なく、恥ずかしげもなく、しかも片付けるという気持ちなんかさらさらなく、ただ漠然と目の前にある作業だけを進めているだけなのである。何とまぁ役所というのは気楽で退廃的なことか。こんな弛みきった気持ちで2020年オリンピック開催なんて本当に大丈夫なのだろうか。

2015年1月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2811.2015年1月23日(金) 居酒屋「ワタミ」社長交代劇

 金曜日はイスラム教の休息日である。にも拘わらず日本国内のイスラム教関係者にとっても今回の日本人人質殺害予告メッセージは他人事ではなく、イスラム教の教義や日本で生活する自分たちの立場も考えて、テロ反対を訴え何かと忙しそうだ。今日は2邦人の殺害警告の期限72時間に当たるのだが、政府の対応も確実な情報が得られないせいか、淡々として今一つすっきりしない対応に終始している。

 周辺のイスラム圏諸国では、イェーメンでハディ暫定大統領がサイード派民兵と昨日一旦は妥協が成立したが、今日になって大統領職を辞任し、クーデターが成功した形となった。今後国内政治は一層混乱が予想されている。これでまたイスラム系過激集団が存在感を高まるとなれば困ったことである。

 また、もうひとつイスラム圏サウジ・アラビアのアブドラ国王が今日亡くなった。齢90歳と言われているが、豊富な石油資源を背景に絶大なる権限と存在感を国内外に示していた。当面これまでのアメリカ寄りの外交姿勢を変えることはないようだが、後を継ぐサルマン皇太子は前国王の異母弟で今年79歳になるという。そのサルマン新国王を継承する序列の1、2位はいずれも前国王、新国王の異母弟で高齢というから複雑である。

 さて、昨日の日経紙朝刊に居酒屋チェーン「ワタミ」の新社長に長男の高校ラグビー部仲間の清水邦晃くんが決まったとの朗報が載っていた。私も彼らの高校時代にグランドへよく応援に駆け付けたが、彼はラグビー部では司令塔と言われるスタンド・オフとして活躍し、ウィングの長男へよくパスを回してくれた。元々しっかりした好青年だったが、明大在学中に何かトラブルがあったのか、早々に中途退学してしまった。その時息子から話を聞いて大学は続けた方が良いと思ったが、彼なりの考えがあったのだろうか、「ワタミ」でアルバイトを始めた。真面目に務めて次第に周囲から信頼を勝ち得て正社員となり、ついにトップの座にまで上り詰めるという今様シンデレラボーイとなった。ラグビー部の仲間の中で気の合う友人だったようで、長男の結婚式にも出席してくれた。暮れにも長男らラグビー仲間と一緒に飲み会をやったようだが、学業で挫折を味わいながら、それを乗り越え努力を積み重ね、44歳の若手社長として出世するとはまったく考えてもいなかったし、大したものである。

 だが、異例の抜擢となったこの人事は、前社長が2期連続で赤字が続いて責任を取らされたようだ。清水くんもこれから同じようなことになれば、同じように責任を負わねばならない。実際朝日の見出しには「ワタミ社長、経営不振で辞任-赤字見通し-後任に44歳清水常務」と書かれている。よほどの覚悟が必要である。息子にメールで聞いてみたら「本人も大変だと言っていたので覚悟していると思うよ。でも期待されていると思うので、友人として、応援して助けてあげたいと思います」との返事が返って来た。清水君ならきっと乗りきってくれると期待を込めて願っている。この社長交代がよほど話題性に富んでいるのだろうか、今朝の朝日、そして日経でも再び写真入りで紹介されていた。好漢清水くんの今後益々の活躍を期待している。

 偶々というべきか、タイムリーというべきだろうか、昨日の朝日朝刊「オピニオン」に11月の出版記念会にも出席してもらった、軍事評論家小川和久氏が「イスラム国」の人質問題について卓見を述べていた。早速メールで感想を送ったところ返事をいただいた。小川氏が相手国を知るのは、一般国民レベルで話し合う気持ちが大切だとの主張にはまったく同感である。

 さて、今日大相撲初場所13日目で横綱白鵬が5場所連続優勝を飾り、大鵬の32回優勝を追い越す過去最多33回目の優勝を成し遂げた。しかも結びの一番でもの言いがついて取り直しの末大関稀勢の里を破った印象的な決着である。これからあと何度優勝を飾ることができるだろうか。年齢的に30歳前だけにまだまだ期待できる。北の湖理事長は、白鵬に優勝40回を期待しているという。

2015年1月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2810.2015年1月22日(木) 「イスラム国」に拘束された人質はどうなるのだろうか。

 今日も主たるニュースは「イスラム国」に身柄拘束された2人の邦人の話題である。「イスラム国」が国家としての体を成していないせいで、身代金にせよ、人質解放にせよ、交渉する相手の窓口が不明で、その間に時間だけが過ぎてゆく。結局政府は為すすべもなく、人質の解放を訴え続けている。その後相手の「イスラム国」との接触はできないままである。

 現在日本国内に真のイスラム研究家がいないことが、中々情報を得られない大きな要因ではないかと思う。ましてや現地の事情や言葉などに通じた日本人はほとんどいないようだ。こういう追い詰められた時期に、イスラム法学者と言われる元同志社大教授の中田考氏が、仲介の労を取っても好いと言い出して記者会見を行った。ただ、このご仁は、昨夏無目的に北大生の「イスラム国」入国準備を手伝ったとして警察から家宅捜索を受けた人物である。

 今日になって人質のひとり、後藤健二さんについて沢山のビデオ画像がテレビを通じて放映されている。フリー・ジャーナリストである後藤さんは、何度もイスラム国周辺へ入り子どもや難民の取材を行っていた。今日も姿を消す前の状況を現地ガイドが話しながら、後藤さんを慕っている映像を伝えていた。日本国内のイスラム教徒は、戸惑いを隠せず2人を拘束し身代金を要求する行為を断じて許せないとしている。期限の時は刻一刻と迫っている。

 後藤さんがアラブはもちろん日本国内における活動が多くの人々に感銘を与えていると報道される一方で、もうひとりの人質である湯川遥菜さんはまったく注目を集めることもなく、誰のコメントも述べられていない。すでに取り上げたように昨夏不可思議な行動で一部に顰蹙を買った湯川さんは、言動が不真面目と見られたのか、彼を真正面から被害者として取り上げる報道はない。

 現在夜10時を過ぎたが、まだ人質解放に繋がる明るい情報は得られていない。政府は各国にも協力を呼び掛け、それなりに好感触を得たようだが、何せ犯人の所在がどこか、雲を掴む話で得られる情報は頓挫している。心配である。

2015年1月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2809.2015年1月21日(水) 「イスラム国」とイェメンの蛮行

 案の定今朝の新聞は端から端まで、「イスラム国」による日本人殺害を警告する記事で溢れている。安倍首相もエルサレムでの滞在を短縮して今夕帰国し、早速官邸へ入り解決策を打ち合わせている。首相は2人の身代金は支払わないと明確に断言した。だが、フランス政府は否認しているが、以前フランス人の解放には身代金が支払われたとの噂があり、一部には尊い生命と引き換えに身代金を支払うべきか決断に悩んでいる様子が感じられないでもない。勿論テロの要求に屈することは許されないし、人質を殺害されたアメリカやイギリスとのテロ撲滅連携への配慮もあり、「イスラム国」の要求は断固はねつけるべきである。現状では厳しい選択を迫られている日本政府は、この問題をどう対処するか、最早決断までの時間がない。

 ところで菅官房長官は今日の記者会見で、記者から身代金の要求が72時間以内とされているが、何時になるかと質問され、明後日の午後2時50分ごろと応えていた。しかし、この72時間というのは、3日と言う意味で昨日から明後日までという意味である。時間の長さを言っているのではない。ビザなし滞在許可72時間が3日間滞在を認めるというのは、常識的に理解されている。日本国の報道官である官房長官も、記者もこんなことを知らないのだろうか。

 どうも怪しくくすんだ空が覆っているような地球上であるが、「イスラム国」の蛮行に歩調を合わせるように、昨日もうひとつ物騒な事件が起きた。アラビア半島イェメンではイスラム教シーア派系ザイード派民兵が、首都サヌアの大統領宮殿を襲撃し制圧したとされている。3年前の「アラブの春」以降政治的に不安定だったイェメンで、退陣したサレハ前大統領が復権を狙い、昨年来国内各地で進撃を開始し、昨日宮殿周辺で政府軍と衝突し国営メディアを制圧した。更に民兵は大統領私邸を襲撃し、ハディ暫定大統領の所在が不明で心配されている。このイェメンはパリの週刊誌襲撃事件の犯人たちが所属していたアルカイーダ系武装組織の拠点である。

 今から47年前の1968年1月当時内戦に終止符を打ち、イギリスから独立したばかりで硝煙燻るアデン(元南イェメン人民共和国、現イェメン共和国)を訪れたが、内陸部のサヌアと異なり、港町アデンには外国船が出入りして活気が感じられたが、市内には独特の雰囲気が漂っていた。現地に足を踏み込んでみないと感じ取れない、あのカリスマ的な雰囲気の街が武装グループを育てて行くのだろうかと思うと、日本人にはなかなか理解できないのがこの地域の人々の特性である。

2015年1月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2808.2015年1月20日(火) 「イスラム国」、日本人2人の殺害を警告

 今日全国民を、というより世界中をあっと驚かす衝撃的なニュースが入って来た。午後いつも通り駒澤公園へのウォーキングから帰ってゆっくり大相撲観戦でもしようとスィッチを入れたところ、相撲どころではなくテレビ画面でショッキングな映像を見せられたのである。画面では2人の日本人がオレンジ色のガウンのようなものを着せられて跪かされ、その間で覆面をした「イスラム国」の男がナイフを手に、脅迫しているのだ。日本が2億㌦を支払わなければ、72時間以内に2人の日本人を殺害すると‘You tube’画像で脅しているのだ。これまでに自然大災害は別にして、テレビでこれほど残虐な画像を見せられたのは初めてではないだろうか。

 座らせられた2人は、フリージャーナリストの後藤健二氏と自称武器商人の湯川遥菜氏と推察されている。後藤氏はこれまでも「イスラム国」関連取材で度々テレビに登場したので、よく覚えている。一方湯川氏は、何が渡航の目的なのか、よく分からない個人的な目的だけで「イスラム国」入りを目指し、昨年夏ごろ周囲の心配をよそにシリア反政府軍に加わり、シリア国内の「イスラム国」支配地域へ入ったようだ。その後「イスラム国」軍に身柄を拘束された。湯川氏の行動に対しては、その当時から大分批判的な声が上がっていた。

 折も折安倍首相はイスラエル訪問中で、昨日ネタニヤフ首相と会談し、パレスチナ問題について話し合い、平和へ向けて努力を傾けるよう要望した。そして今日はエルサレムからパレスチナ自治区を訪れ、アッバス議長とは予定通りラマラで会談したが、ベツレヘムの聖誕教会等の聖跡見学は取り止めた。午後6時ごろエルサレムで首相の記者会見が行われた。犯人に対して許しがたい行為だと厳しく非難し、2人を即刻解放するよう要求した。

 元々論理性のない言動を繰り返してきた「イスラム国」が2人の日本人を人質にした行為と要求は、まるで筋が通らない。日本は「イスラム国」へ十字軍として攻撃した責任があると言うが、欧米とは異なり日本は「イスラム国」を非難することはあれど攻撃したことはない。今回首相の訪問に合せてシリア、イラクに支援金を供出するのは、あくまで人道支援のためである。彼らの言い分は、メチャクチャなのである。

 今日のビッグ・ニュースはあっという間に世界中に広がったようだ。2人の身の上が心配である。

2015年1月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2807.2015年1月19日(月) 外国人訪問客増加に際して、日本の正しい文化を

 近年日本への外国人観光客が順調に増加しつつある。実際この数年間に外国人訪問客の数はうなぎ登りに伸びている。日本政府観光局(JNTO)の推計では、昨年日本を訪れた外国人は約1340万人と見ている。その中でアジア方面から、特に近隣の台湾、韓国、中国、香港からの旅行者の中には買い物を目的とする人たちも多く、日本を訪れた外国人の消費の合計額が日本の名目国内総生産(GDP)の0.4%にも匹敵するというから驚きである。今では観光業がわが国のGDPに占める割合は、自動車産業を上回る水準にまで高まっているというのだから、我々が従事していた一昔前にはとても考えられなかった。隔世の感がある。

 かつては、日本へやって来る外国人観光客の数は少なく、その一方で日本人海外旅行客は多く、観光業は海外への支出額が圧倒的に多く、国の貿易外収支上大きなマイナスと見られていた。そのために観光業者の地位も相対的に低く、我々旅行エージェントは肩身が狭く感じたものである。観光業者は国費無駄遣いの最たるものだと役所から揶揄され何事につけ冷淡な扱いを受け、エージェントとしてはつい下を向かざるを得なかった。近著「南太平洋の剛腕投手」を執筆する前には、「士農工商・・・エージェント」と名付けた本を途中まで書いて出版しようと思っていたくらいである。まだ、全体の1/3ぐらいしか筆は進んでいなかったが、そのくらい私のみならず、多くのエージェントの胸の内には鬱憤が溜まっていた。

 そして、昨今の観光ブームである。観光業が外貨を稼ぎだすと観光庁は得意満面である。敢えて言っておきたいのは、ブームは国が経済対策で観光業に注力したから訪れたのでは決してない。以前もそうだったが、今でも国は観光にこれという有効な手を打っているわけではない。すべて今日の観光ブームに火を点け、推進してきたのは民間観光業者の地道な活動である。

 政府は口先では観光振興策が成功したとか、観光行政の効率化などと体裁の好いことを口走るが、とんでもない。大空港を作ったことぐらいしか、国交省はやっていない。況してや地道なソフトウエアには、これまでほとんど見向きもしなかった。

 例えば、民間が逆立ちしてもできないことがある。日本人の心、日本文化、習慣、伝統を正しく外国人に啓蒙することである。日本について間違った理解や誤解をされないよう、正しい日本の姿を伝えることこそ国がやるべきことである。開閉式の扉の右手前(左前ではない)でなければダメだということは、我々は小学生の時に掃除をしながら先生から教えてもらった。左手に箸を持って食事をしている日本人のCMなんて何とかならないだろうか。「右手とは箸を持つ方の手」とは子どもの頃に教えられた基本だ。このように地味で大切なことは国がしっかり教えなければいけない。

 日本政府観光局は、日本の礼儀や文化が壊されるのを徒に放置するのではなく、正しく日本の姿を伝えることこそ観光客を増やす前に成すべきことではないだろうか。

2015年1月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2806.2015年1月18日(日) 民主党新代表に岡田卓也・前副代表を選出

 昨日本ブログに採り上げたブラジル人の友人、アーリンド・フルタードさんと天麩羅店「天一」のメニューに書かれた「公魚」について、早速高校時代の2人の友人からそれぞれについて親切なメールをもらった。

 アーリンドさんについては、かつてブラジルに駐在していたことがある友人が、来月ブラジルに旅行するので、アーリンドさんを訪ねて様子を確かめてみても好いと好意的な内容を伝えてくれた。旅行中時間的によほど余裕があれば、無理がない程度にお願いしたいと返事をしたところである。

 また、「公魚」については、もう一人の友人が的確なサジェスチョンを与えてくれた。早速ネット検索した結果、「公魚」の名称の謂われについて納得することができた。それによると「漢字で『公魚』と書くのは、常陸国麻生藩が第11代将軍徳川家斉公に年貢として霞ヶ浦のワカサギを納め、公儀御用魚とされたことに由来する」とある。「公」と付く以上、それなりに由緒ある理由があるだろうとは思っていたが、これで納得が行った。

 親切に相談に乗ってくれる彼らに対して、私がいくらかでもお返しができるだろうかと考えるとあまり自信がない。いずれにしても困った時に難問をクリアしてくれる頼りになる友人というのは有り難いものである。

 さて、今日野党第1党の民主党代表を選ぶ党内選挙が行われ、細野豪志・前幹事長と決選投票の末、前副代表だった岡田克也氏が新たに党代表に選ばれた。このところ2度の総選挙で自民党に完敗し、結果的にこれが自民党独走に手を貸した形になった野党第1党の民主党の責任は重いと考えざるを得ない。

 岡田新代表はオール民主党として党の再出発を唱えているが、党内に大分不満分子がいて、実際今日の選挙でも第1回の党員投票では岡田氏は細野氏に敗れている。党副代表として、また民主党政権では外相として務めただけに、多角的な視点、そつのなさと人間性は党内でも買われるだろうが、やや迫力に欠ける点や、図々しさではまったく安倍首相の後塵を拝しているだけに、果たして与党に睨みを利かせられるだろうか、不安が残る。安倍首相も2012年の自民党総裁選挙の党員投票では、石破前幹事長に敗れたが、国会議員投票によって総裁に選ばれ、党内に盤石の態勢を築いた。岡田新代表もそれだけに精々この点だけは安倍首相を見習い、党内に固い地盤を築いて欲しいものである。

 岡田新代表が党内を一つにまとめることができるかどうかが、民主党を発展させられるかどうかのカギを握っている。とにかく今の1強多弱では政治は劣化するばかりである。

 岡田代表と民主党の奮起を期待している。

2015年1月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2805.2015年1月17日(土) 阪神・淡路大震災から20年

 阪神・淡路大震災発生から今日でちょうど20年になった。地震発生時刻の今朝5時46分には、神戸市内及び全国各地で多くの市民が頭を垂れて黙祷した。震災の年に生まれた子は、早くも来年成人式を迎える。20年はあっという間である。

 人一倍印象的な事実を思い出すことがある。20年前のあの日の朝食時のことである。リオのアミーゴ、アーリンド・フルタードさんから、不意に電話があった。何ごとならんとおっとり刀で受話器を取ったら、遥か地球の裏側の友から震災のお見舞いをいただいたのである。私が東京に住んでいるので家族は大丈夫だと思っているが、神戸に親戚や友人がいないか、また彼らの身元は大丈夫だろうかと私の周辺の身の上を気遣った電話だった。その時地震直後に私や家族の身の上まで心配してわざわざブラジルから電話までしてくれて温かい気持ちに触れることができて涙が出るほど嬉しかった。

 そのアーリンドさんが来日した折には、日光や、河口湖、山中湖、箱根にも行ったし、わが家にも来てもらい息子たちと一緒に、その当時Jリーグ鹿嶋アントラーズで活躍していたジーコ選手のプレイを楽しくテレビ観戦したことがあった。

 ところが、この2年ばかり音信が途絶えてしまった。昨年もカードを送ったが、彼からは送られて来なかった。毎年欠かさずバースデイ・カードとクリスマス・カードを送ってくれたほど几帳面で筆まめだったアーリンドさんも、寄る年波に勝てず健康を害しているのだろうか、ちょっと心配していたところである。そろそろ卒寿を迎えるお年だが、一度コパカバーナ海岸近くのアパートをお訪ねした時は、独身貴族で身軽なせいか、室内はきれいに整頓されていた。

 この阪神大震災記念日がやって来るたびに、アーリンドさんからもらった温かい電話を思い出す。アミーゴが元気でいてくれれば良いのだがどうにも気にかかる。

 さて、最近特に地震、それも東日本大震災の余震とか、各地で発生する微震が話題になることが多くなった。いついかなる時に地震が発生するか分からないと言われては、体験のない人は戸惑うのが普通である。

 私自身目の玉が飛び出るような大地震に遭った経験がある。20世紀最後の大地震と言われるトルコのイズミット大地震に思いがけず遭遇したのである。今から16年前の1999年8月17日午前3時だった。地震はマグニチュード7.6で、1万7千余りの人々が尊い生命を落とした。揺れは約37秒もの間続いたと言われた。その時トロイ遺跡を見学するために、震源地近くのチャナッカレという町に滞在していたが、熟睡中に突然大きな揺れに思わず目が覚め、しばらくぼぅっとして、荷物が落下する大きな音に慌てて逃げようとベッドから降りた途端揺れが止まった。この大地震のお陰でトルコならではの意外な事実や習慣を知り、思いがけない体験をしたことがその後著述業をやっていくうえで大いに役立っている。

 地震と言えば、1989年10月にもサン・フランシスコで大きな地震に遭っている。この時は郊外をドライブ中だったのでそれほど揺れを身体に感じることはなかった。その他にもロンドンとシアトルでは宿泊先のホテルで火災を経験している。

 それにしても、神戸では家族を亡くされた方々の話を聞くと胸を詰まらせられる。これまで私自身は危機一髪の経験が何度かあるが、何とか切り抜けて来ることができた。これからも無事でいられるよう望んでいるが、今や世界中が地殻変動の最中で何が起こるか分からなくなった。その時点で慌てないことが大切だと思う。すっかり私自身の自然災害体験記になってしまった。

 ところで、ちょっと脱線するが、夕食を外で取ろうと妻と出かけ、天麩羅の老舗「天一」に入った。メニューに書かれていた「公魚」という文字に目が留った。店員に尋ねてみると、何とお店では伝統的に「ワカサギ」を「公魚」と書くのだそうである。帰宅して「大辞林」を引いてみると、確かに「ワカサギ」には、「若鷺」「鰙」の他に「天一」の「公魚」があった。しかし、「ワカサギ」が何ゆえ公の魚なのだろうか。まったく分からない。

2015年1月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2804.2015年1月16日(金) 政府に地方創生ができるのか。

 昨今日本の失業率は大体4%前後を推移して比較的安定した労働市場にある。アメリカとドイツが6%、フランスは10%、イタリアに至っては13%台で街に失業者が溢れている現状である。その点では、日本は韓国の3%に次いで、世界でも安定した労働市場を確保していると言える。だが、その実態は一皮剥けば化けの皮が剥がれるように盤石なものではない。

 最も特徴的なことは、日本の労働市場は非正規雇用という不安定な雇用に支えられた労働市場から成り立っていることである。雇用されているとは言え、不本意ながらパート、アルバイト職に従事せざるを得ない人が多いのである。

 実際厚労省統計に依れば、一昨年の非正規雇用者は年齢を問わず、全雇用者のうち平均で36.7%である。労働者のうち約1/3が非正規雇用者ということになる。その一方で労働者の絶対数が不足している分野もある。その筆頭が建設業界である。建設業界では現在作業員の人手不足が大分深刻になっている。2020年東京オリンピック景気に煽られて大手建設会社は工事量が増大し、作業員の不足がはっきりしている。建設業界は報奨金を出すことまでして作業員確保に努めている。他にも関連産業としてトラック業界でもトラックの運転手が枯渇している。これは従来では考えられなかったネット通販の急速な普及により、荷物の配達量が急増し、トラックとトラック運転手が不足した結果である。コンビニやスーパーでは、その対策として輸送手段をトラックから鉄道貨物輸送や船舶輸送に切り替えることまで検討している。

 以前に比べ産業構造が多彩・多面的になり、新たに意外な業種も現われる反面、次第に消えて行く仕事も目に付く。農業の衰退と同時に農家にとって相談窓口になっていた農協が、昔の力を失い、農業の近代化、並びに発展にブレーキをかけている現状に、地方創生を唱える政府は農協のトップ機構、全国農業協同組合中央会(JA全中)の解体を決めた。

 これにより政府とJA全中の対立が一気にエスカレートし、はしなくも思わぬ形で直近の佐賀県知事選挙においても表面化した。自民党・公明党が推す候補者に対して、自民党の一部が叛旗を翻し従来の農協支援層と農業団体が別人を候補者に立てて争った結果、劣勢だった反自民派が勝利を収めたのである。政府は農協改革案を次の国会に提案し、現在の農協を改革しようとしている。このところ地方では、政府が地方と対立した選挙結果はほとんど政府側の負けとなっている。国が住民に内容を説明し、納得させず賛意を得ていないからであろう。最近の安倍政権のやり方は、ほとんどこんなパターンである。これだから困る。この先政府のやり方がごり押しで進められるようなら、安倍政権も長期政権とはならないのではないだろうか。

2015年1月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com