
2008年10月
506.2008年10月1日(水) 総理大臣の所信表明とは何だ?
今日の小沢一郎・民主党党首による代表質問は、一昨日の麻生首相の異例の質問に対する所信表明演説というこれまた異例のスタイルになった。更に細田・自民党幹事長が興奮して小沢党首の自民党幹事長時代の共鳴されないやり方を批判し、民主党に質問した。これを鳩山由紀夫・民主党幹事長が自民党に反論する対応で、解散・総選挙ムードの中で自民・民主の対決姿勢が一層強まった。首相はその論調からニューヨーク・タイムス紙に「好戦的なナショナリスト」と評された。これからが両党の力の示しあいを演出する時である。非難中傷ばかりしていないで、もう少しましな政策論争をやってもらいたい。政治家が、自分のことしか考えず国民の気持ちを袖にするようなパフォーマンスばかりでは、どちらに転んでも大した影響はないと思う。しかし、閉塞状況の政治のマンネリ状態を抜け出すには、一度民主党に政権を担ってもらうのも良いかも知れない。
今年度後半初日を期して、松下電器産業鰍ェパナソニック鰍ノ社名を変えて第二のスタートを切った。創業者名を外すということに社内外でもいろいろ議論もあり、中には猛烈な反対もあったようである。しかし、いままで同じようなケースを見てみると社名を変更することにより、むしろ企業イメージが向上した例の方が多いようだ。商品名だった「パナソニック」は、海外ではそれほど高い知名度ではなかったが、これから「ナショナル」を併合してどれだけ知名度を向上させていくことができるだろうか。
一方、小泉改革路線の延長線で新しい民間会社が生まれた。国の4つの金融機関を、統一して民間会社に衣替えしたのである。その名は「株式会社日本政策金融公庫」という。「国民生活金融公庫」「農林漁業金融公庫」「中小企業金融公庫」「国際協力銀行」の偉大なる(?)政府機関をひとつに統合したものである。トップに民間人を据えてはいるが、そう簡単に権力は手放さない役人根性で、ナンバー2とナンバー3にはしっかり官僚の天下りを認めさせている。
役所にも新しい組織が生まれた。国交省にあった観光部が独立して観光庁が新たに発足した。外国人旅行者をもっと日本へ呼び込もうとの狙いである。小泉政権時に「VISIT JAPAN」プログラムを立ち上げ、外国人訪問客が増えるに連れて受け入れ態勢の整備が求められ、今漸く体制が整ってきたというところである。
しかし、旅行というビジネスは本来主体的に民間ベースで自由競争の中で行われるべきものであり、役所の硬直的な行政指導を発揮しすぎると、反って逆効果で問題が噴出しかねない。初代長官に本保芳明・国土交通省総合観光政策審議官が任命されたが、技術系の人である。しかも初代長官には民間人の登用を考えていたのに、待遇の悪さに適任の人物が現れず、内部から登用したというのが楽屋裏の話である。役人的ではない、行動力、創造性、セールス体験、海外旅行の実情等をよく知っている人物でなければ、とても旅行業のような変化の激しい行政のリーダーシップは振るえない。最初の人事から推して、些か先行きが心配である。
507.2008年10月2日(木) 山内昌之教授の中東論
秋学期になって初めて多摩大学「現代世界解析講座」に出席した。今日の講師は山内昌之・東大大学院教授。前々から山内教授から中東に関する話を直接聴講できることを楽しみにしていた。テーマは「中東政治と国際関係の新しい構造−日本とイスラーム世界の構図」と題して専門家の立場から、アラブの現状とアラブ諸国に対する見方について一般的にはあまり知られていない実情とか、数値、アラブの実力、存在感、アメリカに対する影響力等について1時間半じっくり話された。
山内教授は、「中東」について@日本が石油輸入の90%以上を依存している、A地勢的な重要性、B平和と対極にあるテロが恒常的に見られる地域、であることを認識することを示唆された。アメリカについては、戦費増加が社会問題を拡大させていると指摘、その一例として民間軍事会社(PNC)、数百社の売り上げが1,000億$を超えている。
今民族が国家を形成し、同じようなやり方でことを成すという古典的なスタイルが姿を消しつつある。国家に対して、NGOとかテロリスト集団が影響力を発揮している。ルールを無視する集団の存在である。特に、NGO「グリーンピース」の反捕鯨集団の危険な不法行為に対して反捕鯨諸国が沈黙を守っているのは、それぞれの国内で反捕鯨団体の圧力があるからだ。その点で最近日本政府が日本の捕鯨調査船に対する狼藉行為を犯した「グリーンピース」の容疑者を刑事告発したのは、国家の側から見て国境を越えた「反極」現象への反撃であると、珍しく日本政府の対応を評価された。そして「極構造の多元化・重層化、あるいは無極化」について熱っぽく語られた。
衝撃的な話は、膨大な米国債を購入している湾岸諸国、特に石油産油国(GCC)の外貨準備高が、06年末に7,170億$、08年末には1兆3,000億$に達し、資産総額は1京3,000兆円という途方もない額だという。山内教授はこの数値を財務省の役人に対する講演の中で話したところ、唸り声とうめき声が上がったという。しかし、いくら金があっても、それだけですべてがうまくいくかとなると、そうはいかない。中東諸国の悩みは食糧の輸入にあり、永続的な食糧の買い付けと確保に危機感を持っている。それに加えて失業、インフレ問題がある。大学を出ても思うように就職できない。失業率は20%にも上る。他人にサービスする職業は嫌われる。最初からマネージャーになりたいのだという。富の偏在も極端で、日本のような中流化や富の分散がない。日本には明治時代に、福沢諭吉、松方正義、渋沢栄一が商いのあり方と商業道徳をしっかり伝え、日本の経営者と労働者はその精神を粛々と受け入れ、今日まで継承していることが大きい。
ざっと以上のような骨子だった。学生には、やや難しかったようで居眠りをしている学生が多かったが、一般受講者は真剣に聴いて中々緊張感もあり、アラブについて考えさせられる講義だった。
508.2008年10月3日(金) 「役人悪人論」をぶち上げよう!
社会保険庁の歯止めなき悪質な暴走ぶりは止まるところを知らず、またまた組織ぐるみの怠け癖と嘘つきが国民の前に曝け出された。今日社保庁は、厚生年金の支給額算定の基礎となる標準報酬月額の改ざん問題で、標準報酬が極端に(5等級以上)引き下げられた記録が約75万件あったと発表した。ふざけるんじゃないと言いたい。やれやれである。先日舛添要一・厚労相は改ざんが6.9万件ほど見つかったと言ったばかりである。何たるお粗末!これは社保庁の役人どもの長きに亘る意図的な犯罪行為である。しかし、過去に遡っても役所内から、責任を取る人間は絶対出ないだろう。それが役所の体質だからである。もうこうなったら現状の官僚制度に徹底的にメスを入れなければダメだ。じっくり考えて、役人を懲らしめる懲罰制度と、国民を舐めきっている彼らの根性を叩きなおす公務員制度を抜本的に制度改革しなければ、この種の悪事と怠惰はいつまでもなくならないだろう。
とにかく「役人悪人論」をしっかり組み立て構想を練って、いずれ世に訴えていきたい。
一昨日観光振興を目指して観光庁が発足したが、今朝の日経「春秋」欄には「国土交通省の外局として観光庁ができた。第一の任務はやはり外国人観光客の誘致らしいが、『庁』までつくって何をやろうというのだろう。『国際競争力の高い魅力ある観光地づくりを支援』などとうたっているけれど、民間の仕事に余計な口出しをしないのかどうも心配だ」。やはりお役所仕事の非効率ぶりを気にしている。実際ソフト分野の多い旅行業界で、「いつも動いている旅行業」の実態が分らない官庁がいくら旗振りをやっても誰も踊らないのではないか。こういうところが、お役人のピントのずれている点だ。
玉川青色申告会が主催してくれている「複式簿記講習会」も今日が最終回。やはり演習を含めて直接授業方式で教えてもらうと理解しやすい。振替伝票の記入、総勘定元帳への転記、同月次締切り、合計残高試算表の作成、総勘定元帳の期末締切り、決算整理方、領収書の保存方等、一連の記帳作業を学んだ。たった3回だけの講習だったが、初めて真剣に学んで分りやすい説明に受講した効果は充分だった。今どきこういう良心的で手軽で有意義で、安くて「目から鱗が落ちる」講習があるんだなぁと感心した次第である。
このところのアメリカの金融不安の連鎖により、日本の景気も大きな影響を受けているが、ついに今日の東京株式市場は日経平均で11,000円を割ってしまった。これから日本経済の力を示す株価はどういう道筋を辿って行くのだろうか。3月に持ち株は全部売却してしまったので、もう損することもないが、それでも底値を待って買い戻し損害を取り戻そうとの助平根性もあるので、相場は気になる。
509.2008年10月4日(土) 小田実没後一年記念講演会
小田実さんが亡くなって1年2ヶ月余りが過ぎた。今日神田小川町で「小田実没後一年記念講演会」が催された。ざっと3〜4百人が来られていた。そのほとんどが40歳代以上の方々で、あれだけ情熱を注ぎ込んで利他的な平和運動にかかわった人だが、今の若い人たちの間では煙たいのか、知らないのか、ほとんど姿が見られなかった。
スピーカーは3人で、コロンビア大学名誉教授・ドナルド・キーン氏が「『玉砕』を翻訳して」と題して30分、葬儀委員長も務めたベ平連仲間で哲学者の鶴見俊輔氏が「文学者としての小田実」を30分、最後に小田を尊敬していたという作家の澤地久枝氏が「『河』を読んで」のテーマで1時間たっぷり話された。
キーンさんは1958年にハーバード大学で小田と会ってから40年経って、突然小田から「玉砕」の原稿が送られ翻訳する羽目になった。太平洋戦争中米軍の通訳として、玉砕の島、アッツ、キスカで軍役に就いていたギーンさんは、日本軍守備隊が10倍の数の米軍に突っ込んだ玉砕を目の当たりにしたという。
翻訳に当たっては、日本軍の習慣と米軍のそれとの違いにしばしば困惑した。日米で異なる軍律、上官への言葉使い、部下に対するビンタ、アメリカ軍について悪く書かれていること等で悩んだが、英訳版が、コロンビア大学から出版され、アメリカ人読者から抗議や、非難はないそうである。
鶴見先生は、韓国人義父アボジとの会話や、コミュニケーションについて話された。小田は平和運動に忙しく関わっていたが、作家としてのタレントも抜きん出ていた。2008年の日本人にはないものが、小田の姿勢の中にはあった。1961年、29歳の時発表した「何でも見てやろう」以来、小田は個別にものごとを受け入れるのではなく、まとめて受け入れ、自分の手記の中に押し込んだ。鶴見先生が戦時中ジャワ島の酒保で入手した呉茂一訳のギリシャ文学が、「玉砕」にエコーを送っている。
「終らない旅」が、小田が鶴見先生へ贈った最後の本になった。その時二人で本を書こうと約束したが、ダメになった。最後に小田を評して、「思想史の中の小田実」「文学者としての小田実」の他に、「組織者としての小田実」を加えたいと結ばれた。
澤地さんは、「河」ばかりでなく、小田の最新書についてご自分なりの感想と解説をされた。「終らない旅」については、ベトナム戦争を背景に愛とか、ラブシーンを上手に描いているという。それは、小田が現場に拘ったからで、ベトナム戦争にも随分関わった。この本の中で孫文の言を巧みに引用している。「日本よ、西洋の覇道を歩むな。王道を歩め」。「玉砕」だって、実際は文中では玉砕していないが、場所は玉砕の島・ペリリュー島であり、小田はわざわざペリリューにまで行っている。余分なことだが、私もペリリューとアンガウルには行っている。
小田は行動の中で文学の技を磨いていった。多忙な中で書いたボリュームは並ではない。「河」は未完のままだったが、8年間で6,000枚は毎日100枚書かなければできない。寸暇を惜しんで書き続けたことが推察できる。自分が仕えた五味川純平は、ヒット作「人間の条件」に10年間を費やし、原稿は3,000枚だった。
最後に「人生の同行者」玄順恵夫人が、小田の活動に対するコメントを述べて終わった。内容の濃い講演会だった。
会場で日本ペンクラブの瀧澤洋子さんご夫妻にお会いしたが、小中陽太郎さんはさっと引き揚げたせいでご挨拶もできなかった。
つい小田本を読みたくなって「終らない旅」「玉砕」「9.11と9条」を買ってしまった。締めて、8,700円なり。
510.2008年10月5日(日) アメリカ議会で金融安定化法案は通ったが・・・。
昨日アメリカで金融安定化法案が下院議会を通過成立した。先月29日に同法案は一旦下院で否決され、その後上院で一部修正して通過、再び下院に戻され修正案が可決された。そもそも最初に下院で否決されたこと自体が意外だっただけに、僅か一週間で修正案が賛成多数で成立したことが、いかにもドラスティックでアメリカらしい。
当初公的資金を金融機関救済のために投入することが、国民、特に低所得層から大きな反発を招き、それが下院議員の背を押すことになって、結果的に法案否決となった。ブッシュ政権も金融不安解消の手立てが否定されたことにショックを受け、当座金融不安を回避し、打開するための手段として反対多数の世論を真剣に受け止め、法案の精神が否定されることが、今後益々景気後退を加速させ、ヨーロッパ、アジアの金融不安を増幅させると考え、懸命に国民を説得し、修正を加えることによって何とか公的資金が市場へ出回ることになった。
さて、これで金融不安解消とはいかないものである。これはサブ・プライム・ローンによる巨大な打撃のほんのひとつの処方箋に過ぎない。現実に、値下がり続けたダウ平均株価が一気に上昇に向かうと思いきや、予想に反して昨日は157$も値を下げた。まだ、市場は疑心暗鬼なのだ。週明け後のヨーロッパ、アジアの株式から目が離せなくなった。
今日は高校ラグビー神奈川県予選1回戦で母校湘南高が、横浜創学館高と対戦した。近所の和田先輩をピックアップして、日大藤沢高校へ。
新しいチームになったが、また負傷者が出たようだ。しかし、最近の傾向としては選手層が厚くなったことが、チーム力を押し上げる要因のひとつとなっている。試合は、キックオフ早々にトライを得て、前半だけで5つのトライを奪い、トータルで8トライを奪取、後半は4人を交代させる余裕も見せて、結果的に46−12で圧勝した。まずは幸先が良い。この調子で2回戦も勝ち上がって欲しい。
511.2008年10月6日(月) 韓国の講演テーマに思い込み違い
夕方になって突然ソウルから電話があった。11月に講演を依頼され、その仲介をされている桂さんからだった。先月末必要な書類をメールで韓国隠退者協会会長に宛て送信したが、その中に講演テーマと内容も送信した。ところが、私の理解と相手の考えとの間に大きなずれがあることが判った。私は韓国の定年退職者が退職後どんな希望を持ち、人生を楽しんで生きていくのか、日本人のケースを私自身の例と父親のケースに例えてお話しようと考えていたが、主催者側は60歳、或いは65歳の定年後に、次の職をどうやって見つけるか、どういう形で再就職をするのか、等日本のケースを話して欲しいということのようだった。つまり再雇用について話して欲しいということだったが、これは私の知らないフィールドで、私の経験や知識で大勢の人たちに向かって話をするのは難しい気がする。また、こういう話自体には面白味がないのではないか。時間はまだ充分あるから、考えてみて欲しいというのが桂さんの希望だった。しかし、よくよく考えてみるとこういうテーマはハローワークとか、厚労省の労働行政者にとっては専門分野であるが、通常の人が講師となるのは難しい。とりあえず、受けたままにしているが、その後八木哲郎・知研会長に電話で話の大筋を伝え、一応ペンディングとすることにして、明日会長が親しい桂さんに直接尋ねてみるということになった。
一昨日小田実一周忌講演会の際、購入した「終らない旅」500頁をぱらぱらとめくっていたところ、奇妙なことに気がついた。目次がないのである。扉頁があって、すぐ本文に入るが、見出しがあって、文があり、その先にまた見出しがあって文がある。最後までその繰り返しである。見出だしは1から71まである。しかし、その見出しの目次がない。発行元の新潮社に電話で著者小田実の意向かと尋ねたところ、普通のスタイルと大きく異なった編集の場合は、著者の意向が大きいと担当者ではない女性の答えだった。多分落丁本ではなく、意図的に目次を付けないのは、著者の希望を受け入れたのだろうとも言っていた。でも、見出しを探すにも苦労する。一覧で見られないのは不便だし、読みにくくもある。こんな本は初めてだ。小田実のやることは、最後まで一風変わっている。
さて、先週末アメリカで金融不安に対する一つの手が打たれたが、週明けの日経平均終値は対先週末465円の大幅下落だった。やはりアメリカ相場に歩調を合わせ、ウリが相場を支配した。世界同時不況の始まりか。この先どこまで下がり続けるのやら見当もつかない。
512.2008年10月7日(火) 日本人3人がノーベル物理学賞受賞
昨日ソウルから電話があった講演の件で、夕方になって八木哲郎・知研会長が電話で韓国の桂さんとの話し合いの内容を知らせてくれた。主催者のNGO韓国隠退者協会(KARP)では、韓国の定年退職者はどうやって第二の職場を探したら良いのか、日本の制度と現状も併せて話して欲しいというのが凡その主旨だった。八木会長とも話し合った結果、相手の希望と我々の理解がすれ違っていたと認めざるを得ない。高年者再雇用問題は、これに専門的に取り組んでいる人でないと話はできないのではないかと思う。八木会長には、ほかに候補者を見つけられるかもしれないということでもあり、ひとまず私の講演はお断りすることにしようということになった。ちょっと残念な気もするが、こればかりはやむを得ない。次の果報を寝て待つことにしよう。
夜になって嬉しいビッグニュースが入ってきた。今年のノーベル物理学賞が日本人科学者3人に受賞されることに決まった。一度に3人も受賞するのは初めてだ。受賞者が出るのは6年ぶり、15人目になる。政治、経済が落ち目の日本だが、科学の分野ではしっかり底力を発揮している。なんにしても自信喪失気味の最近の日本としては、曙光が射したような嬉しい気持ちである。
リーマン・ブラザーズの破綻以来、株価の下落は止めようがない。ニューヨーク証券取引所のダウ平均は昨日、10,000$を割ったが、アメリカに引きずられた東証日経平均株価も今日は一時10,000円を割り込んだ。アメリカでは金融安定化法案が議会を通過して75兆円財政支出が可能になったが、投資家からその実効性に不安をもたれ、その効果が今のところ表れてこない。朝刊各紙は揃ってダウ平均10,000$を割り込んだことをトップ記事で報じている。今日駒沢大の授業では2時限とも、講師はこの話題について触れられた。
513.2008年10月8日(水) 一旦消えた韓国講演話が再び浮上
昨日一旦お断りすることに決めた韓国の講演について、八木哲郎・知研会長に、改めて韓国の桂明洙さんと話し合ってもらった結果、当初私が考えていた定年後の人生をどう楽しむかというテーマに併せて、定年退職者の再雇用問題について日本の制度と現状について話をするということでほぼ了解点に達した。もちろんそのためには、日本の再雇用問題に関して関係者に取材してそれなりに調査しなければならない。これで、再び私の韓国講演が浮上してきた。
午後駒沢大の公開講座から帰ってみると、すでに八木会長が取材相手を見つけて話をつけてくれていた。さらに、高年者の再雇用についてインターネットで調べ、専門家として目についたのが麗澤大学の下田健人教授だという。びっくりしたのは、下田教授は飯田ゼミの18年後輩で度々ゼミの例会で会っているし、四月のゼミ祝賀会でも若手?の中で彼だけ参加してもらった。早速メールで下田教授に連絡をとったが、明後日のゼミ例会には所用で来られないという。いずれにせよ、近日改めて連絡を取って後輩に教えを請いたいと思っている。
今日も昨日のビッグニュースを上塗りするようなニュースが入った。まず、昨日はノーベル物理学賞受賞者に日本人3人、南部陽一郎・シカゴ大学名誉教授、益川敏英・京都産業大学教授、そして小林誠・高エネルギー加速器研究機構名誉教授が選ばれた。そして今日ノーベル化学賞が下村脩・ボストン大学名誉教授に授与されると発表された。2日連続で4人のノーベル賞受賞者を輩出する華々しさである。暗いニュースが続く中で、久しぶりの快挙である。
二つ目のビッグニュースは、冴えないニュースである。昨日に引き続く株価の下落だ。昨日一時的に日経平均株価が10,000円を割り込み、その後買い戻して何とか10,000円台に留まった。しかし、今日は朝から下落傾向が加速され、終値は対前日比で952円安という5年ぶりの大幅値下げとなり、日経平均は、ついに10,000円を割り、9,203円となった。これほどの大幅な下落は、戦後3番目だそうである。このままの趨勢を辿るとひょっとすると8,000円台も目前である。
1929年の世界大恐慌以来の世界的な不景気が襲いかかっているという専門家もいる。もう金融不安も好い加減にしてもらいたい。
514.2008年10月9日(木) 北京五輪後の中国経済
多摩大学寺島実郎監修リレー講座は、「北京オリンピック後の中国経済の行方」と題して、沈才彬(シン・サイヒン)・多摩大学教授によるどんぴしゃり1時間半の講義が行われた。流石に元三井物産戦略研究所中国研究センター長であり、日本でも中国に通している論客のひとりと見られているだけに、一般にも関心の持たれるテーマについてパワーポイントで数値を示しながら、淀みなく五輪後の中国について考えを説明された。
沈教授は中国を7つの視点から精査し分析された。1)アメリカ金融危機、2)北京五輪成功による国家の高揚感、3)五輪は先進国への成人式、4)内憂外患の中国経済、5)10%前後の成長、6) 2010年上海万博以降、7)日中関係、等7つの重層的な視点である。特に、アメリカの先行きに対する不安材料と中国自体の内的な力を強調された。これまでのようなアメリカ一極集中的な経済拡大は期待できず、また中国が抱えるいくつかの問題が火を噴きかねない。特に中国国内の格差問題は深刻で、これをどう解決するかということが問われている。とりわけ、内陸部と臨海部の地域格差、都市と農村の格差、富裕層と貧困層の所得格差が深刻であり、これが爆発しなければよいと懸念していた。また、日本との関係に摩擦はあっても後退はない。日本自身の内需拡大は望み薄であるが、外需による日本国内の内需拡大の方法として、外国人旅行客を増やすことがひとつの方法であると指摘された。その外国人とは中国人である。日中双方の関係は、「win-win」関係の構築で日中の共存・共栄を目指そうと結ばれた。
帰りに秋田英澪子・知研事務局長と大学門を出て坂を下ったところで、30歳前後の女性に後から声をかけられた。「沈先生ですか?」 んむ? 私のことを今しがた講義を終えたばかりの沈先生と見間違えたようだ。講義前に沈先生の写真を見た八木会長からも「近藤さんに似ているなぁ」と言われたが、中国問題の専門家と思われたのは光栄だ。そんなに似ているかなぁ。不思議な感じだ。
いつも通り車で帰り、夕食後近くの深沢支部(玉川青色申告会)の税法改正の説明会と懇親会に出席した。特に減価償却に関して申告会の方が説明された。青色申告会も年々会員数が減少しているそうで、新会員獲得運動を行っている。まだ、入会してから1年も経過していないので細部までは判らないが、この組織はよくやっていると思う。出席者の考えも聞けたので、どう申告に対処すべきか、少しずつ分ってきたように思う。
韓国の桂明洙さんから電話とFAXがあったが、どうも講演場所がソウルではなく、ソウルから車で4時間半ほど離れた、東海岸・江原道のソク・チョという港湾都市のようだ。こうなると2泊3日で世界遺産巡りなどやっている余裕がないと思う。世界遺産は改めて訪れることにするか。KARPでは4泊5日を勧めている。さて、どうするか。
515.2008年10月10日(金) 読売巨人軍逆転優勝!
「JAPAN NOW観光情報協会」の月例観光立国セミナーが開かれた。元JTB取締役ヨーロッパ支配人だった唐津康夫さんが、日本の観光地を採点されたミッシュランの「☆」について事細かに説明された。ミシュランの評価はなるほどと思ったり、合点がいかなかったり、やはり日本人の感覚とフランス人のそれでは大分違う。かつて唐津さんはインバウンドを取り扱ったり、ヨーロッパに駐在されていただけにさすがに詳しい。九州国立博物館が☆☆☆、つまり三ツ星というのが、どうしても理解できず、この件で質問というか、私なりの考えを述べた。
セミナー終了後校正と表紙カバー・デザインについて話し合うため急いで新宿の早稲田出版社へ向かう。表紙は事前に修正箇所について希望を伝えておいたために、出来上がりはかなり気に入ったものとなっていた。少々注文をつけて本文の校正原稿をチェックする。問題はカバーの帯に載せる芳野満彦さんの推薦文がまだ手元にいただいていないことだ。芳野さんには手紙、ハガキ、電話で再三催促をしているのだが、まだ送られてこない。出版社からももうそろそろいただかないと出版が遅れてしまうと困った表情をされてしまった。芳野さんへ手紙で直近のお願いをしたのは一昨日で、それが哀願調の拙文を読まれた芳野さんの心にどう響いたのか。夜水戸の芳野さんへお電話をした。電話口に出られた芳野さんは、「遅れて申し訳ありません。明日必ずお送りします」とほっとする返事をいただいた。やれやれである。どんな推薦文をお書きいただいたのか、ともかく楽しみに待ちたいと思う。
今週下がりっ放しだった株価は、今日も大幅な下げ幅881円で、ついに日経平均株価は8,276円となり、7,000円台も視野に入ってきた。バブル期の底は7,607円だったそうだから、もう第二バブルと呼んでもよいのではないか。今日大和生命保険が破産した。
プロ野球は先日パ・リーグで西武が優勝を決めたが、今日セ・リーグでは巨人が優勝した。7月初めには首位の阪神タイガースと13ゲーム差があったが、それを逆転して見事に優勝を飾った。今年はプロ野球を実戦もテレビでもほとんど見なかったが、秘かに巨人を応援していて一時は優勝を諦めていただけに、ファンの気持ちとしてはやはり嬉しい。ゼミ仲間の巨人軍オーナー・滝鼻卓雄くんも得意満面だろう。とにかくよかった、よかった。
516.2008年10月11日(土) ロス疑惑の三浦和義移送直後に自殺
時折PCの具合が悪くなることがある。今書斎のデスクには3台のPCがある。主に「SONY VAIO」のデスクトップを使い、ホームページ用と旅行用には「PANASONICの LET’S NOTE」ノートパソコンを使っている。かねてよりこのままの状態でPCが起動しなくなったら、どうしようかと気にかけていたところだ。
友人の大塚武夫さんが顔の広いところで、小糸武彦さんと仰る若いITコンサルタントを連れてきてくれた。小糸さんはパソコンを遠隔操作して、PCの病を治療してくれる出張コンサルタントだそうである。そんなに有難いことを本当にやってもらえるのだろうかと半信半疑の思いだった。とりあえず、今日のところはVAIOを診断し、かなり内部を掃除してもらい軽くしてもらった。この契約を結ぶことによって定期的にPCの安全管理をしてもらえるわけで助かる。更に、HPの発信工房であるノートパソコンが異常現象を起した場合に備えバックアップとして、メモリーを外付けにしてデスクトップとノートパソコンの両方にリンクして同じ役割を任せれば、どちらかのPCに不具合が発生しても対処できるというアドバイスをもらった。
PCにはこれからも随分お世話になるわけで、性能が勝れていることに越したことはない。今やPCなしには一歩も前へ進めない。その意味でPCの安全管理にひとつの道が開けたわけで、これからも安心してPCへ向かうことができる。
今週に入って4人の日本人科学者がノーベル賞を受賞して日本中がお祝い気分だったが、一昨日のノーベル文学賞者には噂された村上春樹ではなく、昨日の平和賞受賞者も日本人ではなかった。今年のノーベル平和賞にはアハティサーリ・フィンランド前大統領が選ばれた。「今日の世界で、アハティサーリ氏は傑出した調停者だ」。ノーベル賞委員会はこう評している。確かに過去の受賞者に比べてもこれほど平和、或いは紛争の調停者、仲介者として業績を挙げた人は極めて少ない。ざっと挙げても、ナミビア独立紛争、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争、北アイルランド紛争、アンゴラ内戦、ソマリア内戦、アチェの独立紛争、コソボ問題ほか、いかに他国の紛争に関わり幅広く活動していたか、この活動歴だけを見ても想像できる。それにしても、この人のエネルギッシュな行動には頭が下がる。とても日本の政治家には真似ができない。今日開かれたG7に出席した中川昭一財務大臣の憮然とした顔つきとふてくされた態度、更に存在感のなさにはがっかりした。
夜になって突然驚くニュースが入ってきた。2月にサイパンでサイパン警察によって逮捕された、いわゆる「ロス疑惑」の三浦和義が、今朝サイパンから着いたばかりのロスアンジェルス警察内で自殺した。三浦は日本で殺人罪により起訴されたが、懲役刑を受け服役し出所後、自由の身となってサイパンへ旅行して逮捕された。ロス警察から身柄の引渡しを要求され、ロス到着直後に自らの命を絶った。
一事不再理という同じ罪で起訴されないということから、頑としてロス移送を拒んでいたが、最近になってロス行きに同意した。ただ、アメリカでは一事不再理ということが関心を集めたこともあってか殺人罪としてではなく、共謀罪として起訴される予定だったという。有罪なら共謀罪は軽くて25年、重いと死刑というから、ひょっとすると覚悟の自殺の可能性がある。
517.2008年10月12日(日) 韓国講演に有益なアドバイス
八木哲郎・知研会長にアポをとっていただいた井上淳二氏から、韓国の講演に関してアドバイスをいただくべく、八木会長の案内で大井町のご自宅をお訪ねした。
目から鱗のお話をたっぷり伺ったが、次の予定があったので1時間半ばかりお邪魔して辞去した。
井上氏の講師経歴が素晴らしい。現在79歳ということだが、顔の色艶もよく企業講師の経験が豊富である。今でも年間150回の講師をこなすタフネスぶりだから驚きである。リコー鰍ノ勤務した後に独立して講師を本業とされたが、多い時には年間300回の講演をされたし、収入も会社時代の3倍をあったというから大したものだ。実際お話を聴いていても自信たっぷりで、話すポイントをうまくまとめられる。
今日のお話で、「自分の幸せは自分で構築する」とか、「聞いている人をほっとさせる」ことが、高齢者に対する話のエッセンスであると至極当然のように仰ったが、強く心に残った。韓国の講演内容にある程度方向付けができたように思う。伺ったお話のエキスをまとめて、本番までの間にパワーポイントのスライドを作り、話し方を工夫したいと考えている。明日にでも講演概要をまとめて桂明洙さんに送付しようと思っている。
井上氏のお宅を出てから八木会長と別れ、九段会館で開かれている飯田ゼミの例会へ向かう。遅刻してしまい伊藤幹事から開会を遅らせたが、今始めたと聞かされた。10分とは云え、ついに記憶ではわが人生2度目の「遅刻」となってしまった。やむを得ない事情とは申せ、少しタガが弛んでいる証拠ではないかと猿にもできる反省をする。
飯田先生が珍しく奥様を伴っておられないが、風邪を召されて代わりに娘さんが車で送ってこられたという。心配していた先生のご健康はお顔を見ていると前より良いようにお見受けした。四月にゼミ有志とはお祝い会で顔合わせをしているが、卒業して45年も経っても同じ学問をやったという共通点は気持ちも通じて話し合える気軽さがある。親しい仲間とまた旅行に出ようとの話も持ち上がった。やはり読売の滝鼻くんはスケジュールの都合がつかないようで欠席だった。来れば巨人軍優勝のお祝いを言ってあげるのだったが・・・。
アメリカがまた日本を裏切った。今朝の朝日では「米、北朝鮮テロ指定解除」がトップ記事になっている。未申告核施設の検証を拒んだ北朝鮮に対し、六者協議の枠組み維持を最優先したアメリカ政府が譲歩し、事実上申告した施設に限った検証計画を受け入れ、見返りに指定解除を決めた。日本は米政府の決定に正式に異議を唱えることはせず、言いなりになっていただけだ。ブッシュ大統領が麻生首相に「日本国民が強い懸念と不安を持たれていることを理解している。被害者家族への深い同情とこの問題を解決するための誠実な気持ちを伝えたい」と電話があったらしいが、常に拉致被害者の気持ちを斟酌して行動すると言っていた大統領の言動がこのザマである。しかも、事前連絡もなく抜き打ち的にぱっとやり、事後に相手に伝えるアメリカ流の不誠実極まりないやり方である。このアメリカが一番信頼できる友好国だというからチャンチャラおかしい。アメリカはこの他にもアフガニスタンのテロ作戦撲滅にも、友好国として金を出せと言っている。これが、パートナーシップであり、日米同盟の絆は日米外交史上最も強固だとするアメリカの友好国裏切り行為の実態である。日本には外交がないといわれるが、外務省のだらしないのは今に始まったことではない。しかし、何と言っても一番ひどいのはやはり政治家であろう。
518.2008年10月13日(月) アメリカの対日感情の本音と狡さ
急かされるように何とか韓国隠退者協会(KARP)の講演テーマの概要をA4用紙2枚にまとめた。早速KARPの桂明洙さんへメール送信した。これからじっくり構想を練って、講演当日までには定年退職者に関するテーマを韓国の隠退者に役立つ内容に仕立て上げたいと思っている。同時に桂さんへ世界遺産の見学を取りやめたいと付け加えた。残念だが、今回は時間的にとても無理のようだ。
ほっとして午後は3時ころからNHK教育テレビで全国合唱コンクール高校の部をずっと見ていた。全国11地区から選ばれた代表校が課題曲と自由曲を歌って競った。詳しいことは分らないうえに、あまり知っている曲がなかったが、それでも真面目な歌い方と若々しさが感じられて気持ちがよく、最後まで見てしまった。金賞は宮崎学園高、銀賞は福島県立安積黎明高、銅賞は東京・杉並学園高と愛知県立岡崎高が獲得した。この結果と日頃の練習風景のビデオをみていると、熱心な教師が指導している伝統高校が活躍しているという印象を受けた。宮崎学園なんか4回目の日本一だそうだ。
今日は体育の日で3連休に当たるので、株価の動きがどうなるか分らないが、この一両日内に各国が金融機関への公的資金の投入が発表されたことが、とりあえずヨーロッパとアジアで評価されたのか買い注文が増えてちょっとばかり反発したようだ。しかし、今の金融不安に対する取り組みでは、まだ底なし沼のようでこの先どうなるかまだまだ不透明である。
昨日公表された北朝鮮のテロ支援国家指定解除について、やはり日本のマス・メディアも腹を立てていることが分る。テロ解除を発表する4時間前になって麻生首相へブッシュ大統領から電話が入り知らされたそうだ。これに対して首相は反論することも、逆らうこともできない。もう決定の段階で通知したわけで、とても同盟国に相談したという話ではない。しかも指定解除に伴い、北朝鮮に経済支援をした場合、日本に対しても応分の負担をして欲しいという内輪の話だから腹がたつのも分る。ことの是非を論じるより、もうそろそろ日本とアメリカの同盟関係を見直してみる必要があると思う。これまで日本が対米関係に対してとっていたスタンスは、決して平等ではなく、むしろ卑屈で対米屈従のお追従外交だったことが如実に証明されたわけである。例えば、ブッシュ大統領は口先では拉致被害者に同情するようなことを言っていながら、もう拉致にいつまでも関わっていられないというのがアメリカの本音であり、その声は韓国にも伝播して韓国は日本に対して拉致問題にばかり拘らず、対北朝鮮問題でもっと柔軟な姿勢をとれないのかと皮肉を交えながら広言している。このままでは、結局六カ国協議でもいずれ日本だけが取り残されるようになる。事前に肝心な情報をまったく取れない外務省の姿勢も情けないが、やはり対米外交のあり方と政治家の外交姿勢に問題が多い。G7に飛び入り参加したブッシュに中川財務相が話しかけようとしたら、ブッシュから話はライス国務長官とやってくれと軽くいなされたらしいが、昨日の中川大臣のあの仏頂面は、そのせいだったのかとやっと合点がいった。それにしても、ヒル国務次官補も肝心の点は日本には話さないそうだから、アメリカ高官の日本人に対する見くびり度合いは相当なものである。これほど舐められ、馬鹿にされてどうして平等とか日米同盟と平気の平左でいられるのか。
この際、日本外交のあり方と対米外交について、国家として毅然としたルールと対応策を真剣に講じるべき時に来ていると思う。そうでないと、わが日本は益々アメリカから舐められ、その挙句他の国々からも大人しくて金持ちの国と見られるだけで、ごっそり金を巻き上げられるだけだ。
519.2008年10月14日(火) アメリカの対応に日本人は怒っている。
駒沢大学の二つの講座へ出席した。二人の講師はそれぞれ日本テレビと共同通信で活躍されただけに、今回アメリカが強固?同盟国だった日本に対して取った対応は納得できないと異口同音に話された。なるほどと言うべきか、やはり少しでもアメリカと接触した人はそう思うだろう。
私自身も一昨日来本欄に書き込んでいるように、アメリカ政府の同盟国に対するやり方は容認できない。
ひとつは、北朝鮮へのテロ指定国家を解除すると発表したことである。このこと自体は好ましいことではないが、そう目くじらを立てるものではないかも知れない。許せないのは、アメリカの不誠実さである。いつもアメリカに協力し拉致問題を抱える日本に対して、下劣にも事前に指定解除の理由を説明しないことである。よくも平気で背反的なことをやってくれるものである。これまで散々日本に対して口先だけの外交辞令を言っておきながら、後足で砂をかける行為は許せない。これは今に始まったことではない。60年安保闘争時からアメリカの言動には、疑念が見え隠れして今ひとつ全面的に信頼できないものがあった。それが、現実に沖縄基地、国内米軍基地費用負担、外務省機密漏えい事件、PKO活動による自衛隊海外派遣、海上自衛隊によるインド洋給油活動、アフガニスタン米軍費用一部負担、等の面でも必ずアメリカの図々しさがまかり通り、結局日本はアメリカの言うとおりに要望を受け入れていたのである。
もうひとつは、三浦和義の自殺をどうして防げなかったのかということであった。数年前の統計では、アメリカの刑務所内で1年間に自殺した受刑者は314人だったという。それほど管理が杜撰でだらしがなかった。三浦が収容されたロス刑務所も建物は古く、改築直前だったらしい。そんな状況の中で敢えて日本で無罪の三浦を引っ張ってきて、日本にはない共謀罪で起訴すべく、新しい証拠が見つかったと言っているが、果たして本当だろうか。そして、その証拠というのは一体何だ。その点について外務省も法務省も何の意思表示もしていない。今のところ抗議をする姿勢も見せていない。このまま「おわり」というのでは、あまりにも世間騒がせであり、国民感情としても納得できない。
アメリカの同盟国として対等に付き合うならば、言いなりになるのではなく、こちらの言い分もはっきり言ってやって是々非々の態度で付き合うのでなければいけない。いつもアメリカ経済が苦しくなるとアメリカ政府の言いなりになって、アメリカ国債を引き受けさせられているが、そろそろ受けられないものはダメだと言ってやる必要がある。
あれもこれも日本がアメリカに舐められ、小僧っ子扱いされているからである。北朝鮮なんかアメリカにあれだけ反抗して、無法なことをしながら、アメリカを妥協させ自国の意思を押し通して利を得ている。少しは北朝鮮の図々しい外交テクニックの爪の垢でも煎じたらどうだろう。
さて、株価がど〜んと上がった。公的資金を投入する各国の経済政策がある程度グローバルに評価されたということだろうか。日経平均は先週末の終値に比べて過去最高の上げ幅で、14.15%、1,171円も上がった。考えようによっては、これだから投資手段としての株式投資は怖い。
520.2008年10月15日(水) コンピューター社会が目指すゴール
NHK番組「クローズアップ現代」で「クラウド」という一種のスーパーコンピューターを紹介していた。コンピューターが雲の中にあるということから「クラウド」と命名されたらしい。アメリカの「セイフ・フォース」という企業がソフトを完璧に備えた超能力コンピューターを抱えていて、契約者のコンピューターから送られてくる情報を受け処理して半製品を製品化して、それを契約者へ送り返すというものである。世界中から情報が毎日億を越える単位で送られて、それを顧客の要望に応えた形で資料として送り返す。つまり、個人が自分のコンピューターに備えていたソフトをすべて、「セイフ・フォース」へ移し業務を委ねる。中小企業などでは、これを機能的に使っていて、かなり経費節約を図っているという。とうとうこういう時代になったのかと感慨を覚える。これなら会社の各PCはソフトを必要としない。入力するだけでクラウドから、必要な情報なり、計算書を送ってくる。この「セイフ・フォース」はグーグルとも手を組み出した。ソフトの帝王、マイクロソフトが乗り出してセイフ・フォースに戦いを挑み始めた。
しかし、いくつかの問題点もある。確かに経費は落とせるが、情報をクラウドへ送って情報が外へ洩れる心配はないのだろうか。クラウドへ払う費用がどのくらいか分らないが、自分たちでソフトを買う余力のない企業や、自分たちのためのソフトを開発する費用が生み出せない企業などは、確かに助かるだろう。だが、手作業だけの仕事になってしまって仕事への忠誠心とか、愛情のようなものがなくならないだろうか。ソフトなしなら各PCは高度なものでなくてもよく、画面とキーボードだけですむ。段々ロボット社会に近づいてきたように思う。クラウドなんて言葉も知らなかったが、これはPCを使うがIT社会の専門分野に入り込んでいないせいだろうと思う。
日常業務まで外注することになり、果たしてこのまま進歩していったら、現場でPCを使う人は思考能力も落ちてしまうのではないかと若干気になった。
521.2008年10月16日(木) 松方正義公の揮毫
2日間連続して株価が高騰してほっとする暇もなく、今日の相場ではまた大幅に下げた。日経平均で史上2番目の下げ幅である1,089円である。昭和28年のスターリン暴落を上回ったそうだ。専門家の予想では、株価の上下はすべてアメリカ経済の動きに影響を受けているので、現在実体経済が優れず当面回復の兆しの見えないアメリカ経済の現状から考えてこのまま株価はずるずる下がり続ける可能性が強いという。今NHKニュースでシティバンクの決算が発表され、1兆3,000億円の赤字を計上した。アメリカの金融会社の決算発表が続くこの数日間で、芳しくない決算数字を発表する金融会社が続出しそうである。この先経済の行方はどうなるのだろう。
高校時代の友人、吉水淑浩くんと江ノ電本社を訪問した。同社鈴木総務課長に江ノ電線路上の立ち入り禁止区域内の写真撮影をお願いするためである。先月ヨーロッパ出張中の深谷研二社長にお願いした件で、総務課長が話を聞いてくれることになった。吉水くんの知人で明治の元勲・松方正義公爵のお孫さんが祖父松方公の書かれた揮毫を写真に残しておきたいと言われたが、それが江ノ電極楽寺駅近くの隧道入口に揮毫として残っているようだ。その隧道の藤沢方は、入口の壁に朝鮮総督だった曽根荒助の揮毫「極楽洞」が彫られていて写真にもはっきり残っている。しかし、鎌倉方に彫られた松方公の揮毫「千歳洞」は、周囲が樹木とトンネル出口の覆いに被われていて写真もない。線路上は立ち入り禁止になっていて、一般人が立ち入ってトンネルに近づくことができない。それでも鈴木課長の外出で代わりに応対してくれた勅使河原課長代理は、立ち入りできる時に工事関係者に頼んで現場の写真を撮ってくれると快く約束してくれた。吉水くんもほっとしたところだ。帰りに勅使河原課長代理から、江ノ電100年史を2冊いただいた。資料としても大変貴重なもので、江ノ島のボランティア・ガイドを務めている吉水くんは大いに喜んでいた。
松方公揮毫の話は先月東海道線でばったり会った時、吉水くんから聞いて少し関心を持っていたが、昔はトンネルとか、水門とかの難工事が竣工した時には、記念として時代の大立者が揮毫してその功績を後世に伝えていたが、それが今も残っていることに気づいた。インターネットで調べた結果、琵琶湖にも水量調整のためいくつかの水門、洞門がある。その中にやはり松方公の揮毫があることを発見した。今の時代はそんな大物もいない。
522.2008年10月17日(金) 世界同時不況の流れになってきた。
夕べNHK番組「ニュースウォッチ9」の終了間際に、アメリカ大手銀行シティグループが今期決算の発表で1兆3,000億円の赤字を発表したと青山祐子キャスターが伝えた。大変な赤字でこれでは今後立ち直りはできないだろう。ついにシティグループも破綻かと悲観的に考えていた。ところが、今朝の日経紙を見てみると最終損益は2,800億円と書いてある。その誤差1兆円である。どうしてこんな大事な数字がいとも簡単に変わってしまうのだろうか。シティグループの損失がどうして一夜明けるとこんなに減ってしまうのか。NHKが情報を間違って伝えたのか。しかも間違えた誤差があまりにも大きい。相当心配された人がいたに違いない。1兆円という金額は現実感のないほどの大金で、かつて、大学経済学部に入学当初、経済原論担当講師が、経済学部の学生なら国家予算の数字ぐらい覚えておけと言われて記憶したのが、1学年時の昭和34年、今上天皇ご成婚時の日本の一般会計予算だった。今でも忘れもしない「1,4192,4800万円」だった。今でも憶えていられるのは、巧みなゴロ合せのお陰で、「1兆良い国、世は平和」と簡単に覚えられたからである。あの時代でもほぼ1兆円で当時日本が1年間国を挙げて支えていたのだと理解したものである。それが、いかにマンモス企業で時代は進んだとはいえ、一企業がいともたやすく日本の国家予算と同じ赤字額を、たった一年で生み出すとは想像もできない。証券大手のメリルリンチは5,500億円の赤字だそうである。これだって考えようによっては、50年前の日本の国家予算の半額に迫る金額である。日本の予算を丸呑みしてしまうような企業をアメリカはいくつも抱えているということになる。それだけアメリカの懐は大きく、化け物のような、総身に知恵が回りかねない巨大国家になってしまったということなのかも知れない。
いずれにしろ世界同時不況の様相を呈してきた。
午後になって、韓国の桂さんから電話があり、まだ送信した講演概略を受け取っていないという。急いで作成してすぐに送ったのに、まだ見ていないと聞いてがっかりだ。幸い午前中にFAX でも送信したので、それを探して欲しいと言ったら、しばらくして事務所にはそれは届いていると連絡があった。まだまだ前途には行き違いがある可能性がある。講演地もソウルではなく、ソウルから直線距離で120〜130kmの東海岸の港湾都市、江原道・束草(ソク・チョ)市だということが分った。
明日は「新宿区四谷倫理法人会」の早朝セミナーの講師を務める。7時に始まるので、明朝5時前には起きないといけない。レジュメとUSB、パワーポイント機材一式も準備した。
523.2008年10月18日(土) シティグループの損失は1兆円超!
シティグループの赤字決算数字がNHKと新聞で違っていたのは、NHKが一年間の決算損失だったのに対して、新聞が報道したのは7〜9月期の第三四半期決算だったからだと分った。これでは違って当然である。しかし、通常一年間の決算(四半期×4)を第三期から第二期までと表示するだろうか。こういう報道の仕方をするから分らなくなる。これもNHKの誇大表現癖のひとつである。とにかく原因が分ってよかったが、それにしても一年間の損失が1兆円を超えるというのは、尋常ではない。
「新宿区四谷倫理法人会」の経営者モーニングセミナーで四谷にある「ホテルJALシティ四谷・東京」へ向け朝5時半に車で家を出た。テーマは「青海チベット鉄道とチベット」と題して、チベットの現状と昨年乗車した話題の青海チベット鉄道について話をした。2度まで確認しておいたが、スクリーンが準備されておらず、ホワイトボードに投射した。正味50分の話がしり切れトンボに終わり、皆さんに熱心に聴いてもらった割には、今ひとつ心残りである。でも、チベットの話ということで、出席された方もおられてチベット情勢に対する関心の深さを感じた。何人かの方と名刺交換して朝食を共にしたが、こんなに朝早く毎週毎週よくぞ出席されるものだなあと感心してしまう。講義の終わりの方で省略した分も含めて、改めてもう一度やって欲しいというお話も承ったが、朝7時半起床が日課になっているとやはり5時前の起床はつらい。
朝食会を途中で失礼し、帰宅して近所の和田先輩をピックアップして母校湘南高へラグビー部2回戦の応援に出かけた。今日の対戦相手の県立山北高校は、昨年まで県大会でまったく名前を聞かなかったし、ラグビー部の存在すら知らなかった。学校へはぎりぎりでキックオフに間に合ったが、試合は終始押され気味で、結局15−15の引き分けで抽選の結果負けとなった。FWが相手に押されてセットスクラム、モールで劣勢になり、マイボールが取れない。BKでも突破力のある選手がおらずパスが通らずつぶされて、BKライン攻撃によるトライチャンスはほとんどなかった。獲得した2つのトライはいずれも幸運によるものだった。抽選負けも致し方のないところだろう。これで全国大会予選は終わり、11月から新人戦が始まるが、新チームがどんなチームに生まれ変わっているか、期して待ちたいと思う。
今日は肉体的にかなり疲れた。やはり若い時のように、しゃにむに動くということはできない。まあこれが老いを感じる現象のひとつだろう。
524.2008年10月19日(日) 頼もしい後輩、下田教授の活躍ぶり
大学ゼミの後輩に当たる麗澤大学国際経済学部・下田健人教授がわざわざ韓国講演の事前研修のための冊子資料を送ってくれた。先日高齢者の再雇用・再就職に関してインターネットで調べた、八木哲郎・知研会長からこの問題に詳しい専門家として下田教授の名と彼の論文を見つけたと教えてくれた。灯台下暗しというべきか、下田教授はしばしばゼミの集まりで会っているが、学術的な話をしたことはなく、高齢者の現状と問題点等についてこれほど専門的に研究し、名を挙げているとは寡聞にして知らなかった。八木会長も下田教授と私が知り合いだということに驚いておられた。早速メールで彼に連絡を取ったら返事があり、昨日丁重な手紙に添えて独立行政法人・高齢・障害者雇用支援機構発行の「高齢社会統計要覧」を送ってくれた。ぱらぱらっと頁を繰ってみても、ふんだんに統計数値が掲載されており、今度の講演内容にかなり役立ちそうな資料である。
今日インターネットから拾った彼の論文を4つばかり読んでみた。中々深く研究していることが分る。また、自論に強い信念を持っている様子も窺える。2005年12月発行の「Labor Research Library」誌に寄稿された「中高年齢者の継続雇用と再就職」の中で、2006年4月より施行されている改正高齢者雇用安定法について、具体的な理由を3つ挙げて反対している。高齢者のひとりとしてなるほどと思いながら思いこみを混ぜ合わせ考えてみた。
韓国の講演内容について概要はすでに韓国側に送付したが、改めて実際の内容の骨組みを検討してみた。これから20日の間にパワーポイントのスライドを含め、何とか韓国の定年退職者にとって参考になる話にまとめてみたい。スライドの画面も日本語の表記だけより、英語の表記も付け加えた方が良いのではないかと考えてみたりする。
さて、朝日の「天声人語」に「好奇心」について書いてあった。私自身人一倍好奇心が強く、今日何とかやっていられるのは、他の要因もあるが好奇心が大いに与って力になっていると思っている。自分自身の「自己紹介図」にも書き入れ、若い人たちに話をする時も好奇心をいつまでも失うなと偉そうに言っている。
ひとつの例として、日米開戦時のアメリカ大統領ルーズベルト夫人の一文の中にこういう一節があるそうだ。「母親が妖精に『わが子に最も役立つものを授けて』と願うとしたら、授けられるのは好奇心であるべきだと思う」。今年ノーベル化学賞を受賞した下村脩氏も子どもたちには興味を持ったことをどんどんやらせるべきだと言っている。実際その通りで、わが意を得たりの気持ちである。受験に直結する勉強以外は、何でもかんでも辞めさせるというのが今の教育の底流にあるが、そうではなく何でもやらせてみるというのが根本にあるべきだと思うがいかがであろうか。
525.2008年10月20日(月) 役人どもが食い荒らす。
また国の自治体への補助金不正事件が詳らかにされた。会計検査院の指摘と県の自主調査で判明した分を合わせると約3億円に達するという。愛知県だけで5年間に1億3千万円を不正流用していたという。その手口も預け金として裏金作りに精を出していた。
しかし、断固とした処分までは言及しない。これだけのことをやっておいて国民に申し訳ないと思わないのか。ましてや関係職員の責任問題にはまったく触れない。お役所特有のかばいあいばかりで甘い役所体質丸出しである。関係の各首長は恐縮して会見し、一応詫びて見せる。「あってはならないことである」「極めて遺憾である」と。監査の仕方とか、使い方に問題があったと言っているが、冗談じゃない。むしろ不正の原因は、永年ぬるま湯に染まった公務員の悪質さにあるのではないか。本当に罪の意識があるのかないのか、上司は淡々として反省の弁を語る。公務員に公僕としての自覚や志がなくなったのは今に始まったことではないが、自分たちの給与がどこから提供されているのか、「自分たちは国民に食べさせてもらっている」という意識すら完全に失っている。まるで寄生虫である。やはりこのままの公務員制度ではだめだ。公務員は期間を限定して、全職員のうち思い切って二分の一、或いは三分の一を入れ替えるような大胆な制度改革を実行するくらいでないと、彼らは反省し真面目に働こうとはしない。そして、一度でも反国民的、反国家的な悪事を働いた職員は、即刻クビにすべきである。
さて、これまでとんとん拍子に右肩上がりの成長を謳歌していた中国経済が、第三四半期(7〜9月)ではその成長が急減速した。成長率自体は欧米先進国に比べれば悪くはないが、2005年以降2桁成長を達成していた中国のGDPが、ついに10%を割った。かねがね五輪後の中国経済はどうなるかということが、人々の大きな関心を呼び、注目されていたが、やはり不安が的中したようだ。
526.2008年10月21日(火) 橋下徹・大阪府知事の見識を疑う。
調べるとやはり出てくる。国の補助金の道府県による不正使用である。会計検査院が調べた結果、12道府県で不正処理された金額は現在判明しただけで、2002年度から5年間で10億円を超えるという。もうあきれ返って文句を言う気にもならない。税金を払うのもバカバカしい。
今日の駒沢大の公開講座では、ふたつの講座とも講師は、今月に入り判決が出た山口県光市の母子殺害事件に関連する橋下徹・大阪府知事の発言に対して厳しい見方をされた。特に、報道メディア論の片山正彦講師は「報道被害の救済」について講義されたので、より一層熱が入っていた。今朝の朝日紙上に19日自衛隊記念行事に出席して祝辞を述べた橋下知事は、「人の悪口ばかり言っているような朝日新聞のような大人が増えると日本はダメになります」と発言した。知事は二審の判決が出た直後の朝日社説の「弁護士資格を返上しては」の論旨がよほど腹に据えかねたように見える。
この目立ちたがりやの橋下知事は、異様な興奮症のため、一度に血の気が上って自分で何を言っているのか分らなくなってしまったのではないだろうか。広島地裁で800万円支払いの判決が出た直後に、橋下知事は不可解な行動に出た。弁護団に謝罪し、自分が悪かったと素直に反省したうえで、意外にも最高裁の考えも知りたいと上告したのである。知事が裁判でも新聞からも非難されているのは、事件の容疑者である元少年受刑囚弁護団に対して、知事の偏見からTVを通じて視聴者に懲戒請求を煽ったことである。それが弁護団に対する名誉毀損と営業活動妨害と判断された。にも関わらず、そのことに何のためらいもない。手続きは簡単だから日弁連へ懲戒の請求をどんどんやれと言わんばかりの扇動である。実際は、懲戒請求はそんなに簡単な手続きではない。多くの視聴者に誤解を与え懲戒請求を煽るだけ煽っておいて、自分は何の行動も起していない。その点をジャーナリスト江川紹子氏からも厳しく指摘されている。懲戒請求の扇動で裁判所からお灸をすえられたのに、一向に気にする様子もなく平気なのである。こういう鉄面皮タイプの人間は信用できない。パフォーマンスと行動力はあるのかも知れないが、とても知事をやれるような人格と識見は備えていない。テレビ時代に乗ってこの種の嫌な人間が増えてきた。
527.2008年10月22日(水) つまらないプロ野球の優勝ごっこ
今日からプロ野球セ・リーグのクライマックス・シリーズ第二ステージが始まる。今年のセ・リーグの覇者、読売巨人軍と第一ステージを勝ち上がった中日ドラゴンズの間で行われる。一方、パ・リーグはもうすでに第二ステージが行われ、ペナントレースの覇者、西武ライオンズが第二ステージを勝ち上がってきた北海道日本ハム・ファイターズを破り、日本シリーズ出場を決めた。
毎年疑問に思っているのだが、今年もまた同じ疑問が鎌首を持ち上げてきた。このクライマックス・シリーズって何だ? なぜ行われなければならないのかという単純な疑問である。春からペナントレースを140試合以上も戦って、やっと優勝を勝ち得ても、それは仮優勝のようなものだ。セ・リーグでは巨人の優勝は巨人にとって中途半端にしか喜べない。パ・リーグでは西武が第二ステージも勝ち、漸くリーグの優勝にお墨付きが与えられた。はりぼての西武優勝がやっと本物の優勝と認知されたのである。これで優勝チームが日本シリーズに出場することが決まり、ほっと一安心だが、セ・リーグの行方はどうなるのだろう。仮優勝の巨人が第二ステージに進出した中日に負けて日本シリーズに出場できないとしたら、巨人がペナントレースで戦って勝ち取った「優勝」は何の意味を持つのだろうか。こういう馬鹿げた優勝ごっこをなぜ野球界のお偉いさんは、積極的に推し進めるのか。ペナントレース後半の消化ゲームをなくすためだともっともらしいことを言っているが、プロ野球の魅力を失くし、優勝争いの興味と興奮を捨て去り、どこが一番強いのか分らないルールは、プロ野球界全体を間違いなく蝕んでいく。この両チームの優勝にケチをつけるのが、短期シリーズのクライマックス・シリーズなのである。実際昨年はセ・リーグでは優勝できなかった中日ドラゴンズが、クライマックス・シリーズを勝ちあがり、セの覇者巨人を破り、その勢いに乗り日本シリーズでもパ・リーグ優勝の日本ハムを破り、日本一のチャンピョンフラッグを獲得した。リーグで優勝できなかったチームが、奇妙な優勝決定制度により日本一と「認定」されたのである。
仮に両リーグともに優勝チームが日本シリーズ出場権を逸した場合は、日本シリーズは勿論、ペナントレーズも行う意味がないのではないかと思う。
誰もが分っていることではあるが、気持ちは八百長野球という気がしてならない。これではとてもテレビ中継など見る気にはなれない。
528.2008年10月23日(木) 元ロシア大使・都甲岳洋氏のロシア論
多摩大学の現代世界解析講座で聴講を楽しみにしていた元ロシア特命全権大使・都甲岳洋氏の話を伺った。都甲氏は1934年生まれで、41年間外務省に勤めその間シンガポール、トルコ、ロシア等の大使を務めた後、三井物産戦略研究所に入り現在は名誉顧問を務めておられる。司会者も現在日本でロシア問題に精通する最右翼のひとりだと紹介された。今日は「ロシア新体制の政治経済展望」と題して、冷戦時代のロシアから、プーチンとメドベージェフ2頭体制のロシアについて長いロシア滞在経験から広範に分析された。
しかし、辛辣に言わせてもらえば、やや期待外れだった。プーチンと4度も会って話したことがあり、大使時代を含め長いモスクワ生活体験から、さすがと思われる知識を披露されたが、気になったのは、1時間半近くに亘り延々と一本調子に話をされ、ジョークも少なく息を抜く間もなく、聞くのには疲れるスピーチだった。更に数字を述べてもAV機材を使用せず早口で話すのでメモする間もなく、話術もあまりお上手でなく時折口ごもることもあって、前方で席を占めた学生たちも居眠りする姿が見られた。
ただ、ロシア問題の専門家であるだけに内容は豊富で話に淀みがない。ロシアはエネルギー大国として経済が安定し、消費が拡大し輸入が増大している。すしバーも含めると日本食店が1000軒もあり、日本車の販売も鰻登りに伸びてトヨタ、日産、三菱が工場建設して進出する予定である。だが、最近になってアメリカに端を発した金融不安とグルジア紛争がロシア経済の先行きに不安を与え出した。IMFの観測でも当初のロシア経済成長予測を2008年は7.7%から7.0%へ、2009年では7.3%から5.5%へ下方修正したという。
意外だったのは、日本でもしきりに騒がれたサハリン2の天然ガス・プロジェクトで、環境問題を強引に持ち出されてロシア流交渉に振り回された。結局ガスプロムが51%の持ち株比率で、残りをシェル、三井、三菱が保有することになったが、都甲氏はそれが結果的にはロシア政府が資金面で関わることにより、反って安心できたと言っていたのが印象的だった。だが、本当にそうだろうか。本件に関して日本サイドから賛成論を聞いたのは都甲氏が初めてである。私はこのプロジェクトへのロシア政府の関わり方があまりにも利己的で、過去の努力や実績をないがしろにする卑劣なやり方だと憤慨したものである。
また、都甲氏は質問に応える形で、北方領土問題で過去に訪ロした田中首相、小沢一郎氏、鈴木宗男氏らが関係した個々の返還問題に触れ、日本政府は終始一貫4島一括返還以外は、ロシアとの返還交渉に応じないと断言した。傍から見ると外務省の立場は、いつもロシアの朝令暮改に振り回されているような気がしてならないのだが・・・・・・。
外務省の立場からではなく、もう少し本音を言ってもらえればと感じたのはひとりよがりに過ぎるだろうか。
終って八木哲郎・知研会長ともども久恒啓一教授の研究室へお邪魔していろいろ話を伺う。天井が高く広々とした部屋である。現在久恒教授が取り組んでいるのは、多摩大学を関係機関、施設を含めた「学びの志塾」と捉え、その全体像の図解作成であり、その啓蒙であるが、そのお考えをじっくり伺った。明るい展望を生き生きと語られた。
529.2008年10月24日(金) 株価急落で日経平均8,000円を割る。
株価が下がり、円高が亢進した。朝刊、夕刊、テレビニュースがすべて世界的金融危機と関連づけて報道している。東証株価は対前日811円安で日経平均は7,649円となって、バブル期の底値にあと40円強にまで近づいた。ドルに対する円高の亢進も拍車がかかり一時91円となった。ドルに対して上がっているのは、世界広しといえども円だけで、これによりまた円買いが進行する。いつまでこの円高状態が続くのだろうか。日本は外需に頼っているので、円高により輸出力が落ち、輸出企業は益々苦しくなるが、それだけに近々発表される輸出関連企業の上期決算が注目される。まだまだ低落傾向は停まりそうもない。保有株式を売却して大きな損失を出したのが3月だったが、その後更に株価が低落して多少は鬱憤が晴れたが、まだとても買い戻す気にはならない。
さて、韓国の講演について、今日も桂さんから電話とFAX送信があった。航空券はもう購入して先方に知らせた。Invitation letterを送信いただいた。八木会長のサジェスチョンもあり、スピーチは日本語でやることに決めて同時通訳を桂さんにお願いする。パワーポイント画面は、極力英語でやることに決めた。
定年退職後の再雇用について一つの参考例を要望されたので、ゼミの池田くんに彼が勤めている大日本印刷鰍フ例を聞いてみたところ、快く教えてくれたので、それを発表したいと考えている。それにしても、大日本印刷の場合60歳から65歳まで毎年1年間の再雇用契約を締結するそうだから、労使間にも問題がないのだろう。しかも、かなり高給待遇だから外から見れば羨ましいと思われるかも知れない。韓国の退職者にもきっと羨ましがられるだろう。まあとにかく良い参考例となる。
530.2008年10月25日(土) 懐かしい仲間と旧交を温める。
藤沢で高校の同窓会があり例年通り出席した。同期生401名のうち、70数名が集まった。物故者も相当いるからこれだけ昔の友が集まったのは、考えようによっては多い方かも知れない。ラグビー部の仲間でもすでに2人が亡くなっている。スタンドオフだった蓮池くんは愛知県で病床に臥している。健康を気にしていた轟くんが、口では調子が良くないとは言っていたが見たところそんなに悪そうにも思えなかった。まずほっとする。お母さんも91歳だそうだが、ちょっと具合が悪いと言っていた。ご健勝をお祈りするばかりである。
ゲストとしてご出席いただいた雨宮先生は今年米寿だそうだが、とてもそのようには見えない。顔の艶も良く、今年古希のわれわれに70歳からが充実するとヨイショして笑わしてくれた。顔を忘れた友もいるが、久しぶりに会うとやはり懐かしい話が多くなる。柔道部にいた狩野くんが南アフリカに勤務中、全南アフリカ・柔道チャンピォンになったとは初めて知った。それぞれ独自の分野で活躍している。その狩野くんはまだ社長としても頑張っている。みんな今日出席した仲間はそれぞれ元気そうで心強い。少しずつ同級生も亡くなっていくが、70歳はまだ若い。若く元気なうちは、せめて前向きに前進していきたいものである。
今日文芸社から「新・現代海外武者修行のすすめ」50冊を送ってきた。12月に書店に並ぶ。ハードカバーなので、やはり書物としての重みが前著「現代・海外武者修行のすすめ」を上回る。だが、表紙帯文の「1967年」が「1969年」に間違って印刷されている。表紙帯文は自分自身で校正していないので、何ともしようがないが、「1967年」は私にとって大切な年次なので訂正し作り直してもらおうと思う。
11月に上梓予定の「停年オヤジの海外武者修行」については、いま最後の推敲にかかっているところだが、やはり修正箇所が大分多い。しかし、明日中にはすべて終えたいと思っている。
531.2008年10月26日(日) 明日の株式市場はどうなるだろう?
11月上梓の拙著については何とか254頁分の最終の推敲を終えた。明日早稲田出版へ届けようと思っている。それにしても今まで何度か推敲を重ねているのに、また新たな修正箇所が出てくる。今度はかなり念入りに目を通したので、もうそれほど気になる箇所は見つからないと思っている。
先週の金融不安は株式市場を直撃したが、取り巻く声は悲観的なものばかり。バブル崩壊後の最安値は、日経平均7,607円(2003年4月28日)で、対ドル円相場は120円20銭、長期金利0.606%だったが、アメリカの原油先物価格は1バレル25.49$だった。安かった。失業率は5.5%だった。最近最も株価が下落したのは、10月24日マークした日経平均7,649円でもう少しでバブル後の最安値を下回るところだった。対ドル相場は95円14銭、長期金利は1.48%、石油は64.15$で、失業率(8月現在)は4.2%である。ざっと比べて日経平均は大きな差がないが、内容的には大分違うと思う。今の金融不安が実体経済までおかしくして、それが人々を疑心暗鬼に駆り立てているが、マス・メディアの過熱報道に惑わされないことが大事だと思う。それにしても今回の金融不安で世界の株式時価総額は半減したそうだ。先週末のニューヨーク株式は下がったが、明日の東京市場はやはりつられて下がるだろう。
今朝の日経新聞「風見鶏」欄に面白い記事が掲載されていた。国に民主主義の年差というのがあるらしい。日韓の年差は、日本が終戦を民主主義のスタートとするなら、韓国は1987年のノ・テウ大統領の民主化宣言だという。従って日韓間の年差は42年と仮定できる。アメリカやフランスは市民革命から数えて200歳以上となる。日本は1945年を起点とすれば63歳で、米仏との年差は100年以上あるが、民主化年齢は40歳を過ぎれば成熟度の差は消える。つまり年差はゼロに近づく。ロシアは1991年のソ連崩壊を民主化の始まりと考えれば、17歳だ。しかし、ロシアは昔のソ連回帰の傾向があるので、いつまでも大人になれないとこれは韓国人記者の話だそうである。
案外当っているかも知れない。
532.2008年10月27日(月) 株価4日連続下落で26年ぶりの低水準
やはり東証株価は朝から下がり出して、日経平均はバブル後の最安値(7,607円)を楽々割った。その後買い戻され一旦は先週末を上回ったが、終値はついに26年ぶりの水準という7,162円にまで落ちてしまった。円高も進行し、輸出関連企業の業績が心配だが、日本経済全体の先行きも懸念されている。G7が円高を牽制する緊急声明を発表したり、麻生首相も緊急市場対策を指示した。株価も大変だが、企業にとって円高は深刻な問題である。今日の対ドル円相場は92円台となった。
最近1ヶ月で日本株は31%も下落した。アメリカの危機が叫ばれ出して世界的な金融不安が始まり拡大したが、アメリカの下落率は25%程度で意外なくらいである。日本より株価が下がったのは、ロシアの55%を筆頭にアルゼンチン、ブラジル、韓国、インド、シンガポールだけであり、ヨーロッパ勢は大騒ぎしている割には、日本ほど酷くない。やはり蓄積されて真の力があるか、ないかが試された形である。
11月の韓国行航空券を韓国側の要請により買い求めたが、早く金額を知らせて欲しいと今朝も桂さんから電話があった。円高が進む現状を心配して、早く円の手当てをしたいとのことだった。円高の影響がこんなところにも出てきている。
午後早稲田出版へ最終校正原稿を届けながら、最終的な打ち合わせをした。現在のところ来月中旬に出版できるスケジュールだ。随分細かいところまでチェックするようになって、大塚編集長には面倒をかけることになるが、せっかく上梓するので、悔いは残したくない。
イギリスのチャールズ皇太子がカミラ夫人を伴い来日した。実に18年ぶりだそうである。前回訪日の際は、あの美しきダイアナ妃が一緒で行く先々でダイアナ・フィーバーを引き起した。それが、地味なカミラ夫人となると因縁的スキャンダルのせいもあって、言葉は悪いがマス・メディアは鼻も引っかけない。それだけダイアナ妃には、華もあり若くて人気があった。
ダイアナ妃が亡くなったのは1997年8月31日だったが、その時ちょうど添乗員としてバンクーバーに滞在していて時間的に彼女の死を30日の夜11時ごろにTVを通して知った。つまり時間的には時差の関係から「日本の皆さん」より、1日早くダイアナ妃の死を知ったことになる。旅の自慢話「マイ・ギネス」にも書いた。
533.2008年10月28日(火) 日経平均は一時7,000円を割る。
今日もまたニュースの最初は株式市場の動きである。昨日に引き続き前場開始早々から下がり始めた東証株価は、一時日経平均7,000円を割った。しかし、対ドル円相場が安くなり多少明るい前途を好感したのか次第に株価トレンドにも効果として表れ株価は上昇に向かい、終値は前日に比べ459円も上げ、7,621円となった。専門家はまだあまり口にしないが、一般の人の中にはそろそろ底値ではないかと買い時を狙っている人もいたようだ。私自身もう底値に近いと考え、6月に損失を出して売却した同じ株の前回売却分を、また買い戻す時ではないかと考えて思い切って購入した。
さて、先日来アイスランドの金融不安が新聞にも大きく取り上げられているが、今日のテレビ朝日「報道ステーション」でその現実の一端を報道していた。一時はGDPでも日本を上回っていた豊かな国が、手段を間違えてあっという間に奈落の底へ落ちてしまった。国がつぶれるなんて最近のジンバブエのようなケースしか考えられなかった。日本円建ての「サムライ債」も債務不履行でパンクしてしまった。原因は水産立国から金融立国へ転換して、それが世界的な金融危機に巻き込まれたことにある。世界中から資金を集め、それを国が先頭に立って金融業をやっていたような印象もあり、国家の存在すら危ぶまれ国家破綻の窮地に追い込まれてしまった。今日アイスランドはIMFから2,000億円の緊急融資を受けた。これまでIMFがヨーロッパの国へ金融不安で融資をしたことはないそうで、このことひとつとってもアイスランド経済行き詰まりの衝撃がいかに大きいかが分る。
午前中韓国の桂さんから電話があり、現地2泊3日間の日程が分りにくい事情があるので、7日にソウル入りしてから話し合おうということになった。八木会長のアドバイスや私自身も考えるところがあり、講演のパワーポイントはできるだけ英語で表現しようと考え、そのスライド製作を始めた。しばらく英語を本格的に使っていないので、中々思うように訳せないし、良い表現が見つけられない。そんなことから、今週と来週は講演準備、特に資料作成のために外出を極力控えることにした。駒沢大と多摩大の公開講座も残念だが、背に腹は変えられないので休むことにした。
534.2008年10月29日(水) 景気対策はうまくいくのか?
ウクライナも今回の金融危機により財政破綻の危機に瀕している。通貨‘グリブナ’の価値がドルに対して20%も下がっている。ウクライナは過去7年間の経済成長率が7%を超えている。それにも拘らず、抜き差しならない事態に追い込まれている。一方では、パキスタン経済も危ない。パキスタンは政治的にも不安定である。原子力核を保有しているので、国の破綻を各国も指を銜えているわけにはいかない。したたかなパキスタン政府はそのことを承知しているのだ。核保有がこんなメリットもあるのかと思わせてくれる。
今日はニューヨーク株式の上昇により、東証も2日連続して値を上げている。昨日一時的に7,000円を割った日経平均が、早くも反発して今日は8,211円にまで回復した。
自民党は景気対策が重要だと言って解散、総選挙をずっと先伸ばししようとしている。そして、庶民の消費性向を刺激して景気を庶民レベルから支えてもらうために、今自民党から出かかっているのが定額減税である。大体党内でも考えがまとまってきて、例外なしに一律減税を考えているようだが、いつか公明党のアイディアでクーポン券のようなものが配られたことがあるが、また同じようなことになるのだろうか。もうひとつの景気対策は、金子一義・国土交通大臣が言い出したが、土日だけ首都圏を除く高速道路をETC装備車に影って、すべて一律1,000円の料金にする。いずれも選挙対策用のバラマキでなければいいが・・・。
昨日NHK夜のニュースで伝えていた「google」の地図というものがどんなものかインターネットで見てみた。まあ驚いた。自宅の住所を記入して検索すると、自宅周辺から自宅前の道路をカメラが左右前後を写しながら自宅、隣家、上空写真を覗くことができる。いつ撮ったのか、幸い我が家では恥ずかしいような、或いは他人に見られては困るような様子は映っていなかったが、隣家の洗濯物がはっきり映っていて、昨日のニュースでも話していたようにプライバシーにも触れるのではないかと思った。それにしてもこんな特殊機材が開発されて、悪用されるのではないかと心配である。
535.2008年10月30日(木) 麻生首相の景気対策とは?
連日値動きの激しい株価がこのところ上昇トレンドを描いてきた。2日前には一時的に日経平均6,000円台にまで落ちたが、今日は21日以来の9,000円台に戻した。終値は日経平均9,029円である。円高も大分解消され輸出関連企業にとって、安心はできないが、この傾向が維持されるならほっとするところだろう。
今日麻生首相が新総合経済対策を発表した。タイミングがよいのか悪いのか分らないが、今年度の見通しとして税収が5兆円も減収といわれている。その中でこの追加経済対策にほぼ5兆円規模を追加する。
消費刺激策として、定額減税と言って実際には現金を満遍なくばら撒くのだ。しかし、日本は小泉政権以来赤字国債を減らすことに努めてきたのではなかったのか。いま赤字国債発行額が累計でいくらになっていると思っているのか。550兆円もある。これを毎年少しずつでも返していかなければならない。今年度の一般会計は当初見積もりでは税収が53.5兆円のはずだった。それが5兆円もの減収が見込まれている。そこへ新たに5兆円をばら撒くという。一般会計から出すのではなく、特別会計、つまり言うところの埋蔵金から支出するという。それにしても懐が二つあるだけであって元は同じサイフである。首相は話した言葉の端から、3年後には消費税を上げるという。いわゆるマッチポンプではないだろうか。
この国の総理大臣には、全体的なバランス感覚に疎いところがある。どれだけ有効で、国民が喜ぶ対策を実行しようとしているのか。話題になっている2件を見てみよう。
ひとつは、給付金を全世帯に支給する定額減税といわれるものである。その金額も一人当たり15,000円だそうだ。二点目は高速道路料金の大幅値下げである。
前者は、まだ現金支給か、クーポン配布か決めかねている。いずれにしろこれだけで2兆円を注ぎ込む。9年前に同じようにクーポン券を配布したが、9千億円のうち2千億円しか経済効果はなかったという。今回のアイディアも前回同様公明党の入れ知恵だろう。個人的には、確かにひとり15,000円のボーナスは嬉しいだろう。しかし、国の財政が苦しい中で個人的に恩恵を受けたところで、いずれ遅かれ早かれ新たな税金を背負わされるのは目に見えている。どうして、こんな目くらましのようなことを政府は国民に負託させるのか。
後者については、誰がこんな姑息で不公平な値下げを考え出したのか首を傾げたくなる。値下げはETC装置の乗用車だけに限定し、首都圏を除くという。しかも利用料金はポッキリ1,000円という破格である。これには運送業界もトラックの運転手も怒り心頭である。差別ではないかと怒っている。その通りである。乗用車より商業車を優遇した方が、むしろ景気対策には有効ではないだろうか。
その上で、麻生首相は3年後には消費税を上げさせてくれとためらいもなく述べた。それでいて、解散と総選挙は当分行わないという。麻生首相は今日本を一体どうしようと考えているのか。だから、マンガばかり読んでいる奴はダメだ。
慶応義塾大の馬鹿な後輩どもがお粗末なことを仕出かしてくれた。大麻所持、売買容疑で二人の学生が逮捕された。慶応では今年創立150周年に当り、各種のお祝い行事が執り行われている最中に水を差された感じである。
536.2008年10月31日(金) 日米プロ野球も最後の決戦場
明日からプロ野球日本シリーズがセ・リーグの覇者・読売ジャイアンツと、パ・リークのチャンピォン・埼玉西武ライオンズの間で行われる。両チームともそれぞれリーグのペナントレースを制覇し、クライマックス・シリーズを勝ちあがって、リーグの代表になったことにほっとした。去年のようにセ・リーグ3位の中日ドラゴンズがクライマックス・シリーズを勝ちあがり、日本シリーズにも勝ってプロ野球界の覇者となったことに釈然としない感じを持ち、ペナントレースのあり方に不審を抱き、疑問を感じたからである。今年はどちらが勝っても、リーグの優勝チーム同士の戦いであり、日本一決定戦である日本シリーズの勝者として、名実ともに日本プロ野球界の覇者であるといって問題ない。
一方、アメリカのワールド・シリーズでは、ナショナル・リーグのチャンピォン、フィラデルフィア・フィリーズがアメリカン・リーグの覇者タンパ・ベイ・レイズを4勝1敗で破り、ワールドチャンピォンとなった。フィリーズについては、小さなことではあるが縁を感じることがある。フィラデルフィアがワールドシリーズで優勝したのは28年ぶりだそうだが、私がフィラデルフィアでフィリーズの試合を観たのは、ちょうどその頃だった。地元球場のレフト外野席で観戦したが、当時シンシナチ・レッズからやってきた3,000本安打のピート・ローズが人気絶頂で、打席に立ったり、ヘッドスライディングするたびに「ピ〜!ピ〜!」とファンが熱狂的に騒いでいたのが強く印象に残っている。そのピート・ローズもその後麻薬使用で心身ともにぼろぼろになり、石持て追われるが如く野球界を去り、英雄転じて犯罪人となったことが衝撃的であり、ひとつのドラマだった。
もうひとつは、フィリーズを優勝に導いたチャーリー・マニエル監督である。日本ではホームラン打者として活躍したが、話題の多い選手でチームワークより、個人行動に走る選手との認識があった。そのマニエル監督は日本の練習方法、選手とのコミュニケーションの取り方、野球への取り組み方を日本で学んだことが今回の優勝につながったと言っている。野球といえば当然アメリカが手本と考えられがちだが、どんな形であれ、基本的なことややるべきことはやはり評価されるべきだということを教えてくれているような気がする。
そのマニエル監督と横浜球場の試合後に、桜木町駅前でばったり会い、長男と一緒に写真に納まってもらった思い出がある。取るに足りないことだが、不思議な因縁である。
今日は後々まで話題を呼びそうなことが二つもあった。ひとつは、日銀が金利を0.2%下げたことであり、実に7年半ぶりのことである。これで景気が何とか立ち直ればよいが・・・。もうひとつは、田母神俊雄・航空自衛隊幕僚長が、政府の見解に反する論文を民間企業の懸賞論文に応募して公に発表し、今日付で更迭されたことである。航空自衛隊の制服組トップが卑しくも、先の大戦の責任は日本にはなく、濡れ衣であると喝破した。またも、今更、との感がある。確信犯であり、開き直って持論を述べたようだが、こういう人物を今まで放って置いて最高位にまで昇進させる組織もおかしい。これから国内外各方面で非難の炎が上がるだろう。