
2008年9月
476.2008年9月1日(月) 福田首相辞任を表明
あ〜驚いた、というのが本音である。わが国の最高権力者、総理大臣がまたご乱心か。NHK夜9時の「ニュースウォッチ」の間に、9時30分より福田首相が緊急記者会見を行うとのテロップが表れた。一瞬昨年のこの時期に安倍前首相が政権を放ったらかした悪夢が甦ってきた。しかし、しばらくしてまさかそんな馬鹿げたことはないだろう、ひょっとすると公明党との連立政権を解消するのではないかと思っていた。それが番組の終わりでは、首相辞任の意向と表示された。やはり福田首相もついに自作自演の幕引き劇を演じた。
評論家も言っていたが、易々と得たものは易々と手放す。総理大臣の職は、世襲議員として自分が築いた土台のうえで苦労しながら上り詰めて掴んだ座ではなく、父親から何らの苦労もなく譲ってもらった議員の座に胡坐をかき、家の子郎党の協力を得て運良く勝ち取った座だったので、たたき上げの議員が総理へ上り詰めるのとははわけが違う。
やはりいざとなると簡単に手放す。最後まで使命感を抱いて成し遂げるという気概はさらさらなく、いとも簡単に放り出す。こういう人たちに政治を任せること自体、日本がますます劣化現象を起すのである。
さて、9時30分になりひょうひょうと会見場に登場した福田首相は、冒頭の辞任表明のことばの中で、特定財源の一般財源化、社会保障制度を見直しすること、消費者庁の立ち上げ等について道筋をつけたことに自負を持っているとやや気負った表現があった。同時に、政治資金の問題、年金の問題、防衛庁の不祥事等々について泣き言を言っていた。それなら、責任を全うしてそのまま苦しい現状を乗り切る精神力と強い責任感を発揮してもらいたかった。それがトップとして取るべき方法ではないのか。どう弁解しようとも政権を投げ出したとの印象は拭いきれない。
どうせ自民党は、それなりの言い訳を言い続けるだろう。それにしてもお粗末である。一応12日に臨時国会召集が予定されていたが、それまでに次の自民党新総裁は決まるのだろうか。安部前首相辞任の際に、副首相、或いは首相代行を決めるべきことを提唱したが、それも実践されなかった。これなら、早く総選挙を実施して国民の気持ちを問うべきではないか。こんなトリッキーな手段で国会を乗りきり、国民の信頼を得られると思っているとは、まあ程度の低さも極まれりである。
驚いたというよりも、呆れたというのが実感であるし、恥ずかしい気もする。世界各国の論評も気になるところだ。
477.2008年9月2日(火) 自分だけの都合で辞める福田首相
松本整形外科医院の紹介状を持って、東京医療センターのリューマチ専門医・膠原病内科の大島久二先生にご相談した。発病とこれまでの治療の経緯、そして松本先生と内科医森先生の処方についてお話した後、大島先生は先生なりの検査をしてみたいと仰って、尿検査、血液検査、レントゲン検査をして、結果の出る8日(月)に話を伺うことになった。大島先生から松本先生へお手紙も預かってきた。近日松本先生へ今日の報告を兼ねて診てもらいたいと考えている。
CRP定量数値が上がり続けることについて、ちょっと高いと大島先生も懸念しておられた。今服用中の「ブレドニゾロン1mg」を「ブレドニゾロン5mg」に戻すことに触れられたので、そうなるとこれまでの治療に逆行することになるし、ブレドニゾロン自体がステロイドなので、強力になる点では気持は複雑だ。もしそうなるなら気持は辛いところだ。
福田首相の突然の辞任騒動は案の定、国内外に大きな波紋を広げている。EUは割合冷めた見方であるが、米中は福田首相を持ち上げている。アメリカが福田首相を評価するのは、インド洋における海上自衛艦の給油活動への感謝と継続希望があるからであり、本音は日米同盟と言いながら、こう簡単に辞められたのでは堪らないというところではないか。国内では、もうぼろくそである。北海道のお百姓さんか、漁師が言っていたが、「辞めたいからと言って責任ある立場の人間がこうも簡単に仕事を放り出すなんて、できればわれわれもそうしたい。しかし、われわれは今の仕事にしがみついていなければ生きていけない。だから辞められないんだ」という悲痛な言葉が胸に突き刺さる。どう屁理屈を言おうと、福田首相は自分だけのために、辞任することを決めたことは間違いない。身勝手な世襲議員はこれだから困る。
今日から広島で第7回G8下院議長会議が開催され、アメリカからナンシー・ペロシ下院議長が出席された。アメリカ政府の高官、特に大統領クラスの大物が広島市を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花するのは初めてのことである。寡聞にして知らなかったが、これまで広島と長崎の原爆記念日の式典に出席したアメリカ政府の要人は、駐日大使、総領事らを含めても前例がないらしい。アメリカはこれまでも原爆投下は戦争を早期終結させるために必要だったと、悲惨な状況をもたらした原爆投下について謝罪しない論旨を繰り返してきた。戦後63年経過してアメリカの同盟国に対するこの冷酷にして理不尽な対応は、やはりわれわれ日本人としては頭の中にきっちり入れておかなければならない。
478.2008年9月3日(水) 烏合の衆、日本相撲協会は何をしているのか?
大相撲のロシア人兄弟力士、露鵬と白露山が抜き打ち尿検査で大麻の陽性反応が表れた。先日同じロシア出身の若の鵬が大麻所持のうえ、本人も吸引の事実を認めて逮捕され、相撲協会から解雇された。昨日から今日にかけて、この深刻な事態の発生を受けて相撲協会幹部の言動は、福田首相同様まるで他人事である。 しかも、現時点ではまったく反省や自己批判の言葉が聞かれない。相撲協会には、昨日から抗議や問い合わせの電話が絶えないという。国技・相撲の不祥事を心配するファンからの問い合わせだと思う。それらの声を、協会幹部は取り合おうともせず、即座に疑念を晴らし、国民、ファンに納得してもらおうとの気持ちもない。先の若の鵬の事件でも部屋の親方がまったく知らなかったという。今回の事件でも二人の親方、北の湖理事長と大嶽親方(元貴闘力)は、知らなかったと言っている。同じ部屋に生活していて、大麻などを吸引していることを知らなかったすれば、本人の言う通り吸っていなかったのかもしれない。しかし、はっきり陽性反応が出てしまった以上、相撲協会の最高責任者である北の湖親方は、自分の弟子がこんな失態をやったことでもあり少しでも説明して、一刻も早く疑念を晴らすべきではないだろうか。それなのに今日は一切口を開こうとしなかったり、こそこそ逃げるような行動をとったり、責任ある立場の人間として、その対応はまったく腑に落ちないし、説明責任を果たしていない。
兄弟力士はともに大麻吸引の事実を否定している。しかも、もっと確実な検査をして欲しいとの要望まで言い出して、別の方法でより精度の高い尿検査を行うことになったが、それも準備に時間がかかるとのいい訳を述べて、尿の送付を遅らせたので、結果が判明するのもまた遅れる。
それにしてもここ数年間の相撲協会の管理上の醜態は、かつては考えられなかったものだ。力士に外国人が増えてきたが、管理監督すべき親方衆に充分指導すべき能力、余裕と指導力がないのだ。親方自身が厳しい現役生活を続け、それなりの実績を挙げたが、社会生活におけるルールとか、規範を学んでこなかった。アイディアもなければ、知恵もない。
協会の組織の問題にしても、毎度そのあり方を批判されても、時間をかけてずるずるウヤムヤにしてしまうやり方では、もうファンの目は誤魔化せない。
組織体制が、その体を成していない。同じ力士上がりの親方衆で理事会を構成し、理事同士が言うべきことは言わない、物言わぬ理事会となっている。お相撲さんばかりの集まりで、果たして疑惑は払拭することができるのか。国から庇護された財団法人化が、相撲協会の自助努力と思考力養成の機会を失っしている。由々しき問題である。
479.2008年9月4日(木) 自民党総裁選挙はどうなるのか?
3日前に突然辞任を表明した福田首相の後任を決める自民党総裁選挙の行方が、注目されている。かつて森総裁を決めたときの密室談義の反省からか、以後自民党総裁決定は多少オープンになってきた。しかし、それでも派閥の領袖同士の争いになったり、予想された人が予想通り総裁になったり、いつもまともな政策論争をやってこなかった。むしろ避けてきたと言った方が当っているかもしれない。
幸か不幸か自民党総裁選挙の前日、今月21日に行われる民主党の代表選出選挙では、現在までに小沢一郎代表に対して誰も対抗馬が出ていない。民主党が対抗馬を立てられないのには、いくつか理由があるが、自民党に取って代わって政権を担おうというのだから、無理してでも一人ぐらい対抗馬を出して、演説の下手な小沢代表に対して論戦を挑んだ方が党も盛り上がって活性化するし、国民も民主党の考えていることがよく分る。仮に自民党の選挙が中身の濃い激しい政策論争になり、盛り上がったなら、無競争で代表が決まる民主党が自民党の盛り上がりの中で埋没しかねない。その点選挙で、民主党のマニフェストを披露してアッピールすれば、どれだけ党が活性化し、民主党に対する国民の関心が高くなるだろうか。それを思うと、民主党にとっては折角得たチャンスをむざむざ逸するようなものである。民主党が身を引いた形になったので、場合によってはイェローカードをもらった自民党が息を吹き返すチャンスが巡ってくるかもしれない。
自民党内では、今日与謝野馨・経済財政大臣が手を挙げた。他にも、石原伸晃・前政調会長、小池百合子・元防衛大臣も色気を見せている。すでに麻生太郎・幹事長が総裁選への意欲を示し、立候補を表明した。実際に誰が対抗馬として立候補するか今のところ分らないが、とにかく複数の立候補者が選挙に出てそれぞれの考え、政策を主張し、自分の考えと政策を国民に対して堂々発表し展開すべきである。
それにしても今の政治家の言動には、国民が素直に耳を傾ける真面目さとか、真摯さ、ひたむきさが見られない。どうしても欲の皮の突っ張った、ずる賢い人たちの悪賢い所作と無責任さばかりが目についてしようがない。何とか格調の高い、ハイレベルの総裁選挙をやってもらいたいものである。
480.2008年9月5日(金) パソコンが直った!
今日になって自民党総裁選に立候補、或いは意欲を示す自民党員がどっと名乗り出てきた。本命の麻生幹事長の他に新たに石波茂・前防衛相が立候補を表明した。今日になって他にも棚橋泰文・元科学技術相、山本一太・外務副大臣が推薦人さえ得られれば立ちたいと言い、山本氏のごときはもし自分が総裁に選ばれれば、直ぐ衆議院を解散するなどと先走ったことまでしゃべっている。与謝野・経済財政相、石原・前政調会長、小池元防衛相も意欲を見せている。
予想より立候補者が増えそうで、現時点で7名が予想され大いに結構であるが、いささか泡沫のキライがないこともない。あらっぼい総裁選にならないよう、また自民党の政策をPRできるよう活発な政策論争を望みたい。
さて、1日にデスクトップのPCが故障してSONYに引き取ってもらい修理を依頼していたが、今日修理を終え戻ってきた。ハードディスクが壊れているようだとの見込み診断だったが、幸いにもハードの前のサブボードという装置が壊れて、それを取り替えただけだったので、記憶装置はダメージを受けておらず、修理代は予想より遥かに安くて(それでも15,015円)大助かりである。ところが、戻ってきたPCを早速使おうと思ったところ、今度は画面上のポインターが動かない。入れたスウィッチも切れない。また、SONYのカスタマーセンターへ電話して再三再四やりとりを繰り返し何とか直った。PCの故障は普段想定していないので、そんな時は時間の無駄、経費の無駄、下手をするとメモリーも消失する危機に追い込まれかねないので、これから真剣に対策を練っておこうと思っている。
今日は、「停年オヤジの海外武者修行」のゲラのチェック、そして、知研が秋田県職員研修で使用する「合意術」のパワーポイント作成に入れ込んだ。秋田県は中村茂昭さんが担当されるが、ある程度私の作成意図とポイントを中村さんに話しておいた方がよいと思っている。何とかパワーポイントを作り上げ、ほっとした。明日からはもうひとつ新たなパワーポイント用スライド作成に取り掛からなければいけない。月末に池袋にある東京交通短大の講義用である。
この短大は卒業生のほとんどが、鉄道会社か、旅行会社へ就職されるので、両方の会社で働いた経験のある私は打ってつけと見込まれ頼まれたものだが、真剣に耳を傾けてくれる学生に対して、彼らが普段聞けない「臨場感」をイメージさせる、役に立つ内容を話したい。自分自身の経験談を話すにしても、鉄道会社の現場の話しをしてあげたいので、近いうちに元働いたことのある町田駅、玉川学園駅周辺を取材してみたいと思っている。少々忙しくなってきた。JN紙の定期原稿を二つ送ってほっとした。
481.2008年9月6日(土) 大相撲は本当に大丈夫か?
2日の相撲協会の抜き打ち尿検査で大麻の陽性反応が出た露鵬と白露山が、改めて尿検体の精密検査で再び陽性反応が表れた。語弊があるが、ここが相撲界の摩訶不思議なところで、両力士は相変わらず大麻吸引を強く否定し、二人の親方も弟子を信じるの一言で済ませている。まだ、別の検査機関で更に検査を受けさせるとの意向もあると聞く。しかし、今回精密検査を行った専門機関は、世界アンチ・ドーピング機関から日本では唯一公認されている権威ある機関だ。もうそろそろ年貢の納め時だろうし、相撲協会だっていつまで力士をかばって、この先仮に大麻吸引の動かざる証拠により、容疑が確定した時に引っ込みがつかなくなるのではないか。
2度にわたり陽性反応が出て、かなり疑いは強まったが、二人が否定している以上今のところ両力士を事情聴取している警察に頼るしかないのか。
それにしても相撲界というところは、これだけ不祥事が連続的に発生してもまったく自浄能力が働かない。弟子に白露山を抱える北の湖理事長は、記者会見も開こうとせず、いずれ説明しなければならなくなるのに、逃げてばかりいる印象だ。こんな毅然としないトップを戴いている組織なら普通はもうとっくにつぶれている。他に居並ぶ理事も理事長の言に従うばかりで、アホばっかり。呆れかえった組織である。
ビルマの専門家・田辺壽夫氏から最新刊「負けるな!在日ビルマ人」を送っていただいた。田辺さんもビルマ人のために献身的な努力をされ、それが反ってビルマ軍政の逆鱗に触れてビルマに入国できなくなってしまった。2月に久しぶりにお会いした時、その点を嘆いておられた。NHKに務めておられたころから、ビルマに関する報道に関わっておられたので、ビルマに知人も多い。大阪外語大でビルマ語を専攻して、今までビルマとのルートを外れたことがない。それが、今や本丸であるビルマへ入れないというのは、ビルマへの想いのタケが強い人だけにやりきれない思いだろうし、田辺さんにとっては屈辱でもあろう。田辺さんは、ビルマ人の間では日本の名前より、「シュエバ」というビルマ人名で知られている。半世紀ほど前の有名俳優の名前をビルマの人たちから授けられたそうだが、普段から田辺さんとビルマ人との関わりを遠くから見ていると「シュエバ田辺」もさもありなむと思う。本書も著者「シュエバ田辺壽夫」とされている。長い間在日ビルマ人の支援活動にも当っており、書名も在日ビルマ人を激励するもののようだ。どんなことを書いているのだろう。読むのが楽しみだ。
一ヶ月前に次の作品の推薦文をお願いした、水戸市の芳野満彦氏へ今朝電話をして様子をお尋ねしたところ、2〜3日のうちに送ってくださるとのことに一安心である。
482.2008年9月7日(日) 一応ゲラ校正を済ませる。
昨日と今日は、「停年オヤジの海外武者修行」のゲラ校正にかかりきりだったが、何とか終えることができた。大塚編集長はすでに手を加えたり、気のついた点や修正した方がよい点を指摘したり、言葉の意味の整合性を正したり、中々細かい箇所に気がつく人だ。
すでに原稿を手渡す前に5回ほど推敲を済ませたが、改めて気のついた点、間違った箇所、見逃していたミス、新たに書き加えた点等を合わせて、朱字で修正した。内容自体を変えることはほとんどないが、一点だけ加筆した。
カイバル峠へ行った時のペシャワールからカイバル峠へ至るアジアハイウェイ1号線に、土地名のシャルムードとランディコタールを加筆することにした。勿論挿入する地図にも書き入れる。アフガニスタン領内では、峠からアフガニスタンの首都カブールへ至る途上のジャララバードを加筆した。先日現地で農業技術指導中のNGO「ペシャワール会」の伊藤和也さんが、拉致され殺害されたところだ。元々危険なエリアだが、さらに最近の衝撃的な事件をつけ加えることによって、周辺に溢れる危機的な臨場感とタイムリーな事件を取り込んだ方がよいと判断したからである。
それにしても、前著を発行してくれた新風舎と、担当者の対応が大分違う。早稲田出版の大塚編集長はかなり自分の意見、考え方を持っていて、よく気づいてくれ、間違いも正してくれる。しかし、今回は本の体裁も縦行、横行とも字数が多く、結果として1頁辺りの文字数が多く、随分頁全体がぎちぎち詰まっている感じがする。1頁当りの文字数が少々多過ぎるのではないか、読みにくいのではないかと気になっている。
今日も雷と突然の大雨に、いつも通り手馴れたものでPCのコンセントを抜いた。昨日もそうだったが、特に最近の気象状況は変わりやすい。それも急変して、局地的に短時間に大量の雨を降らせる。これが先月から続いていて、この異変を称して「平成20年8月末の?」というらしい。朝晴れていても傘を持っていないと安心できない。まったく妙な最近の気象である。
483.2008年9月8日(月) 内外ともに事件の多い、慌しい一日
アポイントメントをとっていた東京医療センターの大島先生から診断結果の説明を受けた。CPRの数値は先月より、ほんの少々下がってはいるが、やはりリューマチということがほぼ判定された。常用薬「プレドニゾロン」1mgを5mgか、或いはその上の10mgにして毎回悪くなるCPRが良くなったら、再び1mgに戻したらよいとお話いただいた。明日にでも、預かった松本先生宛のお手紙を持って松本整形外科へ行こうと思っている。
今日は、いろいろな意味でニュースになる出来事があった。まあ碌なものはない。
民主党の代表選挙告示で小沢一郎現代表以外に立候補者はなく、無競争で小沢氏が三選された。これで近づきつつある衆議院総選挙で民主党が勝利を収め、小沢氏が総理大臣になる民主党の想定路線がスタートしたことになる。それにしても相変わらず小沢氏はスピーチが下手だなあと感じる。
先日来「三笠フーズ梶vの事故米処理が問題になっている。政府貯蔵米にカビが生えたり、腐ったものを三笠フーズが加工米として転売していたことが判明した。事故米の中には、アセタミプリドとかメタミドホスのような毒性のある有害物質が含まれていた。三笠フードが販売した米が、焼酎、せんべい、和菓子に加工されて市販されていたのではないか。先端商品までは分らないようだが、明らかに焼酎はかなり商品まで特定できたようで、酒屋や焼酎醸造会社はカンカンである。商業道徳もここまで堕ちたか。
アメリカでサブプライム・ローンの火元である二つの政府系住宅金融公社へ、アメリカ連邦政府は約22兆円の公的資金を投入することを公表した。デタラメな住宅ローンで世界中を混乱させ、金融不安をもたらした元凶に対する公的資金とは穏やかではないが、もう他に混乱現場を収拾する術はなくなったのだろう。連邦政府の乾坤一擲の賭けみたいなものである。日経平均相場は好感して、対前日一気に400円を超えた。ここには、金の亡者がうごめいている。
世界的?には、日本人元バチカン大使がギリシャ人の奥さんともども娘さんの殺害に関与したとして、ギリシャの現地エビア島警察に取調べを受けているようだ。元大使は今年77歳というから、エーゲ海の小さな島の別荘で悠々自適の生活を送っていたようだ。こういう国際的なインテリ層にも猟奇的な事件は少しずつ浸透しつつある。まあ、何をやっても驚いていられない時代になったということなのかも知れない。
最後の衝撃ニュースは、相撲協会北の湖理事長が辞任したことだ。最近の理事長としての仕事ぶりを見ていて当然辞めるべきだと思っていた。再び大麻陽性反応の出た、ふたりのロシア人力士、露鵬と白露山の解雇は当然だった。理事会も新しい理事長、武蔵川新理事長(元横綱・三重の海)の下でどれだけまともな運営ができるか。9人の理事はすべて力士出身だが、この辺りに外部から常識人を招き入れ、しっかり運営してもらわなければならない。「喉もと過ぎれば熱さを忘れる」とならなければよいが・・・。
484.2008年9月9日(火) 日本は実は核不拡散には反対なのだ。
原子力核問題に対する考え方は、各国によってまちまちだが、そのひとつの姿を示した行動は、6日ウィーンで開かれた原子力供給国グループ(NSG)臨時総会で出された結論である。アメリカとインドの原子力協定をめぐり、核不拡散条約(NPT)未加盟のインドを例外扱いし、原子力関連の対印輸出を解禁することを全会一致で承認したのである。自国の利益に固執するアメリカの、というよりブッシュ大統領任期中の米印協定発効を目指すアメリカの主張が通り、インドが1974年の核実験を機に30年以上続いた禁輸措置は解除されることになり、NPT体制の基盤が揺らぐ懸念が出てきた。
アメリカが主張すれば何でも道理が通る。アメリカは「インドを不拡散条約体制に取り込むことになり、NPT強化につながる」と言っているが、核問題でインドが背を向けることを恐れたアメリカが自国のビジネスを有利にするためにも、猫騙しの手を打ったとしか思えない。対印輸出を目指すNSG加盟国のアメリカ、イギリス、フランス、ロシアなどが積極的な姿勢をとるのは、それらの国々も明らかに自国の経済的利益を有利に勝ち得たいからで、インドが核不拡散条約(NPT)に未加盟なまま核開発、核兵器保有を続け、核燃料や原子炉などを輸入できるようにするのは、原子力の平和利用というNPTの理念に反する。これではパキスタンも同じような扱いを求める可能性がある。
各国の核問題への取り組みはそれぞれ思惑があるようだが、それにも増して驚いたのは、これまで核軍縮・不拡散をテーゼとして推進してきた日本が、この期に及んで米印協定に理解を示したことである。なぜだ? 日本よ、お前もか? と聞きたい。日本国民のひとりとして、国策を国民に知らせる暇もなく寝返った理由を聞きたい。日本は原子力開発、核問題については絶対反対の立場をとっていると理解していた。これではいずれは核を拡散させる協定に関わろうとの腹があると見られても仕方があるまい。この種の協定や、条約には絶対反対の立場を取るべき筈の日本が、アメリカの言うことなら何でもお追従をしている構図があまりにも情けない。よしんば将来のビジネスチャンスだとしても、これまで世界へ向かって核廃絶を声高に叫んできたのが、日本の立場だったのではないだろうか。日本は、核ビジネスなんか考えず、核爆弾を投下したアメリカに対して、この協定には何が何でも賛成できないことを、筋を通して説得すべきなのに、唯々諾々としてアメリカに従っていることが恥ずかしい。外務省がそういう判断を下して、総会中に国民には詳細を一切伝えずアメリカに歩み寄ってアメリカに賛意を示したのは、国民に対する裏切り行為ではないのか。また日本のうそつき外交が始まった。
それにしてもこんな大事なニュースをごく一部の新聞を除くと、テレビでもほとんど報道しないのは、どういうことだろうか。マス・メディアが完全に政府に丸め込まれている。真実を伝えるべきマス・メディアが責任を放棄している。面倒で地味な取材は避けるいつもながらのマス・メディアの習癖である。なぜ唯一の被爆国としての辛い立場を背に、堂々原爆投下国アメリカにここは譲れないという骨太な論理展開ができなかったのかと思うと情けない。いつもながらのノー外交官、ノー外務省、ノー外交である。
485.2008年9月10日(水) 玉川学園トンネル再訪
今月末に東京交通短大で「現場の大きな力と臨場感の大切さ」と題して講義を行うが、小田急電鉄駅員時代の経験談も話すつもりである。入社早々玉川学園駅で見習い駅員として研修中の真夜中に、近くのトンネル内で老婆が最終電車に飛び込み自殺をして大いに迷惑を蒙ったが、その苦労話をしようと思い、パワーポイントの資料作りの一環として、写真撮影のため久しぶりに現場近くを訪れた。玉川学園駅周辺の環境は大分変わり、人家も増えてきた。学園都市らしい上品さの漂った環境である。駅前の交番は形を変えてそのまま同じ場所にあって、オマワリさんとの思い出も甦ってきたが、駅舎の構造がまったく変わり、懐かしさはなかった。もう45年前のことである。写真撮影の立地としては、玉川学園内の小田急線路を跨ぐブリッジ上から、トンネル方面を撮るのがよいと考え、ガードマンの許可をもらい、あまり思い出したくはない、嫌な思い出のあるトンネル方面の写真をカメラに収めた。これで少しは臨場感の溢れる説明もできると思っている。
三笠フーズ鰍ェ事故米を加工米として販売し、それが焼酎、煎餅、和菓子として販売されていたことが明らかになったが、焼酎会社の中には商品の自主回収を始めた会社もある。その中で熊本の「美少年酒造」緒方社長が怒髪天を撞く口調で憤慨していたが、その怒りは当然である。特に、緒方現社長の父親は、義父・川手一郎の慶応時代の友人であっただけについ同情してしまう。かつて「同級生交歓」で、保坂誠・後楽園スタジアム社長らと後楽園球場内でともにカメラに収まっていた「文藝春秋」の懐かしい写真を思い出した。
悪質な三笠フーズは、昨日全従業員を解雇した。何を考えているのだろうか。社長の会見でも些か強気の姿勢が見える。段々様子が明らかになるにつれ、どうも三笠フーズが農水省から事故米を買い取るにあたり、嫌々ながら買い取っていた節がある。それがその後農水省の三笠フーズへの検査を甘くさせた一因ではないかとも思っている。社長の態度にも開き直ったような素振りが見えたが、そんなことも関係しているのかも知れない。
昨日は、北朝鮮建国60周年記念日だった。例年通りピョンヤン市内の民兵まで参加する閲兵パレードが行われたが、その派手な式典はつい最近行われた北京五輪開会式を彷彿させるものだった。にもかかわらず、これまで国家式典には必ず出席した国家元首・金正日総書記の姿が見られなかった。ましてや今年は建国以来60年という節目の年でもあり、いつものひな壇に金正日総書記が姿を現さないことに各国から不審や、疑念が見られた。普通の国家なら国の最高責任者に異常事態が発生すれば、スポークスマンが公式にその事情について国民、並びに内外メディアに発表するものだ。北朝鮮は、普通の国ではない。金正日の気分次第でどうにでもなる。今日韓国が公式に総書記脳卒中説を発表した。しかし、さほど深刻なものではないとまで付け加えた。とは言え国のトップがこけたわけである。これだけ、各国からの経済制裁により、国が疲弊し国民が飢餓に苦しんでいる最貧国なら、こんな場合人民、学生、或いは軍によりクーデターが起きてもおかしくない。にも拘らず表面的には何も起きてはいない。一部の報道では、軍の不満が相当溜っているという。このままいつまで独裁国家が継続されていくのだろうか。北朝鮮関係の外交は、核問題、拉致を含めてしばらくストップになった。
486.2008年9月11日(木) 7年前の今日ニューヨーク・テロは起こった!
ニューヨークで同時多発テロが発生したのは7年前の今日だ。昨年までの報道に比べて、やや出面が減ってきたことは否めない。以前はあれだけ数多くの追悼番組を見たが、今日はNHKの夜7時のニュースの中ではまったく触れられなかった。9時のニュースで漸く現地からと、アフガニスタンから中継で報道された。オバマとマケイン両氏も選挙戦を一時休戦して現場の犠牲者追悼式典に出席するという。しかし、やはり時の移り変わりだろうか、これまでに比べてアメリカ国内でさえテロが風化しつつあるのは現実らしい。奇しくも今日日本政府は、イラクで輸送活動に当っていた航空自衛隊を年内に撤収させると発表した。アメリカもイラクから兵力を削減し、アフガニスタンへ振り向けるという。常にアメリカの尻についている日本が今度は、撤退させた自衛隊をアフガニスタンへ振り代えるのでなければよいが・・・・・。
偶々近く発行される「停年オヤジの海外武者修行」の中で、カイバル峠で予感した9.11テロについて触れた。これを読んだ読者はどんな反応を示すだろうか。
午後玉川青色申告会を訪れ、来年から始まる個人事業主としての会計帳簿のつけ方について相談にのってもらった。何となく分っていたような気もするが、やはり直に専門家に相談すると参考になることを教えてもらえる。考え違いをしていたのは、NHKの受信料が経費として当然認められると考えていたが否認されるとのこと、また水道光熱費もほとんど認められると考えていたことが、電気代以外はほぼ駄目とのことだった。手書きの申告書記入よりPCによる書類作成を薦めるということだった。どうするか、思案のしどころである。今月3回に亘って複式簿記による記入方についての講習会がある。すべてに参加することにしているので、もう少し勉強したい。
昨日電撃的な経済トピックとして、明治乳業と明治製菓が来春統合すると発表された。両者が統合されれば、キリン、サントリー、アサヒビール、味の素に次いで食品業界5位になるという。業界再編が進むのだろうか。父が永年明乳に勤めていてそのおかげで大学まで進ませてもらった恩のある会社なので、やはりその動向は気になる。外資に買収されたわけではなし、元来根っこが同じ兄弟会社だったので、あまり抵抗はないと思うがどうだろう。
487.2008年9月12日(金) 自民党総裁選挙は本当に盛り上がるのか。
今日自民党総裁選挙の5人の候補者が記者クラブで全体討論会をやった。一人8分の持ち時間の中で他の候補者に質問して、自分との違いをしきりにアッピールしていた。麻生、与謝野、石原、石波、小池各氏らに共通しているのは、やはり揃いも揃って現場を知らない経歴の持ち主だということだった。確かにそれぞれの質疑応答を聞いていると極めてそつがなく、それなりに答として納得させるような気もするが、それは政治家だから口が巧いだけであって騙されてはいけない。裏打ちがないのだ。つまり民主党に対して、民主の政策は資金的な裏づけがないとしきりに非難しているが、今日5人の候補者の言い分を聞くと、資金面もさることながら実現できそうもないことを後から後から軽口でしゃべる。実際その通りやったら、自分たちが権限を押さえようとしている官庁の役人から猛烈な抵抗を受け、行き詰まることは明白である。これは、永年狐と狸の騙しあいの世界で議論のすり抜けばかり身につけたせいだろう。幼いときから豊かで、恵まれた生活を送り、他人への思いやりをあまり悟る機会がなかったせいもあるかも知れない。一番経験があると自称する麻生幹事長のごときは、質問をまぜっかえしたり、マス・メディアへ皮肉を言ったり、およそレベル云々を言えるようなものではない。
これではまるで政治への期待が持てない。石原氏も小池氏も内々に政治家の程度の低さが分っているせいであろう。二人とも国会議員数を減らすことを提案している。こういう問題こそ、彼らにとって身近な問題で根幹であるので、真剣に議論するだろうし、国民にとっても関心のあるところであり、ぜひ議員数削減について5人の意見を開陳してもらいたいものである。
それにしてもこれだけ大物が集まって議論して、NHKで生中継をやっていたのに、夕刊紙上ではまったく触れられていないのも腑に落ちない。まあ熱が入っていないことの象徴ではないだろうか。こんな状態で一時的なフィーバーは22日の自民党総会まで持つのだろうか。
488.2008年9月13日(土) 三笠フーズに関わった犯罪人ども
三笠フーズ鰍ェ販売した事故米が各地で大騒ぎになっている。WTOの規約により嫌々ながら輸入して倉庫に保管しておいた、ミニマム・アクセス米と呼ばれるもので、必ずしも完璧な保管状態でなかったために、カビが生えたり、微量とはいえ有毒となったものだ。そもそも食用として売ってはいけないこの米が、三笠フーズの強欲と流通会社の金儲け至上主義によって、消費者の胃袋へ入ってしまったのである。今回の騒動は、今わが国が抱えている「無責任」「偽装」「モラルの欠如」「金儲け」「弱者いじめ」等々を関係各方面で曝け出し、実際にその影響が表れた結果である。
まずお役人の無責任の最たるものが、農水省の見かけだけの検査、つまり無検査の検査である。事故米と判明してからの農水省の指定業者への販売、指導、その後の検査の杜撰さがことを大きくしている。更にことを荒立てているのは、所管の失言大臣、太田誠一氏の記者会見における対応である。こんな大臣ならいない方がいい。事件が発覚してから「ジタバタしない」と発言して物議を醸して言い訳したり、一言多く説明したり、まあドタバタ劇になってきたと言える。第二に販売業者である三笠フーズの「見たところ普通の米と変わらなかった」後で、食用に転用して販売した。それが焼酎、煎餅、和菓子のメーカーへ事故米を販売したのみならず、驚いたことに老人ホームや保育園のような施設で、給食や普通の食事に供されたり、一番気をつけなければならない施設へ流れていった。
昨日のニュース・キャスターらも口を揃えて、いくら悪事を試みたにしても、これ以上は止めておくという良心の限界を承知してそれ以上は踏み込まないものだが、今は限界なんてないと言っていた。誰がどうなろうと自分たちの利のためだけに動く、そういう嫌な社会になってきた。
それにしても、保育園の給食から規定値の2倍のメタミドホスが検出された。致死量にはほど遠い数値だそうだが、量の多寡が問題ではない。こういう認識で食を扱っている食品関連業者がこれだけこの世にいるかと思うと薄ら寒くなってくる。
太田大臣も余命幾許もないだろうが、もうこんな大臣は願い下げにしてもらいたいし、監督官庁の農水省役人にもきついお灸をすえて欲しいものである。あっ、気がつかなかった。役人にお灸をすえられるような偉い人は日本にはいないんだ。
489.2008年9月14日(日) 一週間早いお彼岸の墓参り
久しぶりに先祖の墓参りへ出かけた。いつも通り妻の実家・川手家の多摩墓地から、近藤家の中野・宝仙寺へ回る。次男は新潟勤務なので、敢えて呼ばなかったが、孫3人を含む長男家族5人がやってきた。今日は連休も中日のせいだろうか、中央高速道路から車が混んでいて、実際に多摩墓地へ来てみたら、ここもかなりの人出だった。こんなことはこれまであまりない。先祖への墓参りも混雑を避けて、日程調整のうえ1週間前倒しでやっていることになる。我が家もそうだが、どこの家族も段々日時には拘らなくなってきたようだ。
自分の寿陵をお参りするというのも妙なものだが、先祖の墓石にはお花を手向けても、自分自身が昨年建立した己の墓にどう向かうべきか住職には、心構えなどをまだ尋ねていなかったので細かいことはよく分らない。墓石にお花を一輪供えお水をかけておいた。作法には反しているかも知れない。
11月の大体同じころに、次の作品「停年オヤジの海外武者修行」と、前著「現代・海外武者修行のすすめ」の焼き直しを上梓することになって、今両著書の校正ゲラをチェックしているが、それぞれ異なる出版社の熱心な編集者と交渉できて、学ぶことが多い。前者についてはほぼ終わり、近日ゲラを届けて、更に打ち合わせをすることになっているが、後者については前著を基本的には大幅な文章・スタイル変更をしないという前提で話を進めている。しかし、かなり細かい表現、特に重ね言葉や単語の取り違い等について指摘してもらっている。実は、細かいところによく気がつかれる編集者だと感心しているところだ。内容的にはほとんど変わらないが、書名は私の申し入れで頭に「新」を付けて「新・現代海外武者修行のすすめ」に決めさせてもらった。当分細かいことまでやることになるが、新しい書を世に出すということは、自分の考え方や現状を売り込むことであり、今の自分の立場上意欲を掻きたてられるし、モチベーションも高まる。とにかく楽しみが増してきた。
昨日もブログに書いたが、三笠フーズ鰍フ事故米偽装販売事件は、その影響が益々広がりを見せてきた。因みに今朝の朝日新聞を見ると、「汚染米底なし沼」「経路複雑、情報も混乱」「農水省ジタバタ」「転用の手口継承」と見出しがあり、図解入りで懇切に解説してくれている。回収した日本酒はすでに112万本に達して、消費者に大きな不安を与える大スキャンダルとなった。ジタバタしている農水省の白須敏朗・事務次官が「責任は一義的には食用に回した企業にある。私どもに責任があると考えているわけではない」と居直ったような、刺激的な無責任発言をした。国民、消費者を愚弄するような発言だ。これで農政のトップだというのだから何をかいわんやである。流石に町村官房長官が見かねて注意したようだが、バカな役人どもは何をやり出すか分らない。いよいよ対応が後手後手と回ったBSE騒動の二の舞になってきた。どういう落としどころがあるのだろうか。
490.2008年9月15日(月) リーマン・ブラザース破綻
「敬老の日」である。承知はしていたが一瞬忘却していたところ、朝から百歳を超えた元気な方々がテレビに出演された画面を観て、ふっと思い当たった。102歳で現役の声楽家の女性、同じく102歳で百歳を超えたマスターズの陸上競技で、世界記録を作った元高校体育教師のエピソード等を紹介していた。人間ばなれしていてとても真似はできないが、「他人が楽しむのを見て自分も楽しむ」「継続の大切さ」など、やはり長い間実践されているだけあって、話の中に説得力があり、なるほどと頷かせてくれる。良いお顔をしているのにも感銘を受けた。
振り返ってみると、妻と見合いをしたのも今からちょうど40年前の今日である。来年は結婚40周年を迎えることになる。卒論テーマで取り組んだ「河上肇」が戦前長い弾圧と官憲との戦いの末に、歩んで来た道を振り返って思わず漏らした感慨深い句、「幾山河越えては越えて来つるものかな」(?)というのがあったように記憶しているが、40年と言えばそのくらいの長さになるだろうか。
さて、驚いたことにアメリカの大手証券会社、リーマン・ブラザースが経営破たんを発表した。連邦破産法に基づく会社更生手続き適用を裁判所に申請する。150年以上の歴史を有し、総資産67兆円の大手証券第4位の会社である。5日に16$だった株価が12日には3.5$にまで大きく下がった。市場では投資家の不安を呼び、救済策が噂に上がり、バンク・オブ・アメリカが買収を前提に政府資金の投入を交渉していたが、連邦政府の出動が望み薄となりバンク・オブ・アメリカは手を引いた。唖然としたのは、そのバンク・オブ・アメリカが間髪を入れず、大手証券第3位のメルリ・リンチを買収したことである。あまりにもドラスティックなスピード買収劇にはただ呆然とするばかりである。リーマン・ブラザースの社員が社屋から自分の荷物を持って、次々に外へ出て行く姿も日本人の感覚では馴染めない。これほどドライとは二の句が出ない。
3月には第5位のベアー・スターンズ社が買収されたばかりで、これで今年に入って大手証券会社のうち、3〜5位企業が破産、或いは買収の憂き目にあったことになる。これもサブ・プライム・ローンの影響である。昨夏以降サブ・プライム関連損失は1兆4千億円以上に上がっていた。この様子だと当分アメリカ経済には光明が差す見込みはない。15日のニューヨーク・ダウ平均は一気に504$下げた。続いて開かれたサンパウロ、ロンドン、アジア各国でも軒並み下げ3〜7%も下げている。東京証券取引所は今日まで3日間休みだったが、明日の休暇明け日経平均株価はどう出るか。
491.2008年9月16日(火) 二つのペンクラブ、文学とお酒
今日の日経平均は、前日4日前の終値に比べて605円の下落だった。アメリカは優に及ばず、世界中がアメリカの金融不安を払拭しようとあの手この手の策を講じている。しかし、金融不安発生の本家、アメリカでは連鎖反応として次のターゲットが噂され出した。それが日本にも進出しているAIGである。連銀は民間企業に公的資金を回さないと言っているので、もしAIGが破綻でもしようものなら、日本のバブル崩壊に似た現象が起きるのではないかと心配される。日経平均株価も当分、乱高下を繰り返しながらもう少し下がることになると思う。
今日は、日本ペンクラブと酒のペンクラブの例会がダブってしまい、前者ではパーティ前のショートスピーチを出久根達郎氏が話されるとの予告だったので、ペンクラブを優先した。
出久根氏の話は面白かった。「佃島ふたり書房」で直木賞を受賞された作家だが、集団就職で上京し、佃島で古本屋に勤めてその後杉並区で独立したキャリアを持ち、今も古本屋稼業の傍ら物書きをしているユニークな人である。古本屋は徒弟制度なので、現代風ではないが、今かなり古本屋になりたいと希望する若者が多いらしい。そういう彼らのために古本屋組合として講座を開いているそうだ。今日の話の中で、藤村操にまつわるエピソードが面白かった。藤村の「煩悶記」が、この世に1冊しかない希少価値のある書なので、新たに市場に1冊出たとあって147万円の値がついた。ところがその後また1冊出た。これで3冊だが、古本屋業界では、3冊は30冊と見られていて、残り27冊がどこかにあるとの噂が広がるそうである。最後に学校の先生は、子どもたちに古本屋を案内し、古本屋について教えるべきであるとのご託宣があった。
パーティでも多くの方々に挨拶したが、元朝日の轡田隆史氏が湘南高へ来られたことがあると聞いて、尋ねてみたら浦和高在学中にサッカーの試合で来られたそうだ。どこにご縁があるか分らない。途中で小中さんが、酒のペンクラブへ行くというので、それではとわれわれもぞろぞろと神田の「樽平」へ寄ることになった。小中さんご夫妻に、知研八木会長、久恒理事長、多摩大樋口裕一教授、小倉から来られた女性に私が神田までタクシーに分乗した。この「樽平」でまた盛り上がって、今月初めてアルコールを喉に通す結果と相成った。
帰りは例によって自由が丘まで帰り、タクシーで小中さんご夫妻に送ってもらう形になった。今日から駒沢大学の公開講座2学期が始まったが、2時限とも欠席である。
492.2008年9月17日(水) 頭が疲れた一日
駒沢大学のマスコミ公開講座の2学期が始まった。昨日はペンクラブで出席できなかったので、今日が2学期最初の授業である。
いただいた小冊子「2005年衆議院選挙報道に見るマス・メディアの問題点」について、筆者である赤羽紀元講師が読み進みながら説明された。2005年衆議院選挙は郵政選挙と言われる一方で、小泉劇場とも言われて自民党が圧勝した総選挙である。赤羽講師に言わせれば、その選挙が今自民党のやっている総裁選挙と似ているそうだ。赤羽講師は、その選挙に関する大手新聞とテレビ各社の報道姿勢について解説された。内部にいた専門家であるだけに、内情に詳しくなるほどなあと謹んで聞いていた。
一旦帰宅して改めて赤坂見附の永楽倶楽部へ向かう。「知的生産の技術研究会」の定期的な小規模セミナーで、講師は教育ジャーナリストとして知られている中井浩一氏で、教育関連の著書も多数ある。テーマは「若者全体の学力は下がっているか?どうしたらいい?日本の教育」という大きなものだった。中井氏を中心に八木哲郎会長がコーディネーター役を務めながら、座談形式で話は進められていく。出席者は八木会長、久恒啓一理事長、秋田英澪子事務局長、淺川基男・早大理工学部教授、ゼミの後輩で翻訳家の遠藤靖子さん、酒のペンクラブの勝野定典さん、畑中さんと仰る女性、それに私を入れて9人。中井講師は鶏鳴学園という国語専門進学塾を主宰している。中高生と永年接しているだけに、現代の若者の風潮、考え方、学力レベル等々について充分承知している。どうしたらよいかという点で、百家争鳴とまではいかないにせよ九人九色と思われる、建設的な意見が開陳された。
結論は学生のレベルが下がったのは、必ずしも彼らの責任ばかりではない。時代の環境が生み出した結果である。現状はレベルの低い状態を高めるのは教師の責任だということになった。久恒理事長が宮城大学と多摩大学における指導経験から、学生の学力レベル向上に自信があることを仰った。その裏づけは、宮城大学教授時代のゼミ学生に対するフィールドワークにあるとのことだった。
ただ、それはそれとして皆さんが認めていたように、やはり現代の若者が本を読まないことは事実であり、若いころからまともな読書、理論構築のための基礎学習、ディベートのような真剣な討論を経なければ、学習能力は培われないのではないかとの疑問は残る。
教育そのものとは若干離れるかも知れないが、勝野さんが建築家としての専門的な立場から欧米と日本の大学における建築の位置づけが異なるとの指摘は、頷けるものだった。欧米の大学では建築学科は美術大学に設置されているが、日本の大学では工学部の建築学科にあり、それが自ずから建築の美的観点から見るとどうしても欧米の建築物に比べて劣る理由だと言われた。
終始一貫中々骨のある面白い討論だった。
493.2008年9月18日(木) 11月に韓国で講演
玉川青色申告会の「個人事業主のための複式簿記記入」3回講座の第1回講習会に出席した。受講者は8人でこじんまりした講習会だった。会員のために安くサービスして、理解してもらおうとの試みであり、実際聴講していて系統立った説明に大いに納得した。預金通帳も公私をはっきり分ける点等は少々無理ではないかと思えるが、節税のためにはやらねばならないのかなと思う。どうしたらよいのか少し検討してみようと思う。やはり、系統づけて説明されると分りやすい。あと2回分あるので、しっかり勉強したい。
先日来「知的生産の技術研究会」八木哲郎会長から、ソウル(韓国)で行われる韓国の定年退職者の会合で会長の替わりに講師を務めて欲しいと依頼されていたが、昨日会長にお引き受けすると正式に回答した。ちょっと戸惑いと逡巡もあった。講演日が11月8日(土)で、生憎日吉で開催される慶応義塾創立150周年記念式典と重なり、それに出席する予定だったからである。式典参加の希望者が多く、幸い抽選で当たり出席できるのを楽しみにしていたところだった。
しかし、講演会は韓国政府がらみのプロジェクトの一環のようで、考えようによっては自分を飛躍させる良いチャンスでもあると思い、一丁やってみるかというくらいの気持ちでお引き受けすることにした。スピーチ内容を同時通訳で韓国語に変えてくれるらしい。韓国語はまったく分らないだけに、受講者次第では英語でもよいと思うのだが、肝心の韓国の人たちが英語を全員が理解できないとあまり意味がない。どんなニュアンスで自分の言葉が韓国語に訳されるのか、別の意味で興味もある。
講演のテーマは定年退職者に、これからの第二の人生をいかに有意義に過ごすかと言うことを、日本人のケースも交えて韓国人定年退職者が納得するような話をして欲しいということらしい。
韓国では、今経済停滞を反映して「サオジョン時代」という言葉が流行しているそうだ。サオジョンとは「45歳定年」とも言われる厳しい社員選別の実情を指した言葉で、西遊記の「沙悟浄」の韓国語読みで「サ=4」「オ=5」「ジョン=定年の定」の発音と同じことからこう呼ばれているそうだ。労働者にしわ寄せが来て、60歳どころか45歳というのだから、現実的ではないかも知れないが働く人々にとっては相当深刻である。持論の「人生三分活動期説」を下敷きに話してみるのも面白いかなと思っている。まだ、詳細は分らないが、これから韓国の社会保障制度、福祉制度、年金、定年制度等について研究しなければならないし、日本人で定年後元気に活躍している人たちも調べてみようと思う。定年者のことを韓国では「隠遁者」というようだ。隠遁ではもう山の中へでも逃避してしまうようなイメージなので、ネーミング自体も代えた方がいいのではないかとつい余計なことまで考えてしまう。
まあ、お引き受けする以上全力を尽くして、聞いてよかったと韓国の「隠遁者」に納得し、喜んでもらえるようにしたい。
494.2008年9月19日(金) 浅野史郎・前宮城県知事の独演会
名前だけ顧問を務めている「ふるさとテレビ」の9月セミナーで前宮城県知事・浅野史郎氏が講演されるので参加した。中々ユニークなお人柄であるが、最後の質問で次回の都知事選挙に出馬するかどうかと聞かれて、まず出ないが、もし出るとするなら石原知事が4選に出た場合だと答えられた。また、もし総選挙後に大臣に要請された場合どうするかとの問いには、受けないだろう、なぜなら前回の都知事選で現在教授を務めている慶応義塾大学に相当迷惑をかけたからだと言っていた。やっぱり少しは罪の意識があったのだなあと思った。あの時の立候補に至るシナリオは、確かに慶応に対して失礼千万だと思って、いささか憤慨していたところである。
多摩大学の公開講座では、生憎福島県の研修にぶつかり聴けなかったので、浅野氏の講演を楽しみにしていた。構想日本のパネルディスカッションにおける福島県知事当時の浅野氏は、他のパネラーを意識したのか、それほど脱線?するということはなかったが、今日は独演会とあって自由自在に自分のペースで与えられた1時間をしゃべくりまくっていたという印象である。しかし、その話術は口八丁手八丁で、知事として実績は勿論、その雄弁による役所内の人心懐柔策から人気も全国的だった理由の一端を垣間見た感じだった。適宜ジョークを交えながら飽きさせず、要点をうまくまとめて中々楽しい笑いの出る雰囲気の中で「タレント・浅野史郎」をまた売り込んだ。
地方と都市の格差について浅野氏は、持論を開陳された。それぞれ自治体のスペシャルを見逃さないことが大事だ。訪れたことがない黒川温泉蘇生の例を挙げられた。制度をどうかしろとか、補助金をもらうことばかりでなく、自分たちが他所と変わったスペシャルを見出し、生かすことを考えることが大切である。
面白い話として、熊本県波野村のお神楽保存を紹介された。消えようとした伝統文化を何とか保存しようとした数少ない村人の要請を受けた、鈴木健二元NHKアナが「ふるさと伝統館館長」として、それを村人の協力の下に見事に復活させ、今では「神楽苑」でお神楽を披露して全国から大勢のファンを集めるまでになった。波野村はかつてオウム真理教が大挙押し寄せたときに、村人が結集して追い返した実績がある。山梨県上九一色村がオウムの侵入を許したのとは少し違う。波野村は相変わらず元気がいいが、上九一色村は吸収合併されてしまった。要は人である。特に、よそ者が違った目で見ることに意義がある。よそ者、変わり者、女性が惰性を変えていく。
「地方自治は民主主義の学校」というのが、今日の講演の要諦だった。
さて、相変わらず後から後から事故米の販路が公になり問題となっているが、今日農水省の太田誠一大臣と事務方トップの白須敏朗・事務次官が揃って辞めることになった。極めて異例である。大臣の如きは、先月2日大臣に就任したばかりで、残り任期もあと数日というこの期に及んでなぜ辞任したのか。責任を痛感しているというなら、もう少し泥をかぶって解決の道筋をつけてから辞めるというのが、大臣の取るべき責任ではないかと思うが、大臣の辞め方はいかにも安っぽい決断である。
浅野氏は、厚生省役人だった自分の経歴から、また大臣の厚生省役人への影響力からも直属の大臣の存在を「季節労務者」と捕らえていたとの発言には、恐れ入った。いくら何でもその程度の評価しかなされていないのか、これでは官僚を抑えるのは容易ならぬことだと思わざるを得ない。この発言が太田大臣の辞め方に象徴的に表れているように思える。
495.2008年9月20日(土) 役人の悪事を見逃すな!
昨日の農水大臣と農水事務次官の辞任にまで広がった事故米問題はまだまだ蔓延して、西日本地域一帯に拡大しているかと思っていたところ、ついに愛知県の学校給食にまでカビ米が混入され、5年間で実に45万食がオムレツとして提供されていたという。開いた口が塞がらない。
これだけ国民に大きな不安を与え、国民の健康を害する行為を行いながら、農水省はトップが辞めるだけで、他に直接関係した責任者の結果責任が問題にされないのはなぜなのか。
これはいつも通りお役所内は何をやっても許される治外法権的聖域になっているからであり、業務上の悪事は個人的な事件以外は如何に常識から逸脱するものであっても罪を追及されることはないからなのだ。
数日前に舛添要一・厚生労働大臣が明らかにした厚生年金の意図的減額件数が69千件に上がるという。意図的に数字を書き換えたと大臣が認め、年金受給者に大きな被害を及ぼしていながら、この悪質な改ざんに関わった職員を過去にまで遡って処分しようとの考えなんて一向に役所内から出てこない。民間企業なら社長辞任、担当役員降格・減給、担当部長左遷・減給、担当者解任・減給だろう。
こうなったら大臣は自ら先頭に立って身内から処罰するしかないだろう。場合によっては刑事告発をしてでも悪事を犯した責任を追及する。昨日の浅野史郎・前宮城県知事の話に照らしてみても、どうも役人というのは役人以外の人間、ましてや自分たちの食い扶持をいただいている一般国民を馬鹿にして、嘗めきっている。とんでもない連中だ。それでいて高待遇に甘えている。もうこうなったら、役人の体に張り付いている「高給料」「高ボーナス」「天下り余得」「恵まれた年金」「ふんぞりかえり椅子」「居酒屋タクシー」「威張り虫」「プライド」等々をひとつでも引っ剥がすより術はないのではないか。その第一歩として、役人にボーナスを支給するのを止めることにしたらどうだろう。以前から思っていたが、役人にボーナス支給は不可解だし、その必要はない!
そもそも「ボーナス」というのは、成果報酬である。民間企業で役員と社員が一丸となって努力して予想以上の利益を生み出した、その活動に対してご褒美としてキックバックを得るというのが本来の意味である。役人は当たり前のことを当たり前にやることを求められて、それを承知して役人になっている。成果報酬の入り込む余地なんてないのである。まして、成果を出すどころか、マイナスの仕事をしているのがほとんどの役人どもではないのか。まったくボーナスを支給するに値しない。もう少し時間的な余裕ができたら、「役人ボーナス支給反対運動」の活動を始めようかと思うくらいである。
496.2008年9月21日(日) パキスタン情勢が怪しくなってきた。
今イラクよりアフガニスタンの方が、治安状態が危険で厄介だと言われている。先日寺島実郎氏も世界の火種はパキスタンだとはっきり言っておられた。実際タリバンが息を吹き返してきたために、パキスタン国境に近い山岳地帯で暗躍するタリバンの掃討作戦に、米空軍機がしばしばドュランド・ラインを越えてパキスタン領内へ越境し、パキスタン人に人的被害を与え新たな難民が出ている。首都カブールとパキスタン領ペシャワールを結ぶアジア・ハイウェイ1号線沿線は今緊張感でいっぱいである。先月NGO「ペシャワール会」の若い農業技術指導者が殺害されたのも、この1号線沿いのジャジャラバードである。
昨日その1号線上のパキスタンの首都イスラマバードのホテルで自爆テロがあり、40人が死亡し、100人以上が負傷した。ムシャラク前大統領が辞任して、パキスタンとアメリカのテロ協調路線も怪しくなってきた。パキスタン政府はアメリカとの蜜月は終わったかのようなステートメントを出した。パキスタン軍は米軍機が越境してきたら、迎撃するとまで強調している。相変わらず、カイバル峠周辺の国境近辺では依然として不穏な空気が漂っている。一昨日テレビ朝日の報道ステーションで特派員が国境近くでタリバン兵士と接触するシーンを映し出していたが、危険なムードの中でよくもタリバンと接触できたと思う。もちろん相当袖の下が渡されたと思うが、タリバン兵の言い分を聞いていると、彼らの戦闘意欲はかなり強いようだ。
この辺りについては前々から強い関心と興味を抱いて、11月に上梓する「停年オヤジの海外武者修行」の中にも、2000年3月に訪れた旅行で感じたことを書いた。いずれにせよ当分パキスタンから目が離せない。
明日の自民党総裁選挙に先立ち、今日民主党臨時党大会で小沢一郎党首が無競争で三選された。毎度のことながら、小沢党首の愛想もなく、偉そうな態度に終始した記者会見の様子を見ていると、何様のつもりかと嫌になる。言っていることは結構真っ当なことを言っていて理解できるが、あんな横柄な態度で国民のためだと言われても素直に馴染めない。小沢党首に対抗できる党員がいないのが、この党の弱みであるが、小沢党首は民主党にとって両刃の剣である。それに、総選挙向けの政策を何点か発表していたが、財政的裏づけが信用できない。明日の新聞紙上に具体的な政策が出て、総選挙が近づけば更にマニフェストが出てくるだろう。明日の自民党総裁選挙の結果はどうなるのだろう。結果を見てみたい。
497.2008年9月22日(月) 麻生総裁誕生で自民党は大丈夫か?
良いこと、悪いこと、ぱっとしないことを取り混ぜて、この一両日は慌しかったり、いらだったり、気持ちもアップダウンした。
幼児の残虐な殺人事件が福岡と千葉で2件、事故米販売が解決しない中で中国製の乳製品にメラニンが含有されていることが発覚した。大相撲では横綱・朝青龍が連敗して5勝4敗となり、プロ野球では巨人が阪神と並んでついに首位に立った。
そこで今日の自民党総裁選挙だが、予想通り麻生太郎氏が他の4候補者を圧倒して1回の投票で決まった。また、これで世襲議員が総理大臣になる。何代続けばこの「世襲病」という伝染病を根絶するウィールスが開発されるのだろうか。その麻生氏は選ばれた後の就任演説で、130年前の今日22日に祖父・吉田茂が生まれ、吉田茂は66歳で総理大臣になったという家系の自慢話をしていた。やはり、常に政治家だった親や祖父を意識し、七光りとする政治家であることがはっきりした。この失言の多い、マンガ好きで軽い麻生氏が難問山積の国の舵取り役として、果たしてやっていけるのか心配である。景気対策優先と言いながら、経済政策に関して麻生氏の自説・持論はあまり聞いたことがない。外交にせよ、防衛にせよ、利己的なアメリカの対日政策に対してどうやって日本の立場や言い分を通すことができるのだろうか。苦労知らずのお坊ちゃん育ちだけに、相手にすぐ丸め込まれるような懸念がある。
さて、唐突に舛添要一厚生労働大臣が後期高齢者健康保険制度の洗い直しを仄めかした。この4月から施行され、散々悪評を買った保険制度だが、政府は欠陥を少しでも修正しながら、信頼を得られる制度、また財政的にも継続できる安定した制度として、育てて行きたいと言ったように記憶している。年寄りいじめとか、老人は早く死ねということか、とまで言われた新制度である。それが、舌の根も乾かない間に、目の前の総選挙対策として@後期高齢者として区別しない、A天引きしない、B年齢による区別はしない、の3点を骨子として新医療制度としてまとめようとしている。
高齢者にとって制度が改善されるので、反対するということではないが、後期高齢者医療制度は、少子高齢化に伴って高齢者の医療費が保険制度を財政的に窮地に追い込むので、受益者負担の考え方を採り入れ抜本的に変えたばかりであった。それがスタートして1年も経過しない内に、制度自体の見直しをやるというのだから、知恵を絞り、時間をかけて法律を作ったのは何のためだったのだろうか。間違いだと分れば、改善、改革するに如くはないというが、これではムダのオンパレードではないのか。しかも選挙が目の前にちらついて、負けると予想される政権政党としては、健全財政とか受益者負担の哲学なんかよりも、目の前の一票が欲しくなったのだ。
国の方針はいつも揺らいでばかりいる。まったく国家としての哲学が見られない。
498.2008年9月23日(火) 王貞治監督今期限りで勇退
プロ野球ソフトバンク・ホークスの王貞治監督が今シーズン限りで勇退することを発表した。ついに王さんも辞めるのかと考えると一抹の寂しさを禁じえない。突然の発表に地元福岡の人々は惜しむことしきりである。都内では読売が号外まで出している。一方、横綱・朝青龍は今日から休場となった。朝青龍の場合は日頃の行状、相撲態度からしてあまり同情はないようで、やる気がないのではないかと早や引退の噂まで流れている。日頃の精進、真面目さがどれだけ大切か、ということを教えてくれる。
王さんには、7年前の暮れに母上の百賀の祝いをお世話した時に、会場でドラフトで獲得したばかりの寺原投手(現横浜ベイスターズ)の話をしたことがある。昨夏お兄様の外科医王鐵城先生をお訪ねした時には、もう良いようだと仰っていたが、最近の監督の顔色を見ていれば、健康体でないのは明らかだった。もう辞められた方が本人のためにはよいと思っていた。私は監督の勇退に納得できる。
昨日舛添厚労相が発言した後期高齢者医療制度の改善がまた怪しくなってきた。昨日幻想だけ与えておいて、今日は良い制度にするとだけ言い、改善か現状維持とも言わない厚労相と麻生太郎次期首相は、医療制度とか高齢者の医療について一体何を考えているのか。相変わらず政治家は自分たちの都合しか考えない。発言に責任を持たない。選挙になるとペコペコするだけで、誠意や誠実さがまったく見られない。まあ、これが日本の政治家の実態だろう。
11月に韓国で行う講演について、今日「知的生産の技術研究会」八木哲郎会長を通して、FAXが送られてきた。テーマについて概略を伺ったので、簡単なレジュメを考えてみた。主催者である「韓国隠退者協会」が政府と関係があるらしく、私の履歴、旅券、講演テーマ等について政府に申請するので資料を送付して欲しいということだった。ほぼテーマは「定年退職後いかに『生きがい』を持って、楽しく生きるか」に決め、明日にはペーパーに書き上げて早めに必要な資料を主催者に送ってしまいたいと考えている。さあまた忙しくなるぞ!
499.2008年9月24日(水) 麻生太郎氏、第92代総理大臣に!
本当なら今日午後は駒沢大学講座があったのだが、松本整形外科に行き、「韓国隠退者協会」宛の資料作りをやっているうちに時間がなくなり、欠席することになってしまった。
一昨日森内科で最近の血圧が上昇気味であることを話した。ずっと血圧降下剤なしに「上が120前後」と比較的安定していたが、先月末ごろから130を超えて、今月中旬から140を超えてしまった。森先生は松本医院でいただいているプレドリン錠を1mgから5mgに替えたことも影響しているかも知れないと診断されたが、当分血圧降下剤を服用しないでしばらく様子を見るということになった。今日その話の内容を改めて松本先生に伝えて、次回辺りに血液検査をやりましょうということになった。
その後に何とか「韓国隠退者協会」から求められる資料を作成した。いくつかメール送信した資料の中で、定年後の生き方についてのレジュメ内容は即製ではあったが、何とか話したい主旨と例示をまとめた。定年退職者へ生きがいの話をするわけで、僭越だが身近な人間の例として、7年前93歳で亡くなった父を取り上げてみようかと考えている。八木会長も良いアイディアで、見知らぬ人より身近の人の方がよいと仰ってくれた。これからパワーポイントのスライドを分りやすいものに作成して、編集したいと考えている。力が入るところである。
さて、今日麻生太郎が第92代総理大臣に決まった。衆議院では麻生氏を首班と決め、参議院では民主党の小沢一郎が首班と決定したが、規則により衆議院の決定が優先して麻生太郎が首相になった。予想通りである。新しい閣僚名簿には世襲議員がずらっと名を連ねている。大臣18人中11人が世襲議員である。中でも少子化担当大臣となった、元小淵元首相の次女、小淵優子氏のごときは高々34歳である。能力はあるのかも知れないが、どうも色眼鏡で見てしまう。与謝野馨・経済財政担当相は私と同じ年であるが、他の大臣はすべて年少者である。もうそういう時代になった。50歳代の大臣が多いが、そろそろ戦後不況を抜け出た時代に育った世代であり、あまり難問にぶち当たった経験も切り抜けた経験もない人たちが、国のリーダー役を務めるのだ。どうしても一抹の不安がある。安定した内閣と言っているが、麻生首相も公務員を押さえつけろと厳命を下していたが、本当に世襲議員の大臣に海千山千の役人どもをコントロールできるのか。実績を挙げられるかどうかは、一にかかって役人を真面目に国民のために働かせることができるかどうかである。相変わらずあまり当てにはできないようだ。
500.2008年9月25日(木) 安全な?米原子力空母横須賀入港
今日から始まる多摩大学の「現代世界解析講座」秋季学期の第1回は、監修者の寺島実郎氏の講演で始まるので興味があったが、玉川青色申告会の第2回複式簿記講習会とダブったので、残念だが青色申告会の複式簿記講習会を優先した。複式簿記の何たるかがあまりよく判っていなかったが、振替伝票の記入、総勘定元帳の記入を実際に練習してみて、少しは分ったような感じがしてきた。やはりこういうものは、実際に演習を積んでマスターしていくことが重要だと思う。それでもやはり来年3月の個人事業者としての申告は初めてのことでもあり、これからも悩みが尽きないような気がする。
今日横須賀港に米原子力空母「ジョージ・ワシントン」が入港した。横須賀市民の入港反対の声を押し切って、アメリカの都合のいい言い分に、唯々諾々と従った日本政府はまったく反対の意思表示をすることもなく要望を受け入れた。つい最近も唯一の核被爆国で、核拡散反対の先頭に立つべきわが国が、国民がまったく預かり知らぬ間に核不拡散反対の立場に立っていた事実を思い知らされたばかりである。元をただせば、自衛隊の前身である警察予備隊の設置に始まり、日米安保条約締結の流れの中でも、非核三原則を堅持するという強い覚悟をしてきたが、国連の強い要請によるPKO活動の一環であるとか、テロ撲滅とのこじつけによって強引に、イラク戦争に加担したり、アフガニスタン攻撃を後方支援したことである。日本政府が同盟国同士の約束によって行動すると言ってはいるが、このことは実は国民の安全をないがしろにして、国民を裏切ろうとする行為であり、不誠実さと狡さを露骨に曝け出している。
今度の空母の横須賀基地母港化の動きに対して、政府は日米同盟に基づくものだとアメリカ政府と同じことを言っている。アメリカ政府は、日本国民の放射能洩れを心配する反対の声に対して、事故はいままで起きていないから心配要らないと言って真剣に取り合わない。過去に事故がないから将来も事故はない、などと子供だましのような屁理屈を誰が信じるだろうか。現実に、安全と言われた原子力潜水艦が2年前には長崎で放射能漏れ事件を引き起こしている。今度の「ジョージ・ワシントン」だってハワイ沖で火災を起している。空母には軍事上の機密があるかも知れないが、日本側の立ち入りチェックも認めていない。これではとても信用なんかできないではないか。共産党からも、社民党からも今のところ空母入港に対して反対の動きがない。
出汁に使われているのは、日本国と日本国民である。
時も時、夕方になって、その横須賀地区を地盤とする小泉潤一郎・元首相が引退を公表した。麻生首相が決まったこの時期に、さっと身を引く辞め方も小泉流で鮮やかと思いきや、ちゃんと後釜を用意していた。何とその後継者が小泉氏の次男だという。またまた嫌な世襲ではないか。小泉氏らしからぬ禅譲だが、そのやり方は小泉氏が最も嫌った旧体質丸出しではないか。はっきり言って政治家なんて一皮剥けばどいつもこいつも腐りきっている。
501.2008年9月26日(金) アメリカの金融不安はどうなるのか?
なんやかんやと七面倒臭い事件が後から後から起きる。アメリカの貯蓄貸付組合最大手の「ワシントン・ミューチュアル」が破綻した。JPモルガンが買収するらしいが、その値が約2千億円である。しかし、実際に破産時点のWM社の総資産は33兆円弱である。庶民の金銭感覚では天文学的な金額である。アメリカ経済も底をつき、金融不安が囁かれ出してから一向に回復の兆しが見られない。11月4日に行われる大統領選挙本選を前に、この金融危機に際して候補者討論を一時延期するようマケイン候補が持ちかけたり、ブッシュ大統領が二人の大統領候補者をホワイトハウスに呼んで救済対策に協力を求めたり、アメリカ政府、議会を挙げて、その対応にてんやわんやである。
今日夜のNHKニュースで、仁徳天皇陵を世界遺産へ登録すると文化庁が発表した。仁徳天皇陵は、エジプトのクフ王のピラミッド、秦の始皇帝陵墓と並んで世界三大陵墓と呼ばれているようだ。問題は、仁徳天皇陵が国の文化財産ではなく、宮内庁の管理下にあることである。「天皇家大事」に凝り固まっている宮内庁は、これまで歴代天皇陵の学術研究のための調査ですら一切認めてこなかった。従って現在の仁徳天皇陵が本当に仁徳天皇の陵墓であるかどうか、その信憑性についても確認はとれていない。学校教科書でも「仁徳天皇陵と言われている・・・」と一歩距離を置いた表現になっている。宮内庁が外部の調査を認めようとしないのには、それなりの理由はあるが、やはり天皇家代々の陵墓を民間人に踏み込まれたくないということと、天皇の祖先をあまり詳らかに明らかにされたくないということが大きい。
しかし、世界遺産へ登録申請となると当然ユニセフの世界遺産事務局が調査をすることは確実である。果たして文化庁と宮内庁の間の話はついたのだろうか。
今日26日は、ビルマで大規模な反政府デモが起きてちょうど一年になる。デモは徹底的に弾圧され、デモの中心となった僧侶は根こそぎ逮捕され、今僧院に対する監視は一段と厳しくなった。デモや反政府の火種は、根絶やしにされた。元々穏やかなビルマ人は諦めて、今ひとたびのデモ騒ぎは当分起こりそうもない。今年5月のサイクロン被害でも、軍政府は被災民に対して温かい援助の手を差し伸べることは、まったくしなかった。国連や、諸外国も援助活動をビルマ軍政に頑なに拒絶され、成す術がなかった。国際社会もロシアと中国の賛同が得られず打つ手を欠いている。その一方で多くのビルマ国民が飢餓に苦しんでいる。哀れなのはビルマ国民である。
昨25日には、カンボジアのフンセン政権が24年目の長期政権をスタートさせた。WTOに加盟した2004年以降、4年連続で年率10%以上の経済成長を維持した開発政策での成果がフンセン体制を長期化させているようだが、この国もかつてポル・ポト政権時代に大量虐殺の「実績」がある国である。東南アジアの新しい紛争の根にならないことを願うばかりである。
502.2008年9月27日(土) 短大生相手に講義
池袋にある東京交通短期大学で、特別教養講座のカリキュラムの一環として講義を担当した。「現場の大きな力と臨場感の大切さ」というテーマで、鉄道員としての経験と旅行会社社員としての仕事について、自分自身の海外ひとり旅から学んだ体験を話した。キーワードとして「自分の立ち位置」「現場と臨場感」「海外ひとり旅」について、持論を話し、受講生に若いうちにひとりで海外へ出かけることをけしかけた。受講生はほとんどが鉄道会社と旅行会社を目指しているだけに、真剣に聴いてくれたと思う。ちょっと横道に逸れて、時間的に苦しくなり最後は端折って終わらざるを得なかった点がちょっと反省点である。久しぶりに若い学生を相手に、マイペースのまま話をすることができて楽しい講義だった。
この講座をアレンジしてくれた助教の桑原賢二さんは、旅行会社時代の部下であるが、こうしてのびのびと教育分野で活躍してくれている姿を見ると嬉しくなる。
先週小中陽太郎先生ご夫妻からご自宅へ食事に招かれていて今日7時前に妻と豪華なご自宅へお邪魔した。以前にもお訪ねしたことはあるが、今日はアルコールが入ることを念頭に車を諦め徒歩でお訪ねした。歩いてほんの15分程度だった。
あまり知らない話から、「羞恥心」を描いた図解、小田実さんの話、東大で同級生だった大江健三郎さんの話、お孫さんの話、鵠沼周辺の話、父も一時検挙された参議院選挙違反、梅棹忠夫・梅原猛ら錚々たる血脈につながる奥様の家系等について大いに盛り上がり、11時近くまでお邪魔して楽しく話しこんでしまった。大江さんとご子息の光さん、お孫さんの闘病の話は特に興味深かった。高級ワインと奥様心尽くしのディナーをご馳走になりながら、奥様ともども楽しいひとときを過ごせた秋の一夜だった。
503.2008年9月28日(日) 慶応アルペンクラブ創立50周年記念
慶応義塾が今年創立150周年を迎えたが、慶応アルペンクラブも50年前に産声を上げた。今日午後銀座BRBで50周年記念OB会が開かれた。60名近いOBが出席した。卒業以来久しぶりに見る顔がいくつもあった。われわれの年代に近い参加者は、もう還暦を過ぎ定年を迎えている。中にはまだ仕事をしている仲間もいる。11月3日には、記念山行として上高地の五千尺ロッジ宿泊が用意されている。生憎韓国へ行くので、山行には参加できないが、同じ時代に一緒に厳しい登山をやった仲間がまだ元気でいるのは、やはり嬉しい。一口に同じ釜の飯を食った仲間というが、同じように汗をかいたからこそ分かり合えて気持ちも相通ずるものがある。登山に明け暮れたアルペンクラブの4年間は、ゼミとは異なるが同じように学生時代のグラフィティとして悔いなき思い出を残してくれた、素晴らしい青春だった。後年海外武者修行に出かけるようになったのも、あるいはその原点はアルペンクラブの4年間にあったのではないかとも思う。
麻生政権が船出してまもない今日、中山成彬・国土交通大臣が度々の失言の責任をとって大臣を辞任した。中山大臣は、大臣という職を一体何と考えているのか。失言というより意図的なものを感じる。失言の連鎖もいささか幼稚である。特に、文科相時代の辛い思いでもあるのか、所轄でもない文科省に関係する不満や本音が噴出したようだ。以前から日教組の道徳教育反対に対して不快感を示していたが、なぜこれほどムキになっているのか、25日に「日教組の子どもなんて成績が悪くても先生になる」と言って、日教組の強い大分県教委の教員採用の不正は、日教組が原因であるかのごとき発言をして、指摘されるやすぐ撤回した。しかし、「日教組の強いところは学力が低い。だから大分県の学力は低い」と発言したがこれは撤回せず、昨日さらに追い討ちをかけるように「何とか日教組は解体しなければならない。日本の教育の『がん』である日教組をぶっ壊す」と激しい言葉で日教組を徹底的に非難した。失言では近来まれに見る、大立ち回りである。失言ではなく、持論を失言風?に見せかけただけである。この他にも成田空港建設反対運動に対して、「ごね得というが戦後教育が悪かった」と言って反対運動の活動家から猛烈な抗議を受け、撤回した。さらに、「日本は単一民族で内向きになりがち」と発言して、アイヌ民族から批判を浴び、これも撤回した。あまりにも連発される失言に対して野党は厳しい批判を浴びせ、自民党と国交省が対策を追われている間に本人の辞意、今日の麻生首相による解任となり、首相も任命責任を感じると認めざるを得なくなった。まあ大臣の辞任劇でも滅多にないお粗末である。こういうKY人は大臣になる資格もないし、国会議員になる資格もないと思う。
504.2008年9月29日(月) 首相も大臣も少しピントがずれている。
昨日辞任した中山成彬・前国交相が今日のテレビ出演で懲りもせず、反省というより持論を述べたそうだが、それを国民は理解してくれると言ったらしい。まだ、頑なに持論に拘っている。くどいようだが、大臣にしては自覚と常識がなさ過ぎる。野党からはもちろん自民党の内部からも厳しく批判されている。国交省の役人も困っている。当然である。東大から財務省のお役人になった人だが、まだ他にもこういう非常識な人間が財務省内には残っているのだろう。最近の財務省の庶民常識とはかけ離れた、ローレベルの役人の罪状は最近暴露されたばかりだが、そのOBも政治家になってまでこういう馬鹿騒ぎを起している。役人を何とか世間常識を備えた、人並みの人間にするためには、相当の苦労が強いられるが、ある程度国民運動にまで持っていく必要があるのではないかと思っている。
その中山氏を大臣に任命して、任命責任を自認していた麻生首相は、就任後初めて国会で所信表明演説を行った。しかし、その演説内容と演説スタイルは、今までにないやり方だった。所信表明ではあるが、その中に総選挙で当面の相手となる民主党を強く意識し、かつ民主党への嫌味と質問を盛り込んだものだった。
首相は自民党総裁就任前から民主党に対して露骨に対抗意識をむき出しにしている。ねじれ国会のせいで民主党と合意ができないことを強く批判し、補正予算案、消費者庁創設への賛否、日米同盟と国連ではどちらを優先か、インド洋補給活動継続への賛否、等について壇上で民主党へ逆質問する有様である。総理大臣として自分はどのような理念と哲学で、国家を導いていきたいとの高邁なスローガンがひとつもなかった。解散が近いと予想され、ほとんどの自民党議員が上の空で、これから真剣に国政について論議しようとの空気を感じない。今景気対策や、医療費問題で大変な時に、このていたらくである。
政治家はダメ、役人もダメ。こうなるとわれわれ国民は国税をそんなに払う必要がないのではないかという気がしてくる。政治家と役人にそんなにお世話になっているわけではない。もう少し研究してみれば、国の金庫にはやり方ひとつでまだ余剰金が流れ込むような気がしてくる。徹底的にムダを省くことである。そのひとつが政治家と役人への好待遇を少しはがしてみることだ。
505.2008年9月30日(火) ニューヨーク株式市場最大幅の暴落
期末の今朝起きてテレビのスイッチを入れた途端、ニューヨーク株式市場が対前日777$も暴落したことを知りびっくりした。同時に、アメリカ下院議会は金融機関からの不良資産買取制度を含む緊急経済安定化法案を否決したとも伝えていた。あれっ? 昨日の夜のニュースでは民主、共和両党の幹部の間でほぼ話し合いがついて、条件付きながら75兆円を支出する法案が議会を通過する予定だった。土壇場のどんでん返しは与党・共和党議員の造反だった。民主党が4割、共和党が7割もの議員が瀬戸際で反対した。まさに異例の事態である。
ニュース解説では、国民が強く反対しているということと、任期満了のブッシュ大統領の求心力が弱まっていることが原因と論じている。777$は下げ幅としても史上最大の下落幅である。これに引っ張られた日本市場も東京終値が対前日483円の暴落ぶりだった。
アメリカ国内に淀む金融不安が漂う中で、影響を受ける日本がこれから解散、総選挙などできるのか。加えて、麻生首相は今年度の補正予算を何とか通そうと考えている。直ぐ解散するかどうかは、結局明日の小沢民主党党首の代表質問次第だろうか。それにしてもアメリカ市民の意思の強さと、結果的にはどうあれ、政府の行動を差し止める権利意識の強さには、感心するばかりである。はたしてアメリカの景気はこれからどうなるのだろうか。すでに、その影響はアジア、ヨーロッパばかりでなく、ロシアにも及んでいる。
駒沢大学講座の菱山講師と片山講師の2つの講義で、昨日の首相の所信表明演説と中山前国交相の失言に対して厳しい指摘と批判があった。菱山講師は政治部に属して近くで取材していた経験上、首相の所信表明からは何のメッセージも伝わってこなかったと手厳しいコメントをされた。中山氏に対しては、話にならないとのコメントで、まったく私も同意見である。 菱山講師が入室早々、学生たちがひとりもいないのにきょとんとされ、何か行事でもあるのかと気にされていた。結局一人二人と5人の学生が後から入ってきたが、菱山講師としては最初からいないのが腑に落ちないようだった。講師が最初から学生にいて欲しかった理由は、私の「自己紹介図」を学生に説明する(させる)ためで、引っ込み思案気味の学生たちにもっと積極的に行動して欲しいとのことであった。菱山講師には、大分ヨイショされてこそばゆい気持ちでもあった。