今から45年前に文部省教員海外研修茨城県団でヨーロッパへご一緒した18名の先生方も、大分冥界へ旅立たれてしまったが、今もお付き合いしている先生が何人かおられる。そのおひとりで女性の内海先生から、生け花の展示会に初めて出展するので、都合が付いたら来られませんかとお招きいただいた。会場は我が家の程近くで「サザエさん」の街として知られる桜新町にある勅使河原和風会本部会館だったので、生け花にはまったく知識はないが、興味本位もあり出かけて会場で先生と約3年ぶりにお会いした。
会館は大通りに面した勅使河原風の洒落たビルだった。先生にお会いする前に展示場で、出品作品をひとり見学させていただいた。勅使河原和風会は創流130年の伝統の下に、今回の開催が56回目というからしっかり「瑞風」の歴史と伝統を紡いでいる。現在は4代目で女史の勅使河原光衣師が継いでおられる。講師の資格を有しておられる内海先生から4代目をご紹介いただいた。先生の作品をはじめ、直接指導の先生や、多くの作品をじっくり見せてもらったが、普通の家庭の床の間に飾られる生け花よりハワイの花アンセリウムなど、多彩な花材を組み合わせて大きなスペースを有する立派な作品ばかりで、余計なことだが、花材を仕入れたり運び入れるのは大変ではないかと思ったほど、数多くの花材を採り入れた立派な展示品ばかりだった。
それでもいただいたパンフレットには、師匠によって筆でさりげなくこう書かれていた。「好きな花を好きなだけ好きな花瓶に挿して楽しむ」と意外にも簡潔で取っつきやすい文が記されていた。
さて、日本に新たな世界文化遺産が生まれそうである。「飛鳥・藤原の宮都」と言い、6世紀末~8世紀初めに都が置かれた古代国家の遺跡群である。蘇我馬子の墓との説がある石舞台古墳も含まれているようだが、高校の修学旅行でここを訪れた時、石舞台の上に登ったことがあるが、これが世界遺産と登録されるようになったら、今後こんなことをやったらとんでもない話になりそうである。日本の古代遺産には、建物が木造だったせいもあり土台である礎石が発見されないと建物自体が存在しなかったと判断されがちである。その点でこれは石で造られた飛鳥宮跡などが今日発掘されたことから建物の存在が証明されたと言える。
かつて、高校ラグビー部後輩で親しかった竹内謙・鎌倉市長が、何とか鎌倉を世界遺産として登録させたいと何度か語っていた。今日に至るまで日本史上に初めて武士社会を築いた都として重要な位置を占めている鎌倉市が、世界遺産都市に登録されないのは、「武士が最初に幕府を開いた街」として納得出来ないと拘っていた。幕府の痕跡が現代に残されていないということから可能性は潰えたからである。幕府のあった跡地には、現在「御成小学校」が存立しているので、発掘は難しいと思う。歴史上に大きな節目となった鎌倉時代の首都が、世界的に認められないというのは、少し淋しい気がしている。
昨日までの曇り空とは異なり、今日関東地方は天候がパッとしないとの予報だった。気象庁は関東甲信地方は今日梅雨入りしたと公表した。昨年より半月ばかり遅い。これから雨模様の天候が続き、梅雨明けは7月19日頃と予想されている。暑いのも困るが、さりとて梅雨という湿っぽい天候も好きに慣れない。これから当分の間あまり明るい気持ちにはなれないようだ。